18話「見つけた②」
闇が深い眠りに着いた瞬間、ヒノリの手首から軽い静電気が放たれた。
「———きゃぁあぁぁっ……!?」
バチンッと音を立てて小さな放電が起こるという奇異な事態に、ヒノリは悲鳴を上げた。「な、な、なななななななななな、なにッッッッ!?」突然の出来事に、頭が真っ白になりかける。
咄嗟に右手首を見れば、先ほどまであった青白い炎も、赤黒い炎の鎖も消滅している。
(何が、なんで、どうなったの……?)
『あるじ、あるじ……!! 今、オレが悪いモンスターを潰しておいたゾ』
何故か誇らしげに走ってくる召喚獣。
「ひ、ひのりぃぃぃぃぃっっ。ボスモンスターが、ボスモンスターが復活しそうだ」
顔を青くしているリア。
すぐ側には、傷回復薬を飲んでいる最中の負傷した姉。
困惑に困惑が重なり、思考回路がごっちゃごちゃに絡んでいく。
(ど、どどどどどーーーしよーーーっっ。お姉ちゃんは怪我してるし……ボスモンスター相手に闘えるわけ……)
凶悪な姿をした《セイレンド》は、既にボロボロだった。
「……いけるかも……」
「そうそう大丈夫。お姉ちゃんも復活したし、アレをやっつけちゃおう!!」
「………え……お姉ちゃん怖い……」
「怖い!?」
指一本も動かさなかった姉が、どうしてもう動けるのかヒノリには不思議でならない。
けれど、姉が復活したならヒノリにも今の状態のボスモンスターなら倒せる自信がある。
「魔法はお姉ちゃんに任せて、ひのちゃんっ。……と、えーーっと貴方も協力してくれるんだよね!!」
「うぇぇっ!? ……も、もちろんだっ。あたしも加勢させてもらう」
狼狽していた様子だったリアは、覚悟を決めたのか凛々しく剣を構える。
それを合図に、皆が戦闘体勢へと移行した。
「ギュィィィィ……」
《セイレンド》は、低く呻き声をあげた。




