覚書/プレ文化(人以外の動物文化)
プレ文化について:
文化とは、道具や言語の使用、農耕牧畜などの人類固有要素をさす。ところが動物達も文化をもつことが判ってきた。人類文化と区別するため〈プレ文化〉として扱っている。
いくつか例に挙げてみよう。
〇木製品(棒状の道具):
カレドニアカラスは樹木内部にいるカミキリムシ幼虫を、棒でほじって食べる。応用編として木の又を削ってフックにする場合もある。ガラパゴス島のフィンチの一部やアフリカのチンパンジーも同様に棒で虫を捕まえる。
「カレドニアカラス」https://www.youtube.com/watch?v=ZOUyrtWeW4Q&t=7s
〇バンドウイルカの一部は、海底の砂の中にいる魚を鼻の先で探す際、痛くないように海綿をクッションに使う。
〇石器:
シロガオオマキザルは猿人級の賢さがあり、敲き石と台石(金床)で堅果類の実を割る。一方で、アフリカのチンパンジーも敲き石を用いるらしい。
「シロガオオマキザル」https://www.youtube.com/watch?v=j0jqJUF1nOs&t=31s
〇ラッコは貝を腹に乗せた台石にぶつけて身を食べる。
〇言語について:
・シジュウガラは雀~烏の間であろうから脳化指数推定1.2~1.6だろう。シジュウガラは仲間たちと会話していたことが証明されている。シジュウガラ以外で、会話能力があるのは、人間、鯨とその仲間たち、人間に飼われて言語を獲得した十姉妹。ヨウムは訓練すると人間と会話できるようになる。
「シジュウガラ」https://www.youtube.com/watch?v=BtpAxult4pk&t=7s
〇農耕牧畜について:
・沖縄のサンゴ礁にすむクロソラスズメダイは海中に畑を持ち、藻の一種イトグサを栽培する。
・中南米のハキリアリ(葉切り蟻)は、切った葉を巣穴に持ち帰り、キノコ菌を植え付け栽培。蜜をすする。一種の農業だ。
・蟻は、アブラムシ(蟻牧)が植物の汁を吸った後でだす甘い排泄物を吸うので、世話を焼く。一種の牧畜だ。
〇ダンス:
・求愛行動として儀式を行う動物がいくつかいる。ゴクラクチョウ、文鳥、鶴。
〈結〉
シロガオオマキザルのような類人猿が使っている石器については、敲き石と台石がぶつかると剥片が飛び散ることが多い。これまでアフリカの化石人類遺跡のものとされていた石器が、実は、類似猿など、他の動物によるものである可能性がでてきた。
――人類の定義が揺らぎかねない事態になってきた。
ノート20230126




