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ソラモヨウ  作者: SIN
48/88

48本

 バイトの休憩時間。

 先輩が急に、某有名ディスカウントショップが通販をしている。というミニ情報を言ってきた。

 欲しい物があったのだろうと瞬時に理解が出来たものの、特に何も答えずに頷くだけに留めたのは、食パンを頬張っていたからだ。

 俺が返事をせずとも話を続ける先輩は、ネットショップが閉店する事と、それにともなってセールをしている事も言ってくる。

 ここでようやく食パンを食べ終えたので、

 「送料は?」

 と、尋ねてみた。

 すると、結構な金額の買い物をすれば送料が無料になるという追加情報を得た。しかし、先輩が欲しいと言ったのは1000円程の品物だった。それもカラコンで、

 「ブルー」

 と。

 ブルーて!

 「……近所に店舗がないか調べてみた?」

 こうして俺達はバイト先から自転車で30分程のご近所にあったディスカウントショップに行く事になったのだった。

 入ってみれば所狭しと並んだ商品に圧倒され、物珍しい商品にテンションが上がる。

 先輩は洗顔料を見ている俺を他所にカラコンが陳列されている棚に向かい、1番安かったブルーのカラコンを手にレジへ向かったのだが……。

 「こちらの商品は、向こうのレジで」

 と、レジの方に追い返されてしまっていた。

 「向こうのレジって何処や?」

 店内を見て回り、レジと言うよりもブランド物の鞄やらジッポ、時計に囲まれたガラス製のカウンター?を見つけた。

 ここ?

 「ちょっと、行って来る」

 そう言い残してガラス製のカウンターに向かう先輩に、店員は名前やら住所を書け。と言った風にタッチパネルディスプレイを示しているのが見えた。

 会員にならなければ買えないのだろうか?と、特に気にもせず俺はその横にあった貴金属アレルギー対応のピアスを見る事にしたのだが……いつまで経っても先輩が来ない。

 あれ?と思いつつカウンターに視線をやると先輩がいない。

 あれ!?

 軽く迷子になりつつも店内を闇雲に歩かずにカウンター周辺でキョロキョロ。

 物凄く怪しい事にはなったのだろうが、なんとか合流できたので、俺は自分の会計を済ませようとレジに向かった。その道中、先輩からカラコンが買えなかった事を聞かされた。

 どうやらカラコンを買うには眼科の名前を書かなければならなかったらしいが、先輩は眼科の診断もなにも受けていなかったようで、書けなかったそう。

 カラコンを買うには医師の審査が必要である事を知った1日となりましたとさ。

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