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ソラモヨウ  作者: SIN
42/88

42流 ※微ホラー

 これは1代目から聞いた話し。

 その日、俺と1代目は夜中に目が覚めてリビングで雑談をしていた。途中、コンビニで飲み物を買ってくる。と、俺が買出しに出た後の事。

 留守番する事になった1代目は、毛むくじゃらを起こさないように音楽をイヤフォンで聞き始めたらしい。

 お気に入りの音楽を聞きながらゲームをしていると、微かにノックの音が聞こえたそう。

 1代目は俺が財布でも忘れて戻ってきたのだろうと思ったらしいが、合鍵を持っている筈なのに?と不思議に思いつつ玄関のドアを開けた。しかし、そこには誰もいない。

 気のせい?

 玄関を閉め、再びリビングのソファーに座り、ゲームの続きを始めると、またノックの音が聞こえる。

 どうせまた気のせいなのだろう。

 そう思って無視をしていても、一向にノックの音が鳴り止まない。

 音楽の音?

 イヤフォンを耳から外してみると、ノックの音は止んでいる。

 やっぱり気のせい?

 しかし、少し気になった1代目はイヤフォンを耳にしないままゲームの続きを始めた。

 すると。

 コンコン、コンコン。

 ノックの音が聞こえて来る。だけどそれは玄関からではなく、窓から。

 怖かったらしいが、音の正体を知りたいと思った1代目は一気にカーテンを開けたのだという。しかしそこには何もない。

 確かに音はしていたのに、カーテンを開けた瞬間無音に。

 1代目は怖くなり、イヤフォンを耳に入れてボリュームを上げ、音楽に集中する事にしたらしいが、いくらボリュームを上げてもノックの音だけは聞こえて来る。

 それを聞こえていないと装いながら無視を続けていると、ノックの音は少しずつ大きくなり、最後、

 ドォーン!

 両手で窓を叩くような、そんな大きな音がしたらしい。

 その直後、

 「ただいまー!」

 俺が帰ってきたそうな。

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