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41流
その日、俺と1代目は夜中に目が覚めてリビングで雑談をしていた。途中、コンビニで飲み物を買ってくる。と、俺が買出しに出る事に。
コンビニまでは徒歩でいける距離だというのに、足は駐輪場に向いていた。
「うわ」
突然、足元から背中、そして頭に向けて何かがゾワッと通り抜けていく感覚がした。
ビリビリと電気が走ったように頭頂部が痺れ、顔は自然と上を向いている。その直後、
フラリ。
立っていられない程の立ち眩み。
しゃがみ込んで、下を向いて、思いっきり目を閉じると数秒後には立ち眩みは治まったので、俺はコンビニまで自転車を急がせた。
いつもなら値段とか原材料を見て買う飲み物やお菓子を適当にカゴに入れて購入し、来た道を大急ぎで戻り、駐輪場に自転車を止め、階段を駆け上がる。
急かされるように玄関を開けて、リビングに駆け込む。
「ただいまー!」
ソファーの上では、ビックリしたような顔をした1代目がこっちを見ていたのだが、それよりも俺の視線は1代目から少し外れた窓に向いていた。