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ソラモヨウ  作者: SIN
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28本

 先輩はフリマアプリで使わなくなった物を売りに出していた。

 売り上げは1円1ポイントとなり、そのポイントを使って購入する事も出来るのだとか。で、そのフリマアプリに興味を持った訳なのだが、登録するのにはSMS認証が必要だった。

 携帯を持っていない俺では、一生かかっても利用出来ないアプリ……そう思っていたのだが、

 「なんか欲しいモンがあったら言い。買っとくから」

 と。

 勿論購入した分のお金は支払っていたし、提供した商品が売れるとその金額をくれた。

 欲しい商品を見つけると、そのページのURLを先輩にメールする。そのメールを見た先輩から「これ良く見たら破れてるけどえぇか?」と、細かくチェックが入るので、欲しいと思ってメールした商品の中で実際に購入したのは3つ程度しかない。

 そうやっていくうち、先輩の部屋で商品の動作確認をしたり、少しでも写真写りがよくなるようにと商品を磨いたり、売れた物の梱包をしたりと手伝う事が増えていった。

 ここまで来ると俺の人見知りは全く発動しなくなり、売り方についてとか、梱包の仕方とか、色んな意見が言えるようになった。しかし、フリマアプリに登録しているのは先輩で、購入希望者との交渉をするのも先輩。

 そして思うのは、自分でもやってみたい。

 どうにかSMS認証をしなくても登録する方法はないだろうか?と調べてみると、無料で番号を作る方法が出てきた。

 やってみようかな?と、また色々調べていると、もっと簡単で確実なものが見付かった。

 フリマアプリSMS認証済みアカウント。が売られていたのだ。

 これだ!

 しかし問題がある。出店は勿論の事、購入するのにも会員でなければならないので、結局先輩に買ってもらうしかない。

 1アカウント500円程度也。

 「俺もやってみたい。で、SMS認証済みのアカウントが売ってて、それ買ったら俺も出来る!」

 先輩はフーンとかヘェーとか言いながら、何ならちょっと呆れたような顔で俺の言い分を全て聞き、

 「それ規約違反やから、即効BANされると思うわ」

 と、冷静に教えてくれた……。

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