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ソラモヨウ  作者: SIN
10/88

10流

 仕事から帰ってきた毛むくじゃらが、明らかにムスッとしていた。

 どうしたのか?と聞いても「なんでもない」と言うだけなので、いつものように落ち着くまで話しかけないと言う手法をとろうとした時、

 「何かあったんですか?」

 1代目が話しかけた。

 「あ~、なんもない」

 少しばかし不自然な笑顔を見せた毛むくじゃらは、着替えもせずにソファーまでやって来て、ドカリと隣に座ってきた。

 いつもなら先に着替えに行くので、明らかに様子が可笑しい。しかし「なんでもない」と答えたんだから、放っておいて欲しいのだろう。

 だからといって黙ったまま放って置いたら、気まずさだけが引き立ってしまう。しかし、本当に全力で放って置いて欲しいなら、態々ソファーには座らないんじゃないだろうか?

 もしかしたら思ったほど機嫌は悪くないのかも?

 「ちょっと腹立つ事があっただけ」

 チラチラと顔を見ていると目が合って、軽く笑顔を見せながらそう言ってきた。実際何があったのかは気になるが、折角機嫌が良くなったんだから蒸し返すのは止めよう。

 だったら、いつものを言わなければ。

 「腹立ったら寝転べ」

 ちょっとした沈黙が続く。

 「さて、飯食うか」

 無視する事ないじゃないか!

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