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74 下 突夜にて、ただひたすら恐怖を与える


 聴音器により中の音を拾って後二人居るのは知っていた。

 その二人が現在俺の目の前に居る。

 二人とも知っている二人である。

 1人は小4のときの変態(小学校のときの教師)、もう1人は中2のときの変態(塾の講師)彼らは小屋から800m離れた場所で再会を果たしているが、敵意丸出しにこちらを見てくるし、しまいには罵詈雑言を浴びせてくる。

 一例として以下である。

「この恩知らず! よくも私の目の前に現すことが出来たわね!」元小4教師

「解らない勉強を見てあげて人へする恩返しがこんなことなの!? あなたの親は胴お言う教育したの!!」塾講師

 まぁ、色々過ぎてこれ以降は面倒で有るから言わないでおくが俺は遠慮なくゴム弾式小銃を向け、

「お前(元教師)は公務員で子供に勉強を教えるのが仕事だろ? 子供攫って手篭めにしようとする変態の癖にえらそうにすんな!

 そっち(塾講師)は対価を払って塾に行ったんだ対価分働くのは当たり前だろ。未成年を夜呼び出していかがわしいことしようとした屑に言われたくない。お前の親屑なんじゃね」

 正論を言われ、一瞬押し黙るがすぐに向けている銃に対していきがり始めた。

「銃なんて子供の持つのもではないし、あなたこんなものでしか優位に立てないなんてやっぱり、こどっ! ・・・ひっ・・・・・」

 俺は元教師が喋っている間にサイレンサーを付けて、耳を掠るか掠らないかぎりぎりに無言で撃つ。

 俺は冷たい視線を浴びせつつ淡々に言った。

「相手見て言葉を喋れ、わかったなら黙ってろ。お前らに優位は無い。」

「・・・・・・っ」

 俺の冷たい歴戦の瞳にガチガチと歯を振るわせる二人だが、それでもまだ舐め腐っていた心があったのか元塾講師が口を開いた。

「も、ももももし、そ、そそそそんなことしたら、ぼ、ボボボ暴行されたって裁判で、ぎゃっ! ぎゃっ! グゥッ! や、やめ! イダイっ!! やめ、やめで~~~!!! ・・・・・・」

 銃口を遠慮なく元塾講師に向けて引き金を連射で打ちまくる。おそらくである。30発は打ち込んだであろう。

 元塾講師は防御態勢(腕を組んで丸まっている)を取って、痛みでビクビク、ピクピクしている。

 元教師は目の前の現実にガチガチと歯を鳴らしている。

 俺は、素直に思ったことを元教師の目を見て、言葉は二人に向かって言う。

「これがゴム弾でなく実弾なら遠慮なく撃ち殺している。

 何故か解るか!?」

 震えている女大人二人。

「俺は残念ながら親父のせいで実戦をしている。現にもう人を殺しているんだ。今更、手にかける死者が増えることに怯えがない。」

 女達の顔色は蒼白に変わっている。

 俺の目はそれだけ据わっている。

「それとな、俺のうちはちょっと特殊でお前らが国家に訴え出ても、国はうちの家族が絡むと大概の出来事は握りつぶす」

 ガチャリと銃口を元教師に向けて、言う。

「さっき、もし実弾なら殺すといったが理由を教えてあげよう。

 俺はな、結構これでも合理主義なんだ。

 戦場で学んだことが一つある。

 出来るだけ、戦場で殺せる敵が居た時は殺す。

 なぜなら、単純に味方が敵に殺される可能性が減るからだ。

 そして、うちの馬鹿キンタが攫われるのが悪いなら攫われないように鍛えることと、攫っていく奴らを端から端まで殺していけば、確実に攫う奴は居なく・・・・ナルダロ」

 ただただ、淡々と薄暗く座りきった目で見下し、引き金から手を離す。女大人たちは俺が引き金から手を引くことに何故か安堵した表情をして、俺が本気ではない。出来ない。と、高をくくった瞬間大きく目を見開き、そして情けなく逃げ出そうとした。

 俺は銃剣の剣を引き剥き一歩近づいた。

 女達は他の男達の檻に阻まれ逃げられないで居る。

 必死の目、命が掛かったときの必死の目、俺がどれだけ今回のことやこれまでのことに据えかねているか。そのせいで今日自分達が死ぬ妄想にただただ狂乱する事になったが、すぐに髪越しに掴まり、引きずり倒され、「死ねぇぇぇぇぇ!!!」と耳元で叫びながらナイフが見えるように地面に刺す。もちろん、もう1人には見えないように気をつけると、一人目は失神失禁し、もう1人は動かなくなったもう一人を見て、「こ、殺さないで・・・・お願い・・・なんでもするから・・・・」というので、理不尽に「じゃぁ、殺さないから自殺して」と近寄っていく。

 「いやっ!」と後ずさり逃げようとするが逃げられない。

 行き止まりになり、俺は乱暴に髪を掴みうつ伏せに倒して、無言で頭を押さえつけて、耳元に口を近づけて溜めていた声を大声で「ワッ!!!」と叫ぶとこいつも失禁失神した。

 鼻からため息を吐いて、一つ「縛っておけ」と命令を出す。

 精鋭の1人が「軍曹は優しいですね」と口にするから、「今日の俺はいつもより優しくないと思うよ」と笑顔で命令を発すると、精鋭たちの別の奴が、

「太郎君も巻き添えになりますが(よろしいのですか?)・・・」

「構わない。いい加減、あいつは理解しなければならん。そして、もし何か有っても麒麟伯父さんがほっときすぎたのが悪い。いい薬になんだろ!」

 行動に移れ! と命じそれぞれの持ち場に移動を開始した。



 それぞれがそれぞれの位置に付いた。

 すでに聴音器で中の会話が丸聞こえとなり、あいつら(女大人ら)が帰るのが遅いことに感ずき、最悪囲まれていると仲間に助言し警戒態勢バリバリだがまだ爪の浅い女たちがその小屋に居た。

 俺は小屋の中の女たちが聴音器経由でなんて話していたか聞いていて、鼻で笑った。

『こちらには人質が居るから早々入って来れないのよ』

 と、言っていたが間違えないで欲しい。

 別に入れないのではない。

 暗いほうが聞きやすいから夜になるのを待っていただけだし、人質(キンタ(笑))に同情はしない。

 ゆえに人数も揃ったことだから、閃光弾をキンタと奴らがいる部屋に叩き込んだ。

「「「ギャァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」」」

 三つの断末魔が聞こえたが、弐発目の閃光弾の投入に

「ああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

 1人だけ女の声が聞こえたが、更に聴覚を一時的に奪うショック弾を叩き込み、最後に催涙弾を投げ込んだ。

「「「あああああああああああああああああああああああああああああ・・・・・・・・」」」

 三つの悲惨な声だけが中から聞こえてくる。

 俺は俯瞰してみていた。

 5分くらいしたころに俺は命令を出す。

「ガスマスク着用!」

「確認・・・・着用よし!」

 最初の1人が言うと数秒送れて他も同じ言葉が返ってくる遅い奴でも6秒は行かなかった。

 目で最終確認するのは一巡。

 そして・・・・・・・

「突入!」

 そうして、俺達は小屋へ突入を開始し、要救助者のキンタを1分で確保し、他の床で残念に悶絶している女大人後二人を捕らえることに成功したのだった。


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