17話 下 許婚
いつもと変わらないHR。
先生は「おはよう」といつものようにいうから俺は、いつものように「オスッ!」と答えて、出席が呼ばれるまで眠る事にした。
机に突っ伏して前を向いていると、先生が「転校生が来る」「このクラスにかかわりの有る人が入る「しかも女だ」とかいう。
それだと100%俺関係ない。
だって、親父は親戚いないし、つーか知らないし、母親の親族はキンタの母(叔母)と爺ちゃんと婆ちゃん位しか知らない。
だから、俺関係全くないになる。
良し、寝てよう。
クラスの喧噪が一層高まってくる中、唐突に静寂が訪れた事に俺は気が着いた。
俺はチラッと前を見るとそこには全く見たことも聞いたこともない天使のような美少女で、きっとキンタに惚れるメス豚との化す生き物を見つけ興味を失って、寝ることにした。
女はカチャリと音を立ててチョークを取り、黒板を鳴らし、名前を書いているようだ。
・・・・ん? 前見てないけどこの人漢字の画数多すぎる気が・・・・・。
少し気になるけど、まあ・・・・・・うーん。
見てみる・・・・・?
目を瞑りどうするかを自問自答していると、涼やかな声音が耳に届いてくる。
「お初にお目にかかりますわ。
私の名前は、麒麟 麗子といいます。こちらに在学中の麒麟 太朗君の親戚で、許婚です」
女の声からとてもいい笑顔で答えているような気がする声だった。
そして、俺はあまりの驚きすぎで目を開き、真っ直ぐ机を見据えてから『お前に許婚?度言う事!?』と親友を直ぐに見る。
辺りから「ブッ!」と口から大量に何かを吹き出す連中(男子とファンクラブだと思う)の口のおならの音が聞こえ直ぐに机に撃沈していく音が聞こえた。
だけど次の瞬間親友まで撃沈するとは思わなかった。
そして、思った。
許婚の件は後で聞くとして、
お前その許婚のこと好きだったのか!!
そして、俺も驚くような俺の全身の毛穴が広がり毛が逆立つ事が起こる。
そして、思う。
『これは何の孔明の罠だ!? いや、孫子か!?!?』




