表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君が為  作者: 暁時雨
出会い編
3/24

第三話

京都のある路地裏、そこに彼は立っていた。

浪士 「お前、何者だ!」

カタカタと震える手で刀を握る目の前の男を見ていると、自嘲にも似た何かが湧き上がってきた。

? 「別に・・・お前に名乗る名などない。」

言い切らぬうちに先ほどまで犬のように吠えていた男はドサリと崩れ落ちた。

一体自分は何をしているんだ・・・。彼はそう思いながら空を見上げる。

綺麗な空であった。雲が1つもなく、星も満月も見える。

だが、彼には全てがくすんで見えた。何一つ綺麗だと思うものはない。

もう慣れた独特のこの臭いも何もかもが自分を嘲笑っているように思えて仕方がなかった。

どこからかバタバタと走ってくる人の足音が聞こえた。おそらく役人達の見回りだろうなと思う。赤く染まってしまった刀をビュッと振り、鞘に戻すと彼は何事もなかったかのようにその場を立ち去った。


彼の名は、岡田以蔵。

岡田 「武市先生・・・。俺はあなたの為に刀を振るいます。」


そのつぶやきは誰にも届くことはない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ