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第四話
最近京で辻斬りがあるという噂を耳にした、沙柚は京に来ていた。しかもまだ捕まっていないようなのだ。これほど殺しているのに関わらず逃げ延びている・・・相当な腕のはず、沙柚はそう考えていた。
情報を集める為、小さな子供の所へ行く。大人は嘘をつく可能性があるし、怪しまれればこれからの行動に支障をきたすかもしれないからだ。
紙に『辻斬りについてお教え願いたい。』と筆で書く。言葉を発することが出来ない沙柚にとっては紙での会話が日常である。
・・・といっても、話す機会というのは無に等しいのだが。
いつ会えるかはわからない。もしかしたら一生会えないかもしれない。
だが、それでも良かった。彼女にとっては、そのぐらいの価値しかなかったのだ。ただ、己の強さを証明したいだけで、本当は刀などどうでも良かった。いっそ自分を殺してくれれば良いのでは?と最近は思うことが度々あったものだ。
『私は何の為に今、ここに居るの?』その問いに答えてくれる者は居ない。
彼女は宿を探す為、また歩き出した。




