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第十七話
ドンッ!
『・・・?』
急に立ち止まった岡田さんに、彼の後ろを下を向きながら歩いていた沙柚はぶつかった。
岡「道を間違えたかもしれん。戻るぞ。」
そんなはずはない。この通りは見た事がある。右を見れば少し大きめの建物が・・・なかった。沙柚が泊まっていた宿はそこには無かった。あるのは、黒く焦げた木材のみである。
岡「あそこ・・・じゃない・・・よな?」
見た目は全く違う。・・・が、場所はあそこなのだ。
『あそこですね・・・。きっと。』
岡「そうか・・・。」
話を聞けば2日ほど前、炎が上がり全焼してしまったという。幸い、他の建物に燃え広がる事はなく、一軒ですんだらしい。
が、沙柚にとっては最悪だ。荷物はほとんど全て宿に置いてあったからきっと灰の一部にでもなってしまっただろう。その中には金も入っていたのだ。
岡「帰るぞ。」
呆然とする沙柚に言い放つ岡田。
『行くってどこにですか?』
手早く紙に記し差し出すと彼はフイッと横を向いて1人で歩き出した。固まって動けないでいると、おそらく着いてきていると思っていたのだろう。
慌てた様子でだいぶ離れた場所から戻って来た。
岡「何している、いくぞ。」
強引に手を掴むとそのまま歩き出す。
今日の空はとても綺麗だった。




