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月桂樹の葉を編む  作者: 叶笑美
到着と
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依頼を探しに

葵とディンブラは大使館に泊まらせてもらうことになった。

葵の部屋にディンブラが来た。

ノックをした後、声をかける。

「葵くん、ちょっといい?」

「どうした?」

答えるとディンブラが入ってきた。

「大使館に泊まっても安全なの?」

「わからん。だけど、他のホテルに泊まるのもおかしいだろ?」

「まぁ・・・そっか・・・」

ディンブラはやはり狙われていることを気にしている様子だ。

「大丈夫だよ。あいつはここに乗り込んでくるほどの度胸は無いさ。その証拠に、大使館に入った途端に視線が消えたよ」

少しは安心した顔をするディンブラ。

しかし、その反対に葵の表情が鋭くなり、声が低くなる。

「だが、まだ敵を倒したわけじゃない。ここで相手を捕まえて、目的を洗いざらい吐き出させる」

その視線から、殺気にも似た表情を感じ取ったディンブラは思わず息を呑んだ。


2人は部屋に荷物を置いたりした後、もう一度茶の間に行く。

「アスタたちはずっとここに滞在するのか?」

葵が聞くと、アスタが答える。

「基本は滞在だけど、花園に届ける物とかあったら配達とかもする予定だよ!」

「へぇー、じゃあ時々花園にみんなで行くんだ!」

ディンブラが聞くと、ロマが唇を尖らせていた。

「そんなのさ、配達業者に頼めばいいのにさ!こんなチンチクリン共じゃなくて、今までみたいに!!その方がちゃんと届けてくれるって実績があるだろ?」

「失礼な!!ちゃんと届けるよ!!」

「そーだ!そーだ!」とアスタの援護をするパーティ。

「はいはい。ロマのはいつもの寂しがりだから、あんまり気にしないで下さい!」

パトロックが言うと、ロマは鼻を鳴らして腕を組みそっぽを向いた。

「それにすぐってわけじゃないからな。パーティもこっちの業務の合間でギルド依頼も受けるって言ってたしな!」

「うん!これから行こうと思ってるんだ!!」

マタリの後にチョコが答えると、アスタが立ち上がって促した。

「じゃ、そろそろ行こうか!」

パーティも立ち上がる。

「行って来まーす!」と言ってみんなで外へ出た。

「俺も少し散歩して来るよ」

葵も外へ出ようとしたところ、リントンがソファーに腰掛けたディンブラに聞いた。

「ディンブラは行かないの?」

「うーん、僕はいいかな!疲れたから大使館で待ってるよ!」

葵は笑顔を向けると、「それじゃあ、行って来るよ」と言って出て行った。

ディンブラは葵が出て行ったドアをしばらく見ていた。

茶の間に下りて来る前に言われたのだ。

「これから外に出てつけ狙っている人物の特定と、捕獲をしてくる。危ないからディンブラは待っていてくれ」と。

『船の時と同じなんだろうな。僕じゃ、何も力になれないんだろう。・・・信じて待つしかないか』

一つため息を吐いて葵の帰りを待った。


パーティはギルドに依頼を探しに来ていた。

依頼書が貼られたボードの前で並んで見上げる。

「何かいいのあるー?」

「うーん・・・」

口に出しながらそれぞれがくまなく目を通すが、望むような高収入の依頼は自分たちのレベルでは受けられなかった。

「なんだか当たり障りないのばっか・・・」

「僕たちの依頼のを受けた回数とかが少なすぎて難易度の高いものが受けられないからね・・・」

「難易度低いと報酬も低いね・・・」

「あーあ、魔王討伐なんてここには書けないレベルの高難易度をクリアしたってのにな」

アスタがつまらなさそうにしていたが、一つ依頼書をボードから手に取った。

「ま、いいや!別に大使館で生活はさせてもらってるし!ギルド依頼って小遣い稼ぎみたいなもんだからさ、何個かこなして、大きな依頼できるようになってこーぜ!積み重ね、積み重ね!!」

アスタが取った依頼書は郊外にある農家の手伝いだった。

報酬は子どもの一月分くらいの小遣いに等しい。

それを4人で割るのだ。

今のアスタたちは大使館が無ければ極貧路上生活を強いられていたことだろう。

「農家の手伝いってなにするんだろうね?」

「終わったらちょっと野菜とかフルーツとか分けてもらえるかな?」

キャメリアは未体験のことに想像を膨らませ、シャロンは淡い期待にワクワクしていた。

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