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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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弟の変化



逃げ延びてきた精霊達と対面するため、魔族領へと転移。


ーーー

ーー



「うわっ…なんだ姉ちゃんか」

「なんだとは何よ?」

「びっくりしただけだって。それより指揮官が現場を離れてていいのかよ」

「うちの子たちは優秀だからね。任せられる部分は任せて、私は私にしかできないことを優先するよ」

「助かるけど…。ほんと姉ちゃんが治めてると安心感すごいな」

そうならいいんだけどね…。


ユウキは前線に戻って手を貸そうかと考えてくれてたらしい。

確かにユウキなら全力で走ればそう時間もかからないだろう。

「大丈夫そうなら姉ちゃんと一緒にいるか」

「ほぼ制圧も終わってるし大丈夫よ」

スピネルとナギに仲介してもらい、今回避難してきた精霊達と今後について話し合った。


「全員できるならこちらで過ごさせてほしいと。お願いできませんか?ママ…」

「うちとしては構わないよ。 人族側に精霊が減りすぎる問題はどうにかしなくてはいけないけどね」

「あちらの人とエルフが心を改め、共存するようになれば自ずと精霊は増えますから」

ある意味試練みたいなものか。精霊魔法の使い方をちゃんと伝えて、早く精霊との共生を目指せるように力を貸すくらいが私にできることかな。


「領内の好きなところで過ごしてくれていいからと伝えて。何か要望があれば対応するけど、大丈夫そう?」

「ええ。こちらに居るだけで皆心地よいですから」

精霊達は私へと一礼した後、思い思いの場所へと散っていった。


果樹が好きな子はそちらへ。森林が好きな子はそちらへ…と。

私自身もこちらへ来てくれたあの子達を不幸にしないためにも気をつけて行動しなくてはと気を引き締める。


ナギはスピネルと魔王城へと戻っているというから見送る。

「ユウキ、よかったの?」

「ん?なにがだよ」

「前だと片時も離れたがらないくらいだったじゃない」

「あー…そこは深く突っ込まないでもらえると助かるかな」

ふーん。

「ニヤニヤすんな!」

「いやーうちの弟も大きくなったなぁと思ってね」

「竜魔王とか言われてる姉ちゃんに比べたら些細なことだろ!」

そうかもだけどさ。弟の成長は喜ばしいよ。 (ママは何したと思ってるの?)

ちゃんと信頼関係を築けたって事でしょ? (ソウダネー)

やっぱり! 姉離れされるかもとか心配したけど、この様子なら平気かな。 (平和だなー)

だねぇ。 (……)



さてと、仕事を終わらせますか。 (うん!)


ーーー

ーー



ユウキと一緒に軍を配備していた場所へ戻ると、また何人か捕縛されてて。

多分、街の中を徹底的に探し回ってるから潜むこともできず、やむを得ず逃げてきたんだろう。


「ロアール、早めに野営の準備だ。今のうちから交代で兵を休ませろ」

「はっ!」

まさか街の中まで狩り尽くすとは思わなかったからなぁ。長丁場になりそう。 (ママは放置するつもりだったの?)

精霊魔法も使えなくなったエルフなんてほっといても害にすらならないでしょう。

首謀者とその周辺だけ捕らえたらいいかなーくらいに考えてた。 (あますぎるの…)

かなぁ。 ま、とりあえず捕虜を送り届けてくるよ。 (あーい)


転移しようと魔力ドームで包んだついでに鑑定したら違和感が…。

「何人か無関係なエルフがいるな。どうしたんだ?」

「エルフ狩りが始まったと聞いて逃げてきたんです…。私達はエルフの血も薄く、大した魔法も使えません」

「そういう事か…。心配するな。現在精霊魔法が一切使えない氏族のエルフだけを侵略の首謀者として捕らえている。無関係なエルフには迷惑な話だろうがな。 ロアール、こちらのエルフたちは縄を解いて客としてもてなしてやってくれ」

「はっ。お任せを」

「俺も無関係だ! なんでそいつらだけ…」

「お前は無関係ではないだろう。首謀者と直接やり取りをして侵略だとわかった上で軍に参加してこちらへ攻撃していたのだからな」

「どこにそんな証拠が! 大体いきなり現れて何者だお前は!」

「キサマっ! 竜魔王様に向かって!」

「竜魔王…?」

ちょっと離れてただけでぽっと出の人だと思われてるの? (ママ、姿…)

あっ…。精霊達と話してた時にハーフ姿解いてたわ。 だとしても軍に指示出してる時点で普通は気がつくでしょ。 (あほなんやない?)

辛辣ね…。


「これでいいか?」

ハーフへと姿を変えておく。 

「ひっ……」

小娘だと侮るからよ。 (美少女だと思ったら竜魔王でした…とか)


「姉ちゃんはもうずっとハーフ姿でいたら?」

ユウキは笑いながらそんなセリフ。

別にそれでもいいんだけど、ハーフ姿にまだ慣れないのよね。翼とかかなり敏感だし、風とかに撫ぜられるだけでゾクッとするんだもの。 (尻尾は?)

そっちは触ろうとした瞬間、勝手に叩き倒すと思う。 (…やめとこ)

意識して触れられるのをわかっていれば平気よ? (触っていい?)

うん。


ティーは恐る恐るといった様子で、私の尻尾へと触れる。

一瞬ビクッとしたけど、翼ほどじゃないな。 (わーい!)

ティーがいきなり尻尾へとしがみついたものだから、反射的に振り回してしまい…。 (きゃー!)

楽しそうね? (もっと振り回してー)

いいけど…。


楽しそうなティーの声にリズまで混ざりだし…。

仮にも軍のトップが前線で何をしてるのだろうか。 (ヨユーを見せてるほうがいいの!)

ま、いいか。わが子二人が楽しそうなんだから。咎める人もいないもんね。

ロアールでさえ微笑ましく見てるくらいだもの。


捕虜達までほっこりしてるのはいいのか悪いのか…。








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