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西暦2900年代の地球  作者: 李孟耶辰
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第二部-地球大変動(エグフション)③序章

場所は船舶格納庫エリア

『まぁ、窺うだけでもエエよなぁって、うん?何か聞こえるぞ』と心中、思わず驚き急停止したフルモ。

『おっだいぶ賑やかな感じやな、新年か?』と心中、階段を降りながら首を傾げたアッケ。

『おっ何か騒いでるけど新年か?』と心中、操縦室の中から聞こえた話し声に驚くブーカック。

場所は専用船船内

受刑者の心中が同時に船内は勿論、総長の居る刑務室操船席に流れて、エレッポ達は周辺を見渡した。

「おー、どうやら受刑者達が窺った場所が賑やかなようだね。新年のお祝いかしらね?」と真っ先に首を傾げた総長。

「そのようだね、フルモさんが窺った空中の建物は、管制塔何かなぁ?」と所長が腕組みした。

「そうねぇ。空中に有るんやから管制塔よねぇ」と総長が苦笑した。

「たぶん、管制塔やろ。それにアッケやブーカックが窺った場所からも賑やかな声がするって言うから新年かもなぁ。どうじゃろ俺達もスクリーンで見ることにせぇーへんかぁ?」と会長が船内を見渡した。

「そうですねぇ。地球の新年とやらを見るのもええかも知れんねぇ」と副会長が腕組みした。

「確かにそれも良いんじゃないですかね」と副所長が腕組みして頷いた。

「今まで地球の新年の様子を見たことないし良いかも」とノーム研究員が目をうるうるさせて見詰めた。

その光景を無言のまま見詰めていたコロニー研究員は

「確かに気に成ります」と苦笑した。

「僕達も気に成ります、見ましょう、なぁ」とウォンの肩に手を置いたシルネム。

「えぇ見ましょう」と素っ気ない返事したウォン。

「では早速、外部モニターのアングルチェンジします」とダイヤルをグルグル回した総長。

「おー変わった、変わった」と船内のエレッポ達が歓声を上げた。

「ちょっとちょっと皆、アングルチェンジしただけでそんなに歓声を上げなくても」と船内の見詰め、苦笑した総長。

「いや、向きが変わるとつい、騒ぎたくなるんよ、なぁ」と会長が船内を見渡した。

「はい」とスクリーンに映し出される風景を見詰めながら呟いたエレッポ達。

「それにしてもよ、騒ぎすぎよ。」と総長が腕組みして見渡した。

「ヘイヘイ」と長が就く四体がしょんぼりし、風景を見詰めた。

「あらら」と二体の研究員が苦笑し、四体の背中を見詰めた。

「まぁ少し騒ぎすぎたなウォン」とシルネムが見詰めた。

「そうやなぁ、あのままやと受刑者の心中が聞き取れへんかったわ」とウォンが船内を見渡した。

「そんなに五月蝿くしてたんだ」と副所長が振り向いた。

「え、ほんま?」と会長、副会長が視線を向けた。

「えぇそうみたいなのよ。ウォンさん達が言うには」と苦笑した。

「まぁ騒いでいる方は、分からんからなぁ」と腕組みして頷いた所長。

「まぁねぇ」と副所長が呟き、

「皆さん騒いでごめんねぇ」とお辞儀した。

続けて、所長、副会長、会長の順に

「ごめん」と呟き、お辞儀した。

「はぁーい」と四体が叫んだ。

「はぁーい。この辺で、窺いますか?」と総長が割って入った。

船内のエレッポは

「何を?」と視線を変えながら呟いた。

「何をって、新年の様子を窺うんじゃないの?」と苦笑した総長。

「あ、そう言えば」と船内のエレッポが苦笑した。

「もー何のためにアングルチェンジしたのよ」と総長が腕組みして見渡した。

「ダハハハ」と笑いで誤魔化したエレッポ達。

「笑って誤魔化さないのよ。もー」と総長が苦笑した。

「すまんすまん」と会長が苦笑した。

場所は船舶格納庫エリア

『なんだなんだ』と心中、急停止したが少しずつ近付いたフルモは、

『声の内容からするに管制塔ではないなぁ。だとするとなんや』と首を傾げた。

『なんや、新年を祝ってないやんか。まだ2978年やんか』と心中、階段を降りて窺ったアッケは苦笑した。

『新年ちゃうやん、2978年の年末を祝ってるやん』と心中、操縦室を窺ったブーカックは苦笑した。

場所は専用船船内

「おー、受刑者の心中が来たぜぇ、皆」と会長が船内の重苦しい空気を消した。

「そのようですね、フルモさんが窺った空中の建物は、どうやら管制塔ではないらしいですね」と所長が船内を見渡した。

「なら何のために造られた建物?」と総長が首を傾げた。

「それに地球では、2978年の年末らしいねぇ、未だ。」と副会長が腕組みした。

「早く新年の様子を見たいわ」と副所長が苦笑した。

「そうですねぇ」と二体の研究員が船内を見渡した。

「新年の様子を窺う前に、兄貴が窺った空中の様子が気になるなぁ」とウォンが腕組みして見渡した。

「そうやなぁ、ウォン。管制塔じゃないとするならば何や。」とシルネムが視線を送った。

「わからん」と呟き、苦笑したウォン。

「うーん、管制塔じゃないとするならば、地球政府の避難所か何かかな?」と首を傾げた総長。

「そうかも知れんなぁ。管制塔じゃないとするならば、それしかないやろう」と会長が船内を見渡した。

船内のエレッポは腕組みして「うーん」と唸り声を発した。

「地下シェルター避難の地球人に向けて発せられた内容からすると、何処かに地球政府直轄のテレビ局がある筈やけどなぁ。」と総長が腕組みして首を傾げた。

「ひょっとしたらフルモさんが窺った空中の建物がテレビ局かも」と所長が船内を見渡した。

「その辺は、フルモに任せよ。たぶん、内部を窺う筈や」と会長が船内を見渡した。

「確かに」と総長、船内のエレッポは、同時に呟き頷いた。

「今頃、兄貴が様子を窺ってるかなぁ?」とウォンがポツリと腕組みした。

「そうかもなぁ」とシルネムが視線を送り、肩に手を置き、頷いた。

他のエレッポは、ウォンとシルネムに視線を変えながら笑みを浮かべた。

「そろそろ新しい心中が来るかもよ」と船内を見詰め、笑みを浮かべた総長。

「おーそれはそれは。楽しみですな、総長」と何か他人事なような感じで、さらりとした表情で見詰めた会長。

「何か自分は無関係のような感じで言ってないかい?」と総長が腕組みして苦笑した。

「いやそんなことはないぞ」と図星を付かれて冷や汗を流し、何食わぬ顔で地球の風景を見詰めながら口笛を吹いた会長。

「何を口笛を吹きながら風景を見て誤魔化してんだ」と荒々しい口調で突っ込んだ総長。

そんなやり取りを見ていたエレッポは、

「ぷっ」と失笑した。

場所は船舶格納庫エリア

『外観はどう見ても管制塔やけどもなぁ、中から聞こえてくる声がなぁどうもな。うーん、うーん』と心中、唸り声をあげながら建物をマジマジ見詰めたフルモ。

『喜んでいるんは子供のみか、新年を迎えるのにさ。それ以外の人は、避難に疲労困憊気味やな、まぁ分からんでもないでぇ。特に激しいのは体力が衰退してる年配者と病弱の人か。時たま子供の騒ぐ声に視線を送るがその声をエネルギーとしてるのかどうかわからんけどその行為を制止する大人は居ないかぁ。成る程成る程』と心中、老若男女が放つ色んな声が交錯した地下シェルター内の風景を見詰めたアッケ。

『フルモ様、アッケさんは、どの様な場所を窺っているのだろうかぁ。』と心中、操縦室に居る地球人を見詰めながら、ため息をしたブーカック。

場所は専用船船内

「何よ皆、失笑なんかして」と総長が腕組みした。

「お、新しい心中が来ましたよ。皆さん」と所長が船内に流れた内容に耳を傾けた。

気まずい雰囲気に居た会長が口パクで「ありがと」と所長に視線を向け、何て内容やという感じで耳を傾けた。

他のエレッポも無言のまま耳を傾けた。

『くそ、またしても逃げられたか』と心中、悔しがり腕組みした総長。

「何々、フルモが窺った建物の外観は、間違いなく管制塔なのに、中から聞こえてくる話し声は、ちゃうんかいなぁ」と会長が内容に苦笑した。

「でアッケが窺った地下シェルター内は、老若男女の色んな声が交錯しているんだ。避難に疲労困憊何や。元気なんは子供のみか、成る程成る程」と副会長が腕組みして船内を見渡した。

「でブーカックさんは、船舶の操縦室を見詰めながら、フルモさんとアッケさんがどの様な場所を窺っているのだろうって心配なんですね」と所長が船内を見渡した。

会長、副会長、所長の三体は、受刑者の心中の内容を聞き、整理し皆に話した。

副所長は無言のまま頷き、二体の研究員は腕組みし会長達を見詰め、ウォンとシルネムの二体は、互いの顔を見詰め合い、内容をまとめるのが上手いと言わんばかりの表情を浮かべた。

「三体の受刑者は、各々の場所をちゃんと窺っているみたいやね。関心関心」と総長が、上から目線で言い放ち、腕組みした。

「何か、上から目線で言ってるような表情やなぁ」と総長の顔を見詰めながら腕組みした会長。

「いや、上から目線で言ったんは、受刑者に対してよ」と頭をポリポリ掻いた総長。

「成る程なぁ。」と頷いた会長。

「まぁ総長からしたら受刑者は、格下やもんなぁ」と副会長が腕組みした。

「確かに」と所長、副所長は呟き頷いた。

二体の研究員、ウォンとシルネムは、無言のまま船内を見渡し頷き、腕組みした。

「ところで、フルモ受刑者が窺った空中の建物って結局、何だろうね、うーん」と総長が唸り声をあげながら、腕組みした。

「そうやなぁ」と会長、副会長、所長、副所長の四体は、呟き頭をポリポリ掻いた。

「うーん、何でしょうね」と二体の研究員は、呟き頭をポリポリ掻いた。

「兄貴が窺ったであろう建物ねぇ。管制塔以外で考えれるのは政府の避難所かなぁ。」と首を傾げ、船内を見渡したウォン。

「地上は、危険やから空中にしたのかなぁ。それか地球環境を観測する場所かもなぁ。」とシルネムがモニターに映し出されている風景を見詰めた。

「シルネムさんの言う通りかもなぁ。地球では、噴火や地震が頻繁に起きてるみたいやから。今も噴火や地震の音も聞こえてるし、ほら」とモニターを指差した所長。

「ほんまや、物凄い勢いで山から赤いのが噴出してるし、更に地響きも凄いわ」と会長がその光景に思わず退いた。

他のエレッポも無言のまま見詰めた。

「このような状態で噴火や地震が発生するんやなぁ。迫力有るわぁ」と総長がその風景を見詰めながら腕組みした。

「確かにそうですねぇ、このような災害が毎年発生してるみたいですよ」と所長が地球の風景を見詰めながら腕組みした。

その風景の凄さに驚き、船内と風景を交互に見詰めるしかない他のエレッポ達。

場所は船舶格納庫エリア

『え、何だ何だ。急に黒煙や白煙が来たぜぇ。』と心中、空中の建物周辺に漂って来た煙を見詰め、更に

『おまけに山から赤いのが出てるし何やあれは』と周辺を見渡したフルモは、その現象の名を知らぬ故に首を傾げた。

『突然、床が揺れたでぇ。地下シェルターに避難の地球人が皆、地震や地震やと騒いでるな。どうやらこの揺れの現象を地震と言うらしい。成る程』と心中、突然の揺れに地下シェルター内を右往左往する地球人を見詰めたアッケ。

『突然、室内にピコピコという音が聞こえたと思いきや、無線機みたいな所から"大規模な噴火が発生致しました。周辺の船舶は、航行に注意願う。更に大規模な地震も発生致しました。津波が発生する恐れが有りますので注意願う"というメッセージが流れたと同時に"船内の乗組員、噴火や地震が発生したという無線が入電。津波に注意し作業せよ、船長より"とアナウンスが流れた。地震の後には、津波が来るんや』と心中、目の前に居る地球人が船長と把握し、その室内は勿論、船内にウーウーという音が響き渡り、多少うるさく感じたブーカック。

場所は専用船船内

「建物の床が揺れる現象を地震って言うんやぁ」と受刑者の心中が流れ、頷いた会長。

「という事は、山から赤いのが噴出し、黒煙や白煙を漂わせる現象を噴火と呼び、地震という現象後は、津波が押し寄せて来るんや」と副会長が頷いた。

「 どうやら地震という現象は、建物の床だけじゃなく地球の断層が揺れ、発生するみたいです。でその後、津波が押し寄せるのは、 海洋性地震らしい。内陸性地震は、建物が全壊や半壊するみたいです。」とペレックス・ピャックンを使い、調べた所長。

「所長さんって行動が速いわね」と総長が関心し、何度も何度も頷いた。

「ほんまやなぁ」と会長、副会長が呟き、頷いた。

「確かにそうですねぇ」と副所長、二体の研究員が目を丸くして驚き、所長を見詰めた。

「流石、所長さんや」とウォン、シルネムは、腕組みし関心した。

「その地震とやらの被害は?そして噴火とやらの被害は、有るんか?」と会長がモニターに映し出されている風景を指差し、見詰めた。

場所は専用船船内

「建物の床が揺れる現象を地震って言うんやぁ」と受刑者の心中が流れ、頷いた会長。

「という事は、山から赤いのが噴出し、黒煙や白煙を漂わせる現象を噴火と呼び、地震という現象後は、津波が押し寄せて来るんや」と副会長が頷いた。

「 どうやら地震という現象は、建物の床だけじゃなく地球の断層が揺れ、発生するみたいです。でその後、津波が押し寄せるのは、 海洋性地震らしい。内陸性地震は、建物が全壊や半壊するみたいです。」とペレックス・ピャックンを使い、調べた所長。

「所長さんって行動が速いわね」と総長が関心し、何度も何度も頷いた。

「ほんまやなぁ」と会長、副会長が呟き、頷いた。

「確かにそうですねぇ」と副所長、二体の研究員が目を丸くして驚き、所長を見詰めた。

「流石、所長さんや」とウォン、シルネムは、腕組みし関心した。

「その地震とやらの被害は?そして噴火とやらの被害は、有るんか?」と会長がモニターに映し出されている風景を指差し、見詰めた。

「そうですねぇ。地震と噴火の被害ねぇ」とモニターに映し出されている風景を見詰めながら、様子を窺った所長。

「どれどれ」と船内のエレッポも様子を窺う為に、視線をモニターに変えた。

「うーん、みる限り黒煙や白煙が空中に漂ってるわね。おまけに赤いのが山から下に流れ込んでるわね」と総長がモニターを見詰めた。

「そのようですねぇ。」と所長がその風景を見詰めながら腕組みした。

「あの、赤いのは何て言うの?」と総長がモニターを見詰めながら、問い掛けた。

所長は「少々お待ちを」と呟き、

「あれはですね、地中深くにあるマグマって言うのが地表に放出された岩体で溶岩と言い、1000~1200℃あるみたいです」とペレックス・ピャックンを使い、調べた。

「ほー」と船内のエレッポは呟き、モニターに映し出されている赤いのを見詰めた。

「山の下まで行きましたね、赤いのが」とウォンが風景を見詰めながら腕組みした。

「ほんまや、下に行くと黒く固まるんだ」とシルネムがそれを見詰めながら腕組みした。

「でそれが何時しか地面に成るんだ」とコロニー研究員が頷いた。

「地震の影響か地割れ、崖崩れがあちこち発生してますね」とノーム研究員がそれを見詰めながら腕組みした。

場所は船舶格納庫エリア

『うん?何や』と心中、 建物内部から声が聞こえたので耳を傾け、

『"緊急速報をお送り致します。先程、世界屈指で知られる火山が大噴火致し、更に世界各地で大地震が発生致しました。その影響で各地で地割れ、崖崩れが生じております。更に津波も予想されます。くれぐれもご注意下さいますようお願いします。以上緊急速報をお送り致しました。"成る程』と頷いたフルモ。

『"緊急速報お送り致します。先程、世界屈指で知られる火山が大噴火致し、更に世界各地で大地震が発生致しました。その影響で各地で地割れ、崖崩れが生じております。更に津波も予想されます。くれぐれもご注意下さいますようお願いします。以上緊急速報をお送り致しました。"そうなんやね』と心中、地下シェルター内に流れた内容を聞いた避難者は、驚きを隠せぬ表情を浮かべ、周辺を見渡す光景に苦笑したアッケ。

『"緊急速報をお送り致します。先程、世界屈指で知られる火山が大噴火致し、更に世界各地で大地震が発生致しました。その影響で各地で地割れ、崖崩れが生じております。更に津波も予想されます。くれぐれもご注意下さいますようお願いします。以上緊急速報をお送り致しました。"』と心中、先程と違う無線機から流れた内容に船長らしき地球人があわてふためく様子で右往左往する光景を見詰めたブーカック。

『うん?待てよ、俺が聞いた事を復唱した数秒後にアッケ、ブーカックの場所に送れたような。此処が発信源か』と心中、目の前の建物をまじまじ見詰めながら、

『まぁ我々、エレッポは地球人に見ること聞くことが不可能な1秒以下の出来事も把握できるしなぁ。まぁ例で言えば、地球人の耳には、同時に聞こえる内容でも我々の耳は聞き分け出来る。地球人の目には同時に落下したかに見えるが我々の目には、見分ける事が可能なのだ。そう先程放たれた緊急速報も地球人には、同時に聞こえたかも知れんが俺、いやエレッポ達にはバラバラに聞こえるわ、ハハハハ』と高笑いしたフルモ。

場所は専用船船内

「どうやら、受刑者が聞いた内容は、先程の噴火と地震が発生したという件だな。此処から見る限りでは、津波が未だ、起きてないようだ。」と会長が逸速く船内に流れた心中を耳にした。

「そのようですねぇ。そして新たな心中が来ましたね。確かに我々エレッポは、地球人とは違うさ。地球人には、同時に聞いたり見たりの内容でも我々にはバラバラに感じます。」と副会長が腕組みして、地球の風景を見詰めた。

他のエレッポも無言のまま風景を見詰めた。

「まぁ確かに、バラバラに見えたり、聞いたり感じますねぇ。でも年齢差、有るんかなぁ?」と総長が首を傾げ、風景を見詰めた。

「まぁ確かに年齢関係あるんちゃうかなぁ。俺も昔と違いバラバラに感じなく成ってきたしなぁ。おまけに最近は、同時に感じ始めてきたし」と船内を苦笑しながら見渡した会長。

「確かに会長の言う通り、関係あるかもなぁ。私も最近、同時に見えたり聞こえたりやしさぁ」と副会長が腕組みして、苦笑した。

会長以外のエレッポは、何も言えず副会長を見詰めるしかなく、頭をポツリ描いた。

「そうかそうか。副会長もか」と会長が腕組みして、頷き見詰めた。

「もー二体とも、辛気臭い会話してるから、皆呆れてるわよ」と総長が突っ込んだ。

「えっ」と会長、副会長が呟き、周辺を見渡し、重苦しい空気を察し

「悪い悪い」と腕を挙げて謝った。

「いえいえ気にしてませんから、ハハハハ」と苦笑した皆。

「皆、優しいんだから。まぁ何れ来る老いだし、知るのも良いかもね」と腕腕組みして、頷いた総長。

「そうやろう、そうやろう。年老いたらどんな感じか教えたんだよ、ハハハハ」と会長が高笑いして、周辺を見渡し、腕組みした。

「おー流石、会長さん、お優しいねぇ」と副会長が拍手した。

その音が船内に響き渡り、多少うるさく感じた他のエレッポだが無言のまま見詰めるしかなく、頭をポリポリ描いた。

「会長さん、副会長さん。老いの話は、その辺で止めて、地球の風景を見ましょう。それに津波とやらが来たがどうか気になるわ」と総長か風景を見詰めながら腕組みした。

会長、副会長以外のエレッポは、無言のまま頷き、風景に視線を変えた。

「そうやなぁ」と会長、副会長が呟き、周辺を見渡し、腕組みした。

「どうやら此処から見る限り大丈夫みたいだね」と会長が風景を見詰めた。

「詳細は、受刑者だね。間近で見てるからね」と副会長が腕組みした。

他のエレッポは無言のまま頷き、風景を見詰めた。

場所は船舶格納庫エリア

"船員に告ぐ、津波に注意せよ。津波の影響で大揺れが生じる恐れがある。今のうちに船務活動は、一旦中止、中止せよ。至急船員室に戻り待機せよ。落ち着き次第に連絡する、それまで船員室外出禁止とする、以上だ。船長より"という内容を無線機で船員に連絡する光景を見詰め、

『成る程なぁ。船員達を避難させたんだね。で船長自ら操縦ね。』と心中、感心したブーカック。

『速報を聞き、あわてふためく避難者も居れば、岩石の様に落ち着いている避難者も居てるなぁ。ほーほー』と心中、地下シェルター内を見詰めたアッケ。

『まぁ馬鹿な高笑いは、この辺で止めて、中の様子を窺うか』と心中、外観が管制塔の建物内を見ることにしたフルモ。

場所は専用船船内

エレッポ達は、地球の風景を見詰めていた。その時、受刑者の心中が響き渡り、

「何々、ブーカックさんが窺ってる船舶の乗組員は、室内に避難したんだ。で今、操縦してるのは船長かぁ。そしてアッケさんが窺ってる地下シェルター内は、じっとしている避難者、あわてふためく避難者が居てるんだぁ。最後はフルモさんが窺ってる空中に有る外観が管制塔である建物内部を窺うんだ。此で内観が判明するわぁ」と所長が逸速く内容をまとめ、船内を見渡した。

「所長さん、まとめ下さり、ありがとね」と総長が感謝した。

船内のエレッポは、無言のままお辞儀した。

「何時に成ったら新年を迎えるんだ?」と会長が風景を見詰めながら腕組みした。

「確かにそうですねぇ。それに津波とやらが一向に発生しませんね。」と副会長が腕組みし、視線を送った。

「確か地球の1日は、24時間よね?」と総長が首を傾げ、船内を見渡した。

「え~とそれは、地球人がコロニーをノーム目掛けて発射する前の話ですよ。」と所長がペレックス・ピャックンを使い、調べ上げた。

「うわぁ、出たぁ」と副所長が驚いた。

「副所長、幽霊じゃないんですから」とノーム研究員が苦笑した。

「そうですよ。副所長」とコロニー研究員が視線を送り、苦笑した。

「確かにそうやねぇ。」と副所長が失笑した。

「もーお前達、今、俺は真面目にしてるんやからお静かに」と所長が所員を一喝した。

「はーい」と所員が呟き、腕を挙げた。

「それならば、今の1日の時間は?」と会長がペレックス・ピャックンで開いた画面を見詰めた。

「そうですねぇ」と画面を見詰め、

「55時間らしいです。」と船内を見渡した所長。

「ほー」と他のエレッポは、口をあんぐりし、目を丸くして驚いた。

所長は、皆の驚きの表情を見詰めながら、

「どうやら、地球とノームとの引力が弱まり、おまけに潮汐が昔と比べて減少したみたいですよ。だから地震が起きても直ぐには津波とやらが発生しないんですね。おまけに地球の1日の時間も狂ったみたいですよ」と画面をクリクリしながら船内を見渡した。

「そうか、だから津波とやらが来ないんやね」と会長が腕組みした。

「という事は、新年がなかなか来ないという事か?」と副会長が腕組みした。

「えーそう言う事です。」と船内を見渡した後、

「で今の地球の1年ってどのくらいだろう?」と所長が画面に視線を変え検索し始めた。

その光景を他のエレッポは、無言のまま見詰めるしかなく、頭をポリポリ描いた。

「1年どのくらい?」と画面を凝視してる所長に視線を送り、叫んだ総長。

「おいおい総長よ、今は所長さんが見てはるんやからちょい待てよ」と会長が苦笑した。

「ハイハイ」と呟き、頷いた総長。

『うーん、どういう事や。369日に成ったり、375日に成ったりする年が有るんかいなぁ』と心中、画面を見詰めながら、頭をポリポリ描いた所長。

「画面を凝視しまくりやなぁ」と会長が視線を腕組みした。

「そうですねぇ」と副会長が呟き、頷いた。

「しかも、唸り声が聞こえるわ」と副所長が耳を傾けた。

「うーん、うーん」と所長が画面を凝視しながら唸った。

「ほんまやなぁ」と会長、副会長が呟いた。

「所長さーん、何唸り声を発してるの?」と総長が首を傾げ、大声で視線を送った。

「そうですよ。」とウォン、シルネム、二体の研究員が同時に呟いた。

「何か画面を凝視しながらやから、何かの情報を見たんだろう?」と会長が腕組みした。

「何の情報を見たん?」と副会長が首を傾げた。

「所長が唸る情報ねぇー」と副所長が首を傾げ、顎に握り拳を置いた。

「はい、地球の1年の情報を見たんですが…」と所長が言葉を詰まらせたので、船内のエレッポは生唾を呑み込み、床に視線を変えた。

一瞬、静寂と化した船内だが逸速く、所長に視線を向けた会長が

「で1年はどのくらい?」と聞いた。

「え~とですね」と画面を見詰めながら、一呼吸置き、

「369日に成ったり、375日に成ったりしてるんですよ。1年の日数が定まらなく成ったみたいです」と所長が船内を見渡した。

「えー」と船内のエレッポは、驚き床に尻餅を付いた。

総長は、驚きの余り無言で椅子から立ち上がった。

場所は船舶格納庫エリア

『うん?船長らしき地球人が何か話してるなぁ。』と心中、聞き耳を立てて、

"何時に成ったら津波が来るんだよ、まぁこの海域は、俺一人でも大丈夫やけどさぁ。来るなら早く来いよ。って言うかここ最近、潮汐が昔と比べて減少したような気がするけど、まぁこの際どーでもエエけど。"という独り言が操縦室内に響き渡り、その内容に

『成る程。成る程』と頷いたブーカック。

『時たま、新年が待ち遠しいという子供の叫び声、対するは、無言のままため息を付く大人が入り交じっているなぁ。それにしても何時に成ったら新年を迎えるんだ』と心中、地下シェルター内を見詰め首を傾げたアッケ。

『さて、中は何だろうねぇ』と心中、意味深な笑みを浮かべたフルモ。

場所は専用船船内

「どうやら津波とやらは、来てないみたいね。それに新年は未だみたいだね。で中を窺うみたいだね」と逸速く総長が受刑者の心中を整理した。

「強引なまとめ方やな。ギャッハハハハ」と会長が思わず失笑し、腹を抱えた。

他のエレッポは、どう対応して良いか分からず苦笑し頭をポリポリ描いた。

「そんなに腹を抱えて笑う様な事してないと思うけど~、あたし」と会長の光景を見詰めながら、腕組みし、眉を逆八の字にした総長。

「ギャハハハハ、腹が、腹が、ギャハハハハ」と総長の話し声が聞こえないほど大笑いの会長。

「会長、笑いすぎですよ。確かに総長さんのまとめ方は、強引だけどそんなに笑う程では有りませんよ。」と大笑いしてる光景を見詰めた副会長。

「やっぱり、潮汐が減ったんだね。だから津波が発生しなく、気のせいか、船舶の速度がゆっくりに見えるねぇ。どうやら1年の日数がバラバラなんだねぇ。空中の建物は、どんな感じなんかな。」と会長の腹を抱えて笑う光景を無視し、風景を見詰めながら、腕組みした所長。

「確かにフルモが窺ってる空中の建物、気になるわ」と会長が笑いを我慢しつつも堪えきれず

「ハハハハ」と失笑した。

「会長、笑いすぎ~」と副会長が突っ込んだ。

「そうよー、いい加減に笑いを収めよ」と総長が腕組みした。

「そうやなぁ、笑いすぎやなぁ」と目に浮かべた涙を拭って、

「ごめんよ総長」と謝罪した会長。

「はーい」と総長は手を挙げた。

「さて、場も和みましたので、次に送られてくる受刑者の心中まで地球の風景を見ましょうか?皆さん」と所長が船内を見渡した。

「そうやなぁ、見るとするか」と会長、副会長が同時に呟いた。

「そうねぇ。因みに噴火とやらの災害は、収まったみたいねぇ」とモニターに映し出されている山々を見詰めながら腕組みした副所長。

「ですねぇ。煙が出てませんもんね」とノーム研究員が風景を見詰めた。

コロニー研究員、ウォン、シルネムの三体は、無言のまま風景を見詰めながら頷いた。

「残すは、津波とやらの災害ねぇ」と総長は、意味深な笑みを浮かべ腕組みした。

「何か楽しみにしてませんか?総長さん」と所長が視線を送り、苦笑した。

「あら、そんな事はあらへんでぇ、ホオオ」と総長が甲高い声で笑った。

他のエレッポは、頭をポリポリ描いた。

「まぁ、潮汐があんまり無いから津波が来ない可能性が大かもね。残念ですねぇ。総長さん」と所長が意味深な笑みを浮かべ視線を送った。

「そうねぇ、残念だわぁって来るのを期待してないわよ、全くもー」と総長が苦笑した。

「ほんまか?」と会長が疑いの目で見詰めた。

場所は船舶格納庫エリア

空中の建物に接近すると

『うん?中から怒鳴り声がするぞぉ』とその声に少しビクッとしたが中に入り、

"おい、どうなってたんだぁ。地震後は、津波が来ると思い注意報や警報を発令し、航海中の船舶に無線入電したのにも関わらず、一向に津波が来る気配が無いとはどういう事や"という内容が聞こえ、声の方へ視線を向けると怒り顔で腕組みし、椅子に座ってる地球人を睨んでいる光景を目の当たりにした。

"でも所長、いくら此処が環境観測所だからって言ってもですよ。潮汐を観測しても高波と言った現象が起きてないのが現状ですしね。此ばかりはどうしようもないんです"と椅子に座ってる地球人は、苦笑しながら見上げた。

"そうは言ってもなぁ、津波が観測出来なければ、地下シェルター避難者に向けて、放送できないんやで。此処は地球政府直轄のテレビ局でもあるんやでぇ。おまけに俺は、局長も兼任しとるんや"

"私も同じ意見ですよ。併しですね、津波が観測できないのは事実ですし"と頭をポリポリ描いた。

"まぁ此れから発生するかも知れんしなぁ"と椅子に座ってる地球人を一瞬、見下ろしその場を立ち去った。

"フゥ"と椅子に座ってる地球人は、ため息を付き、観測データが映し出されているモニターを見詰め直した。

その光景をジーと見詰めていたフルモは、

『此処は環境観測所でもあり、地球政府直轄のテレビ局でもあるんだね。成る程成る程ね』と心中、頷いた。

""はい、こちらでも津波が来ない事に違和感を感じておりますが、一先ず船員達を部屋に避難させております。はい、了解致しました。""という無線のやり取りをした後、

"はぁー、津波が何時来るか分からんから困ったなぁ、おまけに水位も下がり始めたしさぁ。海洋いや地球で何が起こってるんや"と操縦室に居る船長らしき地球人がため息を付き、独り言をぶつぶつ言ってる光景をジーと眺めていたブーカックは、

『無線のやり取りの相手が気になるが、ペコペコお辞儀してる様子やと船舶を管理してる会社かな?』と心中、首を傾げた。

地下シェルター内に

"何時に成ったら新年を迎えるんだ?"

"そんな事知るか"という内容があちこち飛び交う光景をジーと見詰めていたアッケは、

『ほんまにそうやなぁ。新年は何時来るんや』と心中、苦笑した。

場所は専用船船内

受刑者の心中がエレッポ達の耳に入り、それらの情報を整理してる所長は、

『先ずは、フルモさんが窺った空中の建物は、環境観測所兼地球政府直轄のテレビ局かぁ。何故ゆえに外観が管制塔何だろう?ひょっとしたらノームに居られる地球人とのやり取り専用の管制塔だったのかもなぁ。うーんうーん』と心中、腕組みし悩んでいる。

「唸ってるっていう事は、何かしら考え中かな?」と副所長は二体の研究員の耳元まで行き、視線を所長に変えた。

「ひょっとしたら受刑者の心中をお聞きになり、何か悩んでおられるのかも」とノーム研究員が所長に視線を送り、頷いた。

「私もそう思います。」とコロニー研究員が所長に視線を送り、頷いた。

「でも何時も以上に唸ってるわよ」と副所長が腕組みし、所長に視線を送った。

「ですねぇ」と二体の研究員が呟き、頷いた。

「おい、ウォン。地球の新年は何時やろう?」とシルネムが耳元にて小声で話し首を傾げた。

「さー分からん。それに津波が来ないみたいやし」とウォンがシルネムの耳元にて小声で話し、首を傾げた。

「だよな」とシルネムが呟いた。

「そうそう」とウォンが呟き、腕組みした。

「所長さんが何を思い唸ってるのか分からんが、たぶんフルモ受刑者が窺った空中の建物に関してやと思うぞ。あんなに悩み込むのは」と会長が船内を見渡し、頷いた。

「私もそう思います。何故ゆえに内観と外観が違うのだろうとかね」と副会長が腕組みし、所長に視線を向けた。

「成る程ね。内観は観測所とテレビ局やのに、何で外観が管制塔か、私も悩みどころだわ」と船内を見渡し、苦笑した総長。

悩み唸ってる所長に他のエレッポは視線を送り、無言のまま頷いた。

「なして外観が管制塔なのかが気になるのよねぇ」と副所長が腕組みし、船内を見渡し頷いた。

「確かにね。そこを悩んでおられるのかも知れないねぇ」と視線を所長に向けた総長。

『考えても分からんなぁ。うん?待てよ。ひょっとしたら、あっそうか、管制塔のままにしておいて地上と空中の往来をし易くするためかも知れないねぇ』と心中、所長は手をポンと叩き、その音が船内に響き、他のエレッポは、少しビクッとしたが、視線を変えずにいたので然程、驚かずに済んだ。

「うわぁ、静まり返った船内にポンという音が響いたわね。」と総長が意味深な笑みを浮かべた。

「ですねぇ」と船内のエレッポが呟いた。

所長は、ふと周辺を見渡すと皆の視線が集中してたので思わず

「えっ」と驚いたがすかさず

「皆何故、私に視線を?」と首を傾げ、見詰めた。

『えっあんたの手を叩く音を聞いて皆見てるんや。口には出さへんけど』と心中、総長は口元を一文字にし、頷いた。

「皆が見てはるんは、所長が手を叩いたからだよ~」と逸早く割って入った会長は苦笑した。

「あっ悩んでいた箇所が私なりに解決したんで思わず手を叩いたかも知れない」と所長が頭をポリポリ掻いた。

「所長さん、何を悩んでおりましたん?」と会長が腕組みして見詰めた。

「内観が観測所兼テレビ局なのに外観が何故、管制塔なのかを悩んでいました」と所長が船内を見渡した。

「おー」と船内のエレッポは驚いた。

「で、どのような見解を導いたの?」と総長が目を見開き見詰めた。

「それは、空中と地上を往来するためではないかと私は思います」と所長が船内を見渡し、腕組みした。

「あーなるほどねぇ~。それで外観が管制塔か。で昔、ノームに居られる地球人とのやり取りの建物か?」と会長が視線を送り、見詰めた。

「はい、そうだと思います。しかしノームとのやり取りは他にも有ります。以前、フルモさんが窺った管制塔もノームとのやり取りしてたみたいですよ」と所長が会長に視線を送った。

「確かに、フルモは暇さえあれば其所を見てたしなぁ。と言うことは、ノームとのやり取りである管制塔が2棟有った訳やな?」と会長が腕組みして見詰めた。

「はい。1棟は観測所兼テレビ局で、もう1棟は管制塔ですけど現在使われていないはず。以前、ノームに居られる地球人のやり取りを聞いた時、何も応答が無いってぼやいてたのを覚えてます。」と所長が頷いた。

「確かに」と船内のエレッポは呟き、頷いた。

「確かにそうねぇ。その時は、時報っていうのが流れるばかりって言ってたわね」と総長が船内を見渡し、腕組みした。

「時報って今の時刻を教えるシステムのやつ?」と会長が何気に船内を見渡した。

「そうそう」と所長が頷いた。

他のエレッポは、無言のまま頷いた。

「で、テレビやラジオと言った報道機関で流すのが一般的な感じかな。」と所長が船内を見渡した。

「そうか、ノームには、そんな便利な物が、無かった筈やな?」とウォンが首を傾げ、腕組みした。

「そうやなぁ、無かったな」とシルネムが腕組みし、頷いた。

場所は船舶格納庫エリア

『あれから変わった様子もないなぁ。椅子に座ってる地球人は、データを見詰めているしさぁ。まぁテレビ局やから新年を迎える際に動きが何か有るわな』と心中、意味深な笑みを浮かべ頷いたフルモ。

『船長らしき地球人が先程から、ため息ばっかり付いてるなぁ。まぁ津波が何時来るか分からん状態やもんなぁ、しゃーないわ』と心中、苦笑し頷いたブーカック。

『はしゃいでた子供らも流石に疲れて親の傍で寝たか、うんうん。然し静寂と化した地下シェルターは、ちと不気味やな』と心中、アッケが頷き、苦笑した。

場所は専用船船内

「そうやなぁ。ノームには、無い物やな。我々エレッポには、必要ないもんや。」と会長がモニターに映し出されている風景を見詰め、腕組みした。

「確かに、時報って言うもんは無くてもエエもんや」と副会長も風景を見詰め、腕組みした。

「ひょっとしたら、その時報で新年が解るかも知れないですよ」と所長が船内を見渡した。

「あ、確かにそうねぇ。」と総長が感心し、頷きながら腕組みし、船内を見渡した。

「それまで待機と成るわけか」と会長が何気に腕組みした。

「まぁそうですねぇ。」と所長が苦笑した。

「まぁ時報とやらを待つとするか」と副会長が腕組みした。

「どんな風に教えてくれるか楽しみだわさ。」と副所長が意味深な笑みを浮かべ頷いた。

そんな副所長の意味深な笑みを見詰めた二体の研究員は、互いを見詰め、苦笑し、

「ハハハ」と小声で呟いた。

ウォンとシルネムは、無言のまま頷いた。

「時報ってどんな風に教えてくれるのかなぁ」と総長が何気に腕組みし、首を傾げた。

その言葉を逸早く耳にしたウォンは、

「時間が来たら音が鳴るのかな」と船内を見渡した。

「それしか無いやろう。他の方法思い付かんよ」とシルネムが一瞬、ウォンに視線を送ったが、直ぐ様船内を見渡した。

『時報ってどんな風に教えてくれるかなって前も聞いたような感じやけど、暇やから聞き逃したるわ』と心中、総長を凝視した会長。

『会長が私を見詰めてるけど知らぬ顔で遣り過ごそう』と心中、頷き、

「ねぇ~皆で考えない?その音を」と総長が船内を見渡した。

「時報の音と言ってもじゃよ。見当も付かぬよ」と会長が首を傾げ、船内を見渡した。

「音ね、うーん」とウォンが唸りながら、首を傾げた。

「音か」とシルネムは首を傾げ、腕組みした。

「音と言って直ぐ様思い付くのは、プープーぐらいよ。この音もノームに居なさる地球人が発した音だし」とノーム研究員が船内を見渡した。

「だよな。その音しか無いわなぁ」とコロニー研究員が腕組みした。

「他に、ピーピーって音も有るわよ」と副所長が頷き、船内を見渡した。

「ポッポッポッポー”現在の時刻をお知らせします”の繰返しかも知れない」と所長が船内を見渡し、頷いた。

「所長さんも委細は把握していないんだ」と副会長が苦笑した。

「はい」と呟き、ペレックス・ピャックンを使い、事典を開いた所長は、

「一寸調べますね。時報とやらを」と船内を見渡した。

「はい」と船内のエレッポ、総長は呟いた。

所長は、事典に表記されている内容を見詰めながら、

『時報、時報っと、うん何々。世界標準時間が制定されてるんや。それを元に電話や無線で音を利用し時刻を教え、光や文字は報道機関や交通機関、他にも様々な方法で利用されている訳か。って単なる説明やんか』と心中、突っ込んだが、

『うん?よく見るとまだ続きがあるやん』と苦笑し、事典を隈無く探すと、

『何々、2500年で世界標準時間を地球標準時間に改正されたのか。と言うことは25世紀か。ウムウムって最初に見たんは何時の頃や 』と先程見た内容に戻し

『どれどれ、2000年って表記されているわ、と言う事は、20世紀から21世紀に成ろうかという時代か。今は2978年やから30世紀か。まぁ改正された話でも5世紀前で、先程俺が見た内容は、10世紀前か古っ。まぁどちらにせよ、時報にもこんな歴史が隠されてたとはな。驚きやな』と凝視した。

場所は船舶格納庫エリア


『うん?椅子に座ってる地球人が、頭を抱えているぞ。』と心中、その人物に接近し、聞き耳を立てていると、

"地球標準時間が置かれている場所から一向に電波が送られて来ないとは、これじゃ2979年の合図が出せないやんかって1人で、ぼやいてもしゃーないなぁ"と局長らしき人物に視線を送った。

『成る程。地球標準時間って有るんやね。でそれを決めている場所から電波が送られて来るんやね。通常は。で今回はそれが来ないわけか。』とその地球人を見詰めながら頷いたフルモ。

『うん?船長らしき地球人が無線機に近付いたぞ、よし』と心中、その人物に接近し、聞き耳を立てていると、

"えっ地球標準時間が置かれている場所から電波が送られて来ないってそんなアホな話が有るもんか、で政府が新年の合図が出せないって。新年の合図はどうなりますの?え、そのうちって、もうエエわ"と苛立ちを募らせて途中で無線を切り、

"まぁ。政府から合図が来るより太陽を見れば把握出来るわい。昔の船乗りは太陽や月を見てたんや。"と表に出た地球人を見詰め、苦笑したブーカックは、

『勢いが良いなぁ、ほんまに。太陽ね成る程。日の出や日の入りさえ把握出来たら良いもんなぁ。確か2978年の年末らしいから数回繰り返したら2979年や。』と頷いた。

『皆、新年を今か今かと待ちくたびれているわ』と心中、地下シェルターを見渡した瞬間、突然

"地下シェルターの皆さん、大変な事態が発生致しました。地球標準時間が置かれている場所から電波が送られて来ないので新年の合図が出せないと言う事態に陥っています。誠に誠に申し訳御座いません。以上、報道官がお知らさせ致しました"と言う内容が流れた。

それを聞いた避難者達は

"ンな説明で分かるか"

"適当に新年の合図を鳴らせ"

と言う野次が飛び交い、先程静寂と化した地下シェルターが一辺した様子をアッケが苦笑しながら見詰め、

『政府もアホやな、あんな説明で納得するか。ほんま、適当に新年の合図を出せばエエのにさ』と頷いた。

『うん?椅子に座ってる地球人が局長らしき人物に視線を送り終えた途端、地下シェルター内に新年の合図が出せないって言う旨が流れたぞ。どう言うことや、まぁ目の前の地球人が何かしたんやろな』と心中、悩んでいると

"おーい、地球標準時間が置かれている場所に設置されてる電波発信装置がさっきの地震でオフになったままだったのを現地の人が確認したらしいわ。で環境観測所の電波受信機がオンに成ってるにも関わらず点灯してないのを俺がさっき発見したわ"

"それで電波が送られて来なかったのですねぇ。所長兼務局長"

"そうらしいわ、直ぐ様オンにするってさ。これで新年の合図が出せるわ、がはは"と周辺に高笑いが響き、椅子に座ってる地球人が苦笑した。

でも直ぐ様

"あのー先程、新年の合図が出せない旨を地下シェルターに送ってしまいました"と立ち上がり謝罪した

"まさか、地球標準時間が置かれている場所にて電波が送られて来ないって旨か?"と睨んだ

"はい"と椅子に座った

"バカ野郎、要らんことすなや、全く。今頃、地下シェルター内は大騒ぎやぞ"と怒り心頭でその場を去った所長兼務局長。

その後ろ姿を無言のまま見詰めるしかない椅子に座ってる地球人は頭を抱えて身震いした。

『あちゃーやってもーたな、大変やぞ、これは』と身震いしてる地球人を意味深な笑みを浮かべながら見詰め頷いたフルモ。

地下シェルターの様子を窺ってるアッケは、報道官の内容を耳にした避難者が

"電波が送られて来ないってどういう事だ"

"月が、荒廃化したのと関係有るんかなぁ"

"アナログ式だと電波とか関係無いって言うしなぁ"

と言ういろいろなやり取りを無言のまま見詰め、頷いた。

場所は専用船船内

所長は、相変わらず事典で時報を調べている。

「会長、あれからずっと所長さん、事典を凝視してるみたいだけど何か分かったんかなぁ?」と副会長が所長に視線を向けたまま聞いた。

「さぁ分からん、それより先程から受刑者の心中が受信されてるんやけど、凄い内容ばかりやなぁ。」と所長から副会長に視線を変えた会長。

「まぁ要するに、地球標準時間が置かれている場所から一向に電波が送られて来ないって訳は、電波発信装置と言う機械が地震の影響でオフになったままだったのを現地の人が確認したらしいから直ぐ様オンになるだろうって事ですねぇ。しかも、環境観測所兼テレビ局の方が勝手に地下シェルター目掛けて発信し、そこに避難してる地球人が大騒ぎかも知れないと言うことね。船長らしき地球人は、無線機に近付いて、その内容の旨は不明やけど、太陽とか言ってたから表に出たはずだね」と船内を見渡し受刑者の心中の内容を整理した副会長。

「成る程ねぇ」と突然、所長が呟いたので、総長や船内のエレッポは、口をあんぐり開けた。

「10世紀分の時報について、事細かく知りたいんは、知りたいけど量がスゲーから諦めるか。それにしても、三人の心中の内容は凄いね。新年の合図がなかなかだと思ったら、発信元の装置がオフになったままだったとはな、まぁ地震の影響だから仕方ないか」と船内を見渡すと、口をあんぐり開けたエレッポが自分の方に視線を向けたままでいる事に驚き、思わず

「どうしたの皆?」と所長が呟いた。

「いやどうしたもないよ、事典を見てるであろう所長さんが、急に声を出すんやもん、ねぇ皆さん」と総長が腕組みして船内を見渡した。

「しかも、副会長の言った内容も整理したし。あっ所長さん、ひょっとしたら事典を見てる途中で、心中の内容が受信したからそのまま聞いてたな?」と会長が苦笑した。

「御察しの通りです。で喋ろうと思ったときに副会長がお話しされたので、終わるまで待機してたと言う事です」と所長が船内を見渡し苦笑した。

「で私が話終わると所長さんが成る程ねぇと言ったんやね」と副会長が腕組みした。

「はい」と呟き、御辞儀した所長。

他のエレッポは無言のまま見詰め、頷いた。

「まぁ何はともあれ、これで地球も2979年を迎えることが出来るわね」と総長が腕組みした。

「確かに。しゃーけど発信元をオンにした場合やで、それは」と会長が船内を見渡し苦笑した。

「現地の人がオンにするって言う話ですよ」と副会長が腕組みした。

「直ぐ様と言う訳では無かろうに」と会長が苦笑した。

「まぁ仰有りたいことは、分かりますが、直ぐ様オンにするって言うに思いましょうよ。でないと私達の逆襲が」と苦笑し船内を見渡した所長。

「あ、そうやなぁ。新年を迎えノームに居られるであろう地球人を、我々の能力で救い出すんやったなぁ確か。でその後地球大変動を発生さすんじゃな確か」と腕組みしてキリッとした表情で船内を見渡した会長。

「そうそう、早く地球を攻めたいぜ」と総長が腕組みした。

「まぁ新年を迎えたら嫌でも忙しくなるから休息の意味と思っておこう」と副会長が腕組みした。

「まぁその時は、思う存分やります」とウォンが視線を送り頷いた。

「だなぁ。そうやなぁ」とシルネムが船内を見渡し頷いた。

「私達も、待ち遠しくてうずうずしてます。なぁコロニー研究員」とノーム研究員が視線を送り頷いた。

「はい。もう待ちくたびれています」とコロニー研究員が腕組みした。

「そうねぇ、あたしも待ちくたびれているわ」と副所長が苦笑した。

「確かにそうですね。」と所長が船内を見渡し苦笑した。

「まあ、受刑者が新年を教えてくれるだろう。それまで待つしか無いだろう」と会長が腕組みした。

「だよな。でも我々もただ待つだけでなく、スクリーンに映し出されている光景を見ないと」と副会長が船内を見渡した。

「そうね。外部モニターのアングルを変えたらあちこち見れるしね」と総長がアングル変更ダイヤルに視線を送った。

「あ、確かそうやった。風景が変わらんから忘れてたやんか、もー」と会長が腕組みして苦笑した。

「ですねぇ。新年を迎えた時の行動を窺うってのも良いかもねぇ。地球人がどういう祝いをするかが見物やでぇ」と副会長が腕組みし、キリッとした表情で船内を見渡した。

「そうですね。地球では、いろいろな天変地異が有りましたからねぇ。新年の時ぐらいは、盛大に祝う事でしょうねぇ。」と所長が満面な笑みを浮かべ腕組みした。

「そうねぇ、祝う光景を観るのも暇潰しに成るし、更に地球研究の材料にも成るしね」と副所長が意味深な笑みを浮かべ腕組みした

「地球言語研究所所員と致しましても地球人を見て、行動や民俗を学ばないとね」とノーム研究員が副所長、所長の順に視線を送り頷いた。

「そうですね。所員と致しましてもね、言語も学ばないといけませんしね。」とコロニー研究員がノーム研究員、副所長、所長の順に視線を送った。

「何、地球言語研究所所員って言うその堅苦しいコメントは?」と副所長が失笑した。

「まあ、目上のエレッポが居るから、堅苦しいコメントやけど、地球言語研究所って言う組織名迄は要らんなぁ」と所長が苦笑した。

「まあ、組織名は省いても我々は把握済みやし」と会長が腕組みした。

「そうですね。でも度々、言わないと我々も忘れてしまうわ。」と副会長が苦笑して腕組みした。

「副所長の地球研究って言う言葉を聞いて地球言語研究所っていう組織名を思い出しました。 」と船内を見渡したノーム研究員。

「確かに、度々言わないと忘れがちに成ります」とコロニー研究員が腕組みして頷いた。

「確かに、言えてます。会長や副会長がお務めされている組織名、忘れています」とウォンが苦笑した。

「そうですね。ウォンの言う通りかも、俺も忘れていますから」とシルネムが苦笑した。

「そうねぇ、普段から言わないと忘れがちに成るわね。」と総長が苦笑した。

他のエレッポは、確かにそうかも知れないっていう表情で、三体を見詰めて頷いた。

「確か。ノーム居住区全域管理委員会だったかと思われます」と所長がペレックス・ピャックンにてメモ帳を確認し、船内を見渡した。

「そんな長い名前の組織名やったか。」と会長が苦笑した。

「俺も、所長さんが言ったからそんな感じの名前かなって薄々、脳裏に甦ってきたわ」と副会長が船内を見渡し、腕組みした。

「それで略して今の呼称に成った訳ですね」とウォンが船内を見渡した。

「まあいちいち、長い組織名で呼称し合ったら時間の無駄ですよね」とシルネムが苦笑して船内を見渡した。

「確かにそうかも知れないですよね。」とコロニー研究員が頷いた。

「まあ、今こうしているのも時間の無駄かも知れない」とノーム研究員が腕組みした。

「それは、言わないで欲しいよ。我々エレッポは地球の新年を待っているんだから」と副所長が腕組みした。

総長、会長、副会長、所長は無言のまま苦笑した。

場所は船舶格納庫エリア

『あれから船長らしき地球人が、中に入って来ないねんけど、どうしたもんか。まぁ時間が来れば来るやろう』と心中、ブーカックは苦笑し頷いた。

『あらら顔が真っ青や。まぁ要らんことしたもんな。うんうん』と心中、フルモは未だに身震いしてる椅子に座った地球人を同情の心境で見詰め頷いた。

『色んな野次が飛ぶのも、しゃーないわ、俺かて納得してないしなぁ。』と心中、アッケは地下シェルター内がどよめく雰囲気を見詰め、頷いた。

『まぁ待っててもしゃーないわ、ちと窺うか』と心中、ブーカックは船長らしき地球人の様子を探る事にした。

『まぁ自業自得やわな。次からは上司の許可取るんやで』と心中、フルモは椅子に座った地球人を見詰め頷いた。

『此処の地球人も早く新年を迎えたいんやよ。』と心中、アッケは地下シェルターの避難者を見詰め、頷いた。

『よし、見えたぞ。近付くか』と心中、ブーカックは船長らしき地球人を探し出した。

『まあ、その内大人しく成るだろう』と心中、アッケは、どよめきが残る地下シェルターを見詰めて苦笑した。

『まあ、上司らしき地球人から何らかの助言は、有るだろう』と心中、フルモは、椅子に座っている地球人を凝視しながら、頷いた。

その船長らしき地球人に接近すると

"もう暫くの辛抱や、えっ巣籠もりは、辛く寂しいって?しゃーけどさ、パパかてお前らに逢えなくて辛く寂しいんやで。ええか、新年は必ずや来るんや。パパも頑張るからな、ママの事を頼むぜ、じゃーな"と何処かに連絡していた様子を無言のまま見詰めていたブーカック。

『椅子に座っている地球人を見詰めていたら、上司らしき地球人から巣籠もりっていう言葉が聞こえて来たぞ。我々エレッポは、密閉された空間ならどんな小声でも集中すれば聞こえるぞ。それにしても巣籠もりって何や?』と心中、フルモは周辺を見渡し首を傾げた。

『地下シェルター内を集中してたら、何か聞こえて来たぞ』と心中、アッケは耳を傾け、

"おい、此処に避難している者以外は、巣籠もりしているって噂だぞ"

"何処からの情報や?"

"詳しくは言えんが、天変地異から身を守る為に地球政府が提唱したらしいぞ。あくまでも噂だが新年を迎えたら地上へと上がるらしいわ"

"ほー成る程なぁ"と腕組みした。

"この話は、マル秘やで"

"わかってる"と頷いた。

と言う年配者らしき二人の会話を聞き、

『天変地異から身を守る為に地球政府が提唱したんだ。で新年を迎えると地上へと上がるんだ』と感心し頷いた。

『巣籠もりの意味を考えてたけども初耳やから分からんわ。』と心中、ブーカックは船長らしき地球人を見詰めながら苦笑した。

『巣籠もりの意味ねぇ』と心中、フルモはテレビ局兼観測所内を考慮しながら見詰めた。

『先程はさらっと聞き流したけど、巣籠もり?何や?』と心中、アッケは地下シェルターの年配者を見詰めながら苦笑した。

場所は専用船船内

『おー、受刑者の心中が来た。何々、三体の共通する内容が巣籠もりって言う言葉やなぁ。三体とも分からんで同然や、ノームでは使わんし。では、その意味を此方で調べますか』と心中、所長はペレックス・ピャックンを行った。

『所長さんがペレックスピャックンを行い、何かやるみたいや』と心中、総長は船内を見詰めて腕組みした。

『所長、またペレックスピャックンを行い何、調べる気や?全く』と心中、副所長はその行為を見詰めて苦笑した。

『受刑者の心中を聞いて、何か調べ始めたなあ』と心中、会長はペレックスピャックンの行為を見詰めた。

「ウォン、またペレックスピャックンしているな、所長さん」とシルネムが小声で話し掛けた。

「そうやな、受刑者の心中を聞いて、やったっていうことは、聞き慣れない言葉が有ったんかな?」とウォンも小声で話し掛けた。

「さぁ」とシルネムが首を傾げた。

「分からん」とウォンも首を傾げた。

副会長と二体の研究員は、無言のまま所長を見詰めた。

『巣籠もり巣籠もりっと、よし』と心中、所長は辞書を選択し調べ始めた。

「なあ副会長よ、今の受刑者の内容にさ、気になる言葉が有ったか?」と会長が近付いた。

「さっきからそれを考慮していますが見当付かないんですよ」と副会長が苦笑した。

「コロニー研究員、ひょっとして巣籠もりの意味を調べておられるのかな?」とノーム研究員が所長に視線を送った。

「かも知れないですね。巣籠もりっていう言葉、初耳ですからね」とコロニー研究員は、頷き腕組みした。

「成る程ねぇ。所長さんが調べ始めたのは、巣籠もりっていう言葉ですよ会長。今、二体の研究員が言ってましたわ」と副会長が、二体に視線を向けた。

「ほー、巣籠もりか。あんまり聞かん言葉やな」と会長が腕組みした。  

『巣籠もりの意味はっと。何々、巣に籠るかって、んなもんわかってるわ。深い意味合いを知りたいのや』と心中、所長が辞書に向かって突っ込み、苦笑し下にスクロールし、

『本来の巣ごもりは、もともとは鳥や虫の行動を指す表現か、それを人に例えて行楽や外食などを避けて自宅で余暇を過ごすことって表記されてるわ、成る程ね。って言う事は地上を探しても地球人が居ないのは政府から地下に巣籠もりせよって発令出たんかな。此処数年の天変地異から見も守る為にね。』と頷いた。

船内のエレッポは、所長の並みならぬ表情を何時終わるのやらと苦笑しながら凝視した。

総長は、無言のまま静寂と化した船内を苦笑しながら腕組みした。

『何か、周りが静寂と化したような気もするんやけども、ひょっとして、俺の調べ物が終わるのを無言のままで居てくれてるんかな?』と心中、所長は耳を傾け、視線は辞書に送り続けている。

『所長さんが調べている内容が、こちらに受信されたけど。何々、巣籠もりっていう言葉の意味を調べているんか。』と心中、総長がピッピッと鳴ったモニターに視線を送った。

『そろそろ、皆に何を調べていたか言わんとなぁ。まぁ私と共有化してる総長さんは、何を調べていたか分かってると思うけど。』と心中、所長は辞書を閉じ、振り向き、

「何皆、キョトンとした表情して」と首を傾げ、船内を見渡した。

「所長さんが急に振り向いたから、驚いているんだ」と会長が腕組みした。

他のエレッポは無言のまま頷いた。

『そりゃ突然振り向いたら、びっくりしますよ』と心中、総長は苦笑し、所長に視線を送った。

「えっと、ね~」と所長が苦笑しながら言葉を詰まらせていると

「巣籠もりについて調べていたんでしょ、」と総長が割って入った。

「総長さん、ありがとー。」と所長がお辞儀した。

「巣籠もりか。昔、テレビで聞いたような気が。動物のドキュメンタリーで。」と会長が腕組みし、苦笑した。

「確かに見たような気もするわ」と副会長が頷いた。

「まあ、地球政府がノームに居られます地球人に向けて、いろんな番組を発信していますからね。その中には、動物に限らず人間をテーマにしたドキュメンタリーも有りますからね」と所長が船内を見渡した。

「そのおこぼれが、我々に来るんだね。地球では、いろんな番組をしていたわ」と副所長が船内を見渡し、頷いた。

「我々、研究員としては良い勉強になっていました」とノーム研究員が腕組みし頷いた。

「確かにそうかも知れない。」とコロニー研究員が腕組みし頷いた。

「ドキュメンタリーか。ウォン見たこと有るか?」とシルネムが視線を送った。

「ドキュメンタリーは、辛気臭いからあんまり見ないわ」とウォンが苦笑した。

「そうだよなぁ」とシルネムが呟き、頷いた。

ウォンは無言のまま頷いた。

二体の話しに、船内のエレッポ六体が苦笑しながら、

「アハハ」と呟いた。

「二体とも若いからよ、ドキュメンタリーより、映画とかのフィクションが良いんじゃない?」とウォン、シルネムに視線を送った総長。

場所は船舶格納庫エリア

『そうか。だから地上には、誰も居ないんか。』と心中、フルモは所長の巣籠もりの意味合いを聞いて、頷いた。

『成る程なあ。船長らしき地球人が話した言葉の意味か漸くわかったわ』と心中、ブーカックは、所長の巣籠もりの意味合いを聞いて頷いた。

『ほーそうか。年配者たちの話した内容にはそういう意味合いが有るんだ』と心中、アッケは、所長の巣籠もりの意味合いを聞いて頷いた。

『まあ、今のところ何も変わり無いな』と心中、フルモは椅子に座った地球人を見詰めた。

『まあ、何か有ったら無線とか入るやろ』と心中、ブーカックは船長らしき地球人を見詰めた。

『まあ、新年を迎えますと何らかの合図が有るはずや』と心中、アッケは地下シェルターを見渡した。

『うん?何か見てるって太陽か。ってそういや、なかなか陽が落ちないな』と心中、ブーカックは船長らしき地球人が見詰めている視線を追った。

『まあ、落ち込む気持ちは解るが何時までも塞ぎ込んでもあかんし、またあの人に叱られるで』と心中、フルモは上司らしき地球人に視線を変えた。

『まあ、フルモさんが窺っている場所がおそらく情報の発信源やろな、何もかも。だってテレビ局兼観測所やもんな。』と心中、アッケは地下シェルターを見渡した。

『確かに此処が情報の発信源やろな』と心中、アッケの内容を聞き、頷いたフルモ。

『そうか。フルモ様が窺っておられる場所が情報の発信源なんだ。っていう事は、無線のやり取りの発信源も其所かな?』と心中、ブーカックは首を傾げ、苦笑した。

『よし』と心中、三体の受刑者は各々が窺っている場所にて変化が有るまで、それぞれの場所内を見渡し、気合いを入れた

場所は専用船船内

『フルモ受刑者が窺っている場所が情報の発信源って訳か。成る程』と心中、所長が受刑者の内容を聞き、頷いた。

『重要視はフルモ受刑者の場所って事ね。まあアッケ受刑者、ブーカック受刑者の場所も重要やけどね』と心中、総長は内容を聞き、船内を見渡し、腕組みした。

『何で、皆は沈黙やねんっていうワシもそうやけどな』と心中、会長は受刑者の内容を聞き、船内を見渡した。

『何をキョロキョロしていなさる?それよりフルモが窺っている場所が発信源ってか』と心中、会長に視線を送った副会長。

『何で、皆沈黙やねん、よし』と心中、副所長は船内を見渡し、

「何か喋ろう?」と苦笑した。

コロニー研究員、ノーム研究員が無言のまま頷いた。

「おい、シルネム、何か喋ろうって申されているぞ」とウォンが耳元に口を近付けた。

「そう言うがウォン、何を喋ったらいいねん」とシルネムが耳元で返した。

『ウォンやシルネムの言う通りや、 何を喋ったらいいねん』と心中、ノーム研究員は、苦笑した。

『たぶん、皆は受刑者の内容を聞き、お考えしていなさるに違い無い』と心中、コロニー研究員は、船内を見渡し頷いた。

「処でウォンさ、陽がなかなか暮れないねんけど何で?」とシルネムが首を傾げ、苦笑した。

「んなこたぁ、俺が分かるかいなぁ、もー。確かにずっと真上やな、太陽」とウォンがシルネムに一瞬向けたが、モニターに視線を変えた。

「だよな」と苦笑したシルネム。

『言われてみれば、陽が傾かないね、そういや』と心中、所長はその光景を見詰めた。

船内のエレッポは、陽がなかなか暮れない光景を無言のまま見詰めた。

「不思議ね。これもノームを荒廃化した罰よ、なかなか暮れないのは」と小さい声で、その光景を見詰めてた総長。

『まあそうやな。罰よな』と心中、小さな声ながらも総長を映し出しているモニター付近に居るし、何より娘の声なので相槌を打ち、更に静寂した船内なので他のエレッポまで響き渡ったのか無言のまま頷いている光景を見詰めた会長。

「太陽が地球内で動かないのは、ノームが荒廃したからかな。まあ詳細は記載されていないか。ノーム荒廃前の地球の1日は24時間。で今は、その時間が狂っているって事になります。」と所長が、ペレックスピャックンをいつの間にか行い、探った。

「という事は24時間以上って事ね。」と総長が首を傾げ、苦笑し腕組みした。

「今の時間は何時や?」と会長が腕組みした。

「ちょっと待って下さいませ」と所長が今の地球時間を検索し

『2978年12月31日の16時か』と心中で一先ず読んだ。

船内のエレッポは、所長が地球時間を調査し終わるまで無言のまま見詰めた。

『何々、現在の地球時間は、2978年12月31日の16時か。ちと太陽が真上過ぎかな。うん?待てよ、地球って北半球と南半球って季節が逆よね?北半球が冬で、南半球が夏だよね?確か。でも南半球にしても陽が高いわよ。』と心中、総長は、所長の検索データを見て首を傾げた。

「今の地球時間を」と会長が腕組みした。

船内の静寂が会長の一言で打ち消された。

他のエレッポは無言のまま頷いた。

「あっ会長さん。失礼しました。今の時間は、2978年12月31日の16時であります」と所長が船内を見渡した。

「そうか。年末の夕四時か」と会長が腕組みした。

「2978年なんだね、まだ」とウォンが頷いた。

「その時間にしては、陽が高いと思うんやけど」とシルネムが首を傾げた。

「確かにおかしいな」と副会長も首を傾げた。

副所長、ノーム研究員、コロニー研究員の三体は、地球の光景をひたすら見詰めてた。

場所は船舶格納庫エリア

『相変わらず頭を抱えているわ』と心中、フルモは椅子に座った地球人を見詰め苦笑した。

『それにしても、陽が高いなあ』と心中、ブーカックは船長らしき地球人と太陽を交互に見詰めてた。

『此処は何も変わり無いな』と心中、アッケは地下シェルターを見渡した。

"おーい、何時までも、頭を抱えているんじゃないよ~。まあ起きた事はしゃない。二度と繰り返すな"と上司らしき地球人が近付いた。

"はい"と椅子に座った地球人が起立しお辞儀し着席した。

"そうと分かれば、通常業務だ"と手を叩き促した上司らしき地球人。

"はい。テレビ局兼観測所の通常業務開始致します"と椅子に座った地球人は、上司らしき地球人に視線を送り、業務開始した。

フルモは、二人の地球人のやり取りを無言のまま見詰めてた。

"それにしても16時やのに太陽が真上とはな。どうなってるんや。夕方なら陽は、西の方に傾くはずなのに"と船長らしき地球人が太陽を見詰めて苦笑した。

その光景を無言のまま頷いたブーカック。

『フルモさんが窺っておられる場所、ブーカックが窺っている場所もあんまり変化なしとみた。心中の内容が聞こえて来ないしさ。此処も見渡す限り変化は、ない』と心中、アッケは地下シェルターの隅々まで見渡し頷いた。

『そうか。他の場所も変わらへんか』と心中、フルモは椅子に座った地球人を見詰めてた。

『空中や地下シェルターも変わり無しか』と心中、ブーカックは、船長らしき地球人を見詰めてた。

場所は専用船船内

『受刑者が窺っている場所にて変化なしか』と心中、会長は内容を聞き、苦笑した。

静寂した船内に、

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。16時30分に成りました。パパパパパー"とアナウンスが流れた。

そのアナウンスに船内のエレッポは、きょとんとして、無言のまま立ちすくしているが

「アナウンス設定したのって所長さんでしょう?」と総長のみ言葉を発した。

「そうやろ、こんな設定するのは所長しかいないで」と会長が褒め称えた。

「ですよね。」と副会長が腕組みし頷いた。

「所長、照れて黙りしないで何とかお言い?」と副所長が突っ込みを入れ肩に手を置き、苦笑した。

「ゲボッゲボ」と咳払いし、

「えー確かに私が設定しました。いちいち皆さんが私にお聞き成るのは面倒臭いと思いまして、それに地球内を窺っている受刑者にも聞こえるようにしました」と格納庫エリアがある外に指を差した所長。

「確かにそうですね。いちいち聞く手間が要りますし、それに所長も何かと忙しくされてますし」とノーム研究員が視線を送り頷いた。

「ですよね。しかしながら相変わらず所長の技能には、ただただ驚くばかり」とコロニー研究員が腕組みし視線を送った。

「ホンマに所長さんの知識には、関心されっぱなしやわ。なあシルネム」とウォンが腕組みし頷いた。

「あぁ~ホンマにそうやぁ。」とシルネムが腕組みし頷いた。

「まあ、そういう知識は、地球放送とか見て会得しましたし、辞書とか調べますのが好きなんですよ。」と所長が照れ笑いした。

「確かそういう内容のテレビ番組有ったな」と会長が腕組みし頷いた。

「まあ研究所の長となるエレッポなら見るべき内容かと思うのは私のみかな」と副会長が腕組みした。

『そろそろ30分経過かぁ、なら17時丁度に成りました。というアナウンスが流れ始めるなぁ』と心中、所長は船内を見渡した。

船内のエレッポ達が何気に船内を見渡していると突然

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。17時丁度に成りました。パパパパパー"とアナウンスが流れたので、思わず

「うわぁ」と呟いてしまった。

「所長自ら、設定しておいて、驚く事ないやん」と総長が突っ込みを入れながら苦笑した。

場所は船舶格納庫エリア

『これと言った変化無しか。うん?部下の場所へと近付いて来たぞ』と心中、フルモは上司らしき地球人に視線を送り

『よし会話を聞くか』と聞き耳を立てた。

"おい、もうすぐ此処に今の時間のアナウンスが流れるぞ"

"へ?"と椅子に座った地球人は、突然来た上司らしき地球人に驚き、腑抜けな返事をしてしまった。

"へ?ではないぞ。時報アナウンスが流れるぞって言ったんだ"と腕組みした。

"と言う事は大元からの電波が来たと言う訳ですね"と立ち上がった。

"そうらしいわ。さっき、電波発信装置をオンにしたって無線が来たわ"

"そうなんですね。一安心です"と座った。

"くれぐれも勝手な行動するなよ"と上司らしき地球人が自席へと戻った。

"はい"と椅子に座った地球人が安心し、笑みを浮かべた。

『電波発信装置をオンにしたのか。これで、地球内にも流れるんやな』と心中、フルモは椅子に座った地球人を見詰めて、頷いた。

『船長らしき地球人は、一向に沈まぬ陽を見て、嫌気が差し、操縦室に戻るのか』と心中、ブーカックは、苛立ちの表情を見詰めていたが、突然

"船長応答願う"と言う内容が室内に響いた。

"はい。こちら船長、何か有りましたか?"

"電波発信装置から電波をキャッチした。太陽は真上だが、夕方だ。"

"夕方って何時ですか?"

"そのうち地球政府直轄のテレビ局から発表するらしいわ。" 

"はい。了解致しました。"

"発表有るまで待機せよ以上だ"と無線が切られた。

"テレビ局が発表ってなんや"とぶつぶつ独り言を言いながら無線を切った。

『地球政府直轄テレビ局ってまさか、フルモ様が窺っておられる場所かな』と心中、ブーカックは、船長らしき地球人を見詰めて首を傾げた。

アッケが地下シェルターを見渡していると、

"あれから何の報道も有りませんね"

"地球政府も巣籠もり開始か"

"そんな事より、今の時間を知りたいわ"

"全くや"

と言う会話が飛び交っているのを無言のまま見詰めた。

『また、椅子に座ってる地球人の場所へと近付いて来るわ。今度は何だ何だ』と心中、フルモは上司らしき地球人に視線を送り続け、苦笑してると

『うん?何か手に細長く白い物が有るぞ、何やあれは?』と上司らしき地球人が持っている物体に凝視した。

フルモは、その地球人のやり取りを無言のまま見詰める事にした。

"おい、この紙に書いた通り読んで、地球全域に送れ。地下シェルターは勿論、船舶や巣籠もりしてる奴等にも聞こえるように音域を最大限にして"と上司らしき地球人はちょっと命令口調で指示した。

"はい。分かりました"と椅子に座った地球人は、紙を受け取り、内容を確認し

"何々、間も無く定期的に時間が送れそうです。従って新年の挨拶が出来そうです。来年は地上で生活を開始したく、政府は一丸となり取り組む所存です"と紙に書かれた内容を読んだ。

"その内容をアナウンスし、くれぐれも余計な事は言わない様に"と腕組みした。

"はい。"と紙を机に置いた。

『細長く白い物は、紙って言うんや。で椅子に座った地球人の内容は復唱せんで良いやろ。何せ、最大限の音域で地球全域にアナウンスするんやし』と心中、頷いた。

場所は専用船船内

『何を地球全域にアナウンスするんや。で紙ってなんやねん』と心中、会長はフルモの内容を聞き、苦笑した。

『まあ、地球人がアナウンスするという事やねんから、いちいち復唱せんでいいけどさ。まあ待つとするか』と心中、副会長はフルモの内容を聞き、船内を見渡し、腕組みした。

『ウーン。何を窺っているか、わからん。紙って何なのよ。アナウンスし地球全域に何を送るのよ。』と心中、総長はフルモの内容を聞き、苦笑し首を傾げた。

『ウーン。紙は、おそらくアナウンスする内容が書かれた物かな?』と心中、所長は腕組みし首を傾げた。

『ウーン。皆、沈黙やな。フルモの内容を聞き考えているんかな』と心中、副所長は船内を見渡し、苦笑した。

『フルモ受刑者の内容を聞き、発言したいけど、皆、沈黙やから止めとこう』と心中、ノーム研究員が船内を見渡し、頷いた。

『静寂と化したこの雰囲気の中で発言し難いな』と心中、コロニー研究員が船内を見渡し、苦笑した。

『ウォンの兄貴が窺って得た内容について、発言したいけど、役職に就いた皆様が沈黙やから止めとこう』と心中、シルネムが船内を見渡した。

『兄貴が窺って得た内容を皆で話し合いかと思いきや、皆考えているんやな。内心に』と心中、ウォンが腕組みし頷いた。

エレッポ達が沈黙の為、静寂と化した船内に突然

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。17時30分に成りました。パパパパパー"とアナウンスが流れたので、近くに居た者を見詰めて、頷いた。

「数回しか耳にしてへんけどさ。その"パパパパパー"っていう音、あんまし聞き慣れんなぁ」と会長が腕組みし頷き、苦笑しながら船内を見渡した。

「確かにそうだなぁ。その音、あんまし耳にしたくないかなぁ」と副会長が腕組みした。

「そうは申しますが、他の音が思い付かないしね」と所長が苦笑した。

「そうね。他の音ねぇ。パパパパパー以外ねぇ」と副所長が腕組みし首を傾げた。

「当分今のままでどうかな?」とノーム研究員が船内を見渡した。

「ノーム研究員、そーやな。報せとかの音は、耳障りの方が注目するし」とコロニー研究員が一瞬視線を送り、船内を見渡した。

「確かにね。今の音だと、ビクッとして、聞き入るもんなぁ」とシルネムが腕組みし頷いた。

「ホンマにそうやぁ」とシルネムに視線を送った後、

「今のままで宜しいかと思います」とウォンが船内を見渡した。

「今、ザクッと調べたら、音による報せとかは耳障りの方が良いらしいわよ」と総長がどや顔し腕組みした。

場所は船舶格納庫エリア

『あれから紙とやらを机に置いたままやな』と心中、フルモは椅子に座った地球人を見詰めて成り行きを見ている。

『此処もあれから何の変化も無いわ。皆、沈黙し新年を待ちわびている。しかしながら、紙とやらってなんやねん』と心中、アッケは地下シェルターを見渡し、フルモ受刑者の内容に苦笑した。

ブーカックは船長らしき地球人が無線機をひたすら見詰めている光景に視線を送ったら

"夕方って言ったってさ、具体的に何時やねん"と腕組みし足をバタバタさせて独り言を話していた。

『まあ確かに今の時間を知りたいわな』と心中、ブーカックは苦笑し見詰めた。

『何故紙とやらに書かれた内容を読み上げないんや。うん?待てよ、新年を迎えたら読むんか?ウーン』と心中、フルモは椅子に座った地球人を見詰めて首を傾げた。

地下シェルターを見渡していると

"何時に成ると新年の挨拶が有るんや"

"ホンマにね。早く新年を迎えたいわ"

と言う男女の会話を耳にして

『確かにそうだなぁ。』と心中アッケは、頷いた。

船長らしき地球人を見詰めていると

"何時に成ると陽が落ち、暗く成るんや。早く新年を迎えたいわ"と室内を右往左往している光景に

『まあそうやぁ。気持ち分かるぞ』と心中、ブーカックは頷いた。

場所は専用船船内

『相変わらず何の変化も無しか。フルモが窺っている椅子に座った地球人が手にした紙とやらに書かれた内容が気になるね。アッケが窺っている地下シェルターに避難している地球人の苛立ちを除けば特に変化無いし、ブーカックが窺っている操縦室も船長らしき地球人の苛立ちを除けば特に無しとみた。しかしながら、地球全域で見れば陽が落ち無いのがちょっとおかしいわね』と心中、総長が三体の受刑者の内容を聞き、首を傾げた。

またまた、静寂と化した船内に突然

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。18時00分に成りました。パパパパパー"とアナウンスが流れたので、視線があちらこちらと定まらぬ状態のエレッポ達。

「ねぇ皆、 視線が定まらぬ状態だよ。ワハハハ」と総長が船内のエレッポに突っ込みを入れ、失笑した。

「だって毎回、突然アナウンスが流れるやんか。驚き視線が定まらぬ状態に陥るんやで」と会長が総長、船内の順に見渡した。

「突然アナウンスって受刑者の内容も突然に流れて来ますよ、会長」と副会長が視線を送った。

「そりゃ、受刑者の内容も突然やけどさ、聞き慣れた声やしさ、別に驚かへんし。」と会長が腕組みし、苦笑した。

「まあそう言われれば、聞き慣れてます、受刑者の声はね」と副会長が船内を見渡した。

「皆が驚くように地球時刻を30分間隔で、船内にアナウンスしております。」と所長が船内を見渡した。

「そう言われれば30分間隔で、時刻を聞いてるわぁ。まあ、度々聞くのもあれやしねぇ」と副所長が苦笑し船内を見渡した。

「だから、30分置き何ですね。その方が計算しやすいから良いのでは」とノーム研究員が船内を見渡した。

「確かにそうやわ。計算しやすいわ」とコロニー研究員が頷き、船内を見渡した。

「ではそろそろ、30分間隔のアナウンスが流れる時間帯じゃないかな?」とウォンが船内を見渡し、腕組みした。

「ウォン、まだちゃうんか?」とシルネムが首を傾げた。

「そうか?」とウォンが視線を送った。

「でもそろそろかも知れん」とシルネムが首を傾げた。

「何やねん、それ」とウォンが苦笑した。

「悪い悪い」とシルネムが手を挙げ謝った。

「おぅ」とウォンが手を挙げた。

二体の会話に

「ぷっ」と思わず、失笑した他のエレッポ達。

「ウォンさんとシルネムさんの会話っておもろいやないかいな」と会長が近付いた。

ウォンとシルネムは、近付いた会長を見詰めて

「どうも」とお辞儀した。

「確かに漫才見てるようですな」と副会長が頷いた。

「まあ、二体供、幼馴染みやからなあ」と会長が腕組みした。

「確かにそうです。幼馴染みだから冗談が通じるんです。」とウォンが会長に視線を送り

「なっシルネム」と肩に手を置いた。

「そうなんですよ。」とシルネムが会長に視線を送り、

「そうやな、ウォン」と肩に手を置いた。

「まあ、うちの研究員だって仲良しやもんな」と所長が腕組みした。

「そうなのよね」と副所長が苦笑した。

「何で苦笑するんですか?副所長」とノーム研究員が腕組みした。

「何となく」と所長が腕組みした。

所長は無言のまま苦笑した。

「まあまあ、ノーム研究員。ウォンさん、シルネムさんと匹敵するくらい仲良しやんか、俺達」とコロニー研究員が肩に手を置いた。

「確かに」とノーム研究員が呟き、頷いた。

「まあ、ウォンさんとシルネムさんも仲が良いけれど、二体の研究員も仲が宜しくて良いわね」と総長が四体に視線を送り、頷いた。

四体は無言のまま頷いた。

「まあ、所長さんや副所長さんも、今までの様子を伺っていると夫婦みたいやで」と会長が腕組みした。

「嫌ですわ。会長さん。」と副所長がもじもじし赤面した。

「そういう会長さんも副会長さんと仲良しのように思われますが?」と所長が視線を送った。

「確かに」と会長、副会長が同時に呟いた。

他のエレッポは無言のまま頷いた。

総長と船内のエレッポが笑みを浮かべ、和んでいると

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。18時30分に成りました。パパパパパー"とアナウンスが突然、流れたので

「あっ」と叫んでしまった。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが椅子に座った地球人を見詰めていると

"あの~今の時間帯が書かれてないんですけど、何時です?"

"今の時間帯何か要らん要らん。そこに書いてある内容を読め。だけどまだあかんで、その時来たら、何か合図が有るらしいわ"

"了解致しました"

という内容のやり取りを耳にして

『そうか紙とやらに書かれた内容を読む時は合図が有るんや』と心中、頷いた。

船長らしき地球人を見詰めているブーカックは

『まぁ地球人が船内を彷徨く光景と陽が高い風景以外は変わらんなぁ。空中の建物の場所から何か発信が有るみたいやね。でその時が来たら合図が有るんやな』と心中、フルモ受刑者の内容を聞き頷いた。

地下シェルターを隈無く見詰めているアッケは、

『此処に避難している地球人のため息ばかりで、こっちが落ち込むわ。にしても空中の建物から何の発信が有るんや』と心中、苦笑しつつ首を傾げた。

場所は専用船船内

『そうか、フルモ受刑者が窺っている場所から何らかの発信が有るのね。でその時が来たら合図が有るんだね。ブーカック受刑者が窺っている船内とアッケ受刑者が窺っている地下シェルターは相変わらず代わり映えしないんだね』と心中、総長は、三体の受刑者の内容を聞き頷いた。

「っていうかさ、18時30分にしちゃ、陽が高く、落ちるスピードもゆっくり過ぎやしないか?」と会長が船内に流れた時刻を耳にして、太陽の高さを見詰めて苦笑した。

船内のエレッポは、視線を太陽に移し、

「あっ」と呟き、苦笑した。

「確かに高いわよ、陽が。」と総長が苦笑した。

「だよね。その時刻なら、西の方へ沈みかけのはずやで」と副会長が腕組みした。

「はい。確かに陽の傾きが遅すぎるように思われます。北半球にせよ南半球にせよ、今の時間帯だと薄暗いはずです。」と所長が太陽に指差した。

「そうよね。と言うことは、陽が沈まないって事かしら?」と副所長が苦笑し船内を見渡した。

「ウーン。どうだろう?有り得るかもな」と所長が太陽を見詰めて腕組みし苦笑し首を傾げた。

「太陽の位置も変わり無いようですし」とノーム研究員が腕組みした。

「確かに陽が高く、明るいままですね」とコロニー研究員が腕組みした。

「確かに位置が変わらないですね。この時期、北半球は冬、南半球は夏ですよね」とウォンが船内を見渡した。

「お前、良く知っているな」とシルネムが頷き、感心した。

「まあな」とウォンは、どや顔した。

「どうせ、ドキュメンタリーとか見て知っているんやろ」とシルネムが苦笑した。

「何故分かるんや。」とウォンが狼狽した。

「分かるさ、ウォンとは長い付き合いやし」とシルネムが頷いた。

「確かにな」とウォンが腕組みし頷いた。

ウォンとシルネムのやり取りに和んでいると

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。19時00分に成りました。パパパパパー"っていうアナウンスが流れた。

船内のエレッポと総長は、"来た"っていう表情を浮かべ、腕組みした。

「もう、19時か。うん?陽が高いのに、薄暗くなっているで?」と会長が景色に視線を向けた。

「あら、ほんとね。太陽が沈まないのに、薄暗くなっているわ」と総長が苦笑した。

場所は船舶格納庫エリア

"おーい。何か太陽が沈んでないのに薄暗くなって来てるらしい"と上司らしき地球人が叫んだ。

"えー。そんなことが起きているんですね"と椅子に座った地球人が苦笑した。

『えー。太陽が沈まないのに薄暗くなっているんや』と心中、フルモは、二人の会話を聞き、苦笑した。

船長らしき地球人が室内を右往左往していたら、無線機から

"船長、居るか?"

"はい、何でしょう"と慌てて返答した。

"どうやら太陽が沈まないのに薄暗くなって来てるってさ"

"んな訳ないやろ"と苦笑した。

"疑うなら表見ろ"と怒鳴り声を発した。

"はい。"と返答し、外を見て、

"何で、太陽が真上なのに薄暗くなってますの?"と苦笑した。

"わからん。ある場所からの情報や"

"詳細は不明って事ですか?"

"そうやぁ。情報源も不明らしいわ"

"了解致しました"と返答した。

すると相手側が無線機を切ったので、船長らしき地球人も無線機を切った。

『そんな太陽が沈まないのに薄暗くなっているんなんて馬鹿な話が』と心中、ブーカックは苦笑し、視線を外に向けると、

『うわぁほんまや』と驚き、

『うん?ある場所ってフルモ様が窺っておられる場所やろな』と頷いた。

『たぶんある場所とは、フルモさんが窺っている場所やな、絶対に。それにしても、太陽が沈まないのに薄暗くなっているんや、地上では。』と心中、アッケは、地下シェルターを見詰めて苦笑した。

場所は専用船船内

『しかしながら、フルモが窺っている場所に情報提供してる所が有るみたいやな。いや有るはずや』と心中、会長は受刑者の内容を聞き頷いた。

『フルモ受刑者が窺っている場所が情報源かしら?ウーン、そこに情報を流している場所、組織が有るかも知れないわね。まあ観測所兼テレビ局やからそこが発信源かも』と心中、総長は腕組みし苦笑した。

場所は船舶格納庫エリア

『きっと、此処に情報を送る組織が有るはずや。だって何も調査とかしてないみたいやしさ』と心中、フルモは椅子に座った地球人、上司らしき地球人を交互に見詰めて、苦笑した。

『フルモ様が申した通り、此処に無線で情報提供してる者、組織が有るように思うわ。まあ空中の観測所兼テレビ局が発信源かも知れないなぁ』と心中、ブーカックは船長らしき地球人を見詰めて苦笑した。

『まあ兎に角、フルモさんが窺っている場所が発信源っていう事は間違いないわ』と心中、アッケが地下シェルターを見渡し、頷いた。

場所は専用船船内

船内のエレッポと総長は受刑者の内容を聞き考慮してると

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。19時30分に成りました。パパパパパー" という内容が船内にアナウンスが流れたが、もうその音に慣れた様子で聞き耳を立て、頷いた。

「19時30分か。それにしても何故、沈まないんや。ひょっとしたら人工かも知れんなぁ。だはは、流石にそれは無いか」と会長が沈まない太陽を見詰めて苦笑し腕組みした。

「それは、流石に…」と副会長が太陽を見詰め、言葉を濁した。

「まあ人工かも知れないわよ。それなら辻褄が合うわよ。沈まない訳が」と総長が太陽を指差した。

会長達の話を耳にした所長は、

『実際に見る前に天然の太陽がどの様な仕組みか調べるか』と心中、ペレックスピャックンを開始し、

『何々、天然ならプロミネンスという紅炎が有り、黒点や白斑が必ず出来るのか。で光球の外側に有る層が彩層って言うや。で更に、その外側に希薄な層が出来るんだね。ほー成る程ね。でそれらが沈まない太陽に有るか否か見たら良いんやな。』と頷いた。

船内のエレッポと総長が急にペレックスピャックンを開始した所長に視線を送った。

『うん?待てよ。天然の太陽って恒星やから動かないよな。その周りを惑星が、惑星の周りを衛星が回る。人工の太陽やったら、薄暗くならないで。と言うことは、ノームが荒廃化し、ノームの公転、自転が狂い、その影響で地球の公転、自転が狂い始め、太陽が沈まないって事かも知れない』と心中、所長が画面を凝視していたので、皆の視線を感じずにいた。

そんな所長の光景に皆は、無言のまま苦笑した。

『どうやろなぁ?ウーン。悩んでいてもあかんなぁ。地球に有る太陽を調べて見なしゃーないわな。ヨシ。』と心中、所長が首を傾げ唸り声を発したが、決意を固めた。

「所長さんは、いったい何を調べておられるんかな?シルネム」とウォンが小声で耳打ちした。

「さあ。たぶん、会長さん達の会話を聞いた直後やから、地球に有る太陽が如何なる物かを調べておられるかも知れないなあ」とシルネムが小声で耳打ちした。

「成る程」とウォンが頷き、呟いた。

シルネムは無言のまま頷き、ウォン、所長の順に視線を送った。

「うちの所長は、疑問を感じたら、すぐさま調べるんですよ」とコロニー研究員が二体に近寄り小声で話した。

「所長が調べておられる内容は、おそらく太陽の仕組み、地球に有る太陽が天然か人工かだと思われます」とノーム研究員が三体に近寄り、小声で話した。

「流石、うちの所長。疑問を抱けば、直ぐにペレックスピャックンをやり、調べるという行為は、素晴らしいわ」と副所長が四体に近寄り、腕組みした。

場所は船舶格納庫エリア

『まだ読まんか』と心中、フルモは椅子に座った地球人が置いた紙に視線を送った。

『外を見たままやな』と心中、ブーカックは船長らしき地球人を見詰めて苦笑した。

『みんな、下向いたままやな』と心中、アッケは地下シェルターを見渡した。

場所は専用船船内

所長が熱心に画面を凝視してる最中、

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。20時00分に成りました。パパパパパー"っていうアナウンスが流れた。

『何々、今、地球に有る太陽は如何なる物か。さっき調べた内容が有るのかな』と心中、所長は、観測装置搭載のメモ帳を其所に照準を合わし、かざしながら

『えーと、紅炎、黒点、白斑は、あるな。ってことは、ノームが荒廃化し、ノームの公転、自転が狂い、その影響で地球の公転、自転が狂い始め、太陽が沈まないって言う俺の仮設は、どうやら本当みたいやな』と心中、観測装置搭載のメモ帳を見ながら苦笑した。

「所長さん、何か太陽に、かざしてますね?会長」と副会長が耳打ちし視線を所長に向けた。

「所長さんの事や、あれは、メモ帳やろ。」と会長が耳打ちし視線を所長に向けた。

『所長さんは、天然か人工か調べているのね。観測データが逐一送られてくる』と心中、総長が船内を見渡した。

『ウーン、ノームが荒廃する前と荒廃化した時と比較してるけど、地球の自転や公転がやっぱり狂ってるわ。』と心中、所長が二画面を凝視した。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが椅子に座った地球人を凝視してると

"おーい、そろそろさっき手渡した紙の内容を読む準備しとけよ"と上司らしき地球人が座りながら叫んだ。

"はーい"と叫びながら、紙に手を伸ばした。

『おっ、読むんだね』と心中、思わず失笑しかけたが思い止まり、頷いた。

『何時に成ると新年の合図が有るんだ。見てられないわ、頭を抱える地球人をさ。ところでフルモさんが窺っている場所が発信源らしいけど、其所から無いんかな、情報。』と心中、アッケが地下シェルターを見渡し、頷いた。

『相変わらず沈まぬ太陽ばかり気にしてるな。』と心中、ブーカックは船長らしき地球人を見詰めて苦笑した。

『なかなか読まないやんか。直ぐにと思いきや』と心中、フルモは椅子に座った地球人を凝視し、苦笑した。

場所は専用船船内

『フルモのやつ何を読む読まないとや、気になるわ。アッケのやつ地下シェルターでどんな光景を見てるんや。ブーカックのやつ太陽ばかり気にしてる光景ばかり見てるんや』と心中、会長は受刑者の内容を聞き苦笑し、更に

『まあ、内容を聞くとフルモの窺っている場所からやな、情報の大本はな』と頷いた。

『ウーン、皆には地球に有る太陽は、天然って言う旨だけ報せるかな。具体的な内容を話しても分からないはずや、ヨシ。』と心中、所長は画面を凝視しながら頷いた。

そんな所長の光景を笑顔で無言のまま見詰めている船内のエレッポと総長は、地球時間を知らせる音を待ちわびていた。

すると、

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。20時30分に成りました。パパパパパー"っていうアナウンスが流れた。

そのアナウンスに画面を凝視していた所長が、ビクッとした。

「所長さーん、何を調べているのぉ?」と総長が画面をアップにし、見詰めた。

船内のエレッポは、総長の声に視線をそちらへ振り向いたが直ぐ様、所長に視線を変えた。

『ウーン、総長さんの呼ぶ声がしたなぁ、で皆の視線が有るな。ヨシ此処は、地球に有る太陽が天然か人工かを調べてましたって言うか。でもこの際、調べた内容を言うか』と心中、所長が画面を開いたまま、皆の方へ振り向き、

「地球に有る太陽は天然ですが、ノームが荒廃化し、ノームの公転、自転が狂いその影響で地球の公転、自転が狂い始めて、太陽が沈まないのかも知れないんですよ」と調べた内容を見せた。

「何か。よーわからんけど、要するに地球内で太陽が沈まないのは、自業自得って訳やな」と会長が腕組みした。

「確かにそうだよなぁ。ノームに地球人が来なければ今頃、太陽は沈むべく場所は沈み、ちゃんと夜が来て、おまけに地下シェルターとか避難しなくて済んだかも知れないし」と副会長が腕組み、船内を見渡した。

「確かにねぇ。ノームに居る地球人大丈夫かしら?」と総長が不安げな表情を浮かべた。

「そうですね。心配ですね。でもノームに居る地球人は、ノーム産まれですから大丈夫ですよ」と所長が画面をタッチしながら頷いた。

「いや、ノーム産まれの地球人は、もはや地球人ではないわよ。それより地球産まれでノームに来た地球人が居たはずよ。」と副所長が腕組みし首を傾げた。

「副所長、ノーム産まれでも、ノームとの混血が無いので地球人じゃない?」とノーム研究員が視線を送った。

「確かにね。ノーム産まれって言ってみては?皆さん」とコロニー研究員は船内を見渡した。

「確かにノームとの混血無いから地球人やわ、ノーム産まれの地球人って言おう」と副所長は、二体の研究員に視線を向け、頷いた。

「ちょっと待って下さい。確かにノーム育ちかも知れないが地球産まれではないようなノーム産まれの地球人では?」とウォンが船内を見渡した。

「確かにね。地球産まれの地球育ちが居たような気がするやけど」とシルネムが腕組みした。

「確か、医師と看護師じゃないかな」とウォンが腕組みした。

「あっそうそう、医師と看護師やわ」と副所長が苦笑した。

「その地球人はノームの環境に不慣れやさかい、早う救助せなあかんなあ」と総長が腕組みした。

皆はノーム語以外で話す総長に開いた口が塞がらない状態に陥った。

船内が静寂化した数秒後に、

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。21時00分に成りした。パパパパパー"っていうアナウンスが流れ、視線を何故か総長に変えた船内のエレッポ達。

場所は船舶格納庫エリア

『何時に成ると読むんや。全くもー』と心中、フルモが落ち込み、ため息を付いていると

"おーい、音域最大限し、先程渡した紙を読め、どうやら夜の九時らしいわ。時間はまだ知らせるな。あっ地球政府報道官って職も忘れずに言えよ"と上司らしき地球人が叫んだ。

椅子に座った地球人は手を挙げ了承の合図を送り

"こちら地球政府報道官です。最新情報をお伝え致します。間も無く定期的に時間が送れそうです。従って新年の挨拶が出来そうです。来年は地上に上がり、生活を開始したく、政府は一丸となり取り組む所存です"

"オッケーや"と上司らしき地球人が頷いた。

『おー、読んだな、ようやく。これで、アッケの地下シェルター、ブーカックの船舶、巣籠もりしてる地球人に行き渡るな』と頷いた。

アッケが地下シェルター内を見渡していると

"こちら地球政府報道官です。最新情報をお伝え致します。間も無く定期的に時が送れそうです。従って新年の挨拶が出来そうです。来年は地上に上がり、生活を開始したく、政府は一丸となり取り組む所存です"

と言うアナウンスが流れ避難した地球人がざわめき始めた。

そんな光景をアッケは、流れた内容を復唱しながら見詰めた。

ブーカックが船長らしき地球人を見詰めていると

"こちら地球政府報道官です。最新情報をお伝え致します。間も無く定期的に時間が送れそうです。従って新年の挨拶が出来そうです。来年は地上に上がり、生活を開始したく、政府は一丸となり取り組む所存です"と言う内容が無線機から流れた。

"だから今何時や?"と船長らしき地球人が突っ込んだ。

その光景にブーカックも

『まあ今の時間知りたいわな』と心中、苦笑した。

場所は専用船船内

"こちら地球政府報道官です。最新情報をお伝え致します。間も無く定期的に時間が送れそうです。従って新年の挨拶が出来そうです。来年は地上に上がり、生活を開始したく、政府は一丸となり取り組む所存です"と言う内容が総長や会長達の居る船内、フルモ受刑者達の居るエリア、更に刑務所エリアにも聞こえるような音量で響き渡った。

「この内容か、フルモが読む読まんってぼやいていたんわ」と会長が苦笑した。

「それにしても地球全域に行き渡る音量でしたなぁ。もしかすると先程の内容が刑務所エリアにまで届いたかも知れんなぁ。」と副会長が腕組み、船内を見渡した。

「ひょっとしたら、地下シェルターは勿論、巣籠もりしてる地球人にも行き渡るようにしたのかもね」と総長がどや顔し、船内を見渡した。

「刑務所エリアにまで行き渡ったかは不明ですが、地球の空中に居る我々の場所まで響き渡ったって事は、巣籠もりしてる地下の深さは、そうとう深いのかも知れない」と所長が船内を見渡した。

「そうよねぇ、でも何処に巣籠もりしてるのかしら?見る限り山や田の場所ばかりやよ」と副所長は、気色を見渡した。

「そうですよね。ひょっとしたら其所に巣籠もりしてたりして」とノーム研究員は苦笑した。

「有り得るかも知れない。まあ他の場所でも巣籠もりしてるはずですよね」とコロニー研究員が頷いた。

ウォンとシルネム以外のエレッポは、二体の研究員の言葉に

「成る程」と呟き、頷いた。

この時、ウォンとシルネムは

フルモ受刑者が窺っている場所に情報提供をする機関が有るのでは?と模索中。

『絶対に有るはずや。兄貴が窺っている場所に必ず情報提供する場所がさ。』と心中、ウォンが首を傾げた。

『ウーン、ウォンの兄貴が窺っている場所に絶対、送ってくる組織、はたまた個人的に居てるはずや』と心中、シルネムが腕組みし首を傾げた。

船内のエレッポは、ウォンとシルネムに視線を向けるが二体は、気付かず考え事をしてる。

そんな様子を会長は見詰めていたが、何を考えているのか知りたく

"声かけしろ"っていう合図を総長にした。

そんな会長の視線を感じ取った総長は、無言のまま頷き、ウォンとシルネムに視線を変えた。

総長が言葉を発しようとしたとき、

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。21時30分に成りした。パパパパパー"っていうアナウンスが流れた。

そのアナウンスにウォンとシルネムは反応しないまま考え事をしてるように見える表情を浮かべている。

場所は船舶格納庫エリア

フルモは周辺を見渡していると

"おーい、以上お伝え致しましたっていう締め括りが無かったぞ"と上司らしき地球人が怒鳴り声を発しながら椅子に座った地球人に駆け寄った。

その声に

『アチャ確かに以上っていう言葉無かったなぁ』と心中、フルモは苦笑した。

椅子に座った地球人は

"あっ"と呟き、上司らしき地球人を見上げた。

『だよなぁ。報道官やったら言わないとな』と心中、フルモは、頷いた。

"あっじゃねーよ。全くもー、報道官の自覚有るんかいな"と上司らしき地球人が叱責した。

"すいません"と椅子に座った地球人が立ち上がり謝罪した。

"それより、もう少ししたら22時らしいわ。新年二時間前に成りましたと言う旨を報せても良いかなって思ってさ"と腕組みした。

"そうなんですね。外は22時に成るような暗さじゃないですね"と気色を見渡した。

"まあ確かにな。でもある場所からの情報提供やからほんまやで"と頷いた。

"そうなんですね。では二時間前に成りましたらアナウンスします"

"おー。その時来たら、合図を出すわ。今度は以上お伝え致しましたって言わないとあかんで"

"はい。了解致しました"と椅子に座った地球人が話すと上司らしき地球人が自席に戻った。

その光景を見、椅子に座った地球人は座り直した。

『ある場所からの情報提供ね。成る程成る程。其所から此処に来るんやな』と心中、フルモは会話の内容を聞き頷いた。

アッケが地下シェルター内を見渡していると地球人の

"だから今何時や"

"そんな説明要らんわ"

"それに締め括りが無かったぞ。以上お伝え致しましたっていうやつがさ"

先程のアナウンスに対して不満不評の嵐が飛び交っていた。

そんな様子を

『確かにな、あんな説明で納得しないわな。ほんまや、言われてみれば締め括りが無かったな』と心中、苦笑した。

ブーカックが室内を見渡していると

"先程の無線の内容はなんやねん。締め括りが無かったしさ。それに今の時間も言わへんしさ、全く"と船長らしき地球人が憤慨していた。

『だよなぁ。以上お伝え致しましたっていうやつが無かったし』と心中、船長らしき地球人をを見詰めて苦笑した。

場所は専用船船内

「確かに、先程の大音量で聞いた内容に締め括りが無かったわ。受刑者達が言うように、以上お伝え致しましたっていう内容がね」と会長が腕組みした。

「そうねぇ。」と総長が呟き、ふと会長に視線を送ると考え事してるウォン、シルネムに何か言えよっていうジェスチャーを出していたので、無言のまま頷き、

「ウォンさーん、シルネムさーん。何をそんなに考慮していなさるのかしら?」と二体に向かって叫んだ。

この時ウォン、シルネムの二体は

『ひょっとしたらノームに居られる地球人が情報を』と心中、同様にて悩んでた。

ふとシルネムが船内を見渡すと総長を含むエレッポがニヤニヤして、こちらを見ていたので

「何でニヤニヤしているんです?」と聞いた。

「先程の時刻のアナウンスや私の質問に応答せず何を考慮していなさるのかなって聞いたのよ、あたしが」と総長が苦笑した。

「そうでございましたか。それは失礼致しました。私が考慮致しましたのは、フルモ受刑者が窺っている場所に情報提供する場所が有るはずって思いましてね。私が思うにノームに居られる地球人ではなかろうかと推測致しました」とシルネムが船内を見渡し、頷いた。

「おーい、ウォン。」とシルネムが叫んだが

「……」と返答がない。

「もしもし、ウォンさーん」とシルネムが身体を揺すった。

「あわわわ、何を成されるシルネムよ、驚くではないか」とウォンが尻餅ついた。

「何回も呼んでるのに反応せーへんから身体を揺すったんや」とシルネムが苦笑した。

「そうか、悪い悪い。っていうか時刻のアナウンスや総長さん、お前の声はちゃんと聞こえてたぞ、ちょっと考え事に集中してたんや」とウォンが起き上がった。

「なら何を考え事してたんや?」とシルネムが腕組みした。

「お前と一緒や、ノームに居られる地球人が情報提供してるんかなって思ってさ」とウォンが腕組みした。

「だよなぁ。」とシルネムが呟き頷いた。

二体の会話に船内のエレッポは、腕組みして聞いていた。

「然し、ノーム内のコロニーに時間が把握できる物が有るんかな?って考え事してた」とウォンが腕組みし苦笑した。

「まあコロニーに無くても、地球から休暇の為に、ノームに来た医師や看護師が携帯してると思うで?」とシルネムが腕組みした。

「まあその二人は、根っからの地球産まれやしな。時間が分かる物ぐらい持ってるやろ」とウォンが頷いた。

「そうやな。」とシルネムが頷いた。

「ノームに居られる地球人を窺ってもらう」もウォンが船内を見渡した。

「そうやな。」とシルネムが腕組みした。

「新年の様子を見てからや、先ずはな。」と会長が割って入った。

「そうねぇ。今の時間は何時かな?先程のアナウンスでは21時30半だったから、間も無く22時かしら?」

と総長が苦笑した。

「そうやな。でそろそろ、アナウンス有るはず?」と副会長が首を傾げた。

「そのはずですよ。間も無く流れるはず」と所長が腕組みした。

その言葉を発した直後、

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。22時00分に成りした。パパパパパー"っていうアナウンスが流れたのでエレッポ達は驚き苦笑した。

「ほら、来たわよ。今の地球の時間が。」と総長が失笑した。

「そうやな」と会長が腕組みした。

場所は船舶格納庫エリア

フルモは二人を交互に見詰めていると

"おーい、22時らしいわ。今の時間"と上司らしき地球人が叫んだ。

"では、新年の二時間前に成りましたと言うアナウンスでしょうか?"と椅子に座った地球人が立ち上がった。

"そうやな。でも今言うても意味無いしな。アナウンスはもう少し待て"と上司らしき地球人が頷いた。

"了解致しました"とお辞儀し着席した。

『何や、新年二時間前のアナウンスしないんかい』と心中、フルモは、突っ込んで苦笑した。

アッケが落ち込んでいる地下シェルターに避難してる地球人を隈無く見渡していると

『えっ新年二時間前のアナウンスしないんや』とフルモ受刑者から受信した内容を聞き、苦笑しながら

『まあ、二時間ってあっという間やで、地下シェルター内の地球人よ』と心中、暖かい目で見詰めた。

ブーカックは室内を見渡していると二体の受刑者の内容が受信され

『成る程。新年二時間前のアナウンスはしないんや』と心中、右往左往する船長らしき地球人を見詰めて頷いた。

場所は専用船船内

「新年二時間前のアナウンスしないんやな」と会長が受刑者の内容を聞き、苦笑した。

「まあ、新年のアナウンスでびっくりさせるのかもよ」と総長が腕組みした。

「それにしても今の時間を報せないなんてね。地球政府報道官はさ」と副会長が失笑し首を傾げた。

「盛大に新年を祝杯したいのかも知れんなぁ」と会長が腕組みした。

「仰る通りかも知れない。どうせ今まで時間を報せてないので、二時間ぐらいはあっという間ですよね」と所長が船内を見渡した。

「まあどんな新年の祝杯をするのか楽しみ。早く来ないかしら」と副所長が不適な笑みを浮かべた。

「ですよね。新年をどう祝うかが今からワクワクします。」とノーム研究員が満面の笑みを浮かべた。

「二体とも表情豊かですねぇ」とコロニー研究員が苦笑した。

「確かに豊かね」と総長が頷いた。

「地球の新年の祝いか、どう思うよ?ウォン」とシルネムが首を傾げた。

「そうやな、花火や旨いもん食うとかな?シルネム」とウォンが首を傾げた。

「確かテレビで見たんはそれやけどな」とシルネムが頷いた。

「まあ時代は変わるからな」とウォンが頷いた。

二体の会話に総長と船内のエレッポは腕組みし聞いていた。

「そうやな」とシルネムが呟いた。

「まあ兎に角だ。2979年が来ないことには、ノームに居られる地球人や地球大変動が出来ないんや」とウォンが腕組みし船内を見渡した。

「そうやな。助けなあかんな。で地球大変動やらな」とシルネムが腕組みした。

「ほんまや。新年早く来い。」とウォンが苦笑した。

船内のエレッポは無言のまま頷いた。

総長が言葉を発しようとしたとき

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。22時30分に成りした。パパパパパー"っていうアナウンスが流れたので

『ンモー、突然流れるんやから毎回毎回』と心中、苦笑し首を傾げたが、一呼吸置き、

「まあ、ノームに居られる地球人は、我々エレッポの能力で救助し、地球大変動は受刑者の能力でやる」とどや顔した。

「一気に言ったな?総長」と会長が腕組みした。

「だって何時も、あたしが言葉を発しようとしたときアナウンスが流れるし、少しムッときてさ」と総長が苦笑した。

「まあムッとくるのは分かるが、タイミングが悪いんやな。タイミングがさ。なぁ皆?」と会長が腕組みし船内を見渡した。

「タイミングね。まあそう言われればそうやけど、総長が言葉を発しようとしたときに、わざとアナウンスしてるような気が」と副会長が苦笑した。

「いやわざとアナウンスさせるように設定はしてないですよ。皆さま」と所長が腕組みした。

「そうよねぇ。やっぱりあたしのタイミングの悪さね」と総長が苦笑した。

場所は船舶格納庫エリア

『22時半か。新年まで1時間半か。何故や、今の時間を言わへんのや』と心中、フルモは椅子に座った地球人、上司らしき地球人を交互に見詰めて、苦笑した。

『そうだよなぁ。ここの地球人も時間を知りたいやろうなぁ』と心中、アッケが地下シェルター内を見渡し苦笑した。

『ほんまにそうやな、この人なんか右往左往するばかりやで』と心中、ブーカックは船長らしき地球人を苦笑しながら見詰めた。

場所は専用船船内

『まあちょくちょく、時間を報せないで、間も無く新年ですっていう旨を言えば良いけどさ』と心中、会長が受刑者の内容を聞き頷いた。

『ウーン。何故地球政府は、時間を報せない』と心中、総長は首を傾げた。

船内が静寂のなか

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。23時00分に成りした。パパパパパー"っていうアナウンスが突然流れたので

エレッポ達は驚き思わず腕組みした。

「ぎゃははははは、何で皆一斉に腕組みをするんよ、ぎゃはははははははは」と総長が腹を抱え目から涙が出るほど大笑いし、

「はぁ~腹痛いわ、ぎゃはは」と膝を叩いた。

「そんなに笑うか?」と会長が苦笑し頭をポリポリ掻いた。

「だって、腕組みするタイミングがさ、皆一緒やったしさ、アカン思い出したわ、ぎゃははははは」と総長が再び腹を抱え笑いだした。

「あかん、もう何を言っても思い出してしまうわ」と会長が苦笑しながら見詰めた。

ただただ会長と総長を無言のまま苦笑しながら見詰めるしかない他のエレッポ達。

場所は船舶格納庫エリア

"オーイ、今の時間、23時らしいぞー"と上司らしき地球人が叫んだ。

『うわぁびっくりした』と心中、フルモは苦笑した。

"では、新年1時間前に成りましたっていう旨をアナウンスしましょうか?"と椅子に座った地球人が顔のみ振り向いた。

"そうやな。地上に上がる準備もあるしな。アナウンスの準備開始や"と手を振った。

"了解致しました。"と敬礼した。

『おっ新年1時間前のアナウンスやるか。地上に上がる準備も入れて。』と心中、フルモはら頷いた。

アッケは、地下シェルター内を見渡していると

"なぁ今の時間は?"

"ワシに聞くな"

"せやな、聞いても分からんな"

"そーやで、しかし政府も今の時間ぐらい言えよな。"とため息ついた。

"全くや"

と言う年配者のやり取りを

『まあ確かにな』と心中、聞いていた。

ブーカックは、船長が何処かに無線を入れるのを見詰め、

"もしもし、今の時間を知りたいんやけど"

"今の時間?"

"はい。政府からは何もいうてけぇへんのですわ。"

"ホンマかいな。ワシも今の時間知ってたらお前さんに知らせるんやけどさ。ワシも知らんのやわ。堪忍してやぁ"

"ホンマかいな。かなわんなあ。"

"すまんの"

"しゃーないわ。政府からの報せを待ちますわ"

"そうするしかないな。ホンマ堪忍な"と無線を切られた

"そんな早く無線を切らんでも"と船長らしき地球人も無線を切り、腕組みした。

そんなやり取りを

『ダハハ、なんちゅうやり取りや』と心中、苦笑した。

場所は専用船船内

『そうか、新年1時間前のアナウンスするんか。っていうかフルモが窺っている場所って今の時間分かるんかな』と心中、会長は受刑者の内容を聞き、腕組みした。

『新年1時間前のアナウンスを地球全域に流布するのね。だけども観測所兼テレビ局に情報を送るやつがいる。今の時間の情報を』と心中、総長は腕組みした。

『ウーン、フルモ受刑者が窺っている場所である観測所兼テレビ局には、今の時間を把握出来る何かが有るはずだと思うんだがなぁ。其所に今の時間を提供する人となるとやっぱり、ノームに居られる地球人が情報提供か?ウーンウーン』と心中、副会長は、顎に手を置き悩んだ。

『ウーン、最初は必ずフルモ受刑者が窺っている場所から、アッケ受刑者が窺っている場所、ブーカック受刑者が窺っている場所へと情報が流れる。フルモ受刑者が窺っている場所へ情報提供するんは、やっぱりノームに居られる地球人って事か。ノームなら宇宙電磁波で今の時間が分かるはずや、電波時計ならな』と心中、所長は腕組みした。

『会長、総長、副会長、所長の四体は、何か考慮しているね?何をそんなに』と心中、副所長は、その順に見渡した。

『何か皆、考え事しているなぁ?早く地球大変動やりたい』と心中、ノーム研究員は腕組みした。

『何か船内静やな。』と心中、コロニー研究員が苦笑した。

『皆、腕組みしたり、見渡したり、苦笑したり何を考え事しているんやろう。新年1時間前のアナウンス早く流して欲しいわ、地球全域に』と心中、シルネムは、地球の景色を見詰めた。

『ウーン、兄貴が窺っている場所に情報提供は、やっぱりノームに居られる地球人やろ、どうぜ』と心中、ウォンが地球の景色って見詰めた。

『あら、皆も考え事かしら?』と心中、総長は、船内を見渡した。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"オーイ、新年1時間前を2979年まで1時間を切りました。地球の皆さま新年をお迎え致しましたら、どうか地上に上がり、盛大に新年をお迎え下さいって言う旨をこれに書いたから"と上司らしき地球人が紙を持ちながら椅子に座った地球人の所へ来た。

"はい。今すぐにアナウンスでしょうか?"と椅子に座った地球人が紙を受け取った。

"そうだ。地球政府報道官っていうのも忘れずにな"

"了解致しました"と音域を最大にした。

その様子を見てから上司らしき地球人は自席へと戻った。

"地球の皆さま、地球政府報道官から速報をお伝え致します。2979年まで1時間を切りました。地球の皆さま新年をお迎え致しましたら、どうか地上に上がり、盛大に新年をお迎え下さい。以上地球政府報道官が速報をお伝え致しました。"と椅子に座った地球人が紙を見ながら読み上げた。

上司らしき地球人が拍手をした。

『おーやれば出来るやん。っていうかこの内容は恐らくアッケ、ブーカックは勿論、会長達もお聞きになっていなさるから復唱はしない。然しよ、書いた通り読み上げたのに上司らしき地球人がわざわざ拍手しなくてもね』と心中、苦笑した。

アッケが地下シェルター内の地球人を隈無く見渡していると

"地球の皆さま、地球政府報道官から速報をお伝え致します。2979年まで1時間を切りました。地球の皆さま新年をお迎え致しましたら、どうか地上に上がり、盛大に新年をお迎え下さい。以上地球政府報道官が速報をお伝え致しました。"という内容が流れ、

"新年の合図はしてくれるんか"

"そうやそうや"

と野次が飛び交い騒がしくなった。

そんな光景を

『地球政府報道官も一言足らぬわ。あっ書いたんは、その上司やったわ。わはは』と心中、高笑いした。

ブーカックが船長らしき地球人を見詰めていると

"地球の皆さま、地球政府報道官から速報をお伝え致します。2979年まで1時間を切りました。地球の皆さま新年をお迎え致しましたら、どうか地上に上がり、盛大に新年を御迎え下さい。以上地球政府報道官が速報をお伝え致しました。"という内容が無線機からではない機械から発し、

"漸く一時間切ったか、新年の合図あるんかな。まああるやろな"と外を見た。

そんな光景をブーカックは

『外を見たくなる気持ち分かるわ。夜やなのに明るいもんな』と心中、苦笑した。

場所は専用船船内

「どうやら、アナウンスした内容を考えたのは、今の声の主ではなく、その上司らしいな。」と会長が腕組みした。

会長が喋り終わると同時に

"パパパパパー、現在の地球時間をお報せ致します。23時30分に成りした。パパパパパー"っていうアナウンスが突然流れたので

「うわぁ」と会長が尻餅ついた。

そんな光景を総長と他のエレッポは、笑いを我慢するのが精一杯で会長を心配する余裕が無い。

「あー痛てぇ。」と会長が尻を擦りながら起き上がった。

「大丈夫ですか?」と副会長が近くに来た。

「あー大丈夫だ。」と会長は視線を向けた。

船内の他のエレッポは、無言のまま苦笑していた。

「会長大丈夫?わはははわははは」と総長が高笑いした。

『確か、新年に成ったら過去9年間の地球の出来事を立体映像で見るって言ってたな、そう言われれば。でそれを見れば地球内にて太陽が沈まぬ訳が分かるな』と心中、所長はその準備を開始した。

他のエレッポは、ふと所長をみると何かを始めていたので無言のまま見詰める事にした。

そんな視線を所長は、お構い無しにペレックスピャックンを行い、ミロガーブを選択し、

『よし設定完了。これで過去の出来事が立体映像に逐一送信されるわ。あとは、年月日を入力すると直ぐ様見る事が出来るわ』と心中、何時でも閲覧可能な状態にした。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"あのー新年の合図は、如何致しましょう?"と椅子に座った地球人が振り向いた。

"勿論、するでぇ。しないと地下シェルターや巣籠もりしてる地球人に分からんからな"

"ですよね。どんな合図です?"

"今検討中や、分かったら言うわ。"

"了解致しました"と椅子に座った地球人は、 前を向いた。

『新年の合図は、やっぱりするんやな。どんな合図やろか』と心中、頷いた。

ブーカックが周辺を見渡していると

"新年の合図は有りますの?"

"検討中や"

"検討中かいな"

"すまんの"

"いえ分かりました"と無線を切り、外を見た船長らしき地球人。

そんな光景を

『ダハハダハハ』と心中、苦笑した。

アッケが周辺を見渡していると

"おい、新年の合図有ると思うか?"

"まあ報道官が行った通り地上に上がり、新年を向かえろって事やからさ、有るはずや"

"そういやそうやな。"

"待つしかないだろ"と苦笑した。

"だよな"と頷いた。

そのやり取りを

『まあ気に成るわな。まぁ有るやろうなぁ。』と苦笑し、頷いた。

場所は専用船船内

『ただ映像を出すんじゃ、分からんよな。音声が流れるようにするか。受刑者等にも聞こえるようにもするか』と心中、所長は設定を開始した。

「なぁ、シルネムよ」とウォンが耳元まで近付いた。

「なんや?」とシルネムが顔を見た。

「所長さん何をしてるんかな?先程から」とウォンが視線を変えた。

「さあ?分からんけど、新年に成ったら地球の過去を見るって話が有るからその準備ちゃう?」とシルネムが腕組みし所長を見詰めた。

「そういやそんな事言ってたな」とウォンが腕組みし苦笑した。

「おいおい、ウォンよ、忘れちゃあかんで」とシルネムが苦笑した。

「そうやな、お前に言われるまで忘れてたわ、ハハハ」とウォンが笑いで誤魔化した。

「お前らしいわ。ハハハ」とシルネムが高笑いした。

ウォンとシルネムが一瞬無言のまま見詰め合ったが

「ハハハ」と笑い声を上げた。

そんな光景を他のエレッポは、微笑ましく見詰めた。

『諸々の設定した内容が逐一此方に来てるわよ。立体映像音声化設定の内容が、然もよ、受刑者等にも聞こえるようにしたのものね。』と心中、総長は、視線を所長に向いたまま頷いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"オーイ、新年の合図が決まったぞー"と上司らしき地球人が叫んだ。

"本当ですか?"と椅子に座った地球人が振り向いた。

"おーホンマや。その合図はな、音楽を流す"

"音楽?"

"そうや。皆に癒しをって思ってな。世界共通の音楽と言えば、クラシックや。癒しをプレゼントや"

"クラシックの演奏ですか。癒しをプレゼントするアイデア、素晴らしく思います"と感心し頷いた。

"そうやろ。準備はこっちで、するから心配すな"

"了解致しました"

そのやり取りを聞き、

『クラシックが新年の合図か。然もよ癒しをプレゼントって、とてつもないアイデアをかましてきよるわ、この地球人はよ。まあ癒しになるからえーけど』と心中、苦笑した。

ブーカックが周辺を見渡していると

"えっ新年の合図がクラシックですか?"と船長らしき地球人が驚いた。

"そうや。癒しをプレゼントや"

"まあ確かに今の地球人には癒しが要りますが"

"そうやろ"

"で曲目は?"

"それは聞いてのお楽しみや"

"了解致しました"と無線機を切り、腕組みした。

その光景を

『クラシックってまたまた、凄い思い付きやな、地球人も』と心中、苦笑した。

アッケが周辺を見渡していると

"新年の合図はしてくれんかいな"

"どうやろうな"

"報道官が、新年に成りましたって言う旨のアナウンスのみでもえーで"

"ほんまにな"

という会話を

『安心し、政府は、あんたらに癒しをプレゼントっていう形を取るさかいな。まあどんな癒しかは、お楽しみや』と心中、意味深な笑みを浮かべた。

場所は専用船船内

『ほんまに地球人は、どえらい事を考えるわ。っていうか受刑者の関西弁久しぶりに聞いたわ。わははは』と心中、会長が意味深な笑みを浮かべた。

『クラシックって何時の時代やねん。ったくもー、地球人はよ。やれやれ』と心中、総長は苦笑し、

「ねえ~クラシックって何時の時代の音楽なん?」と船内を見渡した。

「確か、1600年代以降に作れた筈や。曲目は忘れたけど、テレビで見たこと有るわ。それにノームに来た地球人が聴いてたしな。」と会長が腕組みし船内を見渡し、総長に視線を向けた。

「古っ」と所長以外のエレッポが同時に呟き、驚いた。

「まあ古いと言えば古いですが、地球人にとっては、ある意味癒しかも知れないね」と所長が諸々の設定をしながら頷いた。

「まあ、年代にしたら、古いかも知れないが、新年の合図しては、分かりやすいかも知れない」と副会長が船内を見渡した。

「そうねぇ。分かりやすく良いかもね」と副所長が頷いた。

他のエレッポも無言のままであるが、頷いた。

「クラシックってどんな音楽やったかな?忘れたわ」とコロニー研究員が苦笑した。

「確か眠く成るような音楽だったような」とノーム研究員が腕組みした。

「ウォン、クラシックとやらの音楽聞いたことあるか?」とシルネムが腕組みした。

「どうやったかな。聞いたことあると言えばあるし、無いと言えば無いし」とウォンが苦笑した。

「どっちや?」とシルネムが肩を叩いた。

「いやノームに来た地球人が聞いてたのチラッと聞いたこと有るぐらいやからな」とウォンが腕組みした。

「まあ聞こうと思って聞いた訳とちゃうんやな。」とシルネムが頷いた。

「そうや。まあノーム研究員が申した通り、眠く成るような音楽や、クラシックはな。で特に興味ない者にはな」とウォンが船内を見渡した。

他のエレッポは

「そうねぇ」と呟き、頷いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

『うん?上司らしき地球人が慌ただしく、何かを探しているな?そうか、新年の合図に使うクラシックの音楽やな?』とその行動を見詰めた。

アッケが周辺を見渡していると

"そろそろ新年かな?"

"どうやろう"

"政府も何分前とか言えば良いのにさ"

"ほんまにな"

"全くな"

そんな会話を

『まあ不安感が増すわな。でも安心しーや、間もなく新年を迎えるからな』と心中、頷いた。

ブーカックが周辺を見渡していると

"新年の合図がクラシックって何やねん、もー。まあ癒しは要るけどさ"と船長らしき地球人が右往左往しながら独り言を喋っていた。

そんな光景を

『まあ新年が来るまで退屈みたいやな』と心中、苦笑した。

場所は専用船船内

「そろそろ新年を迎えるんかな?」と会長が受刑者の内容を聞き、船内を見渡した。

「そろそろかもね。新年の合図であるクラシックを一目散に探している様子やからね」と総長が腕組みした。

「だよな。どんなクラシックやろうなぁ」と会長がしんみりした表情を浮かべた。

他のエレッポは、無言のまま頷いた。

「そーいや、船内に流れるアナウンス、そろそろかな?」と副会長が腕組みした。

「あー地球時間のあれか?」と会長が視線を向けた。

「そう、何時も突然に流れるアナウンスやから、びっくりするんだよね。まあ今は慣れたけどね」と副会長が苦笑した。

「確かに最初は、びっくりしたけど慣れたわ。」と会長が船内を見渡した。

所長以外のエレッポは、無言のまま頷いた。

「地球の新年の合図であるクラシックとやらの様子を確り、見たいと思いまして、船内に流れる地球時間のアナウンスは、ストップしました。」と所長は、船内を見渡した。

「所長のお考え大正解よ。」と副所長が腕組みし、感心した。

「そろそろ新年を迎える頃かな?」とノーム研究員が首を傾げた。

「そうですね。そろそろ新年の合図であるクラシックとやらの音楽が流れる筈やと思いますよ」とコロニー研究員が頷いた。

「クラシックか。何の曲やろうなぁ。ウォン分かるか?」とシルネムが腕組みし首を傾げた。

「クラシックの曲ねぇ」とウォンが腕組みし、

「やっぱり有名な作曲家の曲やろうなぁ。」と頷いた。

「やっぱりそれよな」とシルネムが頷いた。

「じゃないと新年の合図に成らんわ」とウォンが苦笑した。

「確かにな。それは言えてる」とシルネムが腕組みした。

2体は、見詰め合い

「わはははははは」と笑い合った。

その笑い声が船内に響いた。

「二体の会話は、やはり面白いですなぁ」と副会長が感心した。

「そうやな。流石、親友や」と会長が腕組みした。

「確かにね。」と総長が船内を見渡し、

「そろそろ新年かしら?」と首を傾げた。

「はい、そろそろかも知れないです。新年の合図であるクラシックが流れるのがね」と所長が船内を見渡した。

ウォンとシルネム以外のエレッポは、新年のクラシックを聞くのが待ち遠しく、そわそわし出した。

そして軽く受け流れたウォンとシルネムは、苦笑しつつも新年のクラシックを聞きたいのも有るので、反論はしなく無言のまま頷き、船内を見渡した。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"オーイ、やっと見付けたわ。新年の合図であるクラシックの曲がさ"と上司らしき地球人がそれを振り叫んだ。

"お疲れ様です。"とお辞儀した。

"もうちょい新年の挨拶は、待ってくれな。するときは、合図するからさ"

"了解致しました"

『どうせ、避難してる地球人は、時間が分からんと思って先延ばしやな。であのドーナツ型にクラシックの曲が入っているんやな』と心中、上司らしき地球人が手に持っている物に視線を向けた。

アッケが周辺を見渡していると

"そろそろ新年やろ?なぜアナウンスしない?"

"んなこたぁ、俺に聞くな。時間が分からんのやで"

"せやな"

"そや"

『フルモさんの言う通りやったら、敢えて新年の合図を先延ばししてるんやな。此処に居てる人達は、時間が分からんしな』と心中、地下シェルタを見詰めた。

ブーカックが周辺を見渡していると

"何時に成ったら、新年の合図であるクラシックが流れるんや?全くもー"と船長らしき地球人が独り言を言いながら腕組みし、憤慨していた。

そんな光景を

『フルモ様の申した通り、それにアッケさんが言った通り、此処も時間が無いから先延ばしかも知れないなぁ。』と心中、苦笑した。

場所は専用船船内

「なんやて地球政府は、敢えて新年の合図を遅らしてる?」とウォンが三体の受刑者の内容を聞き、驚いた。

そんな声に他のエレッポは視線をウォンに向けた。

「おいおいウォンよ。驚いたとはいえ、急にそんな大声を出したら、会長さん達がびっくりするぞ」とシルネムが苦笑した。

「皆様、申し訳無いです」とお辞儀し、他のエレッポが気にするなと言う合図の片腕を上げたので視線を変え、

「いやシルネムよ、これが大声を上げないでどうするよ。」と苦笑した。

「だよな。確かに避難してる地球人は、時間が分からんのを良いことに、先延ばしやもんな」とシルネムが腕組みした。

「まあ、ウォンさんが驚くのも無理は無いですよ。私も地球政府には、呆れ返って何も言えなかったのだからね」とコロニー研究員が苦笑した。

「私も同感ですよ。開いた口が塞がらないってもんよ」とノーム研究員が頷いた。

「同感有り難うございます」とウォンが照れ笑いを浮かべ、二体の研究員にお辞儀した。

「まあ俺も、地球政府には、呆れ返ってるわ。これほど時間を延ばすやり方によ。」とシルネムが苦笑した。

他のエレッポは、無言のまま頷いた。

「そうよねぇ。フルモ受刑者が窺っている場所には、時間がわかるようなんよね?で敢えて新年の合図を遅らしてるんよ」と副所長は、苦笑した。

「まあ我々は、地球政府が流す新年の合図であるクラシックを待つしかないってことでしょうね」と所長は腕組みし頷いた。

他のエレッポは、苦笑しながら頷いた。

「そうやな、待つしかないってことやな。って今、気が付いたんやけどさ?地震や噴火が小康状態に成って来てないか?」と副会長がふと地球の景色を見詰め、指差した。

船内のエレッポは、副会長が指差した方へ視線を変え、

「本当ですね」と呟き頷いた。

「ひょっとしたら地球政府は、小康状態が続くまで待ってるんじゃないかな。新年の合図を出したら、地上に上がるんだし。」と会長が腕組みし、再度、地球の景色に視線を変えた。

「それならば辻褄が合うわ。地球政府が新年の合図を遅らしてるのがさ。フルモ受刑者が窺っている場所は、地球政府直轄のテレビ局だけども、それに地球観測所でも有るんだしさ。まあこのまま小康状態が続くんなら新年の合図は、早いんじゃないかしら」と総長が地球の景色を見詰めながら頷いた。

「成る程なぁ。確かにテレビ局兼観測所やわ。フルモ受刑者が窺っている場所はさ。意地悪で先延ばししてるんちゃうんやな。政府は地球人の事を考慮してね。」と会長がしみじみしながら頷いた。

「でもなんで政府は、大災害が小康状態に成るまで地上に上がれないので、新年の合図を遅らしてるって言うアナウンスしないんや?」と総長が苦笑した。

「まあな、そこが分からんわ。地球政府の思惑がさ。何故にアナウンスしないんやろうなぁ。なんか故意的に遅らしてるような気がするわ」と会長が苦笑し、腕組みした。

「大災害が小康状態に成るまで待ってるんじゃないかなって思ったのは、我々エレッポのみって事かな」と副会長が苦笑した。

他のエレッポは無言のまま頷いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

『何時に成れば、新年の合図であるクラシックを流すんやって、おいおい何を寛いで飲食しているんだよ、全くもー』と心中、呆れ返って苦笑し、地球人が飲食している物に視線を向けようとしたとき

"おーい皆、地震や噴火が小康状態に成り、それが継続的や。これなら新年の合図をしても大丈夫や。皆宜しく"と上司らしき地球人が叫んだ。

"おー"と部下が叫んだ。

"さっき、思い切り休息したやろ。モニター見ながらな。でさっき飲食したやつは、備蓄している物や。避難してる人や巣籠もりしている人が地上に上がった時、空から落とすつもりや"と上司らしき地球人が叫んだ。

"それで先程、食べろって言ったんですね。"と椅子に座った地球人が振り向いた。

"そーや。いきなり空から落として、飲食物があかんかったらシャレに成らんから、君らで試したんや。すまん"と上司らしき地球人が謝罪した。

"謝らないで下さいよ。お陰で休息出来たし、飲食した物は、旨かったです。な、皆"と椅子に座った地球人が皆を見渡した。

"そーやそーや"と皆は叫んだ。

"そうか。有り難う皆。では、そろそろ合図出すか?"と上司らしき地球人が腕組みした。

"はーい"と皆が返事した。

"では、アナウンスの準備宜しく"と上司らしき地球人が腕組みした。

"はーい"と椅子に座った地球人が返事した。

その光景を

『いわゆる毒味やな。感心したわ。で新年の合図そろそろか』と心中、頷いた。

アッケが地下シェルターの周辺を見渡していると、

『フルモさんが窺っている場所にて、飲食しているって最初に聞いたときは、呆れ返っていたけど、毒味か。どういう意図でそれをしたかは分からんが、まあエエわ。とにかく新年の合図まもなくみたいやな』と心中、苦笑した。

ブーカックが船長らしき地球人とその周辺を見渡していると

"全く何時に成れば、クラシックが流すんや。っていうか、食料も無くなり始めてるしさ"と独り言を言いながら腕組みをしたり、脚を動かしたりしている。

その光景を

『安心し、まもなく新年の合図や』と心中、暖かい目で見詰めた。

フルモが飲食物に視線を向けようとした時、

"オーイ、クラシック流す準備が出来たぞ。"と上司らしき地球人が叫んだ。

"了解致しました"と椅子に座った地球人が振り向いた。

『おっクラシック流す準備が出来たか』と心中、感心した。

場所は専用船船内

「飲食している様子を見て、寛いでいるって言ったあと、毒味やなってどんな光景を見たんや、フルモはよ。アッケやブーカックの場所は、変わり無いか。って何時に成れば新年の合図出すんや」と会長が三体の受刑者の内容を聞き、苦笑した。

「ウーン、毒味をする行為と新年を遅らしてるのと関係あるのかしらね?まあ地震や噴火といった大災害が小康状態に成り、それが継続的に成るまで待ってるのは、把握しているけどね」と総長が首を傾げた。

「フルモ受刑者が毒味って言った事が気になるわ。テレビ局兼観測所の地球人が飲食した物が、どういう意図で毒味と思ったんだ。ウーン」と副会長が腕組みし、苦笑した。

「毒味かぁ。ひょっとしたら、新年の合図を遅らしてる理由に、飲食物が関係あるのかも知れない」と所長が腕組みした。

「私の推測では、その毒味した飲食物は、おそらく新年の合図を出したら、地上に上がった地球人たちに配分するのでは?何処かにその飲食物と同じ物が備蓄され、腐敗情況を調べる為に毒味したんではと私は、思うのよ。」と副所長が、腕組みした。

「と言うことは、フルモ受刑者が最初に見た光景は、腐敗情況を確認中って事ですか?」とノーム研究員が船内を見渡した。

「そう言うことですね。でフルモ受刑者が毒味って発言する前に、テレビ局兼観測所の地球人が何らかの発言や行動を起こしたと見れば良いかと思います」とコロニー研究員が船内を見渡した。

「おっ成る程」と総長、船内のエレッポが一斉に呟いた。

「で先程、クラシックを流す準備が出来たっていうフルモ受刑者が言った通り、もうすぐしたら合図が有るんですね」とシルネムが船内を見渡した。

「いやあの地球人の事や、分からんぞ。兄貴も多分、半信半疑だと思いますよ」とウォンがシルネムに視線を送ったが直ぐ様、船内を見渡した。

「そうねぇ、確かに準備が出来たのならさっさと新年の合図を出せば良いのにね、地球人よ」と総長が苦笑した。

船内のエレッポも苦笑し頷いた。

「まあ何はともあれさ、新年の合図であるクラシックが流れるまで、我々は気長に待とうや。」と会長が船内を見渡し、腕組みし、地球の景色に視線を変えた。

「そうですねぇ。待つしかないか。それにしても太陽がずっと同じ場所なんだね」と副会長が指差し、苦笑した。

「あっほんまや」と副会長以外のエレッポは驚いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"オーイ、そろそろ新年の合図であるクラシックを流さないと、地下シェルターや巣籠もりしている奴らが待ちくたびれてるはずや"と上司らしき地球人が立ち上がり叫んだ。

"ですよね。新年の挨拶は、例年通りですか?"と椅子に座った地球人が振り向いた。

"新年の挨拶は、例年通りでもいいが、ちょっと待ってろ。こっちで読み上げる原稿を用意するわ。"と上司らしき地球人が椅子に座り込んだ。

"了解致しました。アナウンスの準備は、もう完了済みなので何時でもオッケーです"と椅子に座った地球人が手を挙げた。

"おー。"と上司らしき地球人が呟きながら、原稿を用意し始めた。

そんな光景を

『そうやで。そろそろ新年の合図であるクラシックを流さないと我々エレッポも待ちくたびれてるぞ。』と心中、苦笑した。

アッケが地下シェルターの天井を眺めていると

"おい、何時に成れば新年の挨拶がアナウンスされるんや?"

"ほんまやなぁ、早く流せよな。全く"

"ほんまや、イライラするわ"

という会話が聞こえ

『だよな。待ちくたびれてるよな。俺もやで』と心中、苦笑した。

ブーカックが周辺を見渡していると

"何時に成れば新年のアナウンスされるんや"と船長らしき地球人がぶつぶつと独り言を言いながら、腕組みした。

そんな光景を

『まあ、独り言を言いたくなるわな。』と心中、頷いた。

場所は専用船船内

「避難してる地球人も待ちくたびれてるかも知れないが、我々エレッポも待ちくたびれてるぞ。早くノームに居てる地球人を救い出したいのよ。」と会長が船内を見渡した。

会長の言葉に船内のエレッポは

「あっ、そうや」と呟き、頷いた。

「そうねぇ、ノームに居てる地球人大丈夫かしら?何としても救い出したいねえ。もう新年の挨拶待たないでやる?」と総長が苦笑した。

「それも有りかも知れんけど、透視が出来るんは受刑者のみやし、地球の新年の祝いを見てみたいしさ。もうちょい待とうや。」と会長が腕組みした。

「そうですねぇ。地球の新年見てみたいですね。まあノームに居てる地球人を救い出す方法は、我々の能力を使えば大丈夫でしょう」と副会長が腕組みし頷いた。

「我々の能力でノームに居てる地球人を救出ね。で今、ノーム面はどんな感じだろうか。あれからひどく成ったんかな。気になりますね。」と所長が腕組みし船内を見渡した。

所長の"ノーム面はどんな感じだろうか"という発言に他のエレッポは

「あっ確かに気になるわ」と苦笑した。

「まあ確かにノーム面の状態が如何程か気になるけども、直ぐ様ノーム面が崩れるっていうわけでは無いはずよ。」と副所長が船内を見渡した。

「地球人が住処にしてるコロニーが如何に耐えれるかが問題点だが」とノーム研究員が腕組みし悩んだ。

「私が見た限りは、宇宙空間でも大丈夫な筈ですよ。」とコロニー研究員が船内を見渡した。

「確かに、ノームにあるコロニーは、宇宙空間でも可能かも知れない。ですがこれは、コロニーに何らかのエネルギーをかけた場合では無いのでしょうか?」とシルネムが腕組みした。

「だよな、確かに要るわなぁ。何らかの燃料を使い、飛ばさないとコロニーは飛ばんかも知れない」とウォンが腕組みした。

「と言うことは、今のコロニーがノーム面から離脱したら、宇宙空間を漂流し、上手いこと地球の引力に軌道が乗れば人工衛星みたいに、ぐるぐる回るかも知れないっていうわけか」と所長が船内を見渡した。

「まあ宇宙空間に漂流することに成ったとしても、我々エレッポの能力を使用し、地球の軌道上にやれば済むことやないか」と会長が腕組みし船内を見渡した。

「まあコロニーがどんな状況でも、地球の軌道上に持っていくって訳ね。」と総長が腕組みし頷いた。

「そう言う事や」と会長が船内を見渡した。

「先ずは、新年の祝いをっていうか、新年の合図であるクラシックを聴くのが先やわ」と副会長が苦笑した。

他のエレッポは、無言のまま苦笑した。

「そうですねぇ、早くクラシックを聴きたいものですよ」と副所長が苦笑し、地球の景色に視線を変えた。

他のエレッポは、無言のまま頷き、地球の景色に視線を変えた。

「地球政府は、何をしとるんや。早くクラシック流せよな」と会長が地球の景色を見詰めながら、腕組みした。

「受刑者の心中が来てないということは、進展がないっていうわけですよね」と副会長が苦笑した。

場所は船舶格納庫エリア

フルモ、周辺を見渡していると

"オーイ、読み上げる原稿出来たぞ"と上司らしき地球人が、それを持ち上げながら、立ち上がり叫んだ。

"はい。了解致しました"と椅子に座った地球人が振り向いた。

『おー、ようやく読み上げる原稿出来たのか』と心中、苦笑した。

アッケが周辺を見渡していると

"おい、何時に成れば新年の挨拶有るんだ?"

"ほんまや、もー待ちくたびれたわ"

" そうよそうよ"

"政府は、何をしとるんや "

"ほんまにな"

という老若男女の野次を聞き、

『君たちの思いは、分かるぞ。どうやら新年の挨拶の原稿が出来上がった見たいやぞ』と心中、頷いた。

ブーカックが周辺を見渡していると

"えっなかなか新年の挨拶がないって?そやかて、こっちも新年の挨拶ないんやで"と船長らしき地球人が頭をぽりぽり掻いた。

"そうなのね。有るまで待つしかないって事なん?"

"そや、待つしかないんやで。もうちょいの辛抱や。"と外を見詰めながら苦笑した。

"そうか、辛抱か。わかったわ"と無線を切られた。

急に無線を切られたので無言のまま苦笑した船長らしき地球人。

そんな光景を

『どうやら政府は、新年の挨拶の原稿が完成したようですね』と心中、頷いた。

場所は専用船船内

「どうやら新年のアナウンスは、間近のようだな。挨拶の原稿が出来上がったみたいやし、早くアナウンスしクラシック流せ~」と会長が腕組みした。

「そうねぇ。っていうか、準備が出来上がったって何回も言ってるような気がするわ」と総長が苦笑した。

その発言に船内のエレッポは

「確かに」と呟き、苦笑した。

「まあ、そのうち新年の合図であるクラシック流れますよ。それまで地球の景色を眺めときましょ」と副会長が腕組みした。

「時間潰しに成りますね。」と所長が苦笑した。

「大災害が起きたとはいえ、大自然は素晴らしいわね。まあ太陽の位置は、相変わらずやけどね」と副所長が苦笑しながら、見詰めた。

「本当に素晴らしい大自然ですね。これを間接的では、有りますが壊すには、勿体無い気も…」とコロニー研究員が言葉を詰まらした。

「確かに勿体無い気もするが、地球人のせいでノームの自然は破壊されたんやで、コロニー研究員よ」とノーム研究員は、苦笑した。

「確かにね、でも仕方ないですよね。元々、地球人が悪いんですからね。」とシルネムが苦笑した。

「そうだよね。ノームに居てる地球人を見捨てるくらいやからね。地球政府はさ」とウォンが腕組みした。

「そうだよ。その地球人を早く救い出したいのだよ。その合図が新年の挨拶なんだよ。早くクラシックを流してもらいたいもんだ」と会長が腕組みし、苦笑した。

「確かにそうよね。でもそろそろじゃない、クラシック流れるの?原稿が出来上がったって言ってたわよ、さっきさ」と総長が、腕組みした。

「確かに言ってたなぁ。そこから何も進展が無いようだが」と会長が苦笑し、地球の景色に視線を変えた。

「まあクラシックが流れるより、受刑者の心中の内容が前かな。"おっクラシック流れたな"っていう内容かも」と副会長が苦笑した。

他のエレッポも無言のまま頷き、地球の景色に視線を変えた。

「あくまでも私の予想ですが、もう少ししたらクラシックが流れ始めると思います」と所長が腕組みした。

そんな発言に船内のエレッポは、何故分かると言った表情を浮かべ所長を見詰めて

「えっ」と呟いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"オーイこれが読み上げる原稿や。ちょっと読んでみ"と上司らしき地球人が椅子に座った地球人の場所へと近付いた。

"はい。了解致しました。"と原稿を受け取り

"こちら地球政府報道官です。皆様、新年の挨拶が遅れまして誠に申し訳御座いません。お詫びにクラシックをお聴き下さいまませ。そしてクラシックが流れ終わりますと地上へ上がり新年を盛大に祝って下さい。以上、地球政府報道官がお伝え致しました。"と椅子に座った地球人が読み上げた。

"どや、クラシックを流したいから敢えて新年の挨拶を遅らしたわ。ダハハ"と上司らしき地球人の笑い声が周辺に響いた。

椅子に座った地球人を含め周辺の人は、無言のまま苦笑した。

それらを見て

『原稿の内容は上出来やけど、クラシックを流したいから敢えて新年の挨拶を遅らしたわってそんな事許されへんぞ。ったくもー』と心中、苦笑し呆れた。

アッケが周辺を見渡していると

『何も変わりはないなぁ。って新年の挨拶を敢えて遅らしたのは、クラシックを流したいだけって。んなアホなことあるかいな』と心中、苦笑し呆れた。

ブーカックが周辺を見渡していると

『船長らしき地球人が苛立ちを募らせてる以外は、変わりはないって、なんやとクラシックを流したいから、敢えて新年の挨拶を遅らしてるってか。んなアホな』と心中、苦笑し呆れた。

場所は専用船船内

「何やて新年の挨拶を遅らしてるのは、クラシックを流すためやて。しかも敢えてってほんまかいな」とウォンが受刑者の内容を聞き驚いた。

「おいウォン、ビックリするではないか。まあその気持ちは、分かるから許すわ。」とシルネムが苦笑し頷いた。

「だよな。もー呆れたわ、地球政府によ」とウォンが苦笑した。

「ウォンさんやシルネムさんも同じ気持ちなんですね。地球政府には、本当に開いた口が塞がらないって言うんですかね、こんな状態の事をさ」とコロニー研究員が頷いた。

「これならノームに居られる地球人の方が、如何に良いかこれではっきりしたわ」とノーム研究員が腕組みし、頷いた。

その言葉に他のエレッポは、真顔になり腕組みし頷いた。

「だからね、一刻も速くノームに居てる地球人を助け出したいのよ。それを地球政府は、なかなか新年の挨拶をしないからずるずると時間が過ぎるのよ、全く」と副所長が腕組みし、怒り心頭になった。

「確かにその通りです。一刻も速くノームに居られる地球人を救出しなければ、ノーム面の荒廃が進行してしまう」と所長が苦笑した。

「もしノーム面から離脱し、宇宙空間を漂ってるのなら、受刑者の能力であるチャーガックを使用すれば良いわけであり、地球の新年の様子を観てからでも遅くは、無いと私は思います。」と副会長が腕組みした。

「確かに受刑者が持つチャーガックは、凄まじいからな。まあ、宇宙空間って言っても地球の引力により、そう離れることは無いと思うが」と会長が頷いた。

「要するに状況を見て判断って事ね。で先ずは新年の挨拶やクラシックを聞くことやね」と総長が苦笑し頷いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡しながら

『一向にクラシックを流す気ないようやな。いや待てよ、ダイヤルみたいやつを触ってるな?あれは音域か』と心中、その行為を行っている地球人を見詰めた。

アッケが周辺を見渡していると

『別に何の変化も無いなぁ。ってまだ音域らしいダイヤルを弄ってるんかいなぁ。早くクラシックを流せ~』と心中、苦笑した。

ブーカックが周辺を見渡していると

『ひょっとしたら、此処や地下シェルター以外の場所にも届くように音域を広めている?まっまさかノームまでって事は無いわな。ハハハ』と心中、船長らしき地球人を見詰めながら苦笑した。

場所は専用船船内

「音域ダイヤルね。何時も通りの範囲で構わないのに、何故ゆえ焦らすんや」と会長が受刑者の内容を聞き、苦笑した。

「あっ小規模の噴火がまだ起きているわ。火砕流や黒煙がちらほらと、ほら」と総長がその方向に指差した。

船内のエレッポは

「ほんまや」と呟いた。

「それを承知の上で地球政府は、態と遅らしてるんだ」と副会長が腕組みし頷いた。

「そうかも知れないですね。完全に終息していた訳ではなかったのね。確かにテレビ局は勿論、地球観測所でも有りますからね」と所長が腕組みした。

「それならば、まだ噴火が完全に終息と至っておりませんっていう旨をアナウンスすれば良いのに何故なのよ。これなら地球政府が悪者じゃないのよ。」と副所長が苦笑した。

「何時の時代も政府は、悪者に成るんだね。」とノーム研究員が腕組みした。

「確かにそうだよね。でもこの件に関しては、自然災害やから悪者に成らんでも良いかと思うよ」とコロニー研究員が苦笑した。

「その自然災害も地球人がノームにコロニーを置き、住み始めたのがきっかけですよ。それによりノーム面が荒廃し、地球内の環境が崩れ、噴火や地震が頻発した。最終的には、太陽が沈まぬという事態にまで陥ったんだよね」とシルネムが苦笑した。

「まさに因果応報ってやつやね。まあノームにコロニーを飛ばした張本人は、もう生きていないけどさ。何か後ろめたいのが今の地球政府にあるんちゃいます。単なる自然災害のはずやのにさ」とウォンが腕組みした。

他のエレッポは、その発言に無言のまま頷いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"オーイ、クラシック流したのに、音が聞こえへんぞ。"と上司らしき地球人が立ち上がり叫んだ。

"今、音域を調整中です"と椅子に座った地球人が振り向いた。

"音域は、触らんで最大値のままでエエで。ひょっとしたら最小値ちゃうか?"と上司らしき地球人が手を振った。

"今、確認します"と椅子に座った地球人が音域ダイヤルを見たら

"あー最小値になってるやん。然も消音やんか。誰や触ったんわ?"と辺りを見渡したが誰も知らんぷりで作業していた。

そんな光景を見て、

"何かの拍子で最小値や消音に成ったんやろ。また最大値に合わしたら良いやんか"と上司らしき地球人が割って入った。

"ですよね。合わします"と椅子に座った地球人が頷いた。

『何や何や、音域ダイヤルが最小値かいな。然も消音って、そりゃ聞こえへんわ、ワハハ』と心中、失笑した。

アッケが周辺を見渡していると

『相変わらず新年の挨拶は、何時やるんやっていう文句ばっかりやな。まあそりゃそうやわ。って音域ダイヤルが最小値で然も消音って何をしてるんや、地球政府はさ。』と心中、苦笑した。

ブーカックが周辺を見渡していると

『何も変わりはないか。って音域ダイヤルを最小値か、然も消音ってさ。確りしてくれ、地球政府』と心中、船長らしき地球人を見詰め、苦笑した。

場所は専用船船内

「成る程なぁ。音域ダイヤルが最小値か、おまけに消音か。まあフルモが見て聞いたのやから間違い無いけどさ。アッケやブーカックも呆れている声をしてたな」と会長が受刑者を内容を聞き、苦笑した。

「まあ今回、地球政府がドジをしたっていう事で、許しましょ。さあクラシックを流すのだ、地球政府よ。」と総長が両手を広げた。

「まあそうやな。ドジと言うことにしておき、地球政府からクラシックを流すまで気長に待ちますかな」と副会長が腕組みした。

「そうやな。新年の様子を見たいしな、待つか。」と会長が頷いた。

「まあ政府の地球人は、時間にルーズっていう事が判明しましたね。政府以外の地球人は、どうかはわからないですが、これ程時間にルーズではないはずですよ」と所長が苦笑し頷いた。

「まあ確かにルーズだわ、時間にね。これ程政府の無頓着にも呆れるわ。ダハハ」と副所長が苦笑し頷いた。

「私は、ノームに来た地球人しか知らないですが、時間にはかなりうるさく少しでも遅れたら許さないっていう感じでした」とノーム研究員が苦笑した。

「そうですよね。私もノームに来た地球人は、素晴らしき人だと思います。やっぱり地球政府は、何か隠そうとしてるのかな。そうじゃ無ければ新年の挨拶を時間通りにアナウンスするはずです」とコロニー研究員が頷いた。

「その素晴らしき地球人を救い出さねば、一刻も早くに」とシルネムが腕組みした。

「この辺で、兄貴たちの透視を止めても良いかと、いや透視で窺っている場所は、此処からじゃ見えないんだった。透視中止は、クラシックが流れ地球政府から新年の挨拶が有ってからで良いかな?なあシルネム」とウォンが顎に手を置き、見詰めた。

『何やウォンが真面目なコメントしたで。まあその通りやな。否定はやめとこか』と心中、ウォンを見詰め、

「そうやな、新年の挨拶が終わり次第、透視を中止しノームに居られる地球人を助けなあかんな」と頷いた。

「全くその通りやな」とウォンが頷いた。

他のエレッポは二体の真面目なコメントに驚き、無言のままでいる。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると、

"おーい、音域ダイヤルを最大値にしたか?まあ音楽は一旦停止してるからさ。"と上司らしき地球人が立ち上がった。

"はい。音域ダイヤルを最大値に合わして、宇宙空間にも聞こえるよう特別最大値にしました"と椅子に座った地球人が振り向き、手を挙げた。

"そうか。特別最大値か。よっしゃ"と腕を広げた上司らしき地球人。

"新年の挨拶は、先程読み上げた内容で宜しいんですか?"

"おーそうや"と上司らしき地球人が頷いた。

"はい"と椅子に座った地球人が頷いた。

『おー音域ダイヤルを特別最大値にして、宇宙空間までか。総長さん会長さんびっくりするで』と心中、苦笑した。

アッケが周辺を見渡していると

『何やて、音域ダイヤルを特別最大値にして、宇宙空間まで聞こえるようにって地球政府は、何を考えているんや。それより早くクラシック流せ~地下シェルターに居る皆が待ちくたびれているぞ、新年の挨拶をさ』と心中、苦笑した。

ブーカックが周辺を見渡していると

『何だって?音域ダイヤルを特別最大値にしたって?理由が宇宙空間に聞こえるようにか。地球政府は何を考えているんや』と心中、苦笑した。

場所は専用船船内

「音域ダイヤルを特別最大値にして、宇宙空間まで聞こえるようにって地球政府は、ほんまに何を考えているんや。」と会長が受刑者の内容を聞き苦笑した。

「音域ダイヤルの設定値何てどうでも良いわよ。それよりクラシック流し、新年の挨拶を早くしろ~地球政府」と総長が腕組みし、口を尖らせた。

「ひょっとしたらノームに居られる地球人まで届くように、音域ダイヤルの設定値を特別最大値にしたのではないだろうか?それはないか、ダハハハハハ」と副会長が苦笑して腕組みした。

「副会長さんの言われた通り、有り得るかも知れない。でなければ音域ダイヤル設定値を特別最大値にしませんよ。」と所長が周辺を見渡した。

「まあどちらにせよ、私たちは、クラシックが流れたら、新年の挨拶を聞き、新年の祝いをどうやるかを見れば、ノームに居られる地球人を救い出すのよ」と副所長が腕組みした。

「クラシックが流れるまで待機するしかないのですね」とノーム研究員が苦笑した。

「まあ、そのうち流れますよ、クラシックが宇宙空間にまでね」とコロニー研究員が苦笑した。

二体の研究員の発言に他のエレッポは、無言のまま頷いた。

「そうですよね。さっさとクラシック流してほしいですよね。特別最大値ってどんな風に聞こえるのだろうか」とシルネムが苦笑した。

「そうですよね。早くクラシックを流してもらわないと、兄貴達が疲れますよね。ずっと同じ体勢ですからね」とウォンが視線を船舶格納庫エリアに送った。

「それは心配ご無用。」と総長が一呼吸置いたので、他のエレッポは、首を傾げた。

「それはね、ちょくちょく体勢を変えてるからよ」と総長は意味深な笑みを浮かべた。

その発言に

「なるほど」と呟き、頷いた他のエレッポ。

「全然気が付かなかったなぁ。総長良く気付いたな、っていうかモニターで見てたやろ」と会長が腕組みした。

その発言に総長は、無言のまま苦笑した。

「どうやら、モニター見てましたね、総長さん」と副会長が意味深な笑みを浮かべた。

「そーよ。モニター見てないと体勢を変えてる行為なんかわからんわ」と総長が机をボンボンと叩いた。

その音が船内に響いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが

『そろそろクラシック流れるかな?』と心中、周辺を見渡していると

"オーイ、そろそろクラシック流すぞ"と上司らしき地球人が叫んだ。

"はーい"と椅子に座った地球人が振り向いた。

『おっそろそろか』と苦笑した。

アッケが周辺を見渡していると

『フルモさんからの内容を受信したぞ。そろそろかって?クラシックが流れるのかな?』と心中、苦笑した。

ブーカックが周辺を見渡していると

"もー何時になったらクラシック、流すんや"と船長らしき地球人が独り言を言いながら右往左往歩いていた。

『ほんまにそうやな。何時になったら流すんや、全く』と心中、苦笑した。

フルモは、クラシックが流れるのをひたすら待っていると

"オーイ、処で今の時間は、何時や?"と上司らしき地球人が叫んだ。

"え~とですね、元日の夜明けですねぇ。しかし太陽の位置が変動していませんから初日の出は有りません"と椅子に座った地球人がデータを見ながら叫んだ。

"そうやな。太陽の位置は、あのままやもんな。一向に沈まないと来てる。うん?何故夜明けって分かるんや?"と上司らしき地球人が首を傾げた。

"それは、電波時計ですよ。宇宙空間から飛来してくる電波をキャッチし、現在の時間を表示させていますので"と椅子に座った地球人が振り向いた。

"そうかそうか、宇宙電波か。なるほど"と上司らしき地球人が感心した。

"はい。そうなんです"と椅子に座った地球人が頷いた。

『何や何や、2979年元日の夜明けで、本来なら初日の出か。ってオイ、クラシックはどないしたんや?宇宙電波なんかこの際どうでもエエやわ』と心中、怒り気味に成った。

アッケが地下シェルター内の老若男女を見渡していると

『この際、宇宙電波よりクラシック、クラシックやな』と心中、苦笑した。

ブーカックが周辺を見渡していると

『船長らしき地球人は、行ったり来たりしてるばかりか。って宇宙電波の話しより、クラシック流さないと早くしろ』と心中、苦笑した。

場所は専用船船内

「どうやら、宇宙電波を利用し、何かやってますな」と会長が受刑者の話を聞き、腕組みした。

「宇宙電波ね、うーん。ひょっとしたら現在の時間を表示させているのかしら?」と総長が腕組みし、首を傾げた。

「うーん、現在の時間ね。有り得るかも知れないね。太陽の位置は相変わらずやもんな。宇宙電波に頼るしかないよな。」と副会長が腕組みした。

「ひょっとしたら、新年の合図であるクラシックは、本来なら初日の出がある元日の朝、所謂元旦に流すつもりじゃないのかな?その後、新年の挨拶をし、祝うのかも知れない」と所長が腕組みし、周辺を見渡した。

所長の発言に、他のエレッポは無言のまま頷いた。

「っていう事は、なかなか流さないのは、本来初日の出が有る時刻に流すって事ね?」と副所長が腕組みした。

「それしか考えられないよ」と所長が頷いた。

「確かになかなか流さないのは、初日の出の時刻かも知れないですね」とノーム研究員が苦笑した。

「まあ兎も角です、クラシックが流れるのは、初日の出の時刻って判明したと言うことで待ちましょ」とコロニー研究員が頷いた。

「まあクラシックが流れる時刻は、初日の出の時刻って理解しましたが、今の地球時間って何時ですかね?太陽の位置が変動しないので分かりにくいね」とシルネムが苦笑した。

「今の時間はねって俺にはわからんよ」とウォンが苦笑した。

「当たり前だ。ウォンには、聞いてないわ」とシルネムが苦笑した。

「だったら俺に視線を向けないでくれ」とウォンが頭をポリポリ掻いた。

「ダハハ」とシルネムが笑いで誤魔化した。

そんなやり取りを見て

「ダハハハハハ」と他のエレッポは腹を抱えて笑った。

そんな光景をシルネムとウォンは、無言のまま見詰め合った。

『いち早く笑いを止め、何か調べ始めたわね。まあ話の流れから言って今の地球時間よね』と心中、総長はその方向へ視線を送った。

船内のエレッポも笑いを止め、総長が視線を送った方へ見詰めると無言のまま何かを調べてる所長の姿が見え、

『何を調べてるんだ?』と心中、首を傾げ見詰めた。

『今は何時かな?』と心中、所長は、カタカタと音を出して今の地球時間を調査をしている。

そんな音が船内のエレッポは勿論、総長の耳まで聞こえる程の大きさまで響いた。だが騒音レベルではないので、嫌悪感を抱くばかりか"今何を調べてる?"という疑問符が脳裏に浮かんでいる他のエレッポ。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"オーイ、クラシックを流すの朝六時に流すぞ"と上司らしき地球人が立ち上がり叫んだ。

"と言うことは、今が夜中の三時ですので、三時間後ですね?"と椅子に座った地球人が振り向いた。

"そうや。"と上司らしき地球人が腕組みした。

"了解致しました"と椅子に座った地球人が頷いた。

『クラシック流すの朝六時か。今から三時間後か。なるほど』と心中、頷いた。

アッケが地下シェルター内を見渡していると

『あちこちの地球人が新年の挨拶まだかっていう文句ばかりやな。まあそれももう暫くの辛抱やな。三時間後は、必ずや新年の挨拶があるだろう。それにクラシックが流れ此処に居る地球人の癒しと成るだろう』と心中、隈無く見詰めた。

ブーカックが周辺を見渡していると

"何時になったらクラシック流すんや"と船長らしき地球人が外の景色を見て頭をポリポリ掻いた。

『クラシック流すのは、朝六時か。なるほど』と心中、頷いた。

場所は専用船船内

所長以外のエレッポは

『今、夜中の三時で、三時間後にクラシックね』と心中、頷き、腕組みした。

『今の地球時間は、夜中の三時か。成る程ね』と心中、カタカタと音を出しながら頷いた。

船内には、所長が何かを調べているカタカタの音が相変わらず響いている。

「所長さーん、何を調べてるの?」と総長が思い切って聞いた。

「はい、今の地球時間を調査していたんですが、受刑者の内容で、把握致しました。今は夜中の三時で、クラシックを流すのは、その三時間後だと言うことが。」と所長は手を止め、船内を見渡した。

「成る程ね。それでカタカタと音を出してたんだ。今まで待ったんだ、三時間ぐらいあっという間や」と会長が腕組みした。

「はい、途中で時間が分かったんですが、止めるに止めれなくて、誰かが聞いてくれるのを待ってました」と所長が苦笑した。

他のエレッポは

「ハハハ」と呟いた。

「まあ、カタカタの音は、耳障りではなかったよ。何を調べてる?って聞こうと思ったら、総長が先に聞いてくれたからね。」と会長が腕組みした。

「会長が言うだろうって思ってね、先を越されたら、悔しいじゃないのよ」と総長が意味深な笑みを浮かべた。

その笑みを見た他のエレッポは無言のまま苦笑した。

「総長、その意味深な笑み、何とか成らんか?」と会長が腕組みした。

「お生憎様、何とも成らんわ」と総長が腕組みした。

「成らんわってオイオイ」と会長が手を顔に置き嘆いた。

「癖だから仕方ないわよ」と総長が苦笑した。

「はぁ確かに」と会長がため息ついた。

「ほらため息ついたから、みんな笑ってるわよ?」と総長を頷いた。

「いや、二体の会話が面白くて笑っていたのです。決して会長の動作を見て、笑った訳では有りません」と副会長が割って入った。

総長、会長、副会長以外のエレッポは、無言のまま頷いた。

「ばれたか、えへへ」と総長が笑いで誤魔化した。

「笑いで誤魔化すな」と会長が腕組みした。

「はーい」と総長が腕を挙げた。

「まあ兎に角だ、クラシックが流れるのを待つのみって事やな」と会長が話を切り替えた。

他のエレッポは無言のまま頷いた。

「受刑者の話、受信されないね、何も変わり無いのかな?」と所長が何気に景色を見た。

「まあクラシックを流す雰囲気なら、来るわよ。絶対に」と副所長が腕組みし、船内を見渡した。

「まあ確かに何か有れば受刑者から受信有りますよね」とノーム研究員が頷いた。

「確かにそうだよね」とコロニー研究員が頷いた。

「早くクラシック流して欲しいもんですね」とシルネムが苦笑した。

「全くやわ。」とウォンが呟き、苦笑した。

「でも、クラシック流す時間、朝六時って言ってたよな?」と会長が腕組みした。

他のエレッポは

「あっそうだ」と同時に呟いた。

「まっ兎に角、その時間まで、地球の景色を見てましょ」と総長が腕組みした。

「そうやな。時間潰しに見るか、景色を」と会長が指差した。

「今、景色を見て、気が付いたけど、災害完全に収まったみたいだね」と副会長が頷いた。

「おっ確かに収まってるな。えらい静かやと思ったわ」と会長が腕組みした。

「まあたまに波の自然の音は、するけどね。」と総長が苦笑した。

「確かに自然の音は、聴こえるな。ハハハ」と会長が笑った。

「まあ噴火や地震っていった災害の音は、しなくなったな」と副会長が頷いた。

「でも太陽の位置は変わらずですね」と所長が苦笑した。

「何時か、太陽の位置も本来あるべき位置に戻るよ、きっとね」と副所長がその方向に指差した。

「そうですね。早く本来あるべき位置に戻って来てほしい」とノーム研究員が太陽を見詰めた。

「一刻も早く戻ってもらわないと、時間が分かりにくい」とコロニー研究員が苦笑した。

「まあ、災害が収まったみたいですから、次第に戻るでしょう」とシルネムが頷いた。

「地球人が如何に時間を把握してるか疑問点があるが、あっ宇宙電波か。っていう訳では朝六時まで待ちましょか。」とウォンが真面目に答えた。

他のエレッポは、その答えにキョトンとしたが直ぐ様、頷いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"皆さん、只今の時間をお伝え致します。2979年元日の朝4時です。クラシック流す二時間前と成りました"と椅子に座った地球人が宇宙電波から受信された画面を見た。

"了解"と周辺の地球人が呟いた。

"おっ二時間前か。太陽の位置は相変わらずやな"と上司らしき地球人が苦笑した。

"ですね。"と周辺の地球人は呟き苦笑した。

『クラシック流す二時間前の朝4時か。成る程ね』と心中、頷いた。

アッケが周辺を見渡していると

『老若男女の地球人が待ちくたびれて、寝たり読書したりしてるわ』と心中、苦笑した。

ブーカックが周辺を見渡していると

『クラシック流す二時間前か。長いようで短い時間やな。っていうか、なかなかクラシック流れへんから船長らしき地球人、不貞腐れて、半ば諦めて外の景色見てるわ』と心中、苦笑した。

場所は専用船船内

「宇宙電波とやらを利用して、把握した今の時刻は、元日の朝4時か。っていう事はクラシックが流れる二時間前って訳やな。」と会長は、受刑者の内容を聞き、整理した。

「見るからに宇宙電波を受信するような機械類は、見当たらないね」と副会長が腕組みした。

「ひょっとしたら地中深くに埋めて有るのかな?」と総長が首を傾げた。

「地中深く埋めて有るのかも知れないが私は、フルモさんが窺っています空中の建物全部が宇宙電波受信機のような気がするんです」と所長が腕組みした。

所長の言葉に

「えっ」と驚き、景色を見た。

「やっぱり、此処からじゃ見えないわね。建物そのものが受信機ね。そんな事が有り得ないわ」と副所長が腕組みした。

「ひょっとしたら、観測所兼テレビ局っていうのは、その受信機を守る為のカモフラージュ、即ち偽装なのかも知れないですね。」とノーム研究員は頷いた。

「カモフラージュか。その建物には、地球全域に送れる宇宙電波送信機が有るのかも知れないですね。で内部に有るかも知れない」とコロニー研究員が腕組みした。

「確かにその考えは、強ち間違いではないのかも知れない。地球全域に今の時刻を発信しなくてはならないからね。」とシルネムが腕組みした。

「確かにその通りですね。そしてその送受信機を空中に置いとけば、災害から守る事が出来るしね」とウォンが頷いた。

「皆の話をまとめるとだな。フルモが窺っている場所である空中の建物、即ち地球環境観測所兼地球政府直轄のテレビ局は、宇宙電波送受信機を搭載する為のカモフラージュで、更に災害から守るっていう事やな?」と会長が船内を見渡した。

他のエレッポは無言のまま頷いた。

「やっぱりまとめ方が上手く素晴らしい、会長~」と総長が拍手した。

「褒めても何も出んぞ」と会長が苦笑した。

「もぉー意地悪」と総長が膨れっ面に成った。

「やっぱり会長さんと総長さんの会話は面白いわ。総長さんの膨れっ面もまた可愛いなぁ」と副会長が満面の笑みを浮かべ頷いた。

「嫌やわぁ、膨れっ面が可愛いだなんて〜」と総長がモジモジして照れた。

「さて、モジモジしてる総長は置いといて、地球の今の時刻は何時や?」と会長が船内を見渡した。

「さて置くなよ。」と総長が怒り突っ込んだ。

「まあまあ、怒るな怒るな」と会長が宥めた。

「もーそりゃ怒るよ。って地球の今の時刻は気になるわね」と総長が怒りモードから悩みモードに切り替わり顎に手を置いた。

その行動に船内のエレッポはキョトンとした。

「総長さん、切り替わり早いですね」とウォンが頷いた。

「確かに怒りから悩みに切り替わるスイッチ早いわ」とシルネムが感心した。

「まあ切り替わるスイッチは、早い方が良いに決まってますよ。」とコロニー研究員が頷いた。

「まあ、コロニー研究員が述べた論は、神経に刺激を与えたら健康になるかもです」とノーム研究員が頷いた。

「確かにね、お肌にも良いしね」と副所長が頷いた。

「まあそう言われると確かにそうだね」と所長が頷いた。

「だから総長さんや副所長もお若いのね。」と副会長は意味深な笑みを浮かべ頷いた。

「まあ皆の言う通り副所長は若いよ」と会長が視線を向け、総長に向け直すと私は?っていう仕草をしてるので

「総長もある程度若い」と頷いた。

「ある程度ってどういう意味よ」と総長が腕組みした。

「まあ総長は、いつまでも若いって意味さ」と会長が誤魔化した。

その誤魔化し方に他のエレッポは、無言のまま苦笑するしかない。

「なんか誤魔化されたような気がするけど、まあ良いわ」と総長が頷いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"おーい、今の時刻は何時や?"と上司らしき地球人が立ち上がった。

"えーと今の時刻は、2979年元日の朝5時です"と椅子に座った地球人が宇宙電波から受信された内容を見た。

『朝5時か、っていう事は一時間前やな』と心中、頷いた。

アッケが周辺を見渡していると

"おい、今は何日で朝か昼か晩か?どれや?"と年配者が隣の地球人に話し掛けた。

"私にも分からないのです。政府は何をしているのですかね?ちゃんと日時を放送しても良いかと思います"と苦笑した。

"全くや、何を考えてるのやら"と年配者は呆れ顔に成った。

"はい"と呟き頷いた。

『まあそうやろな、何もアナウンスしないもんな。でも今は朝5時や、クラシック流れる一時間前や。もう少しの辛抱や』と心中、年配者と隣の地球人を見詰め、頷いた。

ブーカックが周辺を見渡していると

『まあ相変わらず船長らしき地球人は、機嫌が悪いわ。まあなかなかクラシックが流れへんからかも知れんがね。おっ朝5時か、一時間前やね』と心中、頷いた。

場所は専用船船内

「あっ地球の今の時刻は、朝5時だってさ、皆さん。クラシックが流れる一時間前やで」と会長が気まずい空気を変えた。

「朝5時ね。あと一時間したらクラシックが流れるのね。楽しみ」と総長がワクワクした表情を浮かべた。

「会長、総長さんの機嫌が直り良かったですね」と副会長が耳元で笑みを浮かべた。

「そうやな。」と会長が副会長の耳元で呟いた。

「其所の二体、ひそひそ話しない。」と総長が突っ込んだ。

「へいへい」と会長、副会長が呟いた。

「取り敢えず、一時間したらクラシックが流れ、新年の祝いが見れるんですね。」と所長が腕組みし目をキラキラさせワクワク感を出した。

「うわぁ、所長のこんなキラキラな表情を浮かべたんは、初かもよ。ねっノーム研究員、コロニー研究員」と副所長は二体に視線を向けた。

「はい、こんな表情を浮かべた所長は、今まで無いです。」とノーム研究員が頷いた。

「そうですね、私も初めて見ましたよ、こんな表情を浮かべた所長を見るのは」とコロニー研究員が頷いた。

「ウォンよ、見たことある?今の所長さんの表情をさ」とシルネムが腕組みした。

「いやシルネムよ、見たことは無いぞ。あーいう表情はさ」とウォンが腕組みした。

「あたしも、所長さんのそんな表情を浮かべた顔は、初めて見るわよ。ねっ会長さん」と総長が腕組みした。

「確かにな。あんな表情を浮かべた所長は、今まで見た事は無いぞ、俺は」と会長が腕組みした。

「あと一時間やね。っていうかもう一時間切ったよね、あれからさ」と副会長が地球の景色を見詰めた。

「はい、あれから一時間切ったと思われます。直に受刑者達の内容が来るかと思います。」と所長が頷いた。

すると他のエレッポは、失笑し始めた。

「何で、皆さん失笑しているのですか?何か可笑しい事言いました?私」と所長が腕組みし首を傾げた。

「所長さんがワクワク感を出したまま、言ったから思わずな」と会長が頷いた。

「出てましたかワクワク感が。これは失礼致しました。」と所長が白々しく笑った。

「もうバレバレやで、所長」と副所長が突っ込んだ。

「確かに出てたな」と副会長が頷いた。

「いや、態とやないよ」と所長が苦笑した。

「まあ自分自身では、分からんからな」と会長が頷いた。

「そうよね、分からんのよ。」と総長が腕組みした。

他のエレッポは

「確かに」と呟き頷いた。

「まあ兎に角だ、クラシック流れる三十分前に成ると多分、政府から何かしらアナウンス有るだろうよ」と会長が船内を見渡した。

「そうよね。それにしても、受刑者達が窺っている場所にて、会話が無いのかしらね?一向に内容が来ないわよ」と総長が苦笑した。

他のエレッポは

「確かに」と呟いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"おーい、今の時刻は何時や?"と上司らしき地球人が立ち上がった。

"はい。今の時刻は、元日朝5時半に成ります"と椅子に座った地球人が読み上げた。

"おっクラシック流す30分前やな"

"はい"と椅子に座った地球人が呟いた。

『おっクラシック流れる30分前に成ったか。そろそろやかな』と心中、頷いた。フルモが周辺を見渡していると

"おーい、今の時刻は何時や?と上司らしき地球人が立ち上がった。

"はい。今の時刻は、元日朝5時半に成ります"と椅子に座った地球人が読み上げた。

"おっクラシック流す30分前やな"

"はい"と椅子に座った地球人が呟いた。

『おっクラシック流れる三十分前に成ったか。そろそろやかな』と心中、頷いた。

アッケが周辺を見渡していると

"新年の挨拶はどないしたんや"

"全くや"

という不満の声があちこちで聞こえてきたので、

『確かに不満やな。まあもう少ししたら新年の挨拶やクラシックが流れるぞ』と心中、頷いた。

ブーカックが周辺を見渡していると

"一向にクラシックが流れへんやんか"と船長らしき地球人が目の前のモニタを見詰め文句を言っていた。

『まあ三十分前に成ったから安心し』と心中、頷いた。

場所は専用船船内

「不満が溜まっているみたいやな、どうやら」と会長が三体の受刑者の内容を聞き、頷いた。

「まあなかなか新年の挨拶が無いと苛つくよ」と総長が苦笑した。

「漸くクラシック流れる三十分前に成ったな。これで新年の様子が見れるぞ」と会長が腕組みした。

「まあ30分ってあっという間やで、皆。そろそろ受刑者の透視を止めても良いんちゃう?」と副会長が船内を見渡した。

「そうですね。透視を止めても新年の様子は、モニタにて見れますしね。その際は、私がテレパシーの体勢になりその旨をフルモさんに言います」と所長が船内を見渡した。

「テレパシーの体勢?」と副所長が首を傾げた。

「おいおい、忘れたんかいな」と所長が苦笑した。

「タハハ」と副所長は笑いで誤魔化した。

「笑って誤魔化すな」と所長が突っ込んだ。

「所長さんがテレパシーの体勢になるとエレッポの心中の内容を送受信できるのだ。」と会長が割って入り船内を見渡した。

他のエレッポは

「なるほど、確かにそうやった」と頷いた。

「まあ最近テレパシーの体勢に成ってないからなあ」と所長が腕組みした。

「そうよ、それよ。あたしが忘れるくらいしてないのよ」と副所長が苦笑した。

他のエレッポは無言のまま苦笑した。

「会長さんは、よく覚えておられますね?」と副所長が視線を送った。

「忘れないようにメモしたのだよ」と会長が腕組みした。

他のエレッポは

「なるほど」と呟き頷いた。

「久々にテレパシーの体勢を見れる訳ね」と総長が腕組みした。

「そうやな、久々に見れるなぁ」と会長が腕組みした。

「ですね。まあ受刑者の透視を止めるのは、もう少ししてからでも?」と副会長が船内を見渡した。

「まあ受刑者の透視を止めるのは何時でも出来ますよ、なあシルネム」とウォンが頷いた。

「そうですね、何時でも可能ですよね」とシルネムが頷いた。

「私は新年の祝いが気になりますよ。どんな風にするのかが」とノーム研究員が頷いた。

「確かにね。コロニーの地球人は、盛大にはしなかった筈だよ。」とコロニー研究員が頷いた。

「確かコロニーに居た地球人は、盛大に祝ってなかったわね。決まりかしら?」と副所長が首を傾げた。

「どうだろう。まあ、今回は地球内だから盛大に祝うだろう」と所長が腕組みした。

「どんな風にするのか楽しみやな。まあクラシック流れるまで待ちますかね」と副会長が腕組みした。

「新年の様子がどんな風にやるか気になるが、どんなクラシックが流れるかも気になるぞ」と会長が船内を見渡した。

「そろそろ朝6時になるかしら?」と総長が腕組みした。

「そうやな、あれから30分は、経過したんちゃう?」と会長が頷いた。

「30分経過した筈ですよ。そろそろクラシック流すっていうアナウンスが有る筈です」と所長が船内を見渡した。

他のエレッポは無言のまま頷いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"局長、朝5時45分に成りました"と椅子に座った地球人がデータを読み上げた。

"そうか、クラシック流す15分前やな"と上司らしき地球人が立ち上がった。

"はい、もう準備万端です。"と椅子に座った地球人が頷いた。

"そうか"と上司らしき地球人が呟き座った。

『15分前か、クラシック流すのが』と心中、頷いた。

アッケが周辺を見渡していると

『皆、無言のままやな。まあ仕方ないか。あと少ししたらクラシック流れるからさ』と心中、頷いた。

ブーカックが周辺を見渡していると

"何時に成ればクラシック流れるんや、もー"と船長らしき地球人が両足を交互に地団駄していた。

『あと少ししたら、クラシック流れるでー』と心中、頷いた。

場所は専用船船内

「まあなかなかクラシック流れないので不満を募らせている事以外は何も変わりは無いわね。」と総長が受刑者の内容を聞き、頷いた。

「だよなあ。まああと少ししたらクラシックが流れ、新年の挨拶がアナウンスされ、巣籠もりしている地球人が地上に上がり、新年の祝いをする光景がみられる。イシシシシ。」と会長が不気味な笑みを浮かべた。

他のエレッポが無言のまま苦笑した。

「会長変な笑いかた止めて下さいよ。まあ確かに新年の祝いをする光景は、楽しみだけどね。ウヒャヒャヒャヒャ」と副会長も不気味な笑いをした。

「会長さんも副会長さんも楽しみにしてる気持ちは、良く理解出来ますが、変な笑いは止めて下さいね」と所長が苦笑した。

「ごめんごめん、つい我を忘れて変な笑いした」と会長が謝罪した。

「私もです。ごめん」と副会長も謝罪した。

「まあ二体の御気持ちは、理解出来ますから、頭を上げて下さい」と所長が慰めた。

「所長も実は、変な笑いをしたいんちゃうのん?」と副所長が満面の笑みを浮かべた。

「まあ確かにそうやけど。」と所長が頷いた。

「でしょう」と副所長が呟いた。

「でしょうって言われても、変な笑いはしないよ」と所長が苦笑した。

他のエレッポは

「確かに」と呟き、頷いた。

「取り敢えず皆が、新年の祝いを楽しみにしてるって事で宜しいのでは」とノーム研究員が腕組みした。

「まあ確かに楽しみにしておりますが、私はいち早く、ノームに居られる地球人を救い出したい気持ちの方が勝っております」とコロニー研究員が船内を見渡した。

他のエレッポは

「あっ忘れてた」と呟き頷いた。

「コロニー研究員さんが言わなかったら、ノームに居られる地球人の事を忘れていたわ。」とシルネムが苦笑した。

「確かに忘れていたわ。これと言うのも早く新年の祝いをしない地球人が悪いってもんやぜ」とウォンが苦笑した。

他のエレッポは

「全くや」と呟き頷いた。

「まあ兎に角よ、クラシックが流れないと話が進まないのよ」と総長が苦笑した。

他のエレッポは無言のまま腕組みし頷いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"おーい、今の時刻は?"と上司らしき地球人が立ち上がった。

"朝5時55分に成りました。"と読み上げた。

"そうか、5分前か。ならそろそろクラシック流すか。準備開始や"

"了解"と頷いた。

上司らしき地球人筆頭にそれを流す準備を開始した。

『おっクラシック流す五分前か。総長さん、会長さんそろそろですよ』と心中、思わず叫んだ。

アッケが周辺を見渡していると

『これといって変わりは無いと。おっフルモさんから来たよ、5分前か。なるほど』と心中、頷いた。

ブーカックが周辺を見渡していると

『相変わらず、イライラしとるな。まあクラシックがなかなか流れへんもんなあ。っていうか流す5分前かいな。』と心中、頷いた。

場所は専用船船内

「おー5分前やってさ、皆さん。うぉーうぉー、ヒャッホ」と総長が受刑者の内容を聞き、はしゃいだ。

「総長よ。あまり、はしゃぐと椅子から落ちるぞ。はしゃぐ気持ちは分かるがさ」と会長が苦笑した。

「うわぁ~」と総長の叫び声とドスンという音が船内に響き渡った。

「大丈夫ですか?」と会長以外のエレッポが心配し見詰めた。

「ほら言わんこっちゃない」と会長が腕組みした。

「大丈夫やけど痛いわ」と総長がお尻を擦りながら起き上がり、椅子を元に戻した。

「子供みたいに、はしゃぐからだ。然し、今の転びかたは激しかったな」と会長が失笑した。

「そうなのよ。もうこの椅子が転がりやすいんだから」と総長が八つ当たりした。

そんな光景をみた船内のエレッポは無言の苦笑するしかない。

「椅子に八つ当たりするなよ。」と会長が苦笑した。

「まあ兎に角、クラシックが楽しみっていう事でさ」と副会長が頷いた。

「そうですね。早く流れて欲しいって感じですね。確か朝6時5分前でしたね」と所長が船内を見渡した。

「確かその筈よ。クラシックがそろそろ流れると思うわよ」と副所長が腕組みした。

「そうですね。」とノーム研究員とコロニー研究員が呟き頷いた。

「まあ取り敢えず、クラシックが流れるのを待つしかないって事やな。ウォン」とシルネムが腕組みした。

「そうやな。待機や、流れるまでな」とウォンが頷いた。

「まあ此処と地球内では、時の流れが異なるから、多少クラシックを聴くのは、先かもな。」と会長が景色を見詰めた。

「そうですね、地球内の時の流れが昔と違いますから」と副会長が腕組みした。

「確かに此方が思う時間と地球人が思う時間というよりは、地球内の時間の経過が違うことにより感じられる訳ですね。これもノームが荒廃したからですよね」と所長が苦笑した。

「確かに時間の流れが、違うのなら今までのも辻褄が合うわ」と副所長が腕組みした。

他のエレッポは無言のまま頷いた。

「まあ取り敢えず地球の景色でも眺めます?」とノーム研究員が苦笑した。

「そうだぁ。暇潰しに成るね」とコロニー研究員が苦笑した。

「だよなぁ。暇潰しに成るなあ。ってウォンどないした?顎に手を置いてさ」とシルネムが見詰めた。

「兄貴たち同じ体勢のまま疲れないのかな?って思ってさ」とウォンが腕組みした。

船内のエレッポは

「成程」と呟き、頷いた。

「大丈夫ですよ。ウォンさんの兄貴たちは、上手いこと体勢を変えてるわよ。」と総長がニヤリとした。

「何故分かるんや?」と会長が腕組みした。

「だってモニターで、観察してるもん」と総長が苦笑した。

会長以外の船内のエレッポは

「そうですね」と頷いた。

「あっそう言えばそうやったな」と会長が苦笑した。

「会長、確りしてくださいよ」と副会長が苦笑した。

「いやぁ~うっかりね」と会長が苦笑した。

「もー歳だね、会長は」と総長が腕組みした。

「歳って言うな、気は若いんやから。」と会長が腕組みした。

「そうですね」と副会長が頷いた。

「まあ兎に角よ、クラシックが早く流れないかなぁ」と総長は腕組みした。

「話題を変えて来たなあ」と会長が苦笑した。

「まあ、昔からいつまでも若いと思うなエレッポの歳って言うやんか」と総長が苦し紛れの言い訳をした。

他のエレッポは

「タハハ」と苦笑した。

「まあノームに伝わることわざの一つでもあるわな。」と会長が腕組みした。

「確かにね」と総長が腕組みした。

「なかなか流れませんね」と副会長が景色を見詰めた。

「そーよ、早くクラシック流せ。もー5分過ぎたんちゃうのん?」と総長が苛立った。

「まあまあ、怒るな怒るな」と会長が宥めた。

「いや総長さんが怒るのも理解出来ますよ。地球人は、時間に無頓着ですから」と副会長が苦笑し腕組みした。

「無頓着に至ったのは、時間が把握出来なく成ったからであり、いや自業自得か」と所長が腕組みした。

「そうよ、そうよ。まあ時代はちゃうから仕方ないと今の地球人は、思ってるかも知れんけどさ。あたしたちは、偉い迷惑よ」て副所長が腕組みした。

「確かに迷惑ですね。それに今のノームの状態が気になりますよね」とノーム研究員が腕組みした。

「コロニーは頑丈に出来てるから大丈夫ですけどね。中に居る地球人の精神状況が気になります」とコロニー研究員が苦笑した。

「ひょっとしたら我々の5分が今の地球人には、倍の時間に感じ取るのではないだろうか?」とシルネムが腕組みした。

「それは有り得るかも知れないなぁ。だとしたら今までの時間差が理解出来ますよ」とウォンが腕組みした。

「その考え方ならば地球人が時間に疎いのではなく、今は仕方なくしてるんやね。成程成程」と総長が腕組み頷いた。

「まあ結果的にはそうかも知れんがな。然し元を辿れば昔の地球人が、私利私欲の為にした行為が、しっぺ返しで今、大変な目に遭ってるんや」と会長が苦笑した。

「そうよ。だから地球大変動を起こし、尚且つ地球人を殺さずに苦しめるのよ。イヒヒヒイヒヒヒ」と総長が不気味な笑いをした。

他のエレッポは無言のまま苦笑し、その光景に総長は首を傾げた。

「表情こわっ。」と船内のエレッポが一斉に呟いた。

「そう?」と総長が苦笑した。

「うん怖い怖い」と会長が腕組みした。

「さあて、受刑者の様子は如何程かしら?」と総長がモニターを見詰めた。

「あっ話を切り替えたな」と会長が腕組みした。

「あら、ちゃんとやっているわ。受刑者の内容が一向に来ないから怠けてるのかと思ったわ」と総長が苦笑した。

「何も変化が無いんやろ」と会長が腕組みした。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"おーい、クラシック流す何分前や?"と上司らしき地球人が立ち上がった。

"はい、3分前です。"と椅子に座った地球人がモニターを見詰めた。

"そうか。そろそろ流す準備しとけよ"

"はい、了解致しました"

『そうか、3分前か。エレッポと地球人では、時の流れの感じ方がちゃんやわ』と心中、苦笑した。

アッケが周辺を見渡していると

『各々で色々しとるな。ってまだ、3分前かいな。ホンマに地球人との時の流れが違いすぎやわ』と心中、苦笑した。

ブーカックが周辺を見渡していると

"そろそろかな、太陽見ても分からんわな。"と船長らしき地球人が外を見詰めた。

『あと3分やで、クラシックが流れる迄』と心中、頷いた。

場所は専用船船内

「えっ何やて、まだ3分前かいな。」と総長は受刑者の内容を聞き、驚いた。

「それは、たぶん地球の自転が狂ったことに生じたのかも。で地球人との時の流れの違いが発生したって事や、おそらく」と会長が腕組みした。

「ノームが荒廃する前は、地球との時の流れは一緒でしたもんね。で、荒廃し時の流れが、狂ったわけか。成程成程」と副会長が頷いた。

「その通りです。それらの事柄が発生し、互いの時の流れが食い違う事に成りました」と所長が腕組みした。

「難しい話は、あたしゃ分からんけどさ。要するに地球人は、ちゃんと時間通りに事を進めているって訳ね」と副所長が腕組みした。

「時間通りに事を進めているね。敢えて時間遅らしたような気がするけどね」とノーム研究員が苦笑した。

「まあいい加減な地球人は、政府って事にしときましょか。」とコロニー研究員が苦笑した。

「まあそうですね。確かにいい加減な時が多少有りますが、ちゃんとしている時も有りますがね」とシルネムが頷いた。

「まあ地球人は、いろいろな民族が居てますから考え方も多種多様ですよ。気長にクラシックが流れるまで待ちましょ」とウォンが苦笑した。

「そうよね、待つしかないよね。それにしても太陽が全然動かないわね」と総長が腕組みした。

「そうだなぁ。動かないなぁっていうか地球の自転速度が変わったんやろ」て会長が腕組みした。

「確かにノームとの引力が弱まり、地球の自転速度が変わったのかも」と副会長が頷いた。

「そのお考え強ち間違えでは無いと思います。何故ならノームとの引力が地球の自転や公転に影響し、時の流れという時間に関係してるはずなのであります」と所長が腕組みした。

「まあ難しい事は、あたしゃ分からんけどさ。要するにノームが荒廃したから地球の時間が変わったって事?」と副所長が首を傾げた。

「その通りです。ノームと地球が程よい引力で成り立っていました。だがノームの荒廃化によって程よい引力が崩れたのです」とノーム研究員が苦笑した。

「でその引力が変わり、ノームにあるコロニーが如何に影響してくるかが心配だし、中にいる地球人の肉体的、精神的を苦慮している次第です」とコロニー研究員が不安感を募らした。

他のエレッポは、無言のまま頷いた。

「まあもしコロニーが宇宙空間に漂流しても、受刑者に軌道を変えて貰えば大丈夫ですしね。なっ」とシルネムがウォンの肩に手をポンと置いた。

「確かに兄貴の能力を使用すれば、簡単な筈だよ。うん」とウォンが腕組みした。

他のエレッポは

「確かに」と呟いた。

場所は船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

“おーい今の時間は?”と上司らしき地球人が叫んだ

“元日朝5時58分です”と椅子に座った地球人が読み上げた。

“そうか2分前か”と頷いた。

“はい、いつでもクラシック流せます”

“そうかそうか”

『おー2分前か。待ち遠しいわ』と心中、頷いた。

アッケが周辺を見渡しているとそれぞれ政府からの連絡を諦め、寛いでいる光景を見て

『まあそうだよなあ。なかなかクラシックや新年の挨拶ないもんな。でも2分前やで、流れるのが』と心中、頷いた。

ブーカックが周辺を見渡していると

"もー何時に成ったらクラシックを流し、新年の挨拶するんや。早く巣籠もりしてる家族と再会したいわ"と船長らしき地球人が独り言を太陽見ながらぼやいていた。

そんな光景を

『まあ君の気持ちは、分からんではないが、もう暫しの辛抱やで。クラシックを流す2分前やからさ』と心中、頷いた。

場所は専用船船内

「えー、まだ2分前かいな。どんだけ時の流れが狂ったんや。全く」と会長が受刑者の内容を聞き、驚いた。

「だよなぁ。然しよ、地球との引力が変わるとこんなにも狂うなんて、思いもしなかったわ。」と副会長が腕組みし、苦笑した。

「変わりすぎよ、全く。まだ2分前なんて、有り得ないわよ」と総長が腕組みし、怒った。

「まあそんなに怒らないでって言っても、総長さんの怒るお気持ちは分かりますがね。」と所長が苦笑した。

「地球人め、よくも時の流れを変えたわね。ってノームの時の流れは、変わってないか。タハハ」と副所長が苦笑した。

「確かにノームの時の流れは、変わっていないですが、ノーム面が変わってしまったでは、有りませんか」とノーム研究員が腕組みした。

その言葉に他のエレッポは

「確かに」と呟き、苦笑した。

ノーム研究員は無言のまま頷いた。

「そうですね、ノーム面が狂ったのは、コロニーを置いたからです。いやコロニーには、何も問題は無かった。ノームに来た昔の地球人が好き放題にやったのが原因さ」とコロニー研究員が苦笑した。

「確かに昔の地球人は、散らかしてやりたい放題でしたね」とシルネムが苦笑した。

「そうですとも。ゴミはノーム面に散らかし、生活排水もノーム面に垂れ流して、好き放題してからよ」とウォンは握り拳を額まで上げ、表情は怒りモードに入った。

他のエレッポは、そのモードに無言のまま見詰めるしか無かった。

「まあまあ怒るな、ウォンよ。お前の気持ちは、エレッポ全体の気持ちやからさ。だから死なせず生き地獄をさ」と会長が不適な笑みを浮かべた。

「そうよ。皆同じ気持ちよ。まあ復讐するのは、クラシック聞き、新年の祝いの様子を見て、ノームに居る地球人を救出してからや。」と総長は右腕を上げ叫んだ。

「そうですね。今のノーム面の状態が気になりますし、コロニー内にいる地球人もね。言わば被害者だしさ。何としてでも助けないと。おー」と副会長が雄叫びを上げた。

「今ふと思い付いたのですが時の流れが我々エレッポと地球人で異なるのは、恐らく船内に居てるからだと思われます。」と所長が周辺を見渡した。

他のエレッポは、所長の言葉に首を傾げた。

所長は首を傾げた他のエレッポを一瞬見詰めたが

「この船体が地球にはない物質で造ったからです。電波とかそういうのは、船外からなので受信しますが、船内に居ると時の流れとかという感じ方が食い違うのかも知れない」と腕組みした。

「要するにノームの岩石で造った船体やから地球には合わないって事やね。地球のコロニーがノームに合わなかったみたいにね」と副所長が腕組みした。

「確かにその通りです。違う物質で造られた物を違う星内に持ち込めば、何かしらの影響が生じるのでは、有るまいか。」とノーム研究員が挙手した。

「所謂、その星の物質は、違う星では、化学反応みたいな事が発生するのですね」とコロニー研究員が苦笑した。

「そうですね。無いとは言い切れないですね。」とシルネムが頷いた。

「だよなぁ。有り得るかも知れないよな。化学反応とやらがさ」とウォンが頷いた。

「っていう事は、何かしらの化学反応が生じて、この私がいる刑務所エリア全域の時の流れがゆっくり感じてるって事やね?勿論、専用船内やフルモ受刑者達がいるエリアを含めてよ。」と総長が腕組みした。

「だよなぁ、確かに何かのバリアが出来、時の流れだけが、ゆっくり感じてるのかもな。」と会長が腕組みした。

「何のバリアですか?まあ受刑者の透視は出来とるからよ。時の流れゆっくりバリアかな」と副会長が苦笑した。

「考えられないことはないのかも知れない。ゆっくりバリアかも知れない。で更にノームとの引力が弱まり地球内の時の流れが更に狂ってしまったのではないだろうか」と所長が腕組みした。

「皆の考え方は、あたしには難しいわ。要するに時間がゆっくり流れてるって訳やね。」と副所長が苦笑した。

「その通りです副所長。ノームと地球の互いに存在し合わない材質で使用したので、お互いの星では、何かしらの異常が発生したと思われます。ノームは荒廃という、地球では太陽が沈まぬという事態に陥ったというわけです」とノーム研究員が頷いた。

「所謂、ノーム内に有るだろうコロニーと現在地球内にあるこの専用船を収容しているノーム刑務所と言うわけですね。」とコロニー研究員が頷いた。

「まあ地球内の時の流れが狂い、昔とは異なる流れをしてるのでゆっくりに感じ、尚且つ、先程申されました通り船内の時の流れが尚更ゆっくり流れてますからクラシックが流れるまで待ちましょ」とシルネムが周辺を見渡した。

「まあいろいろな見解が有るけども、我々エレッポはクラシックが流れるまで、気長に待つしかないのです。まあただ待つのみは暇ですけどね」とウォンが苦笑した。

「ウォンの言う通りや。ただ待つのは暇すぎや。景色を見て退屈しのぎっていっても、沈まぬ太陽とかやし」とシルネムが苦笑した。

「ウォンさん、シルネムさんの言う通りです。ただ待つのみは、時間が勿体無いですよ。何かしてクラシックが流れるまで待ちましょ」とコロニー研究員が頷いた。

「そうですとも、何かして待ちましょ。っていうか今のところ景色を見ることしか見当つきませんが」とノーム研究員が苦笑した。

「そうね、景色を見ても変わらないしね。かといってただ待つのみはね。どうしましょ」と副所長が腕組みし、首を傾げた。

「私は、新年の合図であるクラシックが流れ、新年の祝いの様子を見届けたら、我々が亜空間に入ってた9年間の地球の出来事を映し出す為、準備中ですけどね」と所長がいつの間にかペレックスピャックンを行い出したモニターにてミロガーブを選択し、何時でも使用可能とした状態を見詰めながら頷いた。

「確か9年間の地球の出来事を見るんだったな。忘れてたわ。なかなか新年の祝いをしないからさ」と副会長が苦笑した。

「ほんまやで。所長さんが言ってくれなかったら完全に忘れてたわ。っていうかいつの間にペレックスピャックンをしてたんや。まぁしたとしても無音やから気が付かないけどね」と会長が腕組みして苦笑した。

「ペレックスピャックンを行う瞬間見損ねた。新年の祝いどころか新年の挨拶や合図のクラシックもまだやで。全く」と総長が腕組みして眉間にシワを寄せた。

「まあまあ総長さん、怒らないでね。で実はこっそりペレックスピャックンを行いました。あまりにも、退屈で暇だったものでね。皆さんの分からぬ様にね」と所長が腕組みして頷いた。

「何故分からぬ様にこっそりやるんや?やるなら正々堂々とや。まあ暇潰しにしたい気持ちは、分からんでもないがさ。」と会長が腕組みした。

「ですよね。まぁ見付かる見付からないのハラハラ感を味わいたかったのかも知れないよ」と副会長が視線を向けた。

「確かにそうかも知れないですね」と所長が頷いた。

「成る程」と副会長が呟き頷いた。

「まあそれならば許すわ」と総長が苦笑した。

「良かったな、所長さん」と会長が苦笑した。

「はい、良かったです」と所長が苦笑した。

「良かないわよ。急に背中を見せたと思ったらペレックスピャックンをやってたのね。見たかったのにやるところを」と副所長が悔しがった。

「そうよね。カッコいいもんね」と総長が腕組みした。

「そうなのよ。やる行為が惚れ惚れするのよ」と副所長が満面の笑みを浮かべた。

所長は、無言のまま照れた。

「所長が照れた。まあ確かに勢いが有り、無駄がない行為ですね。」とノーム研究員が腕組みした。

「確かに無駄がない行為です。私は何処にしていいか、迷い迷いながらするぐらい無駄がありすぎますので」とコロニー研究員が苦笑した。

「私もあんまり上手く行えないです。だから総長さんや副所長さんは、カッコいいって思うのですね。」とノーム研究員が腕組みして頷いた。

「俺やウォンは、そう言った行為が行えないから、凄いって思います。なっ」とシルネムが視線を変えた。

「確かにそうだよなぁ。ペレックスピャックンを行える皆さんは、素晴らしいって思うのですよ」とウォンが腕組みして、船内を見渡した。

「そうなのよ~所長の行う行為が素敵なのでありますよ」と副所長が照れながら頷いた。

「そうなのよ。行う表情や動作がカッコいいのよね。」と総長が目をキラキラさせた。

他のエレッポは、その表情に苦笑したが、副所長は、納得した様子で無言のまま頷いた。

「まあ兎に角だ、早くクラシック流れないかな。」と会長が腕組みした。

他のエレッポは、無言のまま頷いた。

「受刑者から何も無いっていう事は、まだ時間が来てないんやな」と副会長が苦笑した。

「そうかも知れないですね。地球内の時の流れが変わってしまったから尚更ですよ」と所長が腕組みして苦笑した。

「そうなのよね。時の流れが狂ってしまったから間狂うわよ。」と副所長が腕組みした。

「全く同感だよ。」と副会長が苦笑した。

「だよなぁ」と会長が呟き頷いた。

場所船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると、

"今の時間、何時や?"と上司らしき地球人が立ち上がり叫んだ。

"朝5時59分です"と椅子に座った地球人がモニターを見詰めながら読み上げた。

"そうか。クラシック流す1分前やな"

"はい。もう流す準備は出来てます。"と椅子に座った地球人が上司らしき地球人に視線を変えた。

"そうか。では朝6時に成ったら流す様にな"と上司らしき地球人が腕組みした。

"はい"と椅子に座った地球人が呟き頷いた。

『まだ1分前かいな。ほんまにどないなってるんや』と心中、苦笑した。

場所船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると、

"今の時間、何時や?"と上司らしき地球人が立ち上がり叫んだ。

"朝5時59分です"と椅子に座った地球人がモニターを見詰めながら読み上げた。

"そうか。クラシック流す1分前やな"

"はい。もう流す準備は出来てます。"と椅子に座った地球人が上司らしき地球人に視線を変えた。

"そうか。では朝6時に成ったら流す様にな"と上司らしき地球人が腕組みした。

"はい"と椅子に座った地球人が呟き頷いた。

『まだ1分前かいな。ほんまにどないなってるんや』と心中、苦笑した。

アッケが周辺を見渡していると

"おい、新年の挨拶が未だやねんけど、どないなってるんや?"と中年の男性が横に居る女性に話し掛けた。

"あんた、うちがそんなの知るはずあらへんやんか"と女性が腕組みした。

"だよなぁ。早く地上に上がりたいわ、はぁ~"と中年がため息をついた。

"まあ何時か、夫婦揃って地上に上げれる日を待とうや。"と女性が男性の肩を叩いた。

"せやな。"と男性が呟き頷いた。

女性が無言のまま頷いた。

『おー見ず知らずの男女かと思いきや夫婦かいな。っていうかやっと1分前かいな』と心中、苦笑した。

ブーカックが周辺を見渡していると

"相変わらず、太陽が真上やから今の時間分からん。もー"と船長らしき地球人が腕組みしてぼやいている時、

"船長~何時まで待機していたら良いんですか?船員達が退屈してますよ"と覗き込んだ。

"副船長か、ある方から新年の合図であるクラシックを流すって聞いたもんやから待ってるんや"

"そうなんですね。新年の合図がクラシックって"と副船長って呼ばれた地球人が苦笑した。

"せやろ、可笑しいやろ"

"はい、っていう事は、流れるまで待機ですか?"

"そう言う事や。船員らには待機ではなく休息って言っといてや"

"了解"と副船長って呼ばれた地球人が敬礼し、その場を去った。

"ふぅ"と船長らしき地球人が太陽を見詰め、ため息をついた。

『だよなぁ。船員達に休息って優しいなあ。ってクラシック流す1分前か。時間経つの遅っ』と心中、苦笑した。

場所専用船船内

「えーまだ1分前なの?信じられないわぁ。どんだけ時間が狂ってしまったのよ~」と総長は机をドンドンと叩いた。

その音が船内に響き渡った。

「確かに総長の気持ちは、分かるが、ちとドンドンの音がうるさいぞ」と会長が腕組みした。

「だって、あまりにも時間経つの遅いって思ったら苛ついてさ、思わず叩いたのよ~」と総長が苦笑した。

「確かに叩きたくなる気持ちは、分からんでもないよ」と会長が頷いた。

「まぁまぁ会長、確かにドンドンの音が船内に響き渡ったけど、理由がなかなか流さない地球人のせい、時の流れが狂ってしまったせいではないですか?」と副会長が船内を見渡した。

「そうですとも。総長さんの苛つきも時間が狂ってしまったせいですよ。」と所長が腕組みした。

「苛ついているのは、総長さんだけではないよ。他のエレッポも同じように苛ついてるはず」と副所長が腕組みした。

「私も多少苛ついてますが、時間が狂ってしまったって思うようにしてます」とノーム研究員が苦笑した。

「確かにノーム研究員の言う通りですよね。地球人も時間が狂ってしまって大変かもって思ったら苛つきも収まるんです」とコロニー研究員が腕組みした。

「皆さんの仰る通りで苛立ちは、時の流れが変わり、尚且つ船内の時の流れもゆっくりと感じてますから尚更だと思います」とシルネムが頷いた。

「ですよね。でも地球内の時間が狂ってしまったのは、ノームにコロニーを置いたことにより発生した現象ではなかろうか。要は、地球人の自業自得と私は声を大にて言いたいですよ」とウォンが船内を見渡し、頷いた。

「まあそうやな。今の地球人が悪いのではない。昔の地球人が欲を出したから、子孫がエライ迷惑してるんだ。」とシルネムが腕組みした。

「私は、ノームに居られる地球人を早く救い出したいというのが今の気持ちです。早く新年の様子を見、実行したいです」とコロニー研究員が苦笑した。

「確かにノームに居られる地球人が気になりますが、私はノーム面の状況が気になります。かなりひどくなってる様な気がするんです」とノーム研究員が苦笑した。

「そうなのよ。ノーム面の現状やノームに居る地球人の事が気になるのよ。だから早くクラシックを聞き、新年の様子を見たい訳よ、あたしゃ」と副所長が腕組みし、苦笑した。

「確かに私達が知ってるノーム面の現状より悪化してるのではないですかね。更にノームに居る地球人の健康面も心配ですけどもね。」と所長が腕組みし、苦笑した。

「そうですよね~ノーム面が気になるところですよね~あれからどんな風に成ったか気になるところですね。それとノームに居られる地球人も健康面は勿論、精神面で結構滅入ってるかもですよね」と副会長が頷いた。

「そうだよなぁ、ノームに居る地球人の健康面、精神面の両方気になるが、やっぱ、私はノーム面の状況が気になるわ」と会長が苦笑し、腕組みした。

「だからあたしゃ、早く地球人を救いたいのよ~いくら地球人が憎いって思ってても、ノームに居る地球人は別よ。うぉー」と総長が叫んだ。

「確かにノームに居る地球人は、地球内の地球人に見捨てられた存在だからな。早く救い出さねば成らん。おりゃ」と会長が雄叫びをあげた。

「そうですよね。だから早く新年を祝って欲しいものです。っていうかクラシックを流して欲しいものですね」と副会長が腕組みした。

その発言に他のエレッポは、無言のまま頷いた。

「1分前なんやから流しても良いよね。クラシックをさ」と副会長が苦笑した。

「皆さん、今ふと思ったのですが、クラシック流す時間帯が朝6時ですよね。」と所長が船内を見渡した。

船内のエレッポは無言のまま頷いた。

「そうよ、朝6時に流すはずよ」と総長が苦笑した。

「また敢えて遅らしてると思いませんかね?」と所長が腕組みした。

他のエレッポは、所長の発言に首を傾げた。

「何でそう思う?」と会長が腕組みし、首を傾げた。

「本来なら地球時間帯で言う午前0時に新年の合図が有る筈だし、私は敢えて遅らしてるとしか思えない」と所長が腕組みした。

他のエレッポは

「確かに」と呟き頷いた。

「まあそれは有り得るわね。朝6時1分前なんやから流そうとすれば流せるわよ」と総長が腕組みした。

他のエレッポは無言のまま頷いた。

「確かに敢えて遅らしてるわよ。1分前なんやからクラシック流しても良いと思うわよ、あたしは。まだ何か考えてるのかしら、地球政府は」と副所長が腕組みした。

「まあ、地下シェルターや巣籠もりしてる地球人には、時間が分からないから適当にあしらってるのかと思うんですけどね」とノーム研究員が苦笑した。

「その通りかと思うよ。それに時間が分かってるのは、フルモ受刑者が窺ってます場所のみですからね」とコロニー研究員が苦笑した。

「他の場所にて時間が分からない事を逆手に取ってるのかも知れないですね。」とシルネムが腕組みした。

「兄貴が窺ってる場所のみだからね。空中に有るから上から目線なのかも知れないですね」とウォンが苦笑した。

他のエレッポは

「そうかも」と一斉に腕組みした。

『それにしても、フルモ、アッケ、ブーカックから内容来ぬやな』と心中、会長が腕組みした。

場所船舶格納庫エリア

フルモが周辺を見渡していると

"おーい、クラシック流す時間帯に成ったか?"と上司らしき地球人が立ち上がり叫んだ。

"6時30秒前です"と椅子に座った地球人が読み上げた。

"そうか、もうすぐやな"

"はい、準備万端で何時でも流せます"と椅子に座った地球人が振り向いた。

"よっしゃ"と上司らしき地球人が両手を挙げた。

椅子に座った地球人は、無言のまま苦笑した。

『6時30秒前かいな。なら流せよな、全く焦らせよってからに』と苦笑した。

アッケが周辺を見渡していると

『えー、未だクラシック流す時間帯じゃないのかって30秒前かいな。ほんなら流せよな』と心中、地下シェルターを走り回ってる子供達を見ながら苦笑した。

ブーカックが周辺を見渡していると

"えー加減に、クラシック流せよ~"と船長らしき地球人が目の前の机をドンドン叩いた。

その光景を

『分かるわ、あんたの気持ちがさ。っていうか30秒前なんやな。ほんだら流しても構わんと思うで』と心中、苦笑した。

場所専用船船内

「えー未だ30秒前なの。それでも流さない地球人ってどういう神経しとるんや、もー」と総長が腕組みし、足を組んだ。

「30秒前やったら流しても良いと思うんやけどな~やっぱ地球政府やから6時丁度に成らんとしないのかな」と会長が腕組みし頷いた。

「そうかも知れないですね。確か宇宙電波を利用してるとか言ってた気がするから秒単位で見てるのかも」と副会長が頷いた。

「30秒前っていう事は、秒単位でカウントダウンしてるのではないですかね。」と所長が腕組みした。

「っていう事は、10秒単位でカウントダウンね」と副所長が頷いた。

「そうすると次は20秒前っていう訳ですね。」とノーム研究員が苦笑した。

「ひょっとしたら半分の15秒前かも知れないよ」とコロニー研究員が腕組みした。

「まあどちらにせよ、未だクラシックが聞けないって言うわけですね。」とシルネムが苦笑した。

「まあそう言うこっちゃ。まあ気長に待つとするか」とウォンが腕組みして景色に視線を変えた。

「そうやな、それしかないか」とシルネムも景色に視線を変えた。

2体の発言に他のエレッポは、視線を景色に変えた。

「まあ景色を見ながら待つしかないわね」と総長が腕組みした。

「そうですね」と船内のエレッポは景色を見ながら呟き、うっとりしていた。

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