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小物の異世界生活  作者: おこげ


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発端はギルドの新サービスだった。

掲示板に貼り紙。

【参謀レンタル 一時間 銅貨五枚】

誰だ。

俺は商品じゃない。

受付が笑顔で言う。

「最近“いるだけで安心”って評判なので」

安心の基準が壊れてる。

「護衛より安いですよ?」

比較対象がおかしい。

最初の依頼。

パン屋。

「店の雰囲気を引き締めたい」

俺はパンの横に立たされた。

腕を組む。

無言。

客がざわつく。

「何あの人」 「偉い人?」

パンが売れた。

理由不明。

次。

肉屋。

「値下げ交渉を減らしたい」

俺、カウンター横に配置。

無言。

客、値切らない。

なぜ。

ミレアが分析。

「人は“意味ありげな無言”に弱い」

俺は意味ない。

そして事件。

とある夫婦喧嘩の現場。

「間に立ってください」

嫌だ。

俺、テーブル横に設置。

夫「お前が悪い!」

妻「あなたでしょ!」

俺、腕組み。

沈黙。

五分。

十分。

気まずい。

妻が言う。

「……第三者もいるし」

夫が言う。

「……今日はやめるか」

解決した。

なぜ。

噂が爆発。

「参謀を置けば平和になる」

神か。

しかし。

ついに来た。

最悪の依頼。

【合コン参謀】

断れ。

だが銅貨がない。

受ける。

地獄。

酒場。

男女が向かい合う。

俺は隅に設置。

「今日は参謀さんがいます!」

何の。

男A「趣味は?」

女A「読書です」

沈黙。

全員、俺を見る。

振るな。

俺は適当に言う。

「……共通点を探せ」

普通。

男A「俺も文字は読む!」

雑。

なぜか笑いが起きる。

場が和む。

俺、困惑。

二時間後。

なぜか三組成立。

帰り際。

「さすが参謀!」

違う。

偶然だ。

翌日。

依頼が殺到。

・商談の横に立ってほしい

・告白の後ろに立ってほしい

・引っ越しの見守りをしてほしい

何なんだ。

そして極めつけ。

町長。

「予算会議に置きたい」

政治に使うな。

会議室。

町の重鎮たちが言い争う。

俺、隅に配置。

腕組み。

無。

なぜか皆、冷静。

「……まあ落ち着こう」

俺は何もしていない。

本当に何も。

ミレアが言う。

「存在が抑止力」

「ただの圧だろ」

「圧も戦術」

嫌だ。

問題が起きた。

同時刻に二件レンタル。

ダブルブッキング。

町が揉める。

「うちが先だ!」 「いや会議が優先だ!」

俺の取り合い。

やめろ。

結局。

等身大の俺の看板が作られた。

【参謀(仮)】

雑。

だが。

効果あり。

本物いらないじゃん。

俺はギルドで崩れ落ちる。

「俺、必要?」

ミレアが答える。

「象徴です」

嫌すぎる。

俺はただの小物だ。

剣もない。

魔法もない。

作戦もない。

なのに。

町で一番、

“置かれている”。

一番怖いのは。

動いたら効果が消えそうなことだった。

さらにバカ方向いく?

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