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オークションがある街4


【とある酒場】


『ガヤガヤ…………』


 すっかり夜になり、泊まれる宿も確保し、あとは明日からに備えて英気を養う。

 貴重な紙巻きを吸っている大人たちをよそに、お酒を飲まない二人が店の中央にあるテーブル席を陣取る。

 地方の料理とかも出してくれる店で、極力お酒を注文しなくても大丈夫そうな所を選んだ。というか酒場が多すぎて落ち着いたレストランとかが見つからなかっただけである。この街広すぎ……。


「お待たせしました、甘味噌の大根とワタイモのコロッケです!」

「おいしそ~!」


 ここからでも厨房の様子が見え、料理人の手際のよさがうかがえる。オリーブ油なに使ってるのかな~?

 しばらく食事を楽しんでからソフィアと互いに合図を出す。

 さてさて。気持ちを切り替えよう。


「……ん。まずは“オークションに行きたい”っていう宿願は成就したわ。あとは本題ね」

「はいアミュレットお嬢様。幽霊図書館での件ですね」

「例の本。確信がなくて信憑性も低かったけど、カタログを見て可能性が出てきたわ」

「……三日目の出品物にある“神々にまつわる産物”」


 私達はカタログを見ながら、スケジュールと出品表に注目した。


「根拠をお聞かせ願いますかお嬢様?」

「うん。目玉になる品は事前にカタログに載せるわ。初日や二日目は王家に関連する品や絵画なんかが多くて、三日目は書物が多く出品される。もちろん初日から参加して全て確認はする予定だけど。……それと」

「それと……?」

「盗まれた日は出品依頼期間のギリギリ、後半中の後半。品が書物じゃなかろうとオークション最終日にされることが多いのよ」

「なるほど。あとは落札。いえ、“取り返す”方法ですね」


 私はソフィアに向かって頷く。

 図書館の魔術結界を抜け、盗み出した方法を知ること。そして本を取り返す方法。


「今からだと間に合うか微妙なんだけど、ソフィアにお願いがあるの」

「はい、なんなりと」


 これは明日から楽しくなってきたぞ。純粋に商人としてもオークションが楽しみだわ。


「熟成チーズのリゾットで~す!」

「待ってました!」

一言メモ【今回も宣伝効果で繁盛だね弟よ】トキト【兄さん、顔がニヤけているよ】セリト

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