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黒眼のカードマスター ~無頼漢の成り上がり~  作者: 迷井豆腐
レベル4 地下帝国ノームランド
84/328

第83話 エキスパート

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

グラサン ライフポイント20⇒15

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 『極彩色の天使像』より繰り出される、強烈な一撃がグラサンを襲う。これは5ターン目にして、このバトル初となる【カードマスター】の被ダメージでもあった。


「グッ……ク、クククッ、俺の方が先にダメージを受ける事になるとはな。まあ、【領主】をどっちも【隠密】状態にさせておいて、今更こう言うのもアレだが」

「喜んでくださったようで何よりです。私はこれでターンエンド、手札は0ですが『聖女の勇者』の防御力が不足しているので、『救世の聖像公園』によるターン終わりのドローはありません」

「次のターンも手札不足で苦労しそうだな。俺のターン、ドロー!」


 ゴキョージュの手札が0になった一方、グラサンは今のドローで手札が計5枚となった。選択できるプレイングの幅は段違いと言って良いだろう。


「ねえねえ? これ、ゴキョージュ先生が押してるの?」

「でも、手札は全然ないよ?」

「フフン、ゴキョージュ先生が有利に立っているに決まっているじゃないか! 何せ【カードマスター】に攻撃を通したんだからね!」

「ハラダシ君、直接攻撃が全てじゃないよー。……と言いつつも、どっちが有利なのかは正直分からない展開だよねー」


 と、生徒の間でも意見が分かれているようである。しかし、そんなものは所詮外野の声。熱の入ったグラサンの耳には、最早届いていないようだ。


「『メイド養成学校』をレベルアップし、追加ドロー! 白2の【税】を使い、『伝統の古包丁』を『悪魔メイドの精鋭』に装備させるぜ」


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『伝統の古包丁』

分類:戦略 レア度:コモン コスト:白1無1

【メイド】の【領主】1体を対象に+2/+0

【継承(メイド)】継承した【領主】を+2/+0、を効果に追加する。

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『悪魔メイドの精鋭』 攻撃力2⇒4

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「攻撃力をアップさせた後、『聖女の護衛』を攻撃だ」


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『聖女の護衛』 防御力3⇒0 破壊

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 『安寧の大聖堂』の効果により、受けるダメージが-1された『聖女の護衛』であったが、その要素を加味しても破壊を免れる事はできなかった。


「攻撃を続けるぜ? 『天使メイドの精鋭』で『聖女の勇者』にアタック」


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『天使メイドの精鋭』 防御力4⇒2

『聖女の勇者』 防御力3⇒1

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 同じく攻撃を受けた『聖女の勇者』であったが、こちらはギリギリのところで踏ん張りを見せる。


「お互い生き残りましたね」

「いいや、生き残るのはこっちだけだ。俺は白1の【税】を使い、『スイープエキスパート』を『悪魔メイドの精鋭』に【継承】召喚する!」


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『スイープエキスパート』

分類:領主 レア度:レア コスト:白1 タイプ:人間、メイド

攻撃力1⇒6/防御力1⇒2

手札を1枚【リタイアゾーン】に送り、【領主】1体を対象に1のダメージを与える。デッキからランダムに1枚手札に加える

【継承(メイド)】継承時に【リタイアゾーン】のカードを1枚デッキに戻し、デッキからランダムに2枚手札に加える。

【継承(メイド)】継承した【領主】を+2/+0(new!)

【継承(メイド)】継承した【領主】を+2/+0(new!)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 新たに登場したのは、『スイープメイド』がそのまま成長したかのようなメイドであった。大きなほうきはそのままに、メイドとして信頼に足る存在になった事が見て取れる。


「『スイープエキスパート』の召喚時効果が発動。俺の手札1枚を【リタイアゾーン】に送り、フィールドの【領主】1体に1ダメージを与える。標的は当然『聖女の勇者』だ」


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『聖女の勇者』 防御力1⇒0 破壊

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 ほうきを振りかぶった『スイープエキスパート』が何かをはたき、それがピンポイントで『聖女の勇者』に命中。これを掃除と言うのには余りにも……な状況であったが、当の本人はやり遂げたという誇らし気な表情を浮かべていた。


「……エキスパート?」

「おう、どっからどう見てもエキスパートだろ。名前にもしっかりそう書いてる」


 グラサンは至極真面目な顔を作りながら、そう言い切った。


「ダメージを与えた後、デッキからランダムなカードを1枚手札に加えるぜ。で、本当ならここでその天使像をぶっ倒したいところなんだが、『スイープエキスパート』は召喚酔いの状態だからな、攻撃はできねぇ。代わりに黒1の【税】で『繁忙期の再雇用』を発動!」


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『繁忙期の再雇用』

分類:戦略 レア度:UCアンコモン コスト:黒1

【リタイアゾーン】のコスト2までの【メイド】の【領主】を1枚手札に戻す。

そのコストを1減らす。但し、減らすコストは無が優先される。

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「これはまた、色々と悪さできそうなカードですね」

「ああ、俺もこのカードについてはレア度詐欺だと思ってるよ。UCの割に応用が利き過ぎるからな。何なら、限度枚数までデッキに詰め込みたいくらいだ。で、肝心の対象だが、『メイドの暗殺者』をコスト黒1の状態で手札に戻すぜ」

「っと、そのカードですか。となれば――」

「――そう、残りの黒1の【税】を使い、こいつを『スイープエキスパート』に【継承】召喚する!」


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『メイドの暗殺者』

分類:領主 レア度:UC コスト:黒1 タイプ:人間、メイド

攻撃力1⇒6/防御力1⇒2

【暗殺】【隠密】

【領主】1体を対象とし、1のダメージを与える。

【継承(メイド)】継承した【領主】を+1/+0、【隠密】を付与。

【継承(メイド)】継承時に【リタイアゾーン】のカードを1枚デッキに戻し、デッキからランダムに2枚手札に加える。(new!)

【継承(メイド)】継承した【領主】を+2/+0(new!)

【継承(メイド)】継承した【領主】を+2/+0(new!)

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 【リタイアゾーン】より復活し、再びその姿をゴキョージュの前に現す『メイドの暗殺者』。


「召喚時効果で『極彩色の天使像』に1ダメージを与えるぜ。まあ、これじゃ【勝利】カウンターは止められないんだけどよ」


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『極彩色の天使像』 防御力6⇒5

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「最後に【継承】で得た効果を発動、【リタイアゾーン】からカードを1枚デッキに戻し、デッキからランダムな2枚のカードを手札に加える……うし、これで俺はターンエンドだ!」

「先ほど仰った通り、ターン終わりに【勝利】カウンターが加算されます」


 ゴキョージュの【勝利】カウンターが計2になったところで、5ターン目が終了。バトルはいよいよ後半戦へと突入する。

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