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黒眼のカードマスター ~無頼漢の成り上がり~  作者: 迷井豆腐
レベル3 刻熱砂漠フォルスオアシス
58/277

第58話 布石

「召喚されるのは『見習い天使メイド』が2体! まず1体目、『シルバートレイの運び手』のところへ【継承】召喚!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『見習い天使メイド(悪魔の屋敷)』

分類:領主 レア度:コモン コスト:白1 タイプ:天使、メイド

攻撃力1⇒4/防御力1

【隠密】(new!)

【メイド】の【領主】1体を+0/+1

【継承(メイド)】継承した【領主】を+0/+2

【継承(メイド)】デッキからランダムに1枚手札に加える。(new!)

【継承(メイド)】継承した【領主】を+1/+0、【隠密】を付与。(new!)

【継承(メイド)】【領主】1体を対象とし、1のダメージを与える。(new!)

【継承(メイド)】継承した【領主】を+2/+0(new!)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 『悪魔の屋敷』に召喚され、その不気味な雰囲気に困惑気味の『見習い天使メイド』。例の如くその姿は『見習いメイド』と同じ姿であり、そこへ天使の輪と翼が追加された形である。そして、彼女のカード説明文を目にしたクロマは思う。


(せ、説明分がなげぇ!? クソッ、ぶっちゃけアタシ、初見でこれ以上長いのはちょっと……)


 何度も【継承】を重ねた代償(?)と言うべきだろうか、その能力を把握できなくなってきたようである。クロマとしても予測していた事ではあったが、全てが初見の文章でこれはなかなかに辛いものがあった。


「召喚時能力を処理していくぜ? まずは予め宣言しておくが、【領主】の防御力を1上げる能力は2体目の『見習い天使メイド』に使う。2体目の防御力アップも同様だ」

「お、おう。大丈夫、まだ付いていけてる……!」

「……? 次にデッキからランダムに1枚ドロー、【領主】1体を対象とするダメージは……『喜悦のスパイダーキッズ』、そいつに当てさせてもらうぜ」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『喜悦のスパイダーキッズ』 防御力1⇒0 破壊

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 為す術なく破壊される喜悦スパキッズ。しかも、それを悲しむ暇もなく、次の【領主】が召喚される。


「2体目の召喚先は『悪魔のメイド志望者』だ。『メイド養成教室』で【継承】を行う為、更に攻防値プラス1の強化が入る」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『見習い天使メイド(メイド養成教室)』

分類:領主 レア度:コモン コスト:白1 タイプ:天使、メイド

攻撃力1⇒3/防御力1⇒4

【メイド】の【領主】1体を+0/+1

【継承(メイド)】継承した【領主】を+0/+2

【継承(メイド)】継承した【領主】を+1/+0(new!)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「すっごくスッキリして見える不思議!」

「えっ?」

「ううん、こっちの話!」

「……【継承】はニューって書かれているところが召喚時に発動したと考えれば、多少は分かりやすいぜ?」

「普通にバレてる!?」


 結果、グラサンは気を遣った。


「ともあれ、これでお前さんの陣地はまた更地状態だ。そして次のターンには、使用枚数制限の枷がそっちにも――いや、これを使ったからには、やっぱでけぇのが居るのか。俺はこれでターンエンドする」

「何か色々な意味で察せられている気がするけど、アタシのターン!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

6ターン目 【戦場】『粘着質な蜘蛛地獄』

クロマ ライフポイント20 手札2

『蜘蛛の狩り場レベル2(緑2)』=『空』

『慟哭蜘蛛の巣レベル2(無1)』=『空』

『青の領土レベル2(青2)』=『空』

『慟哭蜘蛛の巣レベル1(なし)』=『空』

グラサン ライフポイント12 手札4

『悪魔の屋敷レベル3(黒3)』=『見習い天使メイド(4/1)』

『天使の屋敷レベル2(白2)』=『悪魔のメイド教育係(3/2)』

『メイド養成教室レベル1(なし)』=『見習い天使メイド(3/4)』

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「すっかり序盤と立場が逆転しちまったね。けどグラサン、まだ油断はしてくれるなよ?」

「ああ、勝つまで油断はしてやらんさ。止めの時まで全力で倒して行ってやる」

「良いね、流石だ! ドロー! レベル1の『慟哭蜘蛛の巣』をレベルアップ!」

「ん? 『青の領土』じゃなくて、そっちをか?」


 無色の【税】しか生み出さず、戦闘で成長をする事ができる『慟哭蜘蛛の巣』、わざわざそちらをレベルアップさせた意図が分からず、グラサンが間違っていないかの確認をする。


「別に間違ってねぇよ。全ては次のカードの為の布石だ。っと、レベルアップ時の追加ドローもするぜ」

「なら良いが……一体何をするつもりだ?」

「こうするつもりなのさ! アタシは緑3青2無2――要は全部の【税】を放出し、『勇躍のアラクネ』を『青の領土』に召喚するッ!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『勇躍のアラクネ』

分類:領主 レア度:SRスーパーレア コスト:緑2青2無3 タイプ:蜘蛛

攻撃力6/防御力7

この【領主】は自陣に【蜘蛛】の名を冠する【領土】が3つ以上ないと召喚できない。

【領主】が置かれていないそれら【領土】に『勇躍のハイスパイダー』を召喚する。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 その瞬間、蜘蛛の巣が花火のように空へと打ち上がり、更にそこから何者かが落下してきた。現れたのは蜘蛛、しかし頭となる部分に人の上半身を生やした美少女だった。


「アラクネ……へえ、名がスパイダーじゃない【領主】は初めてじゃないか?」

「ああ、それだけ特別なカードって事だ。『勇躍のアラクネ』はアタシの【領土】に『蜘蛛』の名前が付くものが3つ以上ないと、たとえ【税】が足りていたとしても召喚する事ができない。けど、今のアタシは『蜘蛛の狩り場』、そして『慟哭蜘蛛の巣』を2つ所持している状態にある!」


 クロマがそんな説明している最中にも『勇躍のアラクネ』は動き出し、【蜘蛛】の【領土】に繭のような糸を放出していた。どうやらそれらは卵だったようで、直後にその繭の中より銀色に輝く蜘蛛達が出現する。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『勇躍のハイスパイダー』

分類:領主 レア度:SR コスト:緑1青1 タイプ:蜘蛛

攻撃力X/防御力X

この【領主】の攻撃力と防御力は【領土】のレベルの値となる。

戦闘で相手【領主】を倒した際、自陣の『勇躍のアラクネ』を+2/+2

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「攻防値がエックス? いや、能力によって数値が左右されるのか……!」


 だからこそ、『慟哭蜘蛛の巣』の【領土】をレベルアップしたのだと、グラサンは瞬間的に悟る。


「その通り! で、こうなる訳さ!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『勇躍のハイスパイダー(蜘蛛の狩り場)』 攻防値X⇒3

『勇躍のハイスパイダー(慟哭蜘蛛の巣)』 攻防値X⇒2

『勇躍のハイスパイダー(慟哭蜘蛛の巣)』 攻防値X⇒2

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「ったく、そこそこの強さの奴らが一気に並びやがったな……!」


 と、言葉こそ面倒そうにしているグラサンだが、その表情は喜びに満ち溢れていた。

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― 新着の感想 ―
すいません。 クロポニ戦の時、ターン始めの所に戦場の表記があったのですが、そのあたりどうなんですか?
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