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ちょろゴン

  森でオーガに追いかけられていた金髪の少女を助けた。

  その少女はなんと!お城から逃げ出してきたお嬢様だった。何をやらかしたのかは知らんけど。

  俺が今、一番聞きたいことそれは、

 

 

「で、リゼは何をやらかしたの?」


「っ!?…………捕まえるんですか?」



  何故、逃げ出してきたのかを問うと捕まえるのかと逆に聞いてくる。



「いや、捕まえる捕まえないの以前に俺別に城の護衛の勇者じゃないから。仮に護衛の勇者だったら、見つけた瞬間捕まえてるだろ?」


「それもそうですね」


「で、何やらかしたの?」


  俺はこの理由が聞きたいんだよ。何をやらかしたのか聞きたい!返答によっては手助けするからね。


「勉強が嫌になったんです………」


  ほうほう…………ん?勉強?


「もしかして、それだけ?」


「はい」


「……………それだけ?」


「そうです」


  確かに勉強は面倒だけど、城を抜け出す理由が勉強が嫌になったって理由も中々すごい理由だな。もっとこう、父上の指導が厳しくてっとか、お見合い相手とかで嫌になってとかさ、色々あるけど勉強が嫌になった……


「勉強めんどくさいよねー」


「そうですよね!私、女王になるための勉強ばっかりでもう疲れていたんです!」


  俺は勉強をどうこう言える立場じゃないからな。ここはお嬢様の考えに賛成するしかない。

  でも、中学の時はバリバリ頑張ってたよ?それだけは自慢できる。兄貴?そんなの元々の頭が違う。比べるものではない。


「私は、ミルバーナ王国の時期女王になるリゼ・ミルバーナと言います。生まれた時から女王になることは決まっていて、勉強の日々。それに疲れた私はとうとう逃げ出してきました。好きでもない殿方との結婚も私は望んでいません!!愛し合った関係でない嫌なのです!」


  なんか語り出した………。よっぽど今までのストレスが溜まってたんだろう。

  ここは素直に聞いてあげるか。


(耳が痛い)


  お前は黙っとけ。


「ユウキさんも勉強の辛さわかりますよね!?」


「ん?あぁ!超わかる!もう嫌なくらい!勉強をしても結局何も変わらなかったのが俺の人生だ!」


「やっぱり………勉強しても、無駄っていうことですね!」


  いや、そこまで言ってないけど…ごめん俺の言い方が悪かった。

  これは俺の場合であって………もういいや。面倒くさい。


「城から逃げ出したなら、追い人がいるんじゃないのか?」


「っは!?そうでした!そうなんです!ユウキさん私を助けてください!」


「うんいいよ」


「本当ですか!?ありがとうございます!!」


(ユウキ!こやつを我の上に乗せるのか!?)


  いいじゃん。

  固いこと言うなよ。嬢様の頼みだ。


  イグナイルがやけに嫌そうにしてるが、そんなの御構い無しに俺はイグナイルを呼び出した。

  眩い光が森の中に差して、あっという間に高さ20メートル以上のドラゴンが召喚される。


(我はこの娘を乗せるのはごめんだ)


「そう言うなよ……ミルバーナ王国っていう国のお嬢様なんだぞ?」


「どうしたんですか?」


  どうやらリゼにはドラゴンの声が聞こえてこないらしい。使い魔にした者にしか聞くことができず、心で話し合うこともできる。

  ここで、俺はいいことを思いついた。


「ちょっとこっち来てリゼ」


  俺はリゼをイグナイルが聞こえないくらいのところまで呼び寄せた。


「どうやら、イグナイルさんはリゼがさっきの会話でヴェリオルの名が上がって拗ねてるんだよ………だからさ、リゼから言ってくれないか?私の好きなドラゴンはイグナイルですって。そうしないと乗れないからさ。はは……」


「そうですか……わかりました!!」


  どうやらわかってくれたみたいだ。

  リゼはイグナイルの前までつかつかと歩いていき、大きな身体の前でイグナイルの顔を見るため、顔を上げる。


「イグナイルさん!さっき暴君竜ヴェリオルが好きっていいましたけど!」


  いや、好きとは言ってないよね?やっぱり暴君竜ヴェリオルですか?っていう事しか聞いた覚えないけど。


「私は爆炎竜イグナイルさんが一番好きです!!」


  森の中に響き渡る少女の大きな声はもしかしたら、追い人に気付かれたかもしれない。

  てか、なんの告白だよ!少女がドラゴンに告白って……前代未聞!!

  イグナイルのやつどうなった?


(ふふ、そうか。ならば乗せてやろう)


「いいって」


「ありがとうございます!」


  恐るべしお嬢様。そして、ちょろすぎるドラゴン。

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