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放課後のメイザード  作者: 月天下の旅人
ネオナチ決戦編
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結実の剣

 一方忍は雷を受けて加速し、船着き場へたどり着いていた。

(ダークメイザード……彼女は姉さんのクローンだから僕と魔力の波長は似てる)

(あの距離で炎だと自分も焼ける、魔力弾だとかわされると思い雷にしたんだろうが)

(あいにく、雷は電気。強力ではあるが、エネルギー源にもできなくはない)

 そういえば、と忍は思う。

(昔の映画でも雷をエネルギーにして動くタイムマシンがあったな)

(今回の僕もその要領で飛んできたといえなくもないのかな)

 しかし忍はすぐに思い直す。

(考え込んでいる場合じゃないな。とりあえず今の内に船内に潜入しよう)

 そして忍が入り込むが、ネオナチスの兵士は警戒もしていない。

 どうやらここに敵が来ないはずと、調子に乗っているようだ。

 と忍は一瞬感じたが、警戒している魔法少女達も一応いた。

 どうやら、単なる人材不足だったらしいと忍は思い直した。

 ともあれ警戒しているのが魔法少女くらいしかいないのは、

それ以外のメンツは報告する前に倒されると予測したからだろうか?

(だがヒトラーの脳があるところは特に警戒しているはずだ)

 そう思い油断せずヒトラーの脳があるところを探す忍、

だが彼が向かった先にあったのはマジカルガイストだった。

(なぜこんなところに『ハーケンクロイツ』が?警報装置と連動しているかもしれないが)

 しかし忍は持っていた剣でマジカルガイストを切り裂こうとする。

「メイザードストラッシュ!」

 マジカルガイストはあっさり切られたが、やはり警報装置が作動した。

(予想通りだ。警報を知った船員はヒトラーの脳を運ぼうとするはず)

 そう、忍はそれを狙っていたのだ。

 マジカルガイストでさえ警備が薄く警報装置と繋がっているだけなら、

逆説的にヒトラーの脳は重点的に防衛されている。

 さすがにそんなところへ一人で飛び込むのは無謀なだけなので、

忍は運搬中のところを狙ってヒトラーの脳を破壊するつもりだったのだ。

 そしてその場で待っていると、警備兵がこう叫んでいるのが聞こえてくる

「侵入者だ!総統閣下が危ない、運び出すんだ!」

「しかし奴がその場から動いてなかったらどうします?」

「まさか……警報装置を鳴らしてその場から動かない奴などいない」

「居たとしたら?」

「そいつは馬鹿か、あるいはとんでもない切れ者のどちらかだ」

 するとそこに忍がやってくる。

「僕は智略を巡らすのは得意じゃないが、こういう時の判断は当たるらしい」

「なっ、だが!」

 警備兵はネットを撃ち出す。

「馬鹿なら避けるだけだろうが、これならどうだ!」

 すると警備兵が微動だにしない忍を見てあざける。

「ネットに捕まった!馬鹿め、このネットは電流を流す。勝負あったな」

「それはどうかな」

 忍はネットに剣を突き立てる。

「電流が剣に集まって、弾けただと?しまった!」

 警備兵は逆に感電してしまい、その隙を突いて忍はネットから脱出する。

 そして警備兵の落とした容器に脳が入っているのを確認し、

それを破壊するのだった。

(みんな、終わったよ……)

 その後ネオナチスはヒトラー死亡の報せを受け散り散りになり、

魔法少女同士の戦いにようやく幕が降りたのだった。

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