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『最強の盾と覚醒の聖女〜異世界で育んだ絆は永遠に〜』  作者: 凪塩 未来


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第九話:侵食する森と、月光草の輝き

ご覧いただきありがとうございます!第9話になります。


『夜霧』に侵食された不気味な森の奥へ足を踏み入れた葵と航平。

そこには目的の『月光草』と、群がるモンスター、そして倒れたエレナの親方の姿が——


二人の絆の力【番の加護】をフルに活かした連携バトルと、手に汗握る救出劇をぜひお楽しみください!

『夜霧』が立ち込める森林地帯は、昼間だというのに薄暗く、気味が悪いほど静まり返っていた。


足元を這う黒い霧は、触れるだけで体力を奪う毒気を含んでいる。

けれど、私と航平を結ぶ銀色と金色の光の輪——【番の加護】の領域内は、ポカポカと温かな空間に保たれていた。


「本当にすごい……本来なら専用の浄化ポーションがないと、歩くことすら困難な場所なのに」


エレナが目を見張りながら、小さな手帳とマップを照らし合わせている。


「もう少し奥に進んだところに、湧き水が出る小さな開けた場所があるはずです。そこに『月光草』が群生しているはず……あ、あそこです!」


エレナが指さした先には、木々が開けた小さな泉があった。


その周囲には赤く濁った目を光らせる『夜霧の異形』——前回遭遇した巨大トカゲが、なんと三匹も群がっていた。

そしてその傍らには、木の幹に背をもたせ、ぐったりと意識を失っている小柄な男性の姿が見える。


「親方……!」


「エレナさん、ここで待ってて。……葵、いけるか?」


「うん。航平の背中は、私が絶対に守るから」


航平が頷き、強く地面を蹴った。


「【不撓の誓盾】!」


前方に展開された金色の光の盾が、襲いかかってきた一匹の鋭い爪をガキンッと豪快に弾き返す。

衝撃で体勢を崩したトカゲに対し、私はふたりの糸に意識を集中させた。


(航平の盾に、もっと力を……!)


【連理の星糸】が眩く輝き、銀色の光が航平の盾へと流れ込む。

強化された金色の光がバチバチと弾け、波紋となって周囲のトカゲたちを吹き飛ばした。

光の衝撃波を受けた異形たちは、夜霧の毒気とともに森の奥へと散り散りに逃げ去っていく。


「今だ、エレナさん!」


私たちは急いで意識を失っている親方のもとへ駆け寄った。


「親方! しっかりしてください!」


エレナがすばやく泉のほとりに咲いていた青白く光る薬草——『月光草』を摘み取り、持ち歩いていた小型の調合キットですり潰す。

出来上がった緑色の液体を親方の口に含ませると、数分もしないうちに呼吸が落ち着き、顔色に赤みが戻ってきた。


「う……うーん……エレナ、か……?」


「親方! よかった……本当によかった……!」


涙をぽろぽろとこぼして親方に抱きつくエレナ。

その光景を見て、航平と私はそっと胸を撫で下ろした。


二人の力を合わせれば、誰かを守り、救うことができる。

木漏れ日のように挿し込む青い月の光を浴びながら、私たちは異世界で手に入れた「力」の本当の意味を、少しだけ理解した気がした。

第9話までお読みいただき、本当にありがとうございました!


無事に三匹の異形を退け、エレナちゃんの親方を救い出すことができました!


【不撓の誓盾】と【連理の星糸】が重なり合った強化技、二人の呼吸がぴったり合っていて胸熱な展開を描けたかなと思います。


誰かを救う力として加護の真価を発揮した二人。物語はここからさらに面白くなっていきます!

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