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空き城見つけたので大名を名乗ってみる ~イージーモードの大名インターン~  作者: 水饅頭
Ⅰ.空き城にはご注意を! 南羽後に湧いた新大名
23/91

#23 お城、助けました。

状況把握、そして詰んだ。

何回か伝令で確認するうちにだんだん状況がつかめてきては居たのだが中々ひどい状態らしい。


まず味方は前田利宗以下50人が大曲城に籠城中。なおこの大曲城は平城。とてもじゃないが籠城には不向きだ。

なお昨日の時点ではもっと居たらしいのだが、籠城が不利と見た利宗が一度打って出たらしい。


……結果は当然の如く惨敗。100人近く居た守備兵も半分にまで減ってしまったわけだ。


そして俺が出した斥候によると敵は大体900人ほどだそうだ。


味方350人対敵900人

しかも敵は城を包囲中。

これを追い払わなきゃいけない。


俺は謀神毛利元就でも地黄八幡の北条綱成でもねぇんだぞ!自軍の何倍もある敵に勝てる奴なんて世の中そう居ねぇんだよ!

戦いっていうのは勝てるものだけやるもんなんだよ!勝てなさそうな敵の方が数が多い状態でいかに勝つかを考えるんじゃなくいかにそういう状況を作らせないかが大事なんだよ!



しかも大曲につくころにはさらに状況は悪化していた。


「赤尾津!羽川!両軍とも城への強攻を始めた様子!もう長くは持たないでしょう!」

最悪だ。900の兵力が50人しかいない平城を全力攻撃し始めた。


このころの城攻めには攻め手は守り手の三倍の兵力を要すると言われていたのも強攻の被害故だろう。

しかし今回は攻め手は守り手の実に18倍の兵を動員している。いくら攻撃に出ていたとはいえ防衛部隊の数も少ないな……


とそんな事を考えても仕方がない。今むしろどのようにこれを突破するか……戦法を考えるんだ……


戦法、というとやっぱり計略……?計略で使える最上級のものの中に『同士討』ってゲームにあったな……でもどうやって同士討を誘うんだろ?

やっぱ乱戦かな?でも乱戦なんてすると兵がすぐ溶けるし敵味方が分からなくなるし……!?


それか!その手で行こう!


「大隊長、中隊長、ちょっと集まってくれ。一つ案が浮かんだ」




見張りと思われる兵を前回もお世話になったチートレーザー銃で撃つ。

完全に無力化できたことを確認して俺は吾六と成武に指示を出す。


「陣をたため!」

予め伝えておいた言い回し。暗号文みたいなものだろう。これなら万一羽川や赤尾津の兵に聞かれていても被害は少なくて済む。


今は総攻撃でもぬけの殻になっている敵の片方、羽川の本陣に来ている。敵の攻撃陣営も旗印を見る限り真西から赤尾津、その少し南側から羽川が攻撃をしている。

そして俺達はこの暗号文『陣ヲタタメ』に従って行動する。

本陣にあるいくつかの羽川の旗印を持ち、橋本の丸に違い鷹の羽をその場に置いていく。


これで俺達は完全な『羽川軍』だ。旗印は全て羽川氏のものになっている。

下手すると味方に攻撃されかねないが、その回避のために味方から離れて行動している。利信の部隊は羽川の部隊と戦い始めているので俺達の『偽装羽川軍』まで攻撃してくる余裕はないだろうが……


そしてこの『偽装羽川軍』状態で武本に前回よりも少し数と練度が増えた弓兵統一部隊に赤尾津に向けて矢を射かけるように指示する。

10分程射かけた後、今度は赤尾津の陣へ向かう。


こちらも見張りの兵はわずかしかおらず、すぐに旗の回収に成功。次は赤尾津の旗印を付けて羽川へ射かける。

もう何を狙っているかはわかるだろう。羽川陣営に『偽装赤尾津軍』が背後から射かける。


そしてまた反撃されないうちに羽川の陣へ戻り俺達の旗を回収し赤尾津の陣に置いてきた羽川の旗を回収する。

後は北側から赤尾津の軍を羽川と橋本の旗を付けて殴るだけだ。


そしてそのころには赤尾津と羽川は盛大に戦っていた。そこに北側から羽川と橋本が手を結んだように偽装した俺たちの軍が攻撃を仕掛ける。

羽川の方もたった50人ではあるが利宗の兄、利信が奮戦していて結果として赤尾津羽川からすれば三方が敵に囲まれている状況になったのである。




「夜叉九郎殿!700の手勢で援軍に到着したとの事でございます!」

遅ぇよ。もう終わりかけてるよ。


それにしても同士討恐るべし。少なくとも900は居るという事だったのに羽川と赤尾津がそれぞれ450人ぐらいだったのも影響してか、既に両軍ともほぼ壊滅した。


そして今気が付いたが北に橋本、南に戸沢、東には城という状況で期せずして敵の逃げ道が用意された包囲の形になっている。逃げ出した兵がどれくらいいたのかわからないが効果はあったと考えた方が精神衛生上非常によろしい。


こちらの被害は30人程度、しかも悠香から一定範囲内の兵が即死しなければ絶対に倒れないというチートが異常に強い事が分かった。今度からこいつどんどん突っ込ませよう。多分被害が多くなりがちな先陣組の生還率が大きく上がる筈だ。


「殿!赤尾津の兵が退いております!追撃をお命じ下され!さすれば赤尾津の大将首を手に入れて御覧に入れましょうぞ!」

吾六が提案する。俺としては別に因縁は無いのだが、まぁ由利十二頭領にはそのうち侵攻するつもりだからな。


「追撃を許可する。ただし深追いはするな。今回の目的は達成したからこれ以上俺達の被害が広がらないようにだけ注意してくれ」


「はっ!では行ってまいりましょう!吉報をお待ちくだされ!」

吾六が走っていく。そろそろ武将の馬くらいは用意しないとな……

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