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空き城見つけたので大名を名乗ってみる ~イージーモードの大名インターン~  作者: 水饅頭
Ⅰ.空き城にはご注意を! 南羽後に湧いた新大名
21/91

#21 神様、知り合いでした。

「なんで叔父さんが転生した俺に電話をかけて来るんだよ!」


 俺は戦車に轢かれてこの世界に転生して来た。


 普通は信じられないような体験ではあるものの、俺自身が(ヘルメス)に会ってその後この世界にやって来た事を覚えているので確信を持って言える。


 転生して来た、という事はもとの世界とは違う世界なので行き来は出来ないのは当然、電波を拾うことなどできる訳が無い。つまり電話がかけられる筈がないのだが……


「いやぁヘファイストスの奴が『お前の甥っ子が転生して来たぞ』って言うもんだからなぁ~つい電話しちまったってことだ。そっちはどんな感じなんだ?」

 そっちはどんな感じって死人に電話して聞くか?普通。というより何でそんな発想になる。


「……叔父さん、俺死んだんだよ?」


「知ってるぞ、だからおめーそんな体じゃ駄目だっつーたろ!」


「そこはどうでもいい、そんな事より今どうやって電話かけてんだよ。まさか叔父さんまで転生してきて挙句戦国時代に電話塔とか立ててる訳じゃないよね?」

 考えられるのはそれぐらいだ。これ以上戦国を滅茶苦茶にして欲しくないんだが……俺が勝てなくなるから。


「だーかーら、ヘファイストスの野郎だよ!鍛冶屋の神の!あいつの力っつうか祝福っつうのか……っておめえ話しなかったっけか?ヘファイストスの事」


「知らねえよそんな…………ヘファイストスって鍛冶の神だっけか、逆になんで叔父さんが神とか言ってんの?」


「こりゃ完全に言ってなかったんだろうなぁ~俺とヘファイストスは知り合いなんだよ、結構前から」

 やばいこの人、神様と知り合いとか言い出した。


「おーいヘファイストス!ちょいと来い!航太の野郎が全然わかってねぇんだわ!」

 電話の向こうからちょい待ちや!と叔父さん以上に野太い声が聞こえてくる。そして画面に現れたのは……


「よぉ坊主!よくもいっつも筋肉ジジイ呼ばわりしてくれたなあ!ヘファイストスだ!」


 うわあ、マジでゲームの筋肉ジジイそのまんまだ。ちゃんとハンマーまで右手に持っている。


「で、その隣のお嬢がてめぇのカノジョかあ!面白れぇ!見たかぁ?てめぇのカノジョも甥っ子も転生したばっかだぞ!こりゃあてめぇのカノジョは坊主のもんだなあ!」

 ヘファイストスが覗き込むように顔を近づけた後、叔父さんの方を向いて言う。


「何だと!?おめぇ俺の彼女に何してくれて居やがんだ!?」

 知らなかったよついさっきまでそんな事!だいたい転生してもう一人転生してきてそれが知り合いでしたってそうそう無いだろ!


「どっちかっていうと叔父さんの彼女に困らされてるよ!早く引き取りに来い、邪魔で仕方がない」


「さっきまであんな優しかったのに邪魔!?っていうかあのいい年したおっさんが……ひろ……と?」


「おぅ!お前あの時から全然変わってねぇな!俺なんざこんな年取っちまってよ……ヘファイストス、やっぱあの時俺も死んでた方が良かったかもな。年を取らないって方がやっぱ大事かもしれねぇ」


「残念だがこいつらはちょいと前に着いたばっかだ。年は普通にとるからなあ、人間の感覚の時間で話されちゃ困る」

 ヘファイストスが叔父さんに向けて念押しのように言う。叔父さんも一回死にかけたことがあるのかもなとやっと思い当たる。


「いや、だからそれは良くてどうやって繋いでんだよ」

 そう、電話がかかって来た時からの問題。場合によってはもとの世界と行き来できるのかもしれないんだ。もとの世界と行き来してもチートが加速するだけだろうけどな。


「だからヘファイストスの野郎と飲んで勝ったら霊界電話でもなんでも作れるもんは作ってやるって話しててな。んで昨日飲んだらあっさり勝っちまったって訳よ!」


 あーこの人の酒豪っぷりは神級でしたか……

 確かに毎晩酒を飲んでた印象が強いな。


「そんで仕方ないって言って俺はヘファイストスの管轄で世界だろうと超えて電話が使えるようになったって事だ。ま、相手が電話を普通は持ってねぇから意味は無かった筈なんだけどな!」

 もう切っても良いよね?なんか話す事ないし。


「航太さん、どなたと話しておいでなのですか?」

 信本が心配そうに声をかける。そりゃ電話なんて知らない人からすれば相手が居るように振る舞っている独り言だからな。


 もうちょい待ってと手で合図するが、これも伝わったかはわからない。戦国の農村で必要になる場面が想定できないからな。


「叔父さん切るよ?電話したければまたすればいいんでしょ?」


「まぁ待て、久々にかけたんだから……─」

 問答無用、ヘファイストスが居るんだしそもそもこっちは森の中なんだ、せめて城に居る暇な時にしてほしい。


「俺の叔父さんだ。もとの世界にいるんだが……むこうも訳ありで普通は二度と話せない筈だったんだが話せちゃったって所だ」


「叔父でしたか、しかしどうやってお話しを?何かの術でしょうか?」


「術でも魔法でもない。まぁ城に戻りながら説明するよ。わかるとは思えないけども……」

 そう言って俺は駄目もとでまず電気についてから信本に解説を始めた。

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