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おわコン!~お笑い芸人は異世界で最高のコンビ!~  作者: 印朱 凜
第4章 トンカツで婚活
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ゾンビ軍団一過3


「へカテが……死亡した時だけ……?」


 ダケヤマは一戦交えた時のネクロマンサー・ヘカテの姿をパンチラ込みで思い起こしていた。


「……あかん。いくら敵とはいえ、あんな綺麗で可愛らしい子を殺したりなんかは……とてもやないけど、できひんで……」


 黙って話を聞いていた穴金(アナキン)は、我慢できずに口を開いた。


「甘い! 少女のような見た目に騙されてはいけない。死霊魔術(ネクロマンシー)で死者を操る奴は、人に仇なす正真正銘の魔物だ。すでに何の罪もない善良な市民が、女子供も含めて大勢と犠牲になっている。放っておけば、必ず近いうちに王国は滅ばされるだろう」


「ぐっ!……確かにそうやけど……そやかて……」


 分かりやすく葛藤するダケヤマに、アビシャグも告白せざるを得なかった。


「ダケヤマさん! 私だって辛いのです!」


「あっちゃん……?」


「アスカロンによると、ショッキングな事に、ヘカテの正体は……ティケさん。つまり私の師匠である事が判明しました」


「師匠? そりゃあ、あっちゃんに色々な魔法を教えた、若いお師匠さんって事なんか?」


「そうです……優しかった我が師は、現実世界(リアルワールド)に逃亡した後に、何らかの理由で闇落ちしました。そして人々に様々な災いをもたらす無慈悲な魔女、ネクロマンサー・ヘカテとして再びディアブルーンの地に現れたのです」


「闇落ち…………ひょっとして、弟子のあっちゃんの呼びかけで、改心したりせえへんのか?」


「もはや邪悪な魂とステータスが別人のように全く違います。実際ヘカテと対峙した私でも、師匠と見抜けなかったほどなのです。もう私の事など、とうの昔に忘れてしまったのかもしれません」


「そんな……一体何が……? それにしても、どうすりゃあええんや? なぁ……カヤタニ……」


 そのカヤタニは、付き添いのダイナゴンに目配せすると、何とか空虚な笑顔をダケヤマに投げ掛けてくれた。それはまるで『こりゃ参ったな……ハハハ……』とでも言っているかのようである。

 らしくないカヤタニを見るなりダケヤマは、思わず駆け寄って彼女の両手を取った。


「何やねん、カヤタニ! いつものような鋭い突っ込みはどうしたんや? アホみたいな顔すんなって、俺をディスってくれへんのか……」


 とうとうダケヤマはカヤタニの肩を抱き寄せながら、咽び泣き始めた。すぐ横のダイナゴンも二人の絆を目の当たりにして、貰い泣きしてしまうほどだ。


「ダケヤマさん……」


 一方のアビシャグは、容易に割り込めそうにないコンビの仲を見せ付けられると、心が張り裂けそうになり、ジェラシーにも似た寂しさを感じてしまうのだった。

 


 

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