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 エレノアが歌を歌う場所は前に会った噴水のところだ。でも、あの噴水はどこにあったっけ?前は歌が聞こえる方向にかけていって出会えたんだよね。つまり、場所は覚えていない。


「この間は、噴水の場所で会えたんですけど…場所は覚えてなくて。」

「噴水の場所くらい、その辺の人に聞けばわかるな。おい、アンタ。このあたりの噴水を知らねぇか?」

 ジークは近くにいる男に声をかけた。男は私たちを見ると微笑ましそうに笑った。


「なんだい。兄ちゃんたちも歌を聞きに来たのかい?」

「この子たちがどうしても聞きたいっていうんでね。」

「こっちだ。ついておいで。」

 いい人そうなのでついていくことにした。隣で姉様が、ジークは私たちのお兄様ではないとブツブツ言っていた。私的にはいいお兄ちゃんになりそうだと思うけど。なんやかんやで面倒見がいいし。


「…いやぁ、最近あの子の歌がますます人気が出ていてね。なんといってもすごいのは、心が穏やかになるあの素敵な魔法だよ。」

 男についていくとだんだんと歌声が聞こえてきた。エレノアの得意な音魔法に癒しの効果をのせているから、みんな自然と聞き入ってしまうんだよね。


 そして前に会った噴水のところでエレノアが歌っていた。前とは違って、何人かの人が聞き入っていた。姉様も目を輝かせて聞いていた。やっぱりヒロインの特技ってすごいよね。悪役令嬢な姉様の心も惹かれてしまうよ…。


「ケイティが言ってただけありますわ!私の魔法とどうやって組み合わせるか悩みどころよね。」

「姉様。まずは交渉しないと…。」

「私やケイティのお願いを断る人間がいるのかしら?」

 いると思うよ。オズウェル様や今、隣にいるジークとか。ジークはさらっとほかの人に仕事押し付けそうだよね。自分でやらなくてもいいように話をそらすこともしそう。ぼんやりとジークを見ると、とてもいい笑顔を向けられた。


「小さいお嬢さんの言うとおりに、まずは話をしてみるのがいいんじゃないですか?いい人じゃなかったら、小さいお嬢さんが危険な目に合うかもしれないですよ。」

「そうですわね。そうなったらジークを生贄にしてケイティを救い出しますわ!」

 姉様もいい笑顔を浮かべているけど、もう少し穏やかな会話がいいな。エレノアと姉様がほのぼのお茶してるところも見たい。


 そんなことを思っていたらエレノアと目が合った。そして花が咲くようなヒロインらしい笑顔を私に向けて、駆け寄ってきた。ヒロインが笑顔を向けて駆け寄ってくれるなんて…私が男の子だったら、恋が始まっちゃうところだったよ。

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