初めての記者会見
初めての記者会見
記者会見の10分前
控室では須藤さんが文科省の担当官と国交省の担当官と話しをしている。
さゆりさん達もたかさん達も普通にしていて、緊張しまくっているのは俺だけ?
さゆりさんに向かって
「さゆりさん・・・」
「高谷が変態マンなんだから、がんばれよ」
「はい、でも緊張します」
ゆうが、
「大丈夫よ、コンビニ袋被ってるんだから、何言っても大丈夫、それにほら、お弟子さんなんか、完全に固まってるじゃない、それに比べたら、ねっ」
「そうだぞ、顔が見えないんだからそう緊張するな」
「はい」
「兄さん、がんばって」
「おお」
ゆりこさん達がいつもと違って、チャイナドレスを着ていた。
う~んそれでもエロっぽい、
それはきっと俺達のため、R指定をはずして放映されるように気を使ってくれたんだ、ありがとう。
マッスルズさんや女王様達はこういう場は慣れているから平然としているけど、俺は、こんな事初めてだし、一介の高校生・・・
あ~、嚙んだらどうしよう、
そんな心配をしているうちに、記者会見が始まってしまった。
会場に入って席に着く。
須藤さんが司会進行をしてくれてのでちょっと緊張が取れた、助かる。
俺は、前日3人で相談しながら決めてから、さゆりさんとゆうに添削してもらった紙をチラチラ見ながら、
「マッスルズさんと女王様と合同で、犯人を捕まえる事ができました」と言ってお礼をして、
「ダンジョン内の悪は絶対許さない」
「弟子はこの前よりさらに強くなっているから、冒険者の皆さんは安心して豊島に入ってください」
というような内容を言って、記者さん達の質問には須藤さんが対応してくれ、無事会見が終わった・・・・
//////////// 会見前 控室の片隅で ///////////
公認変態マンがゆうに
「あの、言われた通り、ゼーンブイレベンの袋にしたんですけど」
「うん、それじゃあ、会見の最後に私が声をかけるから、前に出て、変態マンポーズをとって、最後にコンビニ袋のロゴを記者の皆に見えるように決めてね」
「はい」
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会見の最後、全員で頭をさげて終わった。
と思ったら
「今よ!」
「はい!」
その声と共に公認の4人は テーブルの前に出て
「僕たち、こ・う・に・ん・へん・たい・マーン」
その瞬間、フラッシュがバチバチバチ、
当たり一面真っ白
俺がびっくりして、ゆうを見ると、
ゆうは俺に向かってピースサイン。
会見が終わり、マッスルズさんにお礼を言って、ゆりこさんにもお礼を
ゆりこさんが「明日、女王ハウスにきてほしいの」と言われたので、約束をして別れ、
須藤さんと鬼頭さんが「お疲れ様」と言って1分ほど話をして帰った。
公認達も皆に挨拶をして回ってから、最後に俺達の所に来て深く挨拶をして帰る際、さゆりさんに呼び止められた。
「さっき、お前の師匠が言った通り、来週からレベル上げするから、いいな」
「・・・はい」
ハハハ そういう事だよな
あ~これからさゆりさんの地獄の特訓が始まるんだ~
帰りに、ゆうに
「ねえ、どうして、“変態マンポーズ”をやらせたの?」
「それは、後のお楽しみ♡」
あんなにきらってたポーズなのに、何の演出だろう。
次の日、
あの会見が、テレビのニュースでも流れた。
昼、夕方は1分程度、夜のニュースはほとんどフルに流され、会見の最後に変態マンポーズがしっかり映っていた。
それに伴って、深夜からネットでの動画が盛り上がって
学校に行くとクラスの皆が大騒ぎ。
公認変態マンポーズを初めて見る人もいたらしく、真似をしている連中もたくさんいる。
すげえ、いつのまにか変態マンが冒険者の間では5大パーティーに匹敵するくらい有名になっていて、我ながら驚いていた。
お昼休み、俺はさっそく伊達君に
「伊達君、マッスルズって知ってる?」
「うん、知ってるも何も、5大パーティーの超有名人じゃないか」
「うん、あのマッスルズの大剣使いのしんさんがね、伊達君に大剣の指導をしてくれるって言ってくれたんだ」
「えっ? あのマッスルズさんに?」
それを聞いた君津、大谷さん、楠さんが
「何何何?」
「うっ、うん、さゆりさんの伝手で、マッスルズさんがね伊達君の指導をしてくれるんだって」
「そんな超有名人に指導?」
「伊達君、いいな~」
「うん、僕も今、高谷君に言われてびっくりしているんだ」
「ねえ、高谷君、私達も一緒に行ってもいいかな?」
「うん、大丈夫だと思うよ」
それから、しんさんに連絡すると、マッスルズさん達が皆快諾してくれた。
ずーっと、伊達君の本格的な大剣と大盾の指導訓練ができなかった。
しんさんが指導してくれれば伊達君はもっと伸びる。
最高の指導者だと思っていたけど、さすがマッスルズさん、伊達君だけじゃなくて皆も指導してもらえる事になった。
それから、毎日、大谷さん達が大騒ぎ
俺はあわてて、皆に
「皆、この事は家族以外の人には内緒にしてほしいんだ、あの5大パーティーが指導してくれるなんて知ったら大騒ぎになってそれどころじゃなくなるだろ? 」
「うん、わかった、そうだよね、あのマッスルズさん達が指導してくれるんだもの、皆も見に来るとか一緒に行きたいとか言い出したらそれどころじゃないよね」
マッスルズさん達も忙しいから、1回限りと念を押して。
当日、皆より先に現地に着いた俺は、コンビニ袋を被って、たかさんに会いに、
「おはようございます」
「やあ、おはよう」
「今日はお忙しいところ、我儘を聞いていただきありがとうございます」
「いやいや、高校生でレベル36と聞いたら、会ってみたくなってね、それに、そういった将来有望な冒険者の育成には前々から興味があったんだよ」
「そう言っていただけるとありがたいです。
あの、すみませんが、俺、これから用事があって、一緒にはいられないですけど、よろしくお願いします」
「う、大丈夫、私達にまかせてくれ」
「はい、よろしくお願いします、それではこれで失礼します」
そう言って、一旦帰る振りをして、コンビニ袋を脱いで、皆を待つ。
皆、思いっきり笑顔で俺に手を振る
マッスルズさん達とご対面の時は緊張しまくっていたけれど、5人でいつものようにサイドチェストからフロントダブルバイセップス&上腕二頭筋ピクピク。
それを見てから、皆は、緊張が取れ、なごんで指導を受けた。
伊達君は、大剣と盾の使い方だけでなく、大剣と大盾を使いこなすには、日ごろどんな訓練をすれば良いか、その方法も教えてもらい、君津も大谷さんも楠さんも指導が終わった後、しっかりサインをもらって記念撮影も、
終わった後、興奮してとても大変だった。
「あ~、皆に自慢したい~」
うんうん、その気持ちわかる
俺が変態マンだ~って言いたくなる時があるから、
ちょっと前までは、恥ずかしくて絶対言いたくない、隠し通したいと思っていたけど、今は・・・・・・・
でもばらしたら・・・・・・
『君のレベルは?』
『ちょっと前までレベル3の君がどうして?・・・』
『そのレベルおかしいでしょ、何か隠してない?…』
『君、本当に人間?』
・・・・・・やばいやばい、やっぱり今のままじゃあ言えないよな~




