豊洲の問題
豊洲
年が明け
学校が始まるといつもの生活に
去年のうちにレベルが26になっているので、他の生徒とのレベルを調べた限りでは、おそらく3年はAクラス上れると大谷さんが言っていたけど、ちょっと心配なので1つでもレベルを上げたいと言って、レベル上げのため、27階層攻略に。
それとは別に俺達は 陽と一緒に豊島の20階層に入り素材の狩り取りと 陽のレベル上げ。
そして3人で豊洲に入り素材の狩り取りと、宝さがし
ただ、豊洲は時間的に35階層まで行くと、結構な時間になる、急がないと終電に間に合わない、困った・・・・・・。
ここは女王ハウスのリビング
6人と3人が集まって唸っている
「移転ができないと、どうしても35階層より深層部に行くのは大変ですよね」
「そうなの、25階層からだと、最速で30階層まで行かないと、それより深く潜るには、真夜中までかかるのよ」
「昔みたいに豊洲の最深部が30階層までなら良いんですけど、今は40階層までありますから、30階層行きの移転魔方陣がないときついですよね」
「あの~、その移転用魔方陣は誰が組むんですか?」
「はっきりはわからないんですけど、たしか 国防軍 ダンジョン探求工作隊 か 警察庁 ダンジョン特殊捜索隊が大規模パーティーを組んで数日がかりで組むらしいんです」
「それは、国防省か警察庁が決めるんですか?」
「わからないです」
「それじゃあ ゆりこさん達は国交省に、俺達は管理局に聞いてみるしかないですね」
「そうですね」
「それじゃあ それぞれに聞いてみますか」
次の日俺達は 虎ノ門へ
応接室では
「どうした?」
「はい、豊洲の30階層以深についてなんですけど、移転魔法魔法陣だと25階層までしか行けないじゃないですか」
「ああ」
「それだと、どうがんばっても35階層までしか行けないんです、もし行くとしたら徹夜で潜るしかなくて」
「なるほど」
「記録更新とかダンジョン攻略だけが目的なら良いのですが、希少素材の狩り取りを考えると やはり30階層まで行ける移転魔法陣が必要なんです」
「確かに、それだと35階層より深い階層の素材狩り取りは難しいな」
「はい、この移転魔方陣はどうやったら組めるんですか?」
「移転魔方陣は、国防軍 ダンジョン探求工作隊 と 警察庁 ダンジョン特殊捜索隊が大規模パーティーを組んで、関係者も一緒になって数日かかりで組むんだ。
ただその決定は上層部にあって、その許可がないとできないんだよ」
「管理局と国交省の両方からお願いしてらどうなんでしょう」
「そうだな、管理局からも国防軍に依頼してみるか」
「はい、お願いします」
とりあえず、今日の事をゆりこさんに連絡すると
ゆりこさん達も国交省の担当官にそのことを話して、もう1度お願いすることになった。
大谷さん達は2月の時点でレベル27になり、俺達は3年からAクラス内定、良かった
皆、家族は大喜びだそうだ、
そりゃあ探求高校の3年のAクラスだからね。
春休みは、無理をせず20階層からのおさらいをする事にした。
3年になったら確実にレベル上げを開始できるよう、そして必要な装備を買うため素材を狩り取ったお金を貯めることに。
だから無理して豊島の全階層制覇はしない。
春休みの方針が決まって、皆も、気持ちを切り替えるにも、ちょっと息抜きしたいから良かったと納得。
――――豊洲の朝は早い
俺達3人は、ワームとマジックバック探しで今日も豊洲に
当然だけど、まだ移転用魔方陣の話は聞いていないから
朝早く15階層に移転して、ワーム探しと宝さがし、一向に見つからず、しょうがないからミスリル鉱石、ヒヒイロカネ鉱石をリュックに、そのまま下へ
初めての35階層、地上はもう夜の9時は過ぎているだろうな、腹も減ったし・・・・・・
今度は晩御飯も用意して、しっかり覚悟してから来ようっと。
今回は、ボス部屋にはいかず様子見と宝箱探し
宝箱出ないかな~ って探していると
なんかいやな予感 青ポイントと赤ポイントが入り乱れている。
「さゆりさん また 近くで、冒険者がモンスターと戦ってます」
「そうか、高谷、見てきてくれるか」
「はい」
リュックを降ろして、バフ2回掛け、隠蔽を使って 青ポイントへ走る
ありゃあなんだ?
色黒でブーメランパンツ1枚に胸当てや各箇所にプロテクターを付けたムキムキ男性が3人、同じく色黒で胸当てやプロテクター等を付けているけど下はビキニ姿だろう女性が2名の5人パーティー、3人が倒れている。
倒れている人を見ると、怪我はないようだ。
すごい格好だな~、ゆりこさん達よりすごいかも
あ~でも エロさはないからOKなのか?
なんて考えていると まずいな~ 戻ってさゆりさんに状況を説明すると
「それ マッスルズ だよ」ゆうが教えてくれた
「そうなんだ」
「裸の上に革素材風の防具をつけて、古代ローマの戦士みたいな恰好じゃない?」
「うん」
「きっと マッスルズだと思う」
「そうなんだ、あの人達がマッスルズなんだ」
「そうか、で35階層の モンスターは?」
「はい、オークです、見た感じではミドルオークを部下に引き連れたオークジェネラルが2体 あと さらに一回り大きいオークもいました」
「そうか、その感じからすると、35階層のボスモンスターがボス部屋から出てきて他のモンスターと合流して、一斉に攻撃しているか、ミドルオークの大量発生か、 オークジェネラルが1頭多く現れた、といった所か」
「そうですね」
「まあ どちらにしても 行くか」
「はい」
リュックを降ろし、ゆうからコンビニ袋をもらい、
「高谷、行きます」
バフ2重掛けでマッスルズの所へ
そういえば、ゲームではあのバカでかいオークはどの階層にもいなかったな~
新しい階層か~
オークは筋肉の上に大量の脂肪が載っているので、胡蝶双刀による電撃が届くかどうかいつも微妙だった。
こいつはそれ以上に大きい
とりあえず胡蝶双刀で戦ってみるか、
オークジェネラスはフルプレートアーマーだからうまく行けばそのまま電撃ショックが効くんだろうな~
なんて思うのは 今までの話、
クリスマスにプレゼントでもらった胡蝶双刀は真っ赤。
俺はそれに合わせて炎系の魔法をスキル登録し、ゆうに特訓指導してもらい炎熱発生を習得している。
ヒヒイロカネは熱を何十倍にも増幅させて放つ特性がある。
フフフ豚の蒸し焼き、あ~夜御飯の時間はとっくに過ぎて腹減ったな~なんて思っていると
「おお 変態マン君 いや~会いたかったよ」
マッスルズ余裕だな~、
それよりも、マッスルズさん達にも変態マンが認識されていて、今更ながらびっくり、
「こんにちは」ちゃんと挨拶。
さあ、オークジェネラルに挑む。
フルプレートアーマーに大剣を片手で振り回す怪力。
バフをもう1回掛けて、大剣を受け流し、そして背中に回って アーマーの隙間を探す、なかなかちょうど良い隙間が見当たらず 大剣をかわしながら周りをぐるぐる回ってどこの隙間に刺そうか探しているうちにさゆりさんとゆうが到着し、ミドルオークをばっさり、もう1頭の方のオークジェネラスと対峙しているので、俺はこっちに集中。
一回りでかいオーク=オークチャンピオン?は盛り上がった土を椅子替わりに座って、腕を組んで俺達の戦いを見ているだけ???
余裕? でも俺達にとって、助かるな~
なんて思いながら目の前のオークの隙間をさがす。
やっぱり脇が一番いいかな~
大剣を誘い、振り上げた所を 思いっきり熱を伝達した胡蝶双刀を脇に刺して、離れると、豚肉が焼けるおいしい音が ジュワー
フルプレートアーマーの隙間という隙間から一斉に蒸気のような煙と肉が焼けるおいしい音 ジュワー
うわ~、離れて見ていると、オークジェネラルはウオーっと両手を上げて唸りながら膝をつき、前に倒れたけど、まだジュワーっていってる お腹がすいた~
胡蝶双刀を抜いて、さゆりさん達の方を見ると、
そこには、まさに、豚1匹まるままホイール包焼?
が転がっていた。
オークチャンピオンがニヤっと笑って立ち上がる。
さゆりさんの所に行くと
「なあ 私1人で戦いたいんだが」
「俺も」
「私も」
「次は譲るから 頼む」
さゆりさんに言質をとったので
「はーい」「はい」
オークチャンピオンは剣や盾は持っておらず、その替わり両手にガントレットに胸当て。
いかにも拳闘スタイル
さゆりさんが刀を抜く
刀でガントレットをかわしながら、寄っては引いての繰り返し、どうなるんだろう
ゆうを見ると ゆうも俺を見て頷いてから
弓を構えたので俺もバフを掛け胡蝶双刀に熱を込めて
さゆりさんを見る
何度も寄っては引いてを繰り返していると、突然そのまま脇差を胸に、ジュワー と音がしたと思ったら オークチャンピオンの右手が空中に飛んで、素早くオークチャンピオンの脇をすり抜けると、オークチャンピオンの脇からもジュワーっと音を立て、そのまま崩れるように倒れて行った。
さゆりさんも長竿を変えたとき、俺と一緒にゆうから炎熱発生を教えてもらっているから、豚の丸焼きを試してるんだ。
「おーい、高谷 ゆう 手伝ってくれ」
倒れているオークチャンピオンは灰にならずうつ伏せのまま、
胸にはさゆりさんの脇差がささったままなので3人で一生懸命オークチャンピオンをあおむけに転がしてやっと脇差を回収できる状態に。
さゆりさんが刺さった脇差を抜くとガントレットを残し灰になった。
ドロップ品ゲット。
「このガントレットもらってもいいですか?」
「ああ」
「ゆうは?」
「ううん いらない」
どうやらめぐさん達は前にもらったガントレットを籠手として使っているし、そもそも豊島の15階層まで行ったので、それ以上は潜らず、かなり割の良い高額アルバイト替わりに素材狩り取りをするんだそうだ。
だから今以上の防具はいらないとか
俺はガントレットをしっかりもらってホクホク
コアと牙を回収
マッスルズさんが
「いや~ 変態マン君 助かったよ ありがとう」
「はい」
怪我人はいなかったけど、力を使い果たして倒れているマッスルズメンバーが3人だけど
その中にプリーストがいたから 皆回復できず こういう事になっていた。
さゆりさんがヒールを掛けると ゆっくり立ち上がった。
5人が並んで リーダーが
「変態マン君と美女さん達、ほんとうにありがとう」
そう言って5人がポージングを始めた。
俺はそれにつられて、思わず
「俺達 変態マン」
あの変態マンのポーズをやってしまった。
うしろが静かなので 振り返ったら 2人はただ固まったままだった。
恥ずかしい。
あの偽物変態マンのマネをして、なんか変な気分・・・・・あっ これ映像として放映される、あの変態マンのポーズが・・・・・・しまった。
これで向こうが本物に・・・・・・・
やっちまった
落込んでいる俺を無視してさゆりさんとゆうが
「帰りましょうか」
「そうだな」
俺達3人とマッスルズが、買取所の奥の応接室に
なんかマッスルズは最初、俺に話しかけたいみたいだったけど、俺が黙っているので、5人とさゆりさんとゆうが話しているんだけど、俺は1人後悔しながら、1人落ち込んで、いつのまにか話し合いも終わって、皆が握手をして解散
ヒイロカネ鉱石は買取所に渡さずもらって帰る
アダマンタイトがない以上、ヒヒイロカネを使って伊達君の大剣を作るつもり。
終電が終わって、しょうがないからタクシーを拾う、
家に帰ったら深夜1時をとっくに過ぎていた。
ああ~ どうしよう あんなポーズ しなきゃよかった。
後悔ばっかり
陽が起きて待っていてくれた
「兄さん こんな遅くまで ダンジョン?」
「ああ、さゆりさんとゆうと3人でダンジョンだった」
「そう、大変ね」
「いや、3人だから大丈夫だよ」
「心配したんだよ」
「さゆりさんとゆうがいるから大丈夫だよ」
「そっか」
「ああ、待ってくれたんだ」
「うん」
「ありがとうな」
「どういたしまして」
「それじゃあ寝るか」
「うん」
陽が作っておいてくれたおにぎりを食べ、そのままベッドに横になって、
後悔しながら いつのまにか寝落ちしていた。
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マッスルズ 5名
クラン 文科省
リーダー メン ガントレット たかさん
サブ メン 大盾大剣 しんさん
サブ メン 小盾弓、投擲ナイフ ちょうさん
女性1 ウィメン 小盾ロッド ウィザード しずさん
女性2 ウィメン 小盾メイス プリースト あやさん




