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さすが!旦那様です。

最近、悪阻が来ました。そして、季節も変わり今は夏。

私は口を開けば「気持ち悪いよ~~!」と言っています。それに食べ物の好みも変わったみたい。

友達の話しによるとスッパイ物が食べたくなったって言っていたけど私はスッパイ物よりコッテリした物が食べたい。

弦さんは私が食べられる物を作ってくれるんだけど、この世界はコッテリした物って言ったってない。

それに、匂いもダメ。特に焼き魚。焼き魚の匂いが部屋にするだけで気持ちが悪くなるの。

好きなものが嫌いになってしまった今、私が食べられるのは「ご飯の水かけ」

食べたい物はビーフ。焼肉が食べたい。食べられないと分かっているから余計に食べたい。

私が「肉。肉」と言っていたら弦さんは「肉」を用意してくれた。

「コレは何の肉?」と聞いたら「ただの肉で御座います。普段は食べない肉で御座いますが、北の方様が『どうしても食べたい。』と仰っておられましたものですから特別に用意を致しました。」

私は何の肉だろう?と思いながら食べたら、これが美味しい!アッというまに平らげてしまったの。

ビーフに似ていたからね。私もゲンキンなもので悪阻はマシ。

次に食べたくなったのが「焼き鳥」これはこの世界でもあるから安心したのよ。

弦さんに焼き鳥が食べたい!と言ったら「承知致しました。」とすぐOK。

でも、庭に大きな籠?らしきもので武さんが見張っている。

私は不思議に思ったけど、まぁ、気にしなかったわけよ。

その日の夕食に早速、出てきたわ。でも、私の馴染みのある焼き鳥ではなくて大きい。

竹串にさしてあるのかと思っていたら違うの。

確かに、焼き鳥ではあるけれど私は食べられない!

そうなの。鶏じゃなく空に飛んでいる「鳥」

どうして食べれるのよ!味付けも塩だけ。私も馬鹿だったわ。だって焼き鳥のタレが掛かっていると思っていたから。

それに、今はすっごくコーヒーも飲みたいのよね。まぁ、ムリだわね。

この世界のお茶といったら「白湯」のみ。それとお酒。お酒も濁った物。度数は高い。

そして、眠い。毎晩よく寝ているのに眠い。多分、10時間は寝ていると思う。

だから、鷹くんが何時に帰って来たのかも知らない。

そんな生活をして多分、私は妊娠4ヶ月頃かな。

お腹はまだ出ていない。そんなわけで妊婦さんの自覚は少し。

今、私は悪阻も日に日に強くなって、毎日ゴロゴロしている。

そんな私を鷹くんが何時も見ている。そして、鷹くんは言ったの。


「凛。調子はどうだ?まだ、悪阻は酷いのか?」


「うん。ますます酷くなった。本当に辛いのよ。」


「だが、凛の顔色は良いぞ。食す事が出来るから大丈夫だ。」


「・・・・よく食べているけど私は食べたい物が食べられないから辛いわ。」


「何が食べたいのだ。」


「・・・・・今、この季節に無い物。」


「季節に無いもの?それは何だ?」


「多分、帝様だって食べる事は出来ない物。」


「帝様だって食べられ無い物なのか。」


「そう。蜜柑。蜜柑が食べたい。」


「・・・・・蜜柑。蜜柑は冬の果物だしな。」


「だから良いのよ。無理なんだから。」


「待て!方法はある。」


「鷹くん。今は夏よ。蜜柑なんてあるわけ無いじゃん。」


「大丈夫だ。任せよ。」


鷹くんはそう言って何処かへ行ってしまった。

待つ事1時間ぐらいかな?鷹くんは両手にアレを抱えている。

そう、「蜜柑」


「鷹くん。それ蜜柑だよね。・・・・どうしたの?」


「凛。俺は陰陽師でもあるからな。凛、食せ。ただ、早く食せねば消える。」


「消える?なんで消えるの?」


「その蜜柑はまやかし。即ち、幻だが形はあるようで無い物。凛、心配はしなくとも大丈夫だ。味は蜜柑だ。」


私は急いで蜜柑を食べた。確かに味は蜜柑。でも、食べている最中に蜜柑は消えていく。

「私の蜜柑が・・・・・」お腹一杯食べたかったのに~~~~!

そして、今まであった蜜柑は全て消えた。本当は実際には無い物なんだけど食べた気はする。


「凛。弦から聞いたぞ。肉を食したのだってな。如何だった?」


「美味しかったよ~~~!ところで、あの肉は何の肉なの?弦さんは教えてくれないのよね。」


「・・・・・そうだろう。だが、肉は肉だ。何の肉かは聞くな。弦が可哀相だろう。」


「分かってるってば。何の肉でも美味しいかったから良いのよ♪」


「・・・・・・そうか。良かったな。」


鷹くんは何の肉かは知っていると思うけど私には教えてくれない。

でも良いの。多分「牛」だと思う。だって、弦さんは「特別の肉」だと言っていたもん。

蜜柑だって鷹くんが私のために作ってくれたんだし。さすが、私の鷹くん。

でも、本当に何の肉だったんだろう。まぁ、美味しいかったから満足。

また、弦さんに食べさせてもらおう。


悪阻になると今、無い物が食べたいらしい。

蜜柑には参ったぞ。今は夏だから蜜柑など何所にも無い。

それに、肉も食べたと言っていた。それも美味しいかったと。

だが、あの肉は「ウサギ」の肉だ。

凛には口が裂けても言えない。弦には口止めはしてあるから心配は無いと思うが。

ウサギの肉など俺は食した事が無い。

凛が上手いと言っていたからには俺も食してみる価値はある。

「牛」よりはまだマシだろう。


次は何が食したくなるんだ?







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