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晴樹サイド
「それで宙君。葵の事、どうするつもり」
トイレから帰って来たばかりの沙耶が宙にまた、詰め寄った。
宙は顔を背けたまま
「うん。このままやったらあかんって思ってる。取りあえずは葵を捜し出して、これからの事、話し合うつもりや」
そう言った宙の横顔は葵から別れ話を切り出されても仕方が無いと言った表情だった。
宙は葵と別れて、故郷へ帰るつもりでいる。それはもう、彼の腹では決まっている事で、変わる事は無いと言った感じだった。
「葵は……今でも……宙君が好きだから居なくなったんだよ。嫌いになったんなら……逃げたりしないよ」
「うん。それは……分かっとる。俺も葵と同じ気持ちやからな」
沙耶がハンドタオルを目に当てて泣き出した。
宙は何も言わずに……じっと窓の外を見ている。
晴騎はそんな沙耶の肩に手を置いて、慰めるようにそっと引き寄せた。
その後宙は、沙耶から葵が掛けて来たと言う固定電話の番号を聞いて、自分の携帯にその番号を登録していた。
失踪した葵を宙は本気で捜すつもりらしい。




