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第16話 最終話

いろいろあり過ぎた為、その日は解散となった。

奏多はかなり渋っていたけど、詳しい話は後日ということにした。

…なはずなんですが、なんでもう次の日の朝にウチにいるのでしょうか?

お母さんも家にあげちゃってるしさ。


「あら、みーちゃんおはよう。お寝坊さんね。奏多くんが美羽に会いたいっていうから待っててもらったの。ホントは起こそうと思ったんだけど、奏多くんが寝かせててって言うから。お母さん、奏多くんとおしゃべりしちゃったわ。」


あー、お母さん楽しそうですね〜。

イケメン好きだもんね〜。

いいよ、いいよ楽しんでちょうだい。


「ごめんね、美羽。どうしても美羽に会いたくて…。」


奏多さんちょっと演技入ってますよね?何やらしおらしい態度だけど目が笑ってるよ、奏多。


「ほら、みーちゃん。こんなイケメンの彼氏にこんなこと言われるなんて彼女冥利につきるじゃない。早く支度して、天気も良いから二人でお出かけして来なさい。」


私はお母さんに急かされる形で奏多と家を出た。


「美羽、会いたかったのはホントだよ。それにね、こういう話は日を置かないほうがいいと思って。」


そうだね。

私たちの付き合っているフリって何だったのか詳しく聞かないとね。

私の視線に奏多がちょっと狼狽えている。


「えっ、美羽。何でちょっと目が座ってるの?ほら、いつもの美羽スマイルを俺に見せて!」


奏多がなんか恥ずかしいこと言ってる。

残念なイケメンってこういうことを言うのかな。


「じゃあ、どこかでお茶しながら話しようか?」


私の言葉でとりあえずお茶を飲める所に移動することになった。

歩いていると、奏多がなんかもじもじしている。

? え、何ですか?

ん、あっもしかして、なんかやたらと手が当たると思っていたら、どうやら手を繋ぎたいらしい。

乙女ですか!

奏多は決心したように言葉を発した。


「あのさ、えっと、て、手を繋ぎたいなぁ〜って思ったりしたりして。」


奏多…口調がおかしくなってるよ。

私は奏多の何を今まで、見てたんだろう。

この人、たぶん、かなり私のことを好きでいてくれているらしい。

それを、信じられなかったんだから、私もおバカさんだったんだね。

今更ながらこの人を愛おしく思う。


「いいよ。私も奏多と手を繋ぎたい。」


その言葉を聞いて奏多は満面の笑みを見せてくれた。

それこそすれ違う人が見惚れるぐらいの。

イケメンさんだね〜。

ほら、そこのお姉さん飲み物こぼしているよ。


私達は手を繋ぎながら、近くのお店に入った。

とりあえず飲み物を頼んで一息つく。


「じゃあ、いろいろ話しましょうか?奏多さん。」


「うっ、美羽さんお手柔らかに」


奏多は苦笑しながら答えてくれた。


「まず、美羽に謝らなきゃいけないことがあるんだ。付き合っているフリについてなんだけど……」


奏多は言いにくそうに、一呼吸してから話し出した。


「ごめん!あれは俺の身勝手な作戦だったんだ。どうしても美羽と一緒にいたくて、優しい美羽なら俺が女子が苦手でリハビリの為って言ったら、フリでも付き合ってくれると思って……。」


え、作戦?私と一緒にいたい為に?それってまるで…


「奏多、もしかして私のことがその頃から好きだったの?」


あ、思ったことをそのまま言っちゃった。なんか恥ずかしいこと言っちゃたなー。

と思い、奏多の方を見るとなんか赤くなってる。


「そうだよ、ずっと小学校の頃から好きなんだ。自分でもおかしいと思うけど、中学も高校も美羽と一緒にいたくて同じ所にしたんだ。こんなこと言ったら美羽に引かれると思って言えなくて、でもどうしても美羽じゃなきゃダメなんだ。」


お、思ってたより年季が入ってたよ。

おかしいと思ってたんだよね。奏多だったらもっといい学校行けるのに普通の所だったから。

私、鈍感すぎるでしょ。

なんか、申し訳ない。


「そうだね〜、高校時代だったらちょっと引いてたかも…」


私の言葉に奏多が青くなっている。え、ちょっと待って!涙目だよ!


「あっ、待って!今はそんな事思ってないよ。それよりも、あのね、その…う、嬉しいの。だって、そんなに奏多が私のことを想ってくれているなんて。」


私は恥ずかしかったけど、思っていることを伝えた。

すると、奏多がプルプル震えている。

どうしたの?という前に奏多が


「美羽!ありがとう!俺の想いを否定しないでくれて。やっぱり美羽が大好きだよ。改めて言わせて。俺とフリじゃなくて付き合って下さい!そしてゆくゆくは結婚しよう!子供は何人が良いかな〜?あっでも最初は新婚気分を味わいたいから、1年ぐらいは2人がいいよね!それから……」


あー、奏多が暴走してる。

もしかしなくても、これが本来の奏多なのかな。

いや、たぶん私にしか見せないのかもしれない。

なんかかわいいと思ってしまうくらい私は奏多のことが大好きなんだろうね。

ここで一旦本編は終了です。でも、西尾さんのその後や、奏多の暴走もしたいのであと何話かは投稿しようと思います。

ここまでお付き合いしていただいた、優しい方々本当にありがとうございます。

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