第59話 ライダースの末路
「うわぁーー!!!」
ライダースのワイバーンがまた1人、また1人と墜落していく。
「あぁ、そんな!くそ!」
ドラゴンとアークデーモンは一進一退の攻防を続けるが、アークデーモンがレッサーデーモンを戦いの合間に召喚し続けている。
対してライダースは次々にメンバーが数の暴力にやられて墜落していった。
「勝ち目などないように見えますが?降参します?」
アークデーモンはニヤリとそう言ってドラゴンの噛みつきをひらりと躱す。
「ふざけるな!!」
村井はそう言ってスキル ライトニングを放つ。
「はぁ、本当に愚かですね。では、少し痛い目に会って下さい。」
アークデーモンは軽々とライトニングを手の掌で受け止めてライトニングを握りつぶした。
そして、レッサーデーモンたちがドラゴンと村井を囲む。
周りを見渡すとライダースのメンバーは誰も飛んでいなかった。おそらく全員…
「許さねぇ!許さねぇぞ!!!!」
村井は怒りを露わにする。
「許さないもなにも次は貴方の番ですよ。」
アークデーモンはそう言ってドラゴンに向かっていく。
レッサーデーモンもそれに追従して四方八方からドラゴンに群がっていった。
「はっ!?ここは?」
村井は気づくと両手を縛られて地面に横たわっていた。周りを見るとほかのライダースのメンバー全員が縛られている。
「おっ、気づいたか?」
フードを深く被った男が俺に話しかける。
その男の後ろにはさっきのアークデーモンと帽子を深く被ってオドオドしている女が控えていた。
「お前は?」
俺は目の前のフードの男に何者か尋ねる。
「誰だと思う?」
男は楽しそうにそう尋ね返す。
「…ギーク。」
俺は男を睨め付けながらそう答えた。
「正解。さて、君たちに選択肢を与えよう。俺の奴隷になるか、それともここで死ぬか。選ばしてあげよう。」
「奴隷だと!?ふざけんじゃねぇ!!」
俺はそう言ってフードの男に怒鳴る。
「じゃあ、メンバー共々死を選ぶってことか?」
「ちっ!汚ねぇぞ!!」
メンバーのみんなが啜り泣いているのが見える。みんな死にたくないのだろう。くそ、メンバーを人質にとりやがって!!
「俺はどっちでもいいんだ。君の代わりの奴隷なんていくらでも見つかる。別に君たちじゃなくてもいい。」
フードの男はそう言ってアークデーモンを見る。
アークデーモンは気持ち悪く嗜虐的な笑みを浮かべる。
おそらく、断ったらあいつに俺たちを殺させる気だろう。
「リ、リーダー、嫌だ。死にたくねぇ。」「た、頼む!リーダー!!」「いや、私、死にたくない!怖い、怖い、怖いっ!」
メンバー達がそれぞれ決壊したように弱音を吐き始める。仕方ないだろう、悪魔の笑みを見てしまったのだから。
「待て!俺たちは負けた。ライダースはギークには従う!」
俺たちは負けた。弱いものが、負けたものが強者に従うのは構わない。
だけど、奴隷は…それだけは避けたい。
「あぁ、アークデーモン、半分こだぞ?召喚 テラーピエロ。」
笑みを浮かべているアークデーモンにフードの男は笑ってそう言ってあるモンスターを召喚した。
「お呼びですか?おぉ?」
召喚されたのはでかいピエロ。巨大なナタと斧をもっており、二チャと笑った大きな口には鋭い牙がびっしりと並んでいた。
「どうやらこいつらは死を選ぶようだ。半分お前にやろう。遊んでいいぞ?」
フードの男はそう言って俺たちをただ見ている。
「ニチャァ。」
そう言われたテラーピエロは興奮したように顔を赤め、さらに笑みを深めて気持ち悪い目線と笑みをこちらを向いた。
「「ひぃっ!!」」
メンバー達が悲鳴を上げた。
「…わかった。わかったから、殺さないでくれ。俺たちはあんたの奴隷になる。」
俺は俯いてそういって降参した。どんな手段で奴隷にするのかはわからない。だが、いまここでこいつらに殺されるよりはまだマシだろう。
「あぁ、そうか!では、歓迎しようギークに!」
フードの男は嬉しそうに手を広げてそう言った。
「そ、そんなぁ!」
テラーピエロは残念そうにフードの男の方を向く。
「…帰還してくれ、テラーピエロ。」
フードの男はそう言ってテラーピエロを帰還させた。
そして、俺に近づいて、しゃがんで俺に目線を合わせる。
「さぁ、フレンド登録をしようか!」
フードの男は嬉しそうにそう言った。
顔は見えないが、口元には大きな笑みを浮かべていた。
その後、俺はその男とフレンド登録をした。どうやらプレイヤーネームはリトというらしい。
そして、リトは俺たちのダンジョンの場所を聞き出した。それから俺たちのダンジョンはリトの派遣したモンスター達に次々にダンジョンコアルームを押さえられた。
なるほどな、奴隷になるということの意味がわかった。
俺たちは心臓をやつに握られたのだ。これでやつは俺達をいつでも殺せるってわけか。
「あんた何者なんだ。おかしいだろう!あんな大量のモンスター、送られて来たモンスターも多くのBランクモンスターがいた。」
俺は一連が終わった後メンバーを残して、休ませた。もうあいつらは限界だ。
だから、今からはこいつらと俺の会話となる。
「俺か?俺はギークのボスだ。」
フードの男はそう言った。
「お前がギークのボス…ははっ、とんでもねぇやつに俺は喧嘩を売っちまったってわけか?」
「そうだな?」
「なんであんなに強いモンスターを従えられてるんだ?どこからそんなDPが湧いてくるんだ?」
「さぁ、なんでだろうな?」
「ちっ、そんなBランクモンスターを持ってるやつに勝てるわけねぇよ…」
「あははっ。」
「なにがおかしいんだ?」
「違うよ、本当に強いのはAランクモンスターからだ。Aランクモンスターは本当に無双の強さを誇る。Bランクモンスターがどうのこうのとか言ってるようでは、まず俺には勝てない。」
「Aランクモンスター…持ってるのか?Aランクモンスターを。」
「あぁ、持ってるよ。見せてあげようか?」
「見たい!見せて欲しい!」
俺は我慢できなかった。見てみたい、圧倒的に強いモンスターを。
「じゃあ、サービスだ。召喚 レッドドラゴン。」
フードの男がそういうと召喚の巨大な魔法陣が現れた。
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