1話-胸の高鳴り-
章設定が結構面倒なことに気がついた。
誤字脱字あったら教えてください。
『こんばんは、21時のニュースをお伝えします。本日烏合市にて謎の飛翔物の墜落を確認しました。場所は烏合山奥地、午後19時の出来事です。専門家の調べによりますと小彗星の欠片のようで、規模自体はそこまで大きくないようです。大変危険ですので、近隣住民の皆様はくれぐれも近づかないようお願いいたします。続いてのニュースですー』
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あれから約5年、俺たちは高校生になった。高校生になった俺たちはいい意味でも悪い意味でも大人になってしまった。俺はバスターズのナンバー1を辞めてもうオカルト的なことには殆ど関わっていない。理由は簡単で単純に子供っぽいからだ。思春期を迎えてまでも『超銀河バスターズ』なんて言うダサい名前のごっこ遊びに付き合っていられない。そう感じたのは俺だけじゃなくて、翼やあの灯も一緒だった。
翼は高校に入ってからは国立に行くために猛勉強してて、灯は俺たち元バスターズのメンバー以外の友達を作ってよく遊んでいる。昔のお転婆娘の姿は無く、今はお淑やかな百合の花という印象で、俺たちカースト中くらいの人間じゃ関わることが難しい高嶺の花になってしまった。
「おい、雄太。聞いてるか?」
「んぁ?ごめんなんだっけ?」
「ったくお前なぁ……。明日から夏休みだからどっか行こうぜって話だったろ?聞いとけよ」
「悪い、翼」
「別にいいけどさ。そんで俺は勉強のこともあるしそんなに遠出とかできねぇけどいいか?」
「うん、それでいいよ。俺もそろそろ本格的に受験勉強しなきゃだしね」
「進路は決まったのか?」
「んーまぁいくつか目星はね。とりあえずは勉強しとかないと後から高いとこ行こうとしたら間に合わないから」
「なるほどね」
『ピロリン』
2人の携帯が同時に鳴り出す。内容を確認するともう何年も動いていない超銀河バスターズのグループに連絡が入っていた。送り主は七星 灯、最後にグループが稼働したのは2年前だ。内容は『今日久しぶりにみんなで帰らない?』という内容だった。灯からバスターズを抜け、それから一度も彼女から連絡なんて送ってこなかった。それが今日急に送ってきたのだ。
「珍しいね灯から送ってくるなんて」
「あぁ、ていうかまだグループにいたんだ」
「それは俺達もでしょ」
「…………」
流れる沈黙。久しぶりの灯からの連絡に俺も翼も動揺が隠せない。灯が抜けてから、変わってからもう2年ほどまともに話をしていない。会いたい、面と向かって話がしたい、けれど何を話せばいいか分からない、そんな思いで思考がまとまらない。
「俺は行かねぇ」
そう言って翼はスマホを鞄の中へと放り投げる。
「え……」
「別に今更会って話すことなんかないし、俺はアイツがどう思ってようが関係ねぇし」
「……」
「んだよ」
「いや、なんでもない」
喧嘩したわけじゃない。けれども灯が抜けたことで何かを失ってしまった感覚があって、それをどうにかこうにか取り繕うと必死になった結果、空回りして空中分解した。だから翼の言う『今更話すことなんかない』というのはその通りで、かくいう俺も会いたいだけで何を話せばいいか分からない状態だ。
「俺も行かない」
「珍しいな」
「翼の言う通り、今更話すことなんかない。まぁちょっとは会いたいって気持ちがあるけど、会って何を話せばいいか分からないしいいかなって」
「ふーん。まぁいいや、帰りラーメン食って帰ろうぜ」
そう言い、俺も翼も灯からの誘いを断って帰路に着くことにした。既読無視したメッセージに少しだけ心残りがある。けれど俺はこれでよかったと自分自身に言い聞かせて教室を後にした。
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翼と他愛もない話をしながら道を歩く。最近の出来事、友達の笑い話、将来のこと……。灯のことや昔のバスターズの事は一切出なかった。むしろ出さないように徹底していた。さっきの話はもう終わったことだから触れることは無いけど、脳裏には必ずチラつく。校舎を出た時に灯と他のバスターズのメンバーがいたのが見えた。紘人と優希と翔と実里。俺たち以外は全員参加していて、今頃は灯と一緒に帰っていることだろう。
やっぱり行けばよかったかもと思った時足に何かが触れる。
「うわっ」
そこには地面に倒れ伏している人が震える手で雄太の足を掴んでいた。
「……あの……すみません………みずを……」
「はい?」
「水をいただけませんか………」
掠れた声で倒れた男は言う。とりあえずかなりの非常事態だということを察し、俺はこの男の人を近くの公園のベンチへと運ぶ。翼には近くのコンビニで飲み物と食べ物を買ってきてもらった。
「ぷはぁ!いやぁ、本当に助かりました!」
「え、大丈夫ですか?」
「はい!数日間飲まず食わずで意識が朦朧としておりまして、たまたま通りかかってくださった2人が私の幻覚でなければ危うく死んでいるところでした!」
「それは良かったです」
「そうでした、まだ名乗っていませんでしたね。私ククリと言います。このご恩は決して忘れません!」
「いやいや、恩だなんて……人助けは当然ですよ」
「いや、しっかりと恩を感じてくれよな」
「おい翼!」
「いいか雄太、こういうのはなちゃんと恩返ししてもらった方がいい。貸し借りはちゃんと返すってことしとかないと後から面倒だからな。それに……」
翼はククリを頭からつま先までじっくりと眺める。ククリは7月後半という猛暑には似合わない長袖長ズボンで、黒いスーツのようなパンツに黒のベスト、白いシャツと上からさらにパーカーのような白衣のような上着を着ている。研究職の人と言われれば納得はできそうな風貌である。顔立ちは外国人よりだが柔らかい印象を与える表情に、紅色と深緑のオッドアイ。名前からしても見た目からしても明らかに日本人ではない。
「なんか金持ってそうじゃない?」
「恩返しって金目当てかよ……」
「?何をお話されているのですか?」
「いえなんでも」
「ところで、ククリさんはどこから来たんですか?見た感じ日本人じゃなさそうだし……外国の方ですか?」
「外国……というのはあまり分かりませんが、ここから遥か遠い場所から来ました」
「……どゆこと?」
「俺もわからん。とりあえず外国人なんじゃないか?」
「あーククリさんだっけ、なんでこんな所にいるんだ?」
「天啓を受けまして、ここに来ればより良いものを得ることができると。本当は元いた場所で生涯を終える予定でしたが、天啓に従いここまでやってきたという感じです」
「……おい雄太、天啓とか言ってるぞ」
「うん……ヤバい人かも……」
「ところで雄太さんと翼さんはどちらでソレを見つけたのですか?」
「ソレ?」
「ソレですよ、ソレ」
そういうとククリは俺たちの鞄の中を指さす。鞄の中に手を入れる。中には教科書やノート、筆記用具に弁当箱、財布に虎の形をした玩具。ガチャと音を立てて鞄から取り出す。なんで鞄の中に玩具なんか入れているのだろう。気がついたときからずっと持っていた謎の玩具。手放してはいけないような気がしてずっと持ち歩いている玩具。
「怪獣なんてどうやって手に入れたのですか?」
「怪獣……?」
「はい、怪獣ですよねそれ」
ククリの深緑の目がギラリと怪しく光ったような気がした。その眼光に少しだけ言葉が詰まる。
「怪獣ってアレだろ?特撮とかそういうのに出てくるでっかい化け物。確かに特撮系の玩具見てぇだけど怪獣とは違うだろ」
翼も鞄から取り出した鳥の形をした玩具を手に握りながら言う。
「特撮というのが分かりませんが、怪獣というのは時間や空間に囚われず、生きることや死ぬことからも開放された神なる存在ですよ」
「意味わかんねぇ」
「私は雄太さんと翼さんの怪獣を見てみたいです。1度でいいので扱ってみてくれませんか?」
「扱うって言ったって、どうやればいいか分からないし……」
「怪しすぎる。雄太早くここから離れよう。そして警察に連絡しよう」
「起動方法が分からないのであれば、私がお手伝いいたしますよ。怪獣は大きな情動を動力源にしています。恐怖心もまた大きな情動のひとつ」
そう言いながらククリは立ち上がり近くを通りかかったサラリーマンに手のひらを向ける。サラリーマンは困惑した表情でククリを見つめる
「見せてみてください、貴方の中の情動を。ー情動回帰ー」
ククリの目が鋭く光る。手をかざされたサラリーマンが突然痙攣し始める。あがががががが……とぶくぶくと口から泡を出し、全身の皮膚が紫色へと変色していく。指先から、額から亀裂が走り、破裂。中から人の体内には収まらないほどの大きさの化け物が現れた。蛇のような手足のないしなやかな身体に黒色の分厚い鱗、背中からは所々破れている大きな翼が生えている。
「な、なん……なんだ……」
身体が動かない。蛇に睨まれた蛙そのまんまだ。目の前の体長5m程の巨大生物の鋭い眼光が雄太たちをを睨んでくる。腰が抜けて動けない、開いた口が閉じられない。心の底から恐怖が込み上げてくる。
逃げたい、死にたくない。それは翼も同じようで雄太と同じく動くことすらできていない。そんな時、手に握っている玩具が鼓動を鳴らし淡く光り出す。
頭痛が走る。昔の記憶、小学生の時も同じような状況に陥ったことがある。その時は無我夢中だった。けれど今ははっきりと感じることが出来る。手に持つこの玩具が”バスターガジェット”が力を貸してくれる。
コイツの起動方法を、力の使い方を自分のやるべき事が鮮明になる。
「……やらなきゃ」
「雄太?」
「わからない。けど俺なら、俺たちならやれる気がする。これを使ってあの化け物を止めないとっ!いこう、翼!」
「お、おう!」
なんだか分からない。この心の奥底から込み上げてくる熱い何かが身体を動かす。頭では今のこの状況もなぜこの玩具を使うのかも全く理解出来ていない。それは翼もきっと同じで得体の知れない自信に戸惑っている。
「アクセスユニット!バスター・ソルジャー!!」
「アクセスユニット、バスター・ウィング!」
強く握りしめたガジェットを上へと突き出し、大きな声で叫ぶ。ガジェットは言葉に反応し、大きな起動音と共に巨大化していく。ガジェットから放たれた光に吸収され、雄太と翼はそれぞれバスター・ソルジャー、バスター・ウィングの操縦席へとつく。
内部は180℃を見渡せるモニターに中央に小さな箱があるだけの質素な空間。箱には右側に操縦桿のような形をした片手用のグリップとトリガー、左側に4×4の配列の黒い四角いボタン。上側に左から赤、黄、緑のランプがあり、現状は緑のランプが点灯している。
箱を持ち上げてグリップを強く握る。
モニターをしっかりと見つめる。目線の大きさは目の前の化け物と同じくらいの約5m。操作方法は直感で理解出来る。まるで自分の手足のように動かすことが出来る。
「なんだか、すげぇ特撮のメカって感じだな」
「うん。今ならなんでも出来る気がする!」
バスター・ソルジャーを駆動させる。見た目通りの虎のように四足歩行を駆使し、アクロバティックに動く。怪獣に素早く近づいて前足の爪で斬りつける。
しかし、怪獣も一筋縄では行かない。硬い鱗で全身を覆っているために爪による攻撃では鱗に傷をつける程度で、本体にダメージが入っている感触はしない。
「硬い!ソルジャーの爪じゃダメージを与えられない!」
「だったら任せろ、ウィングの火力で何とかしてみる」
ウィングを怪獣から少し離れた場所でホバーさせ、ボタンをコマンド操作のようにポチポチと押す。モニターに表示されたターゲットが怪獣を捉え、トリガーを引く。ウィングの両翼から展開されたガトリング砲が怪獣に弾丸の雨を食らわせる。
弾丸を受けた化け物は良いダメージが入ったのか叫び声を上げながらよろける。
しかし、化け物も黙ってはいない。太く長い尾を鞭のようにしならせ、ウィングの方へと攻撃を繰り出す。ソニックブームが起きるほどの素早さから繰り出された攻撃は動きなれていないウィングでは避け切ることは出来ず、クリティカルヒットしてしまう。
「クソ!被弾しちまった!」
「翼ッ!」
「大丈夫だ、まだ何とかなる!」
ウィングは一撃貰ったが、何とか体制を立て直し再び飛行を続ける。
「雄太!俺が狙ったところを狙え!さっきのガトリングで装甲が剥がれてるハズ。お前の爪でも攻撃は通るハズだ!」
翼に言われて攻撃箇所を見る。一点を集中的に狙ったためかガトリングを受けた部分は硬い鱗の装甲が剥がれているようだ。
「行くよソルジャー。俺たちの力見せつけてやろうぜ!」
グリップを強く握り勢いよく動かす。住宅街という地形を上手く利用し、翻弄するように3次元的に動く。化け物も反撃を繰り出そうとしているが、中々狙いが定まらないのかたじろんでいる。その一瞬の隙をつく。
狙い済ました一撃は化け物の装甲が剥がれた身体へと深く突き刺さる。
「グギャァ!」
「今だ、翼!!」
「内側なら脆いだろ!くらいやがれ!!」
化け物が攻撃によって大きく開けた口の中に、すかさずウィングが展開したガトリング砲をぶちかます。
柔らかい内側から凄まじい弾丸の雨を食らわされた化け物はしばらくのたまった後動かなり、数秒後黒い霧となって霧散した。
「やった……のか?」
「……素晴らしいですね。これほどまでの情動を秘めているなんて。これからが楽しみです」
そういうとククリはこの場から離れるようにどこかへと歩いて行ってしまう。しかし、それをソルジャーとウィングが阻む。
「ちょっと待てよ、このまま逃がすと思うのか?」
「あなたには色々聞きたいことがあるんでね。このまま逃げられちゃ困るんだよ」
「なるほど。ですがそんな悠長にしてて良いのですか?」
「あ?」
ククリは視線を横へと移す。ウィングに乗っている翼はその視線の先に何があるのか瞬時に理解出来た。
「あなた方が戦っている間に、怪獣を向こうの方へと向かわせました。お二人と似たような感じがしたのでお友達では無いでしょうか。今頃、私が向かわせた怪獣に襲われているかもしれません」
数キロ離れた先に先程と同じ怪獣がいるのが目に入る。怪獣はどうやら戦闘をしているようで激しく動き回っている。
「テメェ!」
「みんなが心配だ。行こう翼」
「ッ……クソ!」
「ご安心ください。またすぐに会うことになりますよ。私はあなた達に会うために遥々遠い星から来たのですから。それでは」
ククリはそういうとニッコリと笑いながら歩き去ってしまう。
「翼!俺のソルジャーじゃ細い道通れないから、ウィングで掴んで連れてってくれ!」
「もちろんそのつもり!」
ウィングの足でソルジャーの肩をがっちりと掴み持ち上げ飛行する。ソルジャーを掴んでいるとはいえ、かなりのスピードで飛行することが出来るためすぐに怪獣がいる場所へと向かうことが出来る。
「コレって………」
「薄々感じてたはいたけど……まさか……」
たどり着くとそこには目を見張る光景が待っていた。
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[BGNo.001]:バスター・ソルジャー
[概要]︎
一之瀬 雄太が所有、使用するバスターガジェット。オレンジ色をベースにシルバーの塗装と赤いラインが特徴の四足歩行で虎のような造形をしている。スピード、パワー、耐久全てにおいて平均的であり、よく言えば万能型、悪く言えば器用貧乏な機体。しかしソルジャーの本領は他のバスターガジェットがいる時に発揮される。
ソルジャーは他の機体の中心となるユニットコアを所持しており、ソルジャーと他三機と共に合体し人型へと変形することが出来る。合体することでユニットコアがフル稼働することでソルジャーだけの必殺技を放つことも可能になる。
[使用可能技]
・ソルジャークロウ
・ソルジャーファング
・バルカン砲
・ソルジャーフルチャージブラスト
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[BGNo.002]:バスター・ウィング
[概要]︎
二宮 翼が所有、使用するバスターガジェット。青をベースにシルバーの塗装と水色のラインが特徴の鳥型の造形をしている。紙装甲の代わりに高い機動力と火力を備えており、バスターガジェットの中で唯一空を飛ぶことが出来る機体のため航空攻撃や偵察など攻撃からサポートまで幅広くこなすことが出来る。
[使用可能技]
・ウィングタックル
・ウィングスラッシュ
・ガトリング砲
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戦闘描写難しい。。。
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