表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界のんびり漫遊記  作者: カイ
第8章 国立学校編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

272/562

325、学校初日 1

朝起きると外はまだ若干薄暗い時間帯だった。


俺はユーリを起こさないようにこっそりとベッドを出ると、窓へと近づく。

外は雲一つないいい天気のようだ。


スマホの時計を見ると、まだまだ朝食までは時間がありすぎるし、かといって寝直すには微妙な時間だ。


俺はため息を1つつくと部屋の中を見回す。

……あれ?セバスは?

室内には俺とユーリのみで、セバスの姿がない。

一体、どこへ行ったんだろう?


とりあえず索敵でこの辺りを見てみると、近くにはいないことが判明。……一体どこへ?


しょうがないので椅子に座って鞄の中から制服を出したり、教科書に名前が書いてあるのかとかのチェックをして時間を潰す。



そんな事をしていると、突然窓が開閉した。

俺がビクッとしてそちらを見ると、何もない空間からセバスが現れた。

あれ?セバスって転移できたっけ?


俺が不思議そうに見ていると「おはようございます」と言って近づいてきた。


「どこ行ってたの?」

「実は昨日の夜に少し気になりましたので、目眩ましの魔法を使って王城に侵入してきたのです。」


セバスのその返答に、俺はかなり驚いた。

なんで王城に行ったんだろう?


セバスに聞いてみると、どうやら王妃の動向を覗きに行ってきたらしい。

王妃の子供は10歳というにはまだ少々幼く、母親にべったりだったそうだ。

その辺はやはり、室外にあまり出ることなく母親から育てられていることの弊害なのかもしれない。


セバスはどんな子なのかをしばらく見ていたそうだが、別に第一王子のように傲慢なところもなく、かといって第二王子のように利発な所も見受けられなかった、とのことだ。


なるほど、全くもって『普通の子』のようだ。

じゃあどこから『優秀な子』という情報が出てきたんだろう?


服装や言葉遣いの件は正しい情報だったようで、『王子』の服装をして『男の子』のような言葉遣いで話していたそうだ。

そうなってくると、いよいよ鑑定で出ていた『王の挿げ替え』疑惑が濃厚になってくる。


「とりあえず今の所は王妃にも子供の方にもおかしな動きはありませんでした。それに怪しい人物も接触しては来なかったようです。……どうします、どうせシエル様が学校に通っていらっしゃる間は私は鞄の中で待機するだけですので、いっその事王妃を隠れて見張っていましょうか?」


セバスはそう言って、俺の返答を待っている。

う〜ん……確かにセバスは暇を持て余すだろうから、本人の申し出もあるし、王妃を見張ってもらおうかな?


俺はセバスに見張りを頼むと、セバスは「了解しました」と言って窓から出ていく。

その途中で姿が消えたので、転移ではなく単に見えなくなるだけなのだろう。



セバスと話しているうちにちょうどいい時間になったので制服へと着替え、ユーリを起こす。

朝食食べたいだろうからね。


起きたユーリにもセバスのことを話し、しばらく姿を見せなくても任務をこなしているだけだからと言っておいた。



それからしばらくするとリッキーが朝食に誘いに来たので、3人で向かう。

他のメンバーはもう先に行ったそうだ。


「あれ?セバスは?」

リッキーは俺たちしか部屋から出てこなかったことに気づき、そう言った。

俺はリッキーにセバスのことを話し、暫く留守にすることを告げた。


「……なるほど、王妃の所へ、ねぇ……。どんな奴が訪問しに来るのかも分かるかもしれないな。」


リッキーはニヤリと笑ってそう言う。

ちなみに後で馬車に乗ったら、スコットさんたちに話しておいてくれるそうだ。



「おはよう、シエル。よく眠れたか?」


食堂に着くと、スコットさんが声をかけてくる。

俺は「まあまあ……かな?」と答える。

他の人達も口々に挨拶をしてきた。おはよう、みんな!


「今日から学校が始まるが、緊張はしてるか?」


スコットさんは俺達学生3人組に向かって笑って言った。


「いや、俺はなんだか緊張してないみたいだ。」

「俺達もそんなには緊張していない。」


俺は笑顔で、ミストさんは少し澄ました感じでそう言った。


「なら良し。昨日聞いてきた話によると、1時限目は校内案内らしいから気を抜いていてもいいぞ。リーシェさんは昼食後の授業になるから、楽しみにしてろよ?」


リッキーが爽やかにそう言った。

そっか、リーシェさんは午後からなんだね?



それから俺たちは朝食を手早く食べると、馬車に乗って学校へ向かう。


学校に着くと、門から玄関まではやはり馬車の行列ができていた。……少し早めに来て良かったよ!


馬車から降りて校内に入ると、リッキー達とは別行動だ。俺達3人だけで教室へと向かう。


向かっている間、なんだか皆の視線が集中しているようで、ちょっと居心地が悪い。


「……お前、目立つからなぁ……。」


ミストさんにボソリとそう呟かれてしまった。

どうやら皆からの視線が恥ずかしいらしい。

……大丈夫、すぐに慣れるよ!



教室へと向かって歩いていると、「おい、そこの銀髪!」と後ろから声をかけられた。

振り向くと、そこには王族3人組がいた。……2名、仁王立ちで。


俺は3人の姿を見て軽くため息をつくと「遅刻しますよ?」と言う。


「そうだぞ、まずは教室は向かおう。どうせ同じクラスなんだし、今じゃなくてもいいだろう?」


クロードがため息をついて2人にそう言う。

2人は舌打ちをすると、俺たちを追い越して早歩きで行ってしまった。

クロードは俺を追い越す時に「すまんな」と苦笑いをしながら声をかけていった。……良い奴か?



俺はふと何気なく目をやった、挨拶と一緒に上げたクロードの左の手首に、俺の作ったブレスレットがあるのを見つけてしまった。


……なるほど、国王は彼を選んだのだね。


まぁ俺も彼がなるのが一番国の為になると思ったほどだから、この国のことをとても大切にしている国王ならやはり彼を選ぶだろう。


それにしても彼は、あのブレスレットのことをきちんと説明を受けてから身につけたのだろうか……?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ