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異世界のんびり漫遊記  作者: カイ
第7章 いろんな出来事

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309、入学式

俺は彼らと距離があるうちに、人影に隠れながらそっと少しずつ別な所へと移動を開始した。


ある程度離れてホッとしていると、キョロキョロしていた王族3人組の1人が俺を見つけてまた俺の方へと歩き出す。

するとまたもや人垣が割れて、俺達への道が出来始める。

俺がまた逃げようと動き出した所で、3人組の1人である一番体格の良い男子が大きな声を上げた。


「おい、そこの銀髪。そこで止まれ!」


そこまで言われたら俺は逃げるわけにもいかず、しょうがないと腹を決めた。


王族3人がこちらに歩いてくるのが見える。

俺が心の中で『こっち来るなよ』と思っているその時、急にこの会場を警備していた騎士が声を張り上げた。


「国王陛下、王妃陛下のご入場です!」


するとその場の全ての人が入り口に向かって体を向け、頭を下げる。

隣りにいたミストさん達も急いで頭を下げたので、俺も倣って頭を下げる。

……近くまで来ていた王子から「チッ!」という舌打ちが聞こえたのは、気のせいだろう。


すると国王は一旦立ち止まったらしく、衣擦れの音が聞こえなくなった。


「みなの者、気にせずに楽にするがよい。今日は私の第一王子、第二王子、第一王女の学校の入学式の為に来ているのだ。私も王妃も1人の親としてこの場にいる。みなと同じなのだから、遠慮は程々にな?」


国王はそんなことを言って皆の緊張を取ろうとしたのだが……そこまで効果はなかったかもしれない。

だが、顔を上げた皆の表情はなんだか穏やかだ。


その国王が王妃を連れてゆっくりとこちらへとやってくる。

やはり王子たちと同じく、通り道にいる人達が道を開けて通り道を作る。……なんで国王もこっちに向かってるの?


そうやって国王がこちらへとやってきて俺の目の前に立つ。


「そなたが新しくスノーホワイトのメンバーになったシエルという者か?」


国王は興味津々という顔で俺を見ている。

……何で分かったんだろう?


「ふふっ、私が何で君のことを知っているのか不思議かね?君はあそこにいるうちの魔法師団長のお気に入りだからね。彼から君の自慢話ばかり最近は聞かされているんだよ?」


国王はおかしそうに笑ってそう言った。

……リーシェさん、一体国王相手に何を話してるんです!?

俺はバッとリーシェさんを見ると、吹き出しそうになりながら彼は俺から目を逸らした。


「君とは後でいろいろ話をしたいと思うのだが……君の『保護者』が許可してくれたら、かな?」


国王はスコットさんたちの方をチラッと見てそう言った。

俺もそっちを見ると、スコットさん達は苦笑いをしている。


「父上、我々も彼に紹介をしてもらえませんか?」


いつの間にか直ぐ側に来ていた王族3人組のうちの1人がそんな事を国王に願いでた。一番体格のいい男子だ。


国王は少し考える素振りをしたが、1つ頷く。


「よかろう、これから3人ともこの子と同じ学年で通うのだから、顔繋ぎはしておいても何もおかしくはないだろう。」

「ありがとうございます、父上。」


国王の言葉にそう言ったのは、別の男子だ。

彼は先ほどの王子とは異なり、眼鏡をかけているからなのか知的な印象だ。

この2人が王子なのだろう。

残った女子が王女なのは間違いようがないが、この王子のうちのどちらが『問題児』なんだろう?


「シエルくんや。この3人が私の子供で、私に近い方から第一王子のセイン、第一王女のローラ、第二王子のクロードだ。仲良くしてやってくれないか?」


国王は3人を穏やかな表情で紹介してくる。

国王はその表情から3人への愛情がうかがえるが、隣にいる王妃は無表情で3人を見ている。

……あれ?自分の子供……だよね?違った?


俺は少し気にはなったが、とりあえず3人の方を向いて軽く自己紹介をした。

もちろん今後の為にも俺がスノーホワイトのメンバーだというのは伝えておいたよ!



「では、国王、王妃の両陛下もいらっしゃったことですし、今年度の入学式を開催いたしたいと思います。まずは校長先生からの挨拶です。」


俺達の自己紹介が済んだ頃合いを見て、司会者らしき先生が魔法で自分の声を大きくしてそう言った。


すると壇上にいる先生方の中から、長い白ひげを顎に蓄えたお爺さんが一歩前へと進み出る。

あの人が校長かな?

その先生は先ほどの先生と同じく、魔法で自分の声を大きくしたようだ。


「え〜……本年度も今日から始まり、君たち新しい生徒を迎えました。これから君たちは大体4年ほどこの学校で学びます。その間にしっかりと友情を深め、しっかりと勉強をし、そしてしっかりと身体も精神も鍛えてください。この学校では貴族の子息子女がほとんどですが、君たちはこの学校ではその身分をひけらかさずに、みんな平等だということを忘れないでください。以上で校長からの挨拶は終わります。」


校長先生からの挨拶が終わると、また司会の人が話しだす。


「校長先生、どうもありがとうございました。……それでは次は今年度から赴任した先生の紹介に移ります。短期間ではありますが、この国の冒険者チームである『スノーホワイト』の皆さんが実技の講師として赴任いたしました。彼らはこの国でも屈指の冒険者チームで、世界を飛び回って活動していますのでなかなか捕まらないのですが、今年度はそのスノーホワイトのメンバーの一人が入学いたしましたので、在学中のみの臨時講師となります。……スノーホワイトの皆さんは前へ。」


司会者の人がそう言うと、スコットさん達4人は一歩前へと進み出る。


「皆さん、この4人の顔をしっかり覚えておいてくださいね。」


司会者の先生がそう言うと、一人一人挨拶をしてから列へと戻った。


こうやって4人を離れた場所から見ていると、『先生』にちゃんと見えるから不思議だ。


これからの数カ月、みんなと仲良くやっていけると良いな!

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