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異世界のんびり漫遊記  作者: カイ
第6章 王都近くのダンジョン編〜

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222、強いよ、スコットさん!

マックスさんから自分たちのことを聞いた『至高の頂』のメンバーはニヤニヤしながらこちらを見てくる。

そのチームのリーダーがスコットさんを見上げてニヤリと嗤った。


「そういう事!だから分かるだろう〜?俺達に逆らうのはマズイってことが。それが分かったら、さっさとそのガキを渡せよ。あ、ついでにさっき巨大な炎の魔法を使ったジジイも貰うかな。お前達のチームは戦闘力が激減だろうが、構わないだろう?『勇者御一行』に貢献できるんだからな!」


そう言って俺に手を伸ばしてきた。

俺はその手を軽々と避けて、一瞬で結界を仲間たちに張る。よし、これで手出しは不可能だね。


実は彼らの仲間がエミリーさんやリリーさん、ユーリのそばに行って、人質みたいに取ろうと考えていたっぽいんだけど、その動きは索敵魔法を出したままの俺には丸見えだったんだよね。


俺が結界を張ったのに気づかなかった奴らの仲間は、3人に近づいて行って見えない壁にぶつかって驚いた顔をした。


「リーダー、こいつら捕まえられないんだけど!」


彼らは壁を割ろうとしてドンドンと武器を叩きつけて、チームリーダーに大声で訴える。

……それ、こっそりやる意味無くなったよね?


すると目の前の『自称勇者』はチッと舌打ちをすると、俺を睨みつけた。


「貴様の仕業か。早く結界を解けよ、俺が怒らないうちに。さもないと酷い目に合わせるからな?」


彼はそんな事を言うが……酷い目って何だ?俺は首をひねる。


「だから何度も言うように、なんでお前らの言う事を聞かないといけないんだ?たかが『勇者』だろ?」


スコットさんのその一言に、『自称勇者』はカチンときたらしい。


「何だと?『たかが勇者』だと?俺は国に認められた『勇者』だ。この国で一番強いし、聖剣も使える。それに国に認められた俺に逆らうってことはこの国にいれなくなるってことだ!それでも逆らうのか!?」

「……聖剣についてはよくわからないが、別にお前がこの国で一番強いとは言えないと思うがな。それに俺たちは冒険者だ。別にこの国で活動できなくたって他国で活動すれば良いことだ。問題は何もない。」


『自称勇者』に淡々とそう言いきったスコットさん。

そうだよね、この人の言うことを聞く必要なんて全くないよね!

俺は笑顔でスコットさんを見上げる。

そんな俺をスコットさんは頭を撫でることで答えてくれた。


「……わかった、ならば決闘といこうじゃないか。それに勝ったら、俺たちは引く。だが負けたら言うことを聞いてもらおうじゃないか。」


『自称勇者』はかなりイライラしている様子でそんな事を言う。

……まぁスコットさんが負けることはないと思うけど、こいつらどんな卑怯な手を使ってくるのか分からないからなぁ。


俺がそんな事を考えて唸っていると、スコットさんが苦笑いをして俺に小声で言う。


「大丈夫だ。あいつら、そんな強く感じないからな。」


うん、そうだよね、俺もそう思った。

それからスコットさんだけ結界から出て、休憩所にできたクレーターの中心へと向かう。……少ししか離れてないけどね!


スコットさんと『自称勇者』がそこに立つと、武器を構える。

周りには『至高の頂』のメンバーがぐるりと囲んでいる。


「ルールはどうするんだ?相手が降参するまでか?」


そうスコットさんは自分の愛剣を構えながら彼に問う。

すると武器を取り出した『自称勇者』はハハハッ!と嗤うと、スコットさんの言葉に答えた。


「もちろん……お前が死ぬまでだ!」


そう叫ぶとみんなで一斉にスコットさんに襲いかかった。……えっ、卑怯じゃない!?


そんな彼らを冷静に見ていたスコットさんは、まずは斬りかかってきた『自称勇者』の剣を簡単に受け流し、その剣を素早く手首を返すと剣の腹を使ってホームランよろしく、彼を遠くに薙ぎ払った。



その後の戦いは本当に凄かった!

スコットさんの独壇場となったのだ。


先ほど遠くに薙ぎ払われた『自称勇者』はその時のダメージで気絶して動けなくなり、周りを取り囲んでいた『至高の頂』のメンバーは雑魚ばかりだったらしくて、全く相手にならなかったんだよ!


結局そんなに時間をかけずにバッタバッタと皆を1人で沈めたスコットさんを、周りで見ていた他の冒険者達は盛大な拍手で迎えた。


「……な?この国で一番強いのは『自称勇者』のあいつじゃない、ってことだ。」


こちらに戻ってきたスコットさんは肩を竦めてそう言う。確かにね!

どう考えても『至高の頂』よりもスコットさんのほうが強いし、なんならチームメンバーを合わせてもスコットさんのほうが勝ってしまったくらいだ。


う〜む……これでなおのこと、何で『自称勇者』か勇者になれたのか分からなくなったなぁ……。

強さだけが選ばれる基準じゃない、ってことなんだろうね。


その時、ふと『自称勇者』が目に入った。


彼の側には先ほどスコットさんと剣を交えた模擬戦の時に使用した剣が落ちていた。


……もしかして、『自称勇者』だといえども国が認めた勇者なんだから、あの剣は聖剣だったりしてね?

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