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侵略者  作者: 京衛武百十
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解明

マリーベルが住む洞窟へと到着したマリアンとベルカは、イリオを相手におしゃべりをしていた。『もしかしたら出掛けてるかも知れない』と言っていたように、マリーベルがいなかったからだ。シルフィに会いに行っていたからである。


イリオから、マリーベルと同じくブロブと一緒に住んでる女の子に会いに行ってると説明を受け、マリアンもベルカもその目的を察してしまった。今回の件について話をする為に行ったのだろうと。


もっとも、本当は会いにいく必要もなかった。と言うかなくなっていた。シルフィ自身が、虫歯と引き換えにブロブと交信できるようになっていたので、インターネットのようにブロブを通じて会話だってできるようになっていたからだ。それを知らなかったから、シルフィもそういうことができると気付いていなかったのでマリーベルに連絡を取っておらず、わざわざ会いに来させるという手間をかけさせてしまった。まあ、インターネットを始めたがメールの使い方を知らずに連絡が取れなかったという感じか。


で、シルフィが、自分の虫歯をプリンに食べさせて融合を果たしたことに、マリーベルさえ唖然としていた。


「な…え? そんなんでいいのか…?」


シルフィの話を聞いたメリーベルの第一声である。


マリーベル自身はヌラッカに丸ごと食われそうになり、全身の表皮の消化が始まったのと同時に彼女の触覚や痛覚とヌラッカが融合したことで今の彼女になった訳だが、それ故、そこまでしないと駄目だという無意識の思い込みがあったのだった。これも、ブロブ内にいる人間の知識がまだ十分でなかったことによる誤解であろう。


ヌラッカと融合して置き換わってしまった透明な表皮はその後の新陳代謝で失われてしまった為に一見しただけでは普通の人間と変わらないものの、よく見ると実は毛根も融合しているので産毛は透明だったりするのだ。厳密には頭髪の一部も透明になっているのだが、白髪のようにも見えるので、マリーベル自身もそれとは気付いていない。透明な抜け毛に気付いても、単に文明的な暮らしをしてないことで肉体的にはストレスがかかっているのだろうとか深く考えずに解釈していただけだった。


現時点では最もブロブのことを良く知っているマリーベルではあったが、専門家的に詳しく調べてはいないので、理解できていなかったり誤解している部分もあるという訳だ。普通の人間でも、自分の体の見える部分についてはよく知っていても、見えない部分、知識が追い付いていない部分についてはよく分かっていないのと同じようなものだろう。


虫歯を食べてもらうという、シルフィの子供っぽい思い付きで行ったことが、またブロブの生態について解き明かすきっかけになったということであった。



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