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吸血鬼物語り  作者: kurokuro
第一幕
9/14

ep 狸

「夜の神社って雰囲気でるッスね。」


第一話 狸隠神社


 ―ノロイニンギョウ― の件から2日たち夏休みも中盤に差し掛かろうとしていた。今ワタシと、 ≪吸血鬼≫ は、裏山にある、人知れずの神社に来ている。名を、狸隠神社。なぜ、この神社に来たかと言うと、ある依頼が切っ掛けだった。


「それで、本日はどのような ≪依頼≫ を?」

「はい。最近変な、ことが起きていまして、塾の帰りに、暗かったんですけど、ハッキリと見たんです! 電柱の側に、武士がいたんです! 一度だけじゃないんです! 何日も、何日も、それに、少しづつですけど、動いているんです! 裏山の方向に向かって」

武士がこんな時代にって、違うな。 ≪怪≫ の仕業かな? それにしてもだ、どうして武士なんか。

「そうだな。今、現時点で言えることは、夜道には気を付けろ、ぐらいだな。して、裏山には何か、あるのか? まだ、ここに来て、月日も浅くてな。何か、知っているか?」

確か、裏山には、

「狸隠神社がありますね」

やっぱり。不気味で、何時建てられたのかも分からず、参拝をしている人も居ないだろうと言われてる、神社。名にもある通り、狸を祀る神社。そして、数年前に失踪事件があった場所。噂では、狸が隠したとされている。まぁ実際の所は違うのだけれども。

「おそらくですけど、また誰かを拐うんじゃないかと思って、数年前に起きた、失踪事件が再発するかと、思いまして」

ほら、そうなると思った。

「分かった。良いだろう。しかし、この件に関しての最終的な物は何だ? 今のところあやふやだ」

「ああ、それに関しては、武士の正体です。ただそれだけをお願いします」

「分かった。その、 ≪依頼≫ 引き受けよう。 ≪報酬≫ は」

「一万です。これぐらいしか、持っていなくて」

学生が出せる、最高額と言っても良い。実際のところ、お小遣いも千円と言ったところだろう。

「それで、良い。一先ずこちらも調査はするが、報告までの間は、夜道に気を付けろ、良いな?」

「ありがとうございます」

そして、その後世間話を少しした、後、学生は帰っていった。

「ねぇ ≪吸血鬼≫ 武士なんて本当に居ると思う?」

「さぁな。実際の所は分からん。が、 ≪報酬≫ は受け取ってしまったんだ。調査はするが、兎に角。あの、学生は、あやふや過ぎる。結局の所何にも分からん。お前も夜道には、気を付けることだ。いいな?」

あら、お優しい。あの、 ≪吸血鬼≫ が心配だなんて。よっぽど危険なんだろうな~失踪事件も絡んでいるし。

「さて、武士は夜に出ると言っていたか、なら、裏山にある狸隠神社に行くとするか、夜に」

どうしよっかな。私は。

「楽しそうッスね。肝試しですか?」

黒笑が言ってくる。ん? いつの間に!

「さっきですよ。俺も、行って良いッスか?」

「別に良いが、いや、いいか。自分の身は自分で守れよ」

黒笑には、 ≪鬼≫ の ―ミギウデ― がある。とてつもなく、強い。なら、うん。大丈夫か。

「今日の夜に行くぞ」

「は~い」

そうして、ワタシたちは、裏山にある狸隠神社に来たのであった。

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