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竜王

見つけてくださり、ありがとうございます✨

PV、評価、ブックマークありがとうございます!

大変励みになっております✨


 「では、報告致します。 第2魔国は表面上は特に問題も無くて穏やかですが、水面下では各々が利益やら損得やらを考え動いているようです」

 「そうか、‥‥‥‥‥それはもうすぐ魔王の代替わりがあるからかい?」

 「はい、その通りです。確か、名乗りをあげているのは1人だけ。三大公爵家の1つ、スタロット家の第1子だけです」

 「他の公爵家、ガタナ家とベルーゼ家からは名乗りをあげた者はいないのかい?」

 「はい、あげてはいません。ですので、スタロット家の第1子でほぼ決まりかと思います」

 「そうか‥‥‥‥‥。確か、スタロット家の第1子は大層な色男だと聴いた事があるが、そうなのかい?」

 「はい、まぁ‥‥‥‥‥そうですね。女性の方から寄ってくるという噂はあるようです。婚約者がいるにも拘わらず、だそうです」

 「それはまた、婚約者殿も気苦労が絶えない事だね」

 「そうですね、本当に」

 「だが、魔王位を巡って争いが起こらないようで何よりだ」

 「はい、その通りです」

 

 「あの、すみません、質問です」

 「何かな?ローズ」

 「魔王の代替わりとか名乗りとか、何ですか?」

 「ん?あぁ‥‥‥知らなかったか。 魔族の王、魔王はね、300年毎に代替わりするんだよ。世襲では無くて、その時に一番強い者が魔王になるんだ。魔力であったり武力であったり、魔族の上位貴族や魔族軍の上層部が認める強さがないと駄目なんだ」

 「一番強い者ですか」

 「そう、通常ならば複数名乗りをあげる者がいて、その者達で闘って最後に残った者が魔王になるのだけれど、今回は1人だけのようだから反対が無ければもう決まりだね」

 「そうなんですか。その魔王候補の方は、色男の他に何か情報はないんですか?」

 「メルクリウス、何かあるかい?」

 「そうですね、かなり魔力が強く剣術も優れ、性格は穏やかと聴いてはいますが‥‥‥‥‥少々、手が早いとかなんとか‥‥‥‥‥。気を付けたほうがいいかと」

 「それは気を付けないといけないよ、ローズ」

 「心配ないと思いますよ、お父様。だって、私が魔王に会う機会なんて無いですもの」

 「だよなー、普通、魔王は魔王城でデンと座って威張っているもんだろ?」

 「ははは、クリムゾンの言う事もわかるけど、会う機会はあるよ」


 「「「 えぇ?どこで? 」」」


 「魔王位に就いたら、きっと挨拶に来るだろうから、その時に会えるよ」

 「‥‥‥‥‥挨拶に? え? 何故?」

 「ベリル様、此処に挨拶に来るの?」

 「マジか、会えるのか、すげえ~!」


 「ククククッ、ベリル様、もう少し説明しないと、此処で会うと思われてしまいますよ」

 「そうですよ、旦那様。ローズ達に説明してあげてください」

 「ん?そうか、あー此処ではないよ。以前、幾つか隠れ家があると言ったのを覚えているかい?その内の1つに城があるから、そこを使うよ」


 「「「 城? 」」」


 ローズ、ティム、クリムゾンはベリルを見つめて首を傾げた。


 「魔の森の入り口に水魔の湖があるだろう?あの湖の真ん中に島があってね、そこに私の城があるんだ」

 「湖の真ん中に島、そこに城‥‥‥‥‥」

 「すげぇ~」

 「すごいねぇ~」

 「旦那様のお城はとても美しいよ。所々透明で、『水晶の城』って呼ばれているんだよ」

 「あの、上空から見た時は何も無かったですよね?」

 「それはね、隠匿魔法をかけてあるからだよ。島ごと隠しているんだよ。見つかったら面倒だろう? 特に、人族に見つかったら何をしてくるか‥‥‥‥‥」

 「その通りです。人族の欲深さはかなりですから」


 「お父様とメルクリウスさんは人族が嫌いなの?」


 「嫌いとまでは言わないが、特別好きではないよ。まぁ普通だね」

 「そうですね、私も同じです」


 「2人ともそうなの‥‥‥‥‥」


 ちょっと悲しくなってくるわね。この世界の人族って、かなり酷いのかしら。



 ティムが枝を揺らしながら尋ねた。


 「あの~?魔王が挨拶に来るのは何故ですか?」

 「ティム、それは私から話そう」

 「メルクリウス様から?」

 「あぁ、ベリル様が《 竜王 》と呼ばれているのは知っているかい?」

 「はい、知ってます。《 水の竜王 》でしょ?」

 「そうだ。私のような普通の竜とは違って、古代竜は《 竜王 》と呼ばれる特別な竜だ。 遥か昔、創世の女神がこの世界を創った時に、その手伝いをしたのがベリル様達、古代竜の方々なんだよ」

 

 ‥‥‥‥‥ちょっと待って。女神の手伝い?

 ‥‥‥‥‥この世界を創った時?

 ‥‥‥‥‥お父様、今、何歳なの?

 いやいや、歳は置いといて。

 ‥‥‥‥‥女神の手伝いなんて、もはや本当に龍神様じゃあないのよ。

 だから、日本の龍神様と意思の疎通が出来たということ?龍神同士だから?

 ‥‥‥‥‥そして、私は異世界の龍神様の娘になったというわけね。

 ‥‥‥‥‥えらいこっちゃ! ひぇー。


 私はただただ焦っていた。



 「はい、それも知ってます。じじ様から教わりました。ベリル様はこの東の大陸を創ったんだって」

 「自分も猫の長老から教わりました。東の大陸で1番偉いのはベリル様だと」


 ‥‥‥‥‥え? ティムもクリムゾンも知ってるの? 知らないのは私だけ? 

 あらやだ、どうしよう‥‥‥。

 冷や汗が‥‥‥‥‥。


 「ローズ、大丈夫かい?気分が悪そうだけど」

 「へ? だ、大丈夫ですよ、お父様」

 「ならば良いが、気分が悪い時はちゃんと言うんだよ」

 「はい、もちろんです」


 「今ティムが言った事だけど、この東の大陸自体は女神が創ったんだよ。私はそこに少し手を加えただけなんだ。自分好みにね」

 「では、他の大陸も他の古代竜の方々が?」

 「そうだよ。

  北の大陸は《 地のヘリオドール 》

  南の大陸は《 火のカーネリアン 》

  西の大陸は《 風のエスメラルダ 》 が手を加えた」


 「ベリル様のように

   《 地の竜王 》

   《 火の竜王 》

   《 風の竜王 》 と呼ばれているよ」


 メルクリウスさんが補足した。


 「闇と光は?」

 「彼等はね、女神の下にいるよ。

 《 光のジルコニア 》は、魂が輪廻の輪に還る手助けをしているし、

 《 闇のオニキス 》は冥府を見護っている」


 「じじ様から聴いた通りだ」

 「あぁ、猫の長老が言った通りだ」


 「だから代替わりの度に新しい魔王は、この東の大陸で1番偉いベリル様に挨拶に来るという訳さ」


 「お父様達は凄いんですね」

 「凄いね!」

 「あぁ、凄い!」

 「改めて聴くと、本当に凄いですね旦那様」


 「ノトまで止めてくれ、もう昔の事だし、只の慣習だよ。 ‥‥‥‥‥それよりも、メルクリウス、報告の続きをたのむよ」

 「わかりました。魔国の森についての話になります」


 メルクリウスさんは、真剣な面持ちで話を始めた。


 



読んでくださり、ありがとうございます✨

またおつきあいくださると嬉しいです。

皆さんに良いことがありますように✨

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