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74 ごめん


「「ごめん」なさい」

「もういいから」

 隣に座っているアクトにテーブルを挟んだ二人が眉をものすごく下げて、謝っている。

 そう。テーブルを挟んで、二人はしっかり座り、私たちは今、テーブルを囲んでおやつを食べようとしている。

 そう、四人で夜ご飯の後のおやつを食べている。しかも、お義母さんの手作り出来たて、ほっかほかおやつ!

 すごいでしょ!アクトのパワーで何とかなりました!!

 うちのパートナーすごいっ!すてき!かわいすぎ!


 ただ、このおやつが何なのかは実はよく分かっていない。

 今食べてみたらなんだか甘いけど、名前を聞いていないし、食感も新鮮で例えられないよく分からない…。

 けれど!そんなことが何も気にならないくらいとにかくものすごく美味しい。

 ちなみに、作っている時、横で作り方とか料理の仕方とか色々教えてもらえた!もらえたんだけど、遠くにある食材や、まな板とかの料理器具を、お義母さんがいちいち魔法で取るものだから、そっちに驚いたり感動したりして、全然頭に入らなかった。

 食材も知らないもの沢山あったし。


 まぁそれはまた今度ゆっくり教えてもらえばいい。

 今は目の前にいる三人に集中した方がいい。またやってた。脳内一人パーティ…….。

 チラリと前の二人をみる。いつの間にか話している。まだ申し訳なさそうではあるけど。

 さっき謝っていた時は丁度ご飯を食べ始めました〜って時。四人でいただきます。をして少ししてからって感じ。


 ボケっと一人パーティしていた間に、話が移り変わったよう。

 多分。もういいから、楽しい話しよ?みたいなこと言ってた。多分。

「たのしいはなしか……」

 困っているのは目の前の二人。

 なにせ、あれだけあやつに対しての苛立ちを抱えていた様子だったし、なんなら直ぐに行こうとしてたし、アクトの事が気になって仕方ないのだろう。

 でもあれは絶対に、楽しい話では無いから。

 アクトの意志を尊重するなら、今は、あやつ関連の話は話せない。

 だから困ってるんだよね。助け舟を出しましょ〜。横にいるアクトに耳打ち

「はなす?」

「そうだね。いつ緊急要請が入るかもわかんないし」

 緊急要請ってなに?って聞きたかったけど、一旦押し殺した。

「僕たち、報告したいことがあって」

「ありまして」

 アクトが話し始めてくれたので、一旦のってみることにした。

「僕と、ソンサさん、付き合うことになりました」

「なりました」

 …………。なりました………。

 目と口が空いてますよ。お二人さん。どちらかの息を飲む音が聞こえたと思ったら。

「ええええええええええええ!!!!????????」

 まさかのお義母さんが叫んでいらっしゃってます。

 お父さんは……呆然って感じ。心ここにあらずとい。

「ソンサ!え、ほんと??」

「ほんとう」

「え、おめでとう」

「ありがとう」

 1周回って冷静になってるみたいです。

 祝福の言葉がすっと出るあたり、さすが私のお父さん。

 隣のお義母さんも、アクトに聞いてる。ほんとですよ本当。

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