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付加魔法は自分のために  作者: 仙堂レイ
第二章:十人十色
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始まりの街-23

「お待たせしました。こちら、ウリボーの包み焼きと魔草サラダ、ラビットシチューになります」


 いや、待ってない!そんなグロそうな料理なんか誰も待ってないからな!?

 しかし、非情にもテーブルの上に置かれていく料理……あれ?意外と普通の見た目だな。

 サラダは綺麗に盛り付けられているし、シチューも何の肉かさえ考えなければおいしそうだ。包み焼きも、何が入ってるのかは知らないが、表面はこんがり焼けているしこっちもおいしそうだ。


「これって、中身は何ですか?」

「フフッ、実際に切ってみてのお楽しみですよ♪」


 楽しそうに笑いながら去っていく店員さん。何か今の声に聞き覚えがある気がするんだが、気のせいか?

 まぁ、そんなことは別にいいか。どうせすぐに分かることだ。


「それじゃあまぁ、とりあえず食べるか」

「あ、ミナトはその猪丸ごとね」

「!?」

「ボクは、シチューとサラダ貰うから」

「いや、そういう問題じゃなくてな……?」


 そうじゃなくて、どうしてこんなもん俺一人で食べないといけないのかってとこだ。これ、どう見ても3人前以上あるだろ。


「なぁ、せめて分けないか?」

「ミナトってば、野菜そんなに好きだったっけ?」

「こんなに食べ切れないって言ってるんだよ」


 いや、確かに野菜は好きってほどじゃないけど別に嫌いではないぞ。まぁ、進んで食べたりはしないが。

 包み焼きにしても、出された以上消費しないといけないとは思うが、さすがに辛い。そもそも、元から小食でさらに空腹度システムがないせいで飢餓に苦しむことはないのだから、無理する必要ないけどな。


「ミナトはこれくらい食べられるようにならないと」

「せ、せめて徐々に段階を経てやらないか?」

「……じゃあ、5分の1だけ食べてあげる」


 よし、少しは減った。8割ならまだ何とか……。


「よし、それじゃあいただきます」

「はい、いただきます」


 とりあえず解体しなければということで、ウリボーにナイフを入れる。ナイフは思ったより簡単にスッと入っていき、包み焼きが切れた。すると中から出てきたのは……。


「うわぁ、いい趣味してやがるぜここのシェフは」

「ん?どうかしたの?」


 あまりにウリボーが大きいので、ノアの方からは断面が見えないらしい。うーん、これは見せるべきかどうか迷うな。


「いや、腕前は一流だなと」

「何が入ってたの?」

「気にしたら負けだと思うぞ」

「いいから、見せてよ」


 ノアが早く早くと急かすので、仕方ないから皿を回してノアに反対側を見せる。すると、露骨に表情が変わった。


「えっと、これは……」

「だから言ったのにさ」

「いやいや、普通こんなの予想してないって」

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