新たな自分-13
「いよいよだねぇ」
「ちゃんと当選してれば良いんだが……」
「大丈夫、そこは湊だから心配してないよ」
この謎の信頼は……昔からか。
妙に、運とか強いからな俺。
隼にも、テストとかでよく言われるが、アレは一応消去法とかで選択肢削ってやってるから、運だけではない。いや、運頼みがないわけではないんだけどさ。
そういや隼も、何か俺が当たってて当然のように話してたな。個人的には、そこまで可能性高くはないと思うんだが……。
「それにしても、やっぱりワクワクが止まらないな」
「まぁ、あれだけ騒がせたんだからいろんな意味で興味が尽きないよね」
あのゲームの販売を待つワクワクとドキドキは、とても心地良い。
興味が惹かれるゲームを待つ間の情報収集や意見交換は楽しいし、新たな情報が入ってくると、ますます待ち遠しくなって、期待に胸が膨らむ。
今でこそ、電子が主流だが俺は本とか説明書は紙媒体が好きで、あの手触りと紙ならではの厚さがしっくりくる。
もう、説明書読んでるだけで楽しくなってくるんだよな。
ちなみに、隼はアクションやアドベンチャー等、乃亜先輩はSRPGやパズルゲーム等、そして俺はまぁほとんどのジャンルが好きで、その中でもみんな共通して好きなのがRPGだ。
それだけに、今回のVRRPGというジャンルには、とても興味をそそられている。個人的には、ここにMMO要素も欲しかったけどな。
やっぱり、気のしれた仲間とやると盛り上がりが断然違うしな。
「まぁ実際、あれだけのクオリティだと、さすがにMMOは負荷がヤバいか」
「正直、現行のマシンで対応出来るのか心配なんだよ」
「家庭用どころか、スパコンですら怪しい気もするよな」
あんなの、ホントにもう一つ世界を作ってるのと変わらない気がする。そんな、カオス理論なんかを含めてプログラムされているとすると、向こう数百年程度では追い付けない超科学なのではないだろうか。
まぁ、それこそあの映像も圧倒的に超科学だったのだから、普通にありえそうで困る。
「さて、そろそろだが、準備はいいか?」
「心構えくらいしか出来ないけどね」
気付けば、9時まであと数分だった。
実際、心の準備くらいしか出来ないが、どっちに転んでも良いようには思っとかないとな。
「そういや、通知はメールなのか?」
「アドレスとか入れてないけど、どうせ分かってるだろうし、メールが一般的だよね」
という事で、メールボックスを開いて待機しておく。
もちろん、カーソルは更新の上、キーボードのF5キーの上にも手を置いておく。
これで、すぐに更新して確かめられるはずだ。
「あと、5、4、3、2、1、0!」




