八 再生する世界
ラグナロクによって海に没した世界だったが、大地は海の中から再び浮き上がり、生き延びた人間や神々がそこに住まうことになる。
浮き上がった大地には美しい緑が広がり、蒔かれてもいない種から穀物は育ち、滝からは勢い良く水が流れ落ち、山に住まう鷲が魚を狙って空を飛び回っている。
その死がラグナロクの引き金となった光の神バルドルと、バルドルを殺してしまった盲目の弟ヘズは冥府より蘇り和解すると、新世界の神となるのだった。
スルトの炎に焼かれることなく生き延びた僅かな神とバルドルたちは、かつて神神世界があったイザヴェルの地に集い、そこでフェンリルやヨルムンガンドといった手強い敵たちとの戦いや、死んだオーディンの秘密の知識について語り合う。
終末の戦争前に狼に飲み込まれてしまった太陽は、奇しくも死の直前に新たな命を産み落としており、ラグナロクが終結した後その命は新たな太陽となって母と同じ軌道を進むことになる。
巡り廻る太陽は万物に豊穣の光を与え、新たな世界が築き上げられるのだった。
こうして世界はまた新たに輝き出すのだった。
――完――
お付き合い下さりありがとうございました。
お粗末な作品ではありますが、北欧神話に初めて触れる方が少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
また、既に知ってたよ~という方も改めて北欧神話を楽しんでいただけたらこの上ない喜びです。
「この神様はこういう性格だと思う」とか、「死に様はもっとこうだろ」とか、ご意見ご感想お寄せくださると大変嬉しく思います。
最後の最後までお付き合い下さり本当にありがとうございました。