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朗報
あっさりした彼女からの最後のメールに彼は思った以上にへこんだ。無職の私は彼の休みに合わせて、出かけた。
どこへと目的があるわけでもなく、彼の車の助手席でドライブを楽しんだ。ランチをおごって、彼が美味しそうに食べる姿に至福の快感を感じていた。
私だけを見ている、そばにいるのは私だけ。ずっとこんな立場が、こんな状態が続けばいいと願った。究極のわがままだ。
他愛ない会話は、途切れない。彼が連れて行ってくれるところは、どこでも私には十分楽しめた。ホームセンター、リサイクルショップ、スポーツ店…彼の隣にいられたら、それだけで幸せだった。ウインドウに映る二人はそれなりに見えたはずだ。
彼のLINEに通知音が鳴った。画面を見る時も彼はまず私に断る。そんな気遣いがたまらなかった。
「え、一週間ほどでこんなに心変わりするんですかね」
彼女を紹介した知人からのLINEだった。
彼女は後悔しているようだと。今も彼からの連絡を待っているようだと。心にぽっかり穴が空いたようで、とても辛そうだと。
彼の表情は冷静を装いながら、明らかに変わった。
どうしてこうなるの?と私は苦笑いした。もう隣に彼はいない。心は彼女のところにある。もともと幻想しかいなかったのに、その幻想さえ消えた。




