全てを変えた春
性格上あまりいろいろ記憶しないのであやふやだが、高校受験は壮絶でありあっけなかった。
興味のある分野にはとことんのめり込み、それ以外はおろそかな性格のため、高校選びには難儀した。
親からここがいいのではという高校を二つ返事で受験し、私立に受かり公立に落ちた。
まあ公立に関しては判定はそこそこ良く、当日花粉症で見事に鼻が終わり実力を出せなかったことは弁明しておこう。
のちのち結果的に私立に受かってよかったと思っている。親からすれば学費がたまったもんじゃないだろうが。
まあそれがなければ今の俺はないだろうから感謝しなければならない。
その春、俺は非常に緊張していた。
別に話しかけられれば話すが自分からは話しかけない典型的なコミュ障のため、知り合いが一人もいないクラスでどうやって生きていくのか考えに考えていた。
「皆さん、ご入学おめでとうございます。」
ちなみに文言は全く覚えていないが多分テンプレートなので言っていただろう。
担任は理系コースということもありメガネをかけた少し若め柔らかい感じの男の先生だった。
周りを見渡しても知り合いはいない。
幸いその後オタク仲間的な感じで友達ができことなきを得る。
さて入学式終わりだったか、その後の日だったかは定かでないが、ひとり知り合いを見つけた。
小学生の頃から交流のある女子である。
ちなみに恋愛とかそんなのにはならない。
「あれ?龍野もこの高校?」
久しぶりに見た知り合いに安堵し声をかけた。
「言ってなかったっけ」
かなり驚いた顔をしながら返される。
龍野曰く受験期に結構同じ高校を受験する話をしたとのことだが、俺は全く覚えていなかった。
ちなみに今も思い出せない。
「部活どこにするか決めた?」
次に出た言葉はこれだった。
今でも鮮明に覚えている。
山の中腹にある高校の白に塗られた通用門の前。
夕方、晴れて少し雲があって見晴らしがいいので海が綺麗に見えていた。
俺は中学生のとき剣道部だった。
友達に誘われて入り、公式戦では確か一勝もできないまま段位だけは取って引退した。
高校には剣道部はなかった。だからと言って別に困ったわけでもない。高校は小学生のときに少ししていたテニスでもやろうと考えていたのだ。
ただ、その次の言葉が全てを変える。
勇気を出したのかもしれない、一応憧れはあったのでたまたま口が滑ったかもしれない。なんなのかはわからないが、知り合いのいる安心感が欲しかったのだろう。
「俺吹部に入ろうと思う」
「え、いいやん。私も続ける予定やったし。」
安心した。俺はとりあえず部活でははぐれなくてすみそうだ。
そう。龍野は中学時代吹部に所属していた。
この一言が今後の俺の人生を大きく変えていくことになる。
というわけで幸太郎です。
吹部だったんですねえ。
本当に今思い出しても面白くて。
あの日のあれがなければ大学も就職先もなにも決まってなかっただろうと思います。
人生ってそういうことがあるから面白いわけで。
短いですが読んでもらえて嬉しいです。
あまり文を書くのは得意ではない(昔は色々創作してたんですが、いかんせん今の脳みそでは面白いものを書けるかどうか)ので頑張って書いていきますし、描写や文は読み返したりして思いつき次第増やしていきます。




