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改訂版 アニマルな君たちは今日も戦う  作者: しゅうらい
第5章 vsアンドロイド編
78/81

78 大丈夫、私がいるから!

 柊は、素早くコードを打ちこんでいた。

 そのことに、ハルたちは警戒を強めていく。

 そして、最後のコードが打ちこまれた。

 すると、停止していたメイドたちが、ゆっくり起動し始める。

「さぁ、掃除の時間ですよ」

 柊の言葉に反応し、メイドたちの目が赤く光った。

「アニマは敵、排除します」

 そう呟くと、五人のメイドたちは、一斉に両手をライフル銃に切り替えた。

「ちょっと、全員であれを撃つつもり?!」

「私がとめます。マーメイドモード!」

 ユミは、素早く人魚の姿に変わった。

 それと同時に、メイドたちは銃を乱射していく。

「水の波動!」

 ユミが、いくつかの水の球で、それを防いでいく。

 だが、数が多く、半分ほどが飛んできた。

「ダメ、防ぎきれない!」

「俺もやろう、炎舞えんぶ!」

 レンの出した火の粉が、次々と弾を防いでいった。

「やりますね。でも、これならどうですか?」

 口角を上げた柊は、またコードを打ちこんだ。

 すると、メイドたちはナイフに切り替える。

 そして、ワイヤーを使い飛ばしてきた。

「あれって、サラさんが使っていた……」

「全員避けろ!」

 ハルを抱えたマサの合図で、全員各方向に避けた。

 そのため当たらずにすんだが、柊は嫌な笑みを浮かべた。

「避けてもいいんですか?」

「えっ?」

「あなたたちが避ければ、後ろの方たちが大変ですよ?」

「しっ、しまった!」

「大丈夫、私がいるから!」

 ハルたちが振り向くと、アキナが仁王立ちで立っていた。

「あっ、アキナちゃん?!」

「私だって、ただ働いていただけじゃないんだから!」

 叫んだアキナの目は、青く輝いていた。

 そして両手を突きだすと、氷の壁が出来上がった。

 少し遅れて、氷の壁に当たったナイフが弾かれていく。

「すっ、すごいよアキナちゃん!」

「私たちのことはいいから、気にしないで戦ってください!」

「わかった、ありがとうアキナちゃん!」

「これで、後ろを考えなくてすむぜ」

 全員頷き、再びハルたちは、氷の壁の前に立った。

 すると、ウイングモードで変化したユミが、あかりに話しかける。

「あかりさん、ハルさんのことお願いしますね」

「いいのかい、あたしは敵だったアニマだよ?」

「だけど、あんたは利用されていたんだろ?」

 マサの問いかけに、あかりは目をそらした。

 自分が利用されていただけなのだと、信じたくないのだ。

 そんなあかりの肩を叩き、マサは背を向けた。

「マサ?」

「あんたは、仲間を見捨てなかった。信頼する理由なんて、それだけでいい」

 マサの言葉に、あかりは泣きそうになるのを必死にこらえた。

「あぁ……彼女のことは任せておけ」

 あかりの頷きに、マサも頷いた。

 そして、メイドたちやマイに、視線を向ける。

「あら、あかり様は戦わないんですね」

「そんなの、俺たちだけで十分だ。いくぞ!」

 マサのかけ声で、レンたちは駆けだした。

 しかし、柊は口角を上げ、笑みを浮かべる。

「あなたたちの相手は、彼女たちにしてもらいましょう」

「命令を確認しました。速やかに実行します」

 柊がコードを打ちこむと、メイドたちは駆けだしていく。

「四人対五人じゃ、こっちが不利だよ……」

「俺もおりますぞ!」

 突然の大声に、ハルとあかりは氷の壁を見上げる。

 すると、氷の壁の上から、ユキが飛び降りてきた。

「ユキ!」

「遅れてすみませぬ」

「あれ、でも確か、皆と一緒にいなかったっけ?」

「俺は、ずっとアキナ殿たちとおりましたぞ?」

「……気づかなかった」

「まさかと思うが、契約者なのに気づかなかったのか?」

「そっ、そんなわけないじゃん!」

 あかりの冷たい視線に、ハルは慌てて手を振った。

 すると、余ったメイドの一人が、ハルたちに迫ってくる。

「わわっ、こっち来た!」

「近づけさせはしませんぞ!」

 ユキは勢いよく駆けだし、メイドに蹴りを入れる。

「これで、五対五だな」

「でも、なんだろう……マイさんもあの人も余裕なような……」

「まだなにか、隠しているっていうのかい?」

「わからない……でも、なんだか不安なの……」

 ハルは、両手を胸の前で握りしめる。

 アニマとアンドロイドの戦いが、再び始まろうとしていた。

★★★

 その頃、ハルの家では、神の遣いがテレビを見ていた。

 しかし、映っていたのはハルたちだった。

「さて、これからどうなるか、見ものだな」

 神の遣いは微笑み、お茶をひと口飲む。

 そして、用意していた茶菓子を食べ始めた。

「アニマと機械、どちらが勝つのだろうな」

 くつろいでいた神の遣いは、画面のハルたちを見て笑みを浮かべる。

 それはまるで、無邪気な子どもが楽しんでいるようだった。

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