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改訂版 アニマルな君たちは今日も戦う  作者: しゅうらい
第5章 vsアンドロイド編
74/81

74 一時休戦

 工場の中心部では、アニマたちとメイドの戦いがくりひろげられていた。

 そして、その戦いは、激しさを増していく。

 そんな中、あかりはそばで戦っているアニマに問いかけた。

「おい、マイとコバットはどうした?」

「他のアニマを呼んでくると言って、まだ戻っていません!」

「二人が戻ってくるまで、ここがもつかどうか……」

 あかりは槍で応戦しつつ、考えを巡らせる。

 すると、そこへハルたちが入ってきた。

「皆さん、ここはもうすぐ崩れます。早く逃げてください!」

「お前たち、邪魔をするな!」

「あかり、このまま戦っていると、全員下敷きになるぞ!」

「おぉっ、マサ。よかった、無事だったんだな!」

 マサの無事がわかり、あかりは笑みを浮かべる。

 だが、ハルたちに気づき、首を傾げた。

「お前たちはマサの仲間の……あぁ、そうか!」

 一瞬眉をひそめたあかりだったが、すぐ納得したように頷いた。

「マイとコバットが言っていたのは、お前たちのことだったんだな」

「……なんのことだ?」

「私たちは、サラさんに……うわぁっ!」

 ハルが話そうとした時、鋭いナイフが間に割って入った。

 幸い、ハルもあかりもすぐ避けたため、当たることはなかった。

 ナイフの持ち手には、ワイヤーがついていた。

 そのため、反動をつけて持ち主の所へと戻っていく。

「よそ見していると、痛い目みますよ」

「はっ、言ってくれるじゃないか!」

「待って、あかりさん。今は戦っている場合じゃ……」

「さっきからなんだい、あんたは。どのみち、相手はやる気だぞ」

「アニマは、全員排除します」

「サラさん、やめて!」

「ははっ、そうこなくっちゃな!」

 ハルが止めようとするが、あかりもサラも聞く耳を持たない。

 しかも、戦う気満々である。

 あかりとサラが駆けだすと同時に、別の場所で小さな爆発が起きる。

『危険度、上昇中』

 アラートが鳴り響き、アニマとメイドたちの動きが止まる。

 すると、ハルが必死に呼びかけた。

「また爆発が起こったら、危ないです。皆さん、早く外に避難してください!」

「ここは危険と判断しました。ただちに避難を開始します」

「ちっ、一時休戦だね」

 二人は頷き合い、それぞれの所に駆けつけていく。

 サラは他のメイドたちに、奥の檻の方を指さしながら指示をした。

「あなたたち、まだ動けますね」

「損傷はございますが、動けます」

「あそこに数名の人間がいます。まずは、その者たちの避難を優先してください」

「了解しました」

 メイドたちは頷き、檻を壊していく。

 あかりも、他のアニマたちに呼びかける。

「動ける者は、負傷した者を連れて外へ!」

「ボスは、どうするのですか?」

「あたしは、お前たちが全員逃げたら、最後に出るよ」

 あかりの言葉に、アニマたちは頷いた。

 そして、動ける者が負傷した者を連れて、外へと避難していく。

 それぞれの行動を見つめていたハルは、強く頷きマサたちに呼びかけた。

「よしっ、私たちも手伝おう!」

「俺とユキは、アニマたちの誘導。ユミたちは、外で負傷した奴らの手当てを頼む」

「わかりました!」

「君たちも、早く避難するんだぞ!」

 レン、イグ、ユミは先に避難していた、アニマたちの元へ急いだ。

 マサとユキも、他のアニマたちの所に駆けつける。

 素早い仲間たちの行動に、ハルは驚いていた。

 しかし、すぐ頭を振り、自分にできることを探す。

「えっと、私ができることといえば……」

「ベアト、しっかりしてベアトーっ!」

 ハルが周りを見回していると、悲痛な叫びが聞こえた。

 振り向くと、あのポニーテールの女性が、なにかに必死に呼びかけていた。

 その叫びを聞いたハルは、急いで駆け寄る。

「あのっ、どうしたんですか?」

「ベアトが……私を庇って、下敷きに!」

 泣きじゃくる女性のそばには、瓦礫の下敷きになっているベアトが倒れていた。

「大変っ、これ持ち上げるから手伝ってください!」

「えっ?」

「大切なアニマなんでしょ?」

 ハルは瓦礫を持ち上げるため、必死に力を入れた。

 そして、女性を見つめ呼びかけた。

「助けたいなら、泣いていないで一緒に手伝って!」

「はっ、はい!」

 泣いていた女性も、急いで立ち上がり、ハルを手伝った。

 しかし、瓦礫は重く、二人ではビクともしなかった。

「うぅ……おっ、重たいー……」

「ベアト、すぐ助けてあげるから頑張って!」

 そんな二人を、誘導していたあかりは見つめていた。

 やがて、ひとつ頷くと、ハルたちの元に駆けつけた。

 そして、一緒に持ち上げ始める。

「あっ、あかりさん?!」

「ベアトは、あたしたちの仲間だ。見捨てたりなんかしない!」

「あっ、ありがとう!」

「別に、お前たちを信用したわけじゃないさ」

「それでも、すごく助かる!」

 三人で持ち上げたためか、少しのすき間ができる。

「よしっ、早くベアトを引っ張りだせ!」

 あかりの指示で、ハルと女性はベアトを引っ張った。

 しかし、気を失っているベアトは、ぐったりしていた。

 しかも体が大きいため、ハルたちでは引っ張りだせないでいた。

「うぅーっ、重くて引っ張れないーっ!」

「くっ、あたしも限界なんだが……」

「お願い、ユキ。マサたちを連れてきて!」

「承知!」

 ユキは頷き、急いでマサたちを呼びに行った。

 その光景を、サラは無表情で見つめていた。

「捕まっていた人間たちの避難、終了しました」

「了解です。あなたたちも脱出しなさい」

「承知しました」

 頷いたメイドは、軽く会釈をして出口に向かっていった。

 そしてサラは、ハルたちに近づき、軽々と瓦礫を持ち上げた。

「えっ、サラさん?」

「これで大丈夫です。三人なら運べるでしょう?」

「ありがとう、サラさん!」

 ハルはお礼を言うと、あかりたちと協力してベアトを助けだした。

「あかりさんとお姉さんは、この子を連れて早く出口へ!」

 あかりは頷き、ベアトを支えながら出口に向かった。

 それを見送ったハルは、安心して胸を撫でおろす。

 しかし、次の瞬間、地響きが起こった。

 そして天井が崩れ、その瓦礫がハルめがけて落ちてきた。

「えっ……」

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