↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
改訂版 アニマルな君たちは今日も戦う  作者: しゅうらい
第5章 vsアンドロイド
73/130

73 少しの変化

 発砲音は、工場内で戦っているあかりたちにも届いていた。

「なんだ、今の音は!」

「奥の方から、聞こえたであります!」

「あっちは確か、マサが戦っていたはずじゃ……」

「もしや、やられたのでは?!」

「バカ言うな。あいつは、そう簡単にやられたりしないさ!」

 あかりは持っていた槍を振り、メイドたちにダメージを与えていく。

 そして振り返り、他のアニマたちに呼びかけた。

「今は、こいつらを倒すことに集中しろ!」

「了解です、ボス!」

★★★

 奥の部屋にいたマサは、口を開けて驚いていた。

 銃口は、確かにマサに向いていた。

 しかし、弾は当たっていなかった。

 弾は、マサの後ろにある、機械を撃ちぬいていたのだ。

 すると、サラは連射を始めた。

「なっ……」

 やがて連射が終わり、機械は原型を保てず崩れていく。

「あら、外してしまいましたね」

「あんた、今のは……」

 マサは我に返り、サラを睨みつける。

 だが、サラは涼しい顔で、ライフル銃を元に戻す。

「今ので、あなたは始末しました。もう用はありません」

 サラは淡々と話し、軽く会釈をした。

「私はこれで失礼するので、あとは自由にしてもらって構いません」

「見逃すっていうのか?」

「言っている意味がわかりませんが」

 サラはそう言うと、近くの出入口に視線を向ける。

 すると、いくつかの声が聞こえてきた。

「あった、ここからすごい音が聞こえたでござるよ!」

「マサーっ、いたら返事してーっ!」

 声の主は、ハルたちだった。

 そのことに、マサは安堵する。

「……どうやら、無事に辿り着けたようですね」

 そう呟いたサラは、マサに背を向け駆けだした。

 振り向いたマサは、引きとめるように手を伸ばす。

「おい、待て!」

 しかし、その手は空を切った。

 サラと入れ違いに、少ししてハルたちが現れる。

「あっ、ここが入り口みたいですよ!」

「マサーっ、ここにいるのーっ?」

 マサは振り向き、大きく手を振った。

「ハル、俺はここだ!」

「マサ!」

 ハルはマサに気づき、急いで駆け寄った。

 レンやユミたちも、警戒しながら入っていく。

「よかった、また会えて……」

「ハル……」

「あんな別れ方したから、もう一度ちゃんと話そうって思ったの」

 ハルはマサの手を取ると、優しく握った。

「あの時、拒絶してごめんなさい……」

「俺も、悪かった……」

 俯くマサを、ハルは静かに見つめる。

「好きな女に誤解されるのが嫌で、つい自分の気持ちを押しつけちまった」

「マサ……」

「また、こうして会えると思っていなかったから、正直うれしい……」

 ハルとマサが見つめ合っていると、小さい咳払いが聞こえた。

「それより、ここにサラというアンドロイドが来たと思うんだが」

「アンドロイドなら、他にも何人かいたぜ」

「そういえば、追ってきた時も数人でしたな」

「マサさん、その人たち全員、メイドの格好していませんでした?」

「あぁ、していたぜ」

 ハルたちが話していると、大きな音が響く。

 驚いたハルは、別の入り口を見つめた。

「なんか、向こうが騒がしいような……」

「アンドロイドの他に、アニマもいるようだな」

「えぇ、気配からして、数十人はいるかと」

 すると、マサが音のする方を指さした。

「少し前から、アニマとメイドたちの戦いが始まっているんだ」

「マサ、君だけなぜここに?」

「戦っていたら、この部屋に追いこまれたんだよ」

「しかし、妙だな」

「レンさん?」

 考えこむレンを、ハルたちは静かに見つめる。

 そして、レンは自分の考えを話しだした。

「あのアンドロイドたちは、アニマの排除が目的のはず」

「確かに、私もそう聞きました」

「なのに、彼にトドメをささず見逃している」

「あっ、そういえば!」

「マサ、なにか思いだしたの?」

 マサは先ほどのことを思いだし、ハルたちに教えた。

「俺を追いつめたメイドの他に、もうひとりやってきたぜ」

「それって、まさか……」

「命令していたし、あいつが一番上なんだな」

「サラさん、マサを見逃してくれたんだ……」

「だが、お嬢や俺たちを狙ったのも本当だ」

「攻撃しながら、追い回されましたからな」

「一体、彼女の中でなにが……」

 ハルたちは、考えを巡らせる。

 だが、それは突然中断された。

 なぜなら、大きな爆発音が聞こえたからである。

 それに加えて、床が振動したのだ。

「なっ、なにこの揺れ!」

「まずいな、戦いのせいでこの場所が崩れ始めている!」

「えっ、早く避難しなくちゃ!」

「それなら、戦いを停めないとだな」

「皆、やめるでござろうか」

「たぶん、やめないだろうな」

 イグは、腕を組んだままハルを見つめる。

「お嬢、それでもあいつらを助けるのか?」

 イグの言葉に、ハルは強く頷いた。

「理由はどうであれ、このままじゃ全員つぶされちゃう」

 そして、両手を胸の前で握りしめる。

「私は、ここにいる人たちを助けたい!」

「ここにいる全員をか?」

「そう、アニマも、メイドさんたちもです!」

 ハルの決意に、レンたちはお互い顔を見合わせる。

 そして、全員頷いた。

「君なら、そう言うと思ったよ」

「そうと決まったなら、早く行こうぜ!」

 マサは立ち上がったが、負傷した足が痛みだす。

 そのため、すぐ片膝をついてしまう。

「くっ……」

「マサ、大丈夫?!」

「無茶をするな。俺がおんぶしようか?」

「誰があんたなんかに!」

「もう、またそうやってケンカ腰になる」

「レンさんの方が大人ですね」

 ハルが呆れていると、イグがため息をついた。

「しかたない、俺が担いでいくか」

「なっ?!」

「マサさん、少しの間大人しくしていてくださいね?」

「うぅー……」

 なにか言いたげなマサだったが、大人しく言う事を聞いた。

 ハルは、いつも通りのアニマたちのやり取りに微笑んだ。

 だが、緊急事態のため、中心部に向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
サラはマサを見逃した?? そして、ハルちゃん達とまた出会えて良かったね…♪ でも、なんとかメイド達とアニマの戦闘を止められたらいいんだけど……どうしたらいいの〜??
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。