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改訂版 アニマルな君たちは今日も戦う  作者: しゅうらい
第7章 戦え、アニマたち
110/110

110 神の狙いは、私の仲間たちでした

 神島が指を鳴らすと、光に包まれる。

 その眩しさに、ハルたちは目をつむった。

 そして、光が消えると、神島の姿はガラリと変わっていた。

「神島さん、その姿は……」

「ふふっ、すごいでしょ」

 神島は、ライトグリーンを基調とした華やかな衣装に、青のローブを羽織っていた。

「これなら、どうだい?」

「すごい、神様っぽい!」

「だから神なんだってば」

 天然なハルに、神島は盛大に残念がる。

 しかし、頬に手を当て、首を傾げた。

「でも、僕の予想とだいぶ違うなぁ」

「どういうことですか?」

「いやね、面白い世界を創ろうとして、アニマと人間を共存させた」

「世界を創る?」

 神島の説明は、ハルたちを困惑させるだけだった。

 だが、当の本人は楽しげに話していた。

「でもね、それだけじゃ面白くないから、いろいろやってみたんだよ」

「いろいろって、なにを……」

「人間関係を悪化させたり、別の世界の人間を呼んだりとか?」

「私が呼ばれたのは、仕組まれていた?」

 ハルは、突きつけられた事実を、飲みこめずにいた。

 しかし、神島は肩を落とす。

「だけど、この世界、もう飽きちゃった」

「飽きるって、なに……」

「だって、なかなか思い通りにならないんだもん」

 すねた神島は、まるで子どものようだった。

 そして、満面の笑顔になる。

「だから、一度リセットしようと思ってね」

「なに勝手なことを!」

「でも、残念」

 神島は、両手を叩いた。

 その瞬間、突然地面が揺れ始める。

「わわっ、なにこれ!」

「皆、気をつけろ!」

 すると、神島の背後に、巨大な塔が現れる。

 塔の周りには、金属の道が螺旋状になっていた。

「なっ、なにあれ?!」

「下から、なんか出てきたぞ!」

 驚くハルたちだが、サラは神島を見つめていた。

 その神島は、頭をかいていた。

「手ごまはなくなったし、君たちの協力も得られない」

 そして、神島は片手を上げた。

「だから、手荒な真似をさせてもらうよ!」

 すると、塔から光の球が、いくつも放たれた。

「ちょっと、こっち向かってきた!」

「全員、避けろ!」

 レンのかけ声に、ハルたちは四方に散らばった。

 だが、光の球が追うのは、マサたちだけだった。

「なんでマサたちだけ?!」

 わけがわからず、ハルは戸惑っていた。

 そんな中、アニマたちは逃げ回っていた。

 しかし、攻撃しても光の球は減らない。

「なっ、逃げても逃げても追いかけてくるでござる!」

「キリがありません!」

「お待ちを、解析してみます」

 サラは、光の球をスキャンした。

 だが、そこに表示されたのは『エラー』の文字。

「そんな、解析不能?」

「無駄だよ。今の君にわかるはずないさ」

 鼻で笑う神島に、サラはライフル銃を向ける。

 その様子に、柊は驚いていた。

「彼女が、怒りを見せている?」

「おい、柊。あいつらヤバいぜぇ」

「みんな!」

「ハルさん、下がって。私が守ります!」

 アキナは駆けだし、攻撃の構えをとった。

 すると、いくつかの光の球が、アキナに向かっていく。

「アキナ殿!」

「ユキ君、後ろ!」

 ユキは瞬時に気づき、アキナに駆け寄る。

 だが、光の球がユキにぶつかる。

「なっ……」

 そして、そのまま飲みこまれた。

「ユキ!」

 ユキを飲みこんだ光の球は、ゆっくり神島の元に戻った。

「まずは、一人目」

 すると、今度は柊たちが狙われた。

 それに気づいたのは、ハルだった。

「いけない、マイさんたちが……」

「私が行きます!」

「ユミ、待て!」

 とっさに動いたのは、ユミだった。

 しかし、その後を光の球が追いかける。

 イグがそれに気づき、ユミを止めに行く。

「これは罠だ!」

「えっ……」

 振り返ると同時に、ユミが光の球に飲まれる。

 そして、駆けつけたイグも飲まれた。

「しまっ……」

「ユミちゃん、イグさん!」

「ふふっ、同時に二人手に入るなんてね」

 三つの光の球を見て、神島は微笑む。

 そして、柊たちを一瞥した。

「それにしても、最後に彼女たちは役に立ったね」

「くっ……」

 最後まで利用され、コバットは唇を噛みしめた。

 悔しくないはずがないのだ。

 彼の悔しさがわかり、レンは神島を睨みつける。

「君のやることを、許すことはできない!」

「へぇ、許さないならどうするんだい?」

「君を殴って、仲間も返してもらう!」

「レンさん、なんかマサに影響されてる?」

 いつもとは違うレンの言葉遣いに、ハルは驚いた。

 対する神島は、腹を抱えて笑っていた。

「ははっ、面白いね!」

「笑っているのも、今のうちだ!」

 レンは、勢いをつけとびかかった。

「でも、残念」

「なっ!」

 レンの手が届く前に、光の球が彼を飲みこむ。

 そして、神島の元には光の球が四つ。

「僕を殴れなかったねぇ」

「レンさん!」

 次々と仲間たちが、光の球に吸収されていく。

 ハルは、見ていることしかできなかった。

 あと残っているのは、マサだけである。

「あとひとり。さぁ、彼はどこかな?」

 余裕の笑みで、神島はハルに問いかける。

 ハルは、必死にマサを探した。

 すると、塔の半分くらいの高さから、電撃が見えた。

「あれ、マサのお兄さんの技だよ!」

「マサ、あんな所に!」

「あっ、ハルさん!」

 アキナたちが止める前に、ハルは駆けだしていた。

 そして、螺旋状の道を登っていく。

「マサ、待ってて。今行くから!」

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