64.ダスカーの強さと微妙な休日
アキトたちは宿に戻った。現在は11時だ。
アキトは受付のお姉さんに部屋の変更をお願いすることにした。
「今日から部屋を変更したいんですが」
「どのようなお部屋にご変更でしょうか?」
「今の1人+ペット部屋から2人+ペットに変更お願いします」
「承りました。そうなりますとチェックアウトが規定で10時までとなっておりますので、前日分の延長料金として1000ポロン、新しいお部屋の代金は1泊2食付で1万ポロンになりますがよろしいでしょうか?」
「はい。急な部屋変更でご迷惑おかけします」
「いえ、お気になさらず。こちらお部屋の鍵になります。以前のお部屋の鍵はご返却ください」
「はい」
アキトは早速新しい部屋にダスカーを連れて行った。
「今日からしばらくここで生活してもらう。娘さんが来たら部屋を変更する予定だ」
「畏まりました。旦那様」
「それじゃ早速だが娘さん宛てに手紙を書け。護衛代として100万ポロンも送っておけ。そういえば娘さんは何歳なんだ?今は1人暮らししているのか?」
「娘は8歳です。私の姉にわずかなお金と共に預けてきました。姉も何とか私の奴隷落ちを回避するために金策に駆け回ってくれましたが、残念ながらどうにもならず私は奴隷に落ちたのですよ」
「そうか、娘とその護衛だけでこちらへ送るのは不安だろう。その姉もこちらに一緒に来れるようなら来るように言ってみるといい」
「はい、そのように。姉なら信頼できます」
アキトはダスカーに100万ポロンを渡し、ギルドの速達便で姉宛に事情説明と今の状況、これからの展望を書いた手紙を送ってこいと言った。ダスカーが出かけるのと入れ違いにレンが部屋に入ってきた。
「お金渡して1人で行かせちゃって良かったの?」
「大丈夫だよ。これでも人を見る目には自信ある。万が一こんなすぐ裏切るようならそんな奴とはパーティー組めないだろう?」
「そだねー!たしかに裏切るような人には見えなかったね」
それから20分ほどしてダスカーは帰ってきた。
「ただ今戻りました。速達便で姉宛にお金と手紙、たしかに申請してきました。3日ほどで王都の姉のところまで届くそうです」
「そうか。それじゃ皆でお昼食べに行った後、ダスカーの装備の買出しに行かないとな。そういえばお前のステータスをまだ知らなかったな。紙に書き出してくれ」
「畏まりました」
アキトはダスカーのステータスを調べる前に買ってしまった事に今更気づいた。だがどうせ弱くても買うことに決めていただろう。どうせなら皆で確認しようとレンがヨンとアカリを呼びに行く。
「書き出しました。ご確認ください」
皆がそろったところでダスカーのステータスを確認した。皆で覗き込んだ。
《名前》 ダスカー 奴隷
《称号》 なし
《ステータス》
ATK 20 +10 +9 +100% +80% = 109
DEF 23 +7 +60% = 48
VIT 15 +7 +60% = 35
DEX 15 +8 +70% = 39
INT 13
MEN 12
SPP 15 +8 +70% = 39
SPD 19 +9 +80% =50
HIT 16
《加護》なし
《ジョブ》《剣将》Lv0《強大剣士》Lv4《強槍士》Lv3
《強拳士》Lv3《忍者》Lv4《強斧士》Lv2
《強盾士》Lv2
《特殊ジョブ》《龍人》
《熟練度》《剣》Lv10《大剣》Lv8《槍》Lv7《格闘》Lv7
《短剣》Lv8《斧》Lv6《盾》Lv6
全員が絶句した。アキトのステータスには及ばないもののめちゃくちゃ強かった。基礎能力にいたっては軒並みアキト以上だ。短期間ドラゴンになり、ブレス攻撃可能な《龍人》なんて特殊ジョブまで持っている。
「ダスカーさん強すぎだよ。普通に冒険者やってれば借金奴隷にならなかったでしょ!絶対」
皆が言いたいことをレンが代弁した。
「以前の旦那様にはご恩がありましたので」
ダスカーは忠義の人だった。アキトはいい買い物したなー恩売れるだけ売っておいて良かったと心の中でガッツポーズした。アキトは優しいだけの人じゃないので恩の取り立て態勢は万全だ。とりあえず皆そろっているのでこのまま昼食に行くことにした。
「今日は何食べようか?」
「せっかくダンジョンなしの休みの日だもん。鎧も着てないしお洒落なお店がいい!」
「お姉ちゃんの意見に賛成ー、たまにはそういうお店行きたいかも」
「おいしいもの、なんでもいい」
「高級店行くのはいいけど、落ち着かないと思うよ?」
ダスカーは意見を言う気はないようだ。主人を立てているのだろう。アキトたちは中央にある高級なお店が並んでいる一角を目指して乗合馬車に乗った。
「ここら辺すっごい綺麗なお店ばかりだよね。私たち場違いに思えてきちゃう」
「お金持ちが来るような場所だろうしね。マナーとか雰囲気とかに慣れるまで窮屈なんじゃないかな」
中央通り沿いのお店はどこも綺麗だ。この世界では高価な透明ガラスを使った窓が入っている。ピヨちゃんが美味しそうな匂いのお店を見つけたのか移動を始めたので、アキトたちはピヨちゃんについていった。何気にピヨちゃんはグルメなのでピヨちゃんにまかせればハズレがないのだ。
ある一軒の落ち着いた店の前でピヨちゃんが止まった。アキトたちは店に入ろうとしたが、ペット禁止ですと言われてしまった。
「ピッピピピィー!」
ふっざけんなよ!とピヨちゃんは言い捨て、どこかに行ってしまった。アキトは探そうかと一瞬思ったがピヨちゃんなら大丈夫だろうと思い、そのまま店に入ることにした。
店内ではゆったりとしたスペースに、テーブルがかなり離されて置かれている。明らかに高級店だ。アキトたちは席につき、ダスカーが給仕についた。他国の物なのだろう、よくわからない文字で書かれたメニュー表だった。アキトは何故こういう店はわかる言語を横につける等のサービスをしないのか、その国の文字を使えよと心の中で罵った。
「アキト、文字読めないんだけど」
小声でレンが言うので仕方なくウェイターを呼び出し肉、サラダ、パン、スープ、デザート、飲み物を1人3万ポロン以内でお勧めで選んでもらった。
「うん、美味しいよ」
「たしかにおいしいんだけど」
「おいしいけど、たべなれないあじ」
たしかに味はとても美味しかった。だが皆高級料理に慣れていないのだろう。貧乏舌では限界があった。明らかに店選びに失敗していた。ダスカーにも途中で席につかせ食べさせた。
ピヨちゃんのご機嫌取りにとアキトはもうこの店には来ないだろうと思ったので無理を言ってテイクアウトを作らせ、店を出た。全部で16万ポロンだった。
ピヨちゃんが店の前でいじけていたので、テイクアウトを目の前でうろうろさせると、ピヨちゃんの顔がそれにつられてうろうろする。しばらくからかった後ピヨちゃんに食べさせ、気を取り直して前回行った武器防具屋に向かうことにした。
「ダスカー、使いたい武器を言ってくれ」
「では大剣と盾をお願いします」
それだけだと少ないと思ったのでアキトは鉄製の剣、大剣、盾、短剣2つとレザーアーマーを買い与え、ダスカーに装備させた。全部で15万ポロンだった。
まだ日が高いが今日は日ごろの疲れを癒そう、と言うことでアキトたちは宿に戻ったのだった。
《名前》 アキト・ホウジョウ ギルドランク:D
《称号》天才の異世界人(成長速度100倍)
《ステータス》
ATK 12 +15 +10 +10 +11 +130% +100% +100% +100% = 307
DEF 10 +12 +13 +12 +110% +120% +110% = 206
VIT 10 +10 +100% = 40
DEX 12 +12 +100% = 48
INT 13 +12 +110% = 52
MEN 12 +12 +110% = 50
SPP 10 +10 +100% = 40
SPD 12 +11 +12 +100% +110% = 108
HIT 11
《加護》女神の加護(仲間の成長速度10倍)
《ジョブ》《拳将》Lv0《上忍》Lv1《剣王》Lv0《白魔法》Lv2
《黒魔法》Lv2《槍将》Lv2《斧将》Lv0《大剣将》Lv0
《槌将》Lv0《防将》Lv2《大槌将》Lv1《盾将》Lv3
《棒将》Lv2《大盾将》Lv2
《特殊ジョブ》《魔物使い》《ダンジョンマスター》《鑑定士》
《熟練度》《格闘》Lv10《短剣》Lv10《剣》Lv13《杖》Lv11
《槍》Lv10《斧》Lv10《大剣》Lv10《槌》Lv10
《小盾》Lv11《大槌》Lv10《盾》Lv12《棒》Lv11
《大盾》Lv11
《スキル》《豪拳》Lv5《投げナイフ》Lv5《隠蔽》Lv5《速斬》Lv5
《強斬》Lv5《上級回復魔法》Lv2《上級攻撃魔法》Lv2
《速突》Lv5《強突》Lv5《強撃》Lv5《爆撃》Lv5
《重斬》Lv5《爆斬》Lv5《強打》Lv5《爆打》Lv5
《堅固》Lv2《遮断》Lv1《豪蹴》Lv5《岩砕》Lv5
《受流》Lv5《庇う》Lv5《連撃》Lv5《三連撃》Lv5
《壁砕》Lv5《城砕》Lv1《防砦》Lv2《四連撃》Lv2
《弾飛》Lv3《十字斬》Lv5《薙払》Lv2
《特殊スキル》《アタックオーラ》Lv1《自動回復量アップ》Lv1
《大型殺し》Lv1《中型殺し》Lv1《魔防》Lv1《致命》Lv1
《格闘マスター》Lv1《防御無視》Lv1《物防》Lv1
《スピードオーラ》Lv1《物攻》Lv1《ガードオーラ》Lv1
《器用》Lv1




